映画「スパイダーマン：ホームカミング」のあらすじとネタバレ！動画の無料視聴方法も紹介

マーベル・コミックのみならずアメコミを代表するスーパーヒーロー、スパイダーマン。
今回は、実写版シリーズ第6作にして第3シリーズの本格的な幕開けとなり、あの“アベンジャーズ”を擁する“マーベル・シネマティック・ユニバース”シリーズ”第16作ともなった『スパイダーマン：ホームカミング』のあらすじとネタバレ、感想を特集しますので最後までお付き合いください。

『スパイダーマン：ホームカミング』の作品情報

今作の監督と共同脚本を務めるのは、ケヴィン・ベーコン主演映画『COP CAR／コップ・カー』（2015年）が高く評価されての大抜擢となったジョン・ワッツ。
製作はもちろんマーベル・シネマティック・ユニバース全作品に携わってきたマーベル・スタジオ社長にして総合プロデューサーのケヴィン・ファイギが務めています。

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『スパイダーマン：ホームカミング』のキャスト

3代目スパイダーマンことピーター・パーカーを演じるトム・ホランドは先行登場を果たした『シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ』（2016年）に引き続いての出演となり、アイアンマンことトニー・スターク役のロバート・ダウニー・Jrも参加しています。
悪役“バルチャー”役は、ティム・バートン監督版『バットマン』『バットマン・リターンズ』で主人公バットマン／ブルース・ウェインを演じたマイケル・キートンが演じています。

『スパイダーマン：ホームカミング』のあらすじ・ネタバレ

チタウリの残骸

ニューヨークはスーパーヒーロー集団“アベンジャーズ”と異世界からの侵略者“チタウリ”の戦いで壊滅的な被害を受けていた。
瓦礫撤去業者のエイドリアン・トゥームス（マイケル・キートン）はニューヨーク市からの委託を受け、チタウリが遺した未知の金属からなる残骸の撤去に励んでいたのだ。

ところがある日、新たに創設されたばかりの“ダメージ・コントロール局”の長官アン・マリー・ホーグ（タイン・デイリー）が現れ、今日から当局が瓦礫処理を担うことになったとしてトゥームスから権限を剥奪してしまったのである。
残骸の欠片ひとつでも持ち帰ったら起訴すると脅されたトゥームスは作業員から職を奪うのかと猛抗議したが、ホーグは「上司に聞いてくれ」と言うのみであった。

その上司とは、アメリカ政府と合弁でダメージ・コントロール局を立ち上げた巨大企業「スターク・インダストリーズ」の会長にしてアベンジャーズの一員である“アイアンマン”ことトニー・スターク（ロバート・ダウニー・Jr）だったのだ。

「混乱を起こした当事者が後始末かよ」とスタークを皮肉るトゥームスと仲間たちは、密かに持ち帰っていたチタウリの残骸に秘められた未知のパワーに魅せられ、何か有効活用できないかと独自に研究を始めるのだった。

8年後

トゥームスたちはチタウリの残骸のエネルギーを活用したビームガンや飛行能力を有するパワードスーツなどのハイテク兵器を極秘裏に開発、密売することで多額の利益を得ていたのである。

その頃、アベンジャーズはアイアンマン派とキャプテン・アメリカ派に分裂、“シビル・ウォー”と呼ばれる内部抗争に突入していた。
“スパイダーマン”としてヒーロー活動を始めたばかりの蜘蛛の能力を持つ高校生ピーター・パーカー（トム・ホランド）はスタークの運転手ハロルド・“ハッピー”・ホーガン（ジョン・ファヴロー）に連れられ、ニューヨーク・クイーンズからドイツ・ベルリンに向かっていたのだ。

スタークから最新鋭のハイテクスーツを託されたピーターはスマホで自撮りしながらスパイダーマンに変身、アイアンマン側につくとそのまま空港での攻防戦に突入していった・・・。
（詳しくは『シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ』をご参照のこと）

