アメリカの小説家スティーブン・キング原作のホラー映画です。スティーブン・キングの作品の映画化は数多く「スタンド・バイ・ミー」や「ショーシャンクの空に」などの感動作も書いていますが、本来は「モダンホラーの帝王」とも呼ばれており「シャイニング」「ミザリー」など、日常の人間の行動が怖く感じる作品も書いています。
今回はそれとも違う、「夢」に出てくる怪物が主人公たちを恐怖に陥れます。
Contents
「IT/イット それが見えたら、終わり」の作品情報
タイトル:「IT/イット それが見えたら、終わり」
原題:IT:chapter one
監督:アンディ・ムスキエティ
脚本:チェイス・パーマー/ゲイリー・ドーベルマン/キャリー・フクナガ
原作:スティーブン・キング
制作:ロイ・リー/ダン・リン/セス・グレアム=スミス/デヴィッド・カッツェンバーグ
公開日:2017年9月8日(アメリカ)/2017年11月3日(日本)
出演:ビル・スカルスガルド/ジェイデン・リーバハー/ジャクソン・ロバート・スコット 他
1990年にアメリカのTVドラマとして放送され、日本でもレンタルされていました。
前後半で3時間強の作品で、前半は子供の頃のITとの戦いが中心で後半は大人になって再会してからのエピソードが語られます。
今回はそのリブート版になっています。
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IT/イット それが見えたら、終わりのキャスト
怪物IT(ペニー・ワイズ)を演じるのはスウェーデン出身のビル・ステルスガルド。
ハリウッドデビューしたのは2016年でまだ知名度は低いです。
彼の父と2人の兄も俳優をしており、父であるステラン・スカルスガルドは「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)の父親役のビル・ターナーを演じた。
「IT/イット それが見えたら、終わり」のあらすじとネタバレ
1998年、風邪をひいて寝込んでいた少年ビルは弟のジョージに紙のボートを作ってやる。
雨に濡れてもいいようにワックスを塗り、ジョージは雨の中、道の溝を流れる水に船を浮かべて遊んでいた。
排水口に船が入ってしまい、ジョージが中を覗き込むとその中にはピエロがいた。
「やあ、ジョージ、風船をあげようか?」と話しかけるピエロ。少し怖がるジョージ。
さらにピエロは言う。「私はペニー・ワイズ、踊るピエロだ」
少ししゃべった後、帰ろうとするジョージ。「船はどうするんだい?」とピエロが言う。
「船を返すから、手をお出し」
手を伸ばした瞬間、ピエロはジョージの腕を噛みちぎり、逃げようとしたジョージを排水口の中へと引きずりこんでいく。
それぞれの日常、それぞれの恐怖
しばらく経ち、子供が失踪する事件が多発。ビルの同級生ベティも行方不明になっていた。
吃音症のビルにはいつも一緒に行動する友達がいた。リッチー、スタンリー、エディの3人。
3人は不良グループのヘンリー達にからかわれている毎日。
黒人のマイクもその一人。マイクは牧場の裏口のドアから無数の手と炎の幻覚を見る。
大人びた女の子ベバリーは他の女子からいじめを受けていた。
転校生でぽっちゃり体系のベンは引っ込み思案の男の子。
ベンはベバリーに話しかけられ、彼女に恋をする。
ビルはジョージがいなくなって以来、「ジョージは町はずれの下水道に流されて、そこにいるはず」と父親に言うが、取り合ってくれない。
スタンリーはユダヤ教の指導者・ラビの息子だが、聖典を覚えられずにいた。
聖典を返しに行った倉庫で絵画から飛び出した女が笑う幻覚を見る。
エディは喘息持ちで過保護な母親を持っていた。
ベンは図書館ではがきに愛の詩を書いていた。そこで低く浮かんでいる赤い風船を見つける。その風船を追って倉庫に行くと、首のない人のような何かに追いかけられる幻覚を見る。
図書館から出てきたベンは不良グループに捕まり、 ナイフでお腹に傷をつけられる。そこから逃げ出すベン。
ビル、リッチー、スタンリー、エディの4人はジョージを探すため下水道の入り口に来ていた。そこで見つけたのは行方不明になっているベティの片方の靴だった。4人はそこで逃げ込んできたベンと出会う。
ベンを追ってきた不良グループの一人パトリックは別の下水道の入り口でペニーワイズに襲われる。
ベンの治療のために町に戻る5人。薬局に行くがお金が足りなくて困っているところで生理用品を買おうとしていたベバリーに会う。 ベバリーの機転で薬を持ち出すことに成功する。
そのことがきっかけでビルもベバリーに恋をする。
ビルはベバリーに「明日、採石場に行くからよかったら」と誘う。
そんなベバリーは父親からの性的虐待を受けており悩んでいた。父に触られた髪を自分で切るベバリー。
仲間
翌日、川をのぞむ崖の上からパンツ一丁になって、誰が飛び込むか相談していた5人。その後ろからショートカットになったベバリーが声をかける。彼女は下着姿になって真っ先に川に飛び込んだ。
ビバリーを直視できないビル。そんなビルを見つめるベバリー。
川から上がって日光浴をしている6人。リッチーがベンの鞄からある資料を見つける。
友達がいなかったベンは図書館にこもってデリーの歴史を調べていた。それによるとデリーでは、殺人や行方不明者の数が平均の6倍だと聞かされる。しかもこれは大人の数字であり子供はそれ以上に多いという。
友達と別れた エディは帰り道で古い洋館の横を通る。彼はそこでペニーワイズに出会うが逃げ帰る。
家に帰ったべバリー。鞄のなかにはベンが愛の詩を書いたはがきが入ってあった。
それを風呂場で読んでいたベバリーに話しかける謎の声。
その声は洗面台の排水口の中から聞こえていた。 排水口の中から出てきた大量の髪の毛によって排水口の中に飲み込まれそうになるベバリー。 そして排水口から大量の血が吹き出してくる。
叫び声をあげるべバリーのもとに来る父親。しかし彼には飛び散った血が全く見えていない。
同じ頃、ビルも変わり果てたジョージとペニーワイズの幻覚を見る。
翌日ベバリーは血だらけになった浴室を5人に見せる。彼らには血が見えており、みんなで掃除を始める。掃除が終わった頃、ベバリーはビルにはがきに書いてあった詩の一部を口ずさむ。 しかしビルは全く身に覚えがない感じであり、はがきの主が彼でないことを知る。
そのあとで話した6人は、リッチー以外全員が不思議な幻覚を見たことをお互いに知る。そんな時6人は不良グループにいじめられているマイクを見つけ、彼を助ける。
そして6人はマイクを「ルーザーズ・クラブ」に誘います。
「井戸の家」へ
ベンは 資料を調べていて、いままで大量に人が死んでいる事件は1908年、1935年、1962年、そして1989年と27年おきに起きていることを6人に告げる。
ビルの家のガレージにある映写機でデリーの地図と下水道の地図を見比べる7人。今まで起きた事件のすぐ近くに下水道の入り口があることを発見する。
そしてその下水道の中心にあるのは「井戸の家」と呼ばれるところだった。そこはエディがペニーワイズを見たあの古い洋館だった。
その洋館を訪れる7人。表に見張りを残して中に入るビル、リッチー、 エディ。幻覚に惑わされエディは右手を負傷。それに乗じて彼を食べようとするペニーワイズ。そこに見張りをしていたベバリーはペニー・ワイズの頭に鉄の棒を突き刺した。彼は家の奥にある井戸の中に消えていった。それを見たビルは戦おうとみんなを誘うが、あまりの恐怖にみんなが仲間割れをしてしまう。
再び集合
数ヶ月後、不良グループのリーダーであるヘンリーは銃で猫を撃とうとしていた。それを警察官である父に見られ 、悪さを止めるよう銃で彼を脅します。
その子ヘンリーは赤い風船が付いた封筒を見つけます。その封筒の中には行方不明になったパトリックのナイフが入っていた。ペニーワイズの幻覚により、ヘンリーはナイフで父親を殺してしまう。
一方ベバリーは あるきっかけで父親に襲われる。 しかしベバリーはなんとか父親を気絶させることに成功する。しかし次の瞬間ペニーワイズに捕まってしまう。
それを知ったビルは離れ離れになっていた他の5人に連絡し、井戸の家に向かう。
しかしなぜかそこにいたヘンリーはマイクを襲う。しかし返り討ちに遭いヘンリーわ井戸の下へ落ちていった。
スタンリーもうペニーワイズに食べられそうになるが間一髪で助かる。その時ビルはジョージを見かける。ジョージを追いかけた先にはベバリーが宙に浮いて意識を失っていた。
一人では助けられないと悟ったビルはとりあえずジョージっを追った。
別の5人は宙に浮いたベバリーを発見す、なんとか引き下ろす。
意識が戻らないベバリーにベンは強引に口づけをする。
われにかえったべバリーはなぜか詩の一辺を口ずさむ。その続きを言うベン。
ビルはジョージを見つける。しかしそれはもちろんペニーワイズが化けた仮の姿だった。7人はペニーワイズと対決し追い詰めるが、あと一歩のところで井戸の底へと逃げられてしまう。
その後 ベバリーは自分が意識が失っていた時の事を話す。それはおそらく夢の中での話で 全員が貯水塔にいて、でもみんな親ぐらいに歳をとっていたという。そしてみんな怯えていたという。
そこでビルは言う。「誓おう、奴が死んでなかったら 、また現れたら、僕らも戻ると」
そして全員は手のひらに傷をつけ、お互いの手を握った。
そして一人、また一人と家に帰っていく。最後に残ったビルとベバリー。ベバリーは引っ越すことを彼に告げて去ろうとする。ビルは彼女を引き留めてキスをする。ベバリーは一瞬驚くが、すぐ微笑んでビルにキスをする。
立ち去るベバリー、少し微笑むビル。
「IT/イット それが見えたら、終わり」感想とまとめ
1990年のオリジナル版をレンタル開始直後に見た記憶がありました。
先日も衛星放送で放送しており、ストーリー自体はほぼ完全に把握していた状態で見た感想です。
オリジナル版はTVドラマということもあり予算だ少なかったからでしょうか、話はおもしろかったのですが演出面で物足りなかった印象でした。TVドラマに過度の期待をしてはいけないですし、原作のイメージである不気味なオカルトのような世界感にしたかったのでしょう。
今回はリブート版ですが、映像化、そして映画というエンターテイメントとして見れば良かったのではないかと思います。
旧作との違いですが、
以前のピエロはほんとにサーカスにいそうな白塗りの狂言回しのような顔つきでしたが、今回は完全に見た目が怖い怪物感を出していました。
そして最初のジョージが襲われるシーン。旧作ではピエロのキバが近づいてきて・・・・ここまででしたが、今回は腕を引きちぎり、さらに血だらけになりながら逃げようとするジョージを排水溝に引きずり込むところまで描いています。
演出も少々過激で、原作の世界感は薄れたかもしれませんが、単純にホラー映画としてたのしめるのではないでしょうか。
あと、詩を書いたのがビルではなくベンだとベバリーが知るのは旧作では大人になってからでした。ベンがベバリーを慰めているときにわかります。そしてベンとベバリーはキスをします。戦い終わった後.2人は恋人同士になっています。
しかし今回はベンが救出した際に分かります。でもラストではビルとキスをします。
今回はベバリーが捕まりますが、旧作では捕まっていません。
旧作の後半で同じようにつかまって救出され、のちに我に返るという流れがあります。ビルの奥さんです。ラストで意識がもどらない彼女を自転車にのせて車が行きかう交差点をノーブレーキで必死に走り続けます。すると意識が戻ってビルと奥さんは道の真ん中で抱き合う。ここで終わりました。
エンディングの初めに[chapter one]と出ます。
テレビ版の前半は、大人になった主人公たちが子供の時のことを回想するシーンなどをつなぎ合わせてストーリー化していました。そして後半は主人公たちが27年後に再び集合してペニー・ワイズと戦う話になっています。
今回はその前半のみのストーリーですし、終わり方もあっさりしているので、後半部分が[chapter two]になるのでしょう。
先ほど書いたビル、ベン、ベバリーの関係などがどう変わるのか、それとも変わらないのか・・・気になります!
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