戦い終えたピーターは同居する叔母メイ・パーカー（マリサ・トメイ）にはベルリンでの事を内緒にするため、スタークに頼んでアリバイ動画を撮ってもらったのである。
ピーターはアベンジャーズ入りこそ却下されたもののハイテクスーツを託され、もし何か任務があったら連絡すると告げられクイーンズに戻るのだった。

2ヶ月後

通学中の満員電車でピーターはハッピーに任務はないか確認のメールを送っていた。
学校内でピーターは親友のネッド・リーズ（ジェイコブ・バタロン）に声をかけられ、一緒にレゴのスター・ウォーズの“デス・スター”を組み立てようと持ち掛けたのだが、ピーターは「スターク・インダストリーズ社のインターンシップ」があるとして断ったのだ。

ピーターはクラスメイトのリズ・トゥームス（ローラ・ハリアー）に片想いをしており、また裏で密かにヒーロー活動していることもあってしきりに時計を気にしており、勉強にも部活動にも全く身が入っていなかったのである。

学校が終わるなり、ピーターは路地裏でスパイダーマンに変身、自転車泥棒を退治したり、困った人の手助けをしたりしていたが、車に乗ろうとしていた一般人を車泥棒と勘違いしてしまい、老人（スタン・リー（カメオ出演））に小言を言われてしまうなどドジな一面も見せてしまうのだった。

その日の夕方、スパイダーマンがハッピーに留守電メッセージを送っていたところ、見たことのないハイテク兵器を持ち、アベンジャーズのメンバーの覆面を被った男数人が銀行ATMを襲撃している様を目の当たりにしたのだ。
スパイダーマンは軽口を叩きながら男たちを懲らしめたが、武器が暴発し馴染みのデルマー（ヘムキー・マデイラ）の雑貨店が破壊されてしまったのである。

デルマーを助けたスパイダーマンはハッピーに電話で報告しようとしたが、「アベンジャーズ・タワー」から別施設への引っ越しで忙しいハッピーはそれどころではなかったのだった。

ピーターは変身したままメイの待つアパートに戻ったが、何といつの間にか訪れていたネッドに正体がバレてしまったのである。
ピーターはネッドに決して周囲に正体を明かさぬようネッドに誓わせ、特殊能力については明日話すと言って何とか追い出した。

その後、ピーターはメイと食事をしているところ、先程のATM強盗事件がテレビニュースで大々的に報じられていた。
メイはスタークのことを快く思っておらず、ピーターが彼と接触していることを非常に心配していたのだ。

翌日、ピーターはネッドに、特殊な蜘蛛に噛まれたことで特殊能力を得たことを明かし、昨晩のATM強盗事件の現場を訪れた。
そこではダメージ・コントロール局が現場検証にあたっているのだった。

ホームパーティー

学校では、アベンジャーズ分裂のきっかけとなった「ソコヴィア協定」についての授業やキャプテン・アメリカ（クリス・エヴァンス（カメオ出演））がインストラクター役を務めるビデオを使った体育の授業などが行われていたが、ネッドはそっちのけでピーターからスパイダーマンの力の秘密やアベンジャーズのことを聞き出そうと躍起になっていた。

そんな時、ピーターは憧れのリズがスパイダーマンに興味を示していることを嗅ぎ付け、正体を隠したまま彼女の家で開かれるホームパーティーに誘われることになったのだ。

その夜、ピーターとネッドはメイの車でリズ宅に送ってもらい、ネッドはリズの前で正体を明かすよう提案したがピーターは頑なに断った。
それでも一応「ピーターはスパイダーマンと友だち」ということにしているため、ピーターはリズ宅の屋根でスパイダーマンに変身しようとしたその時。
遠方で青白い謎の発光が発生したのである。

スパイダーマンはすぐさま発光源に向かうと、そこでは怪しげな男たちが先日のATM強盗事件で使用されたようなハイテク武器の商談をしているところだった。

しかし、偵察中のスパイダーマンの携帯にネッドからの着信があったため居場所がバレてしまい、スパイダーマンは男たちと対峙することになったのだ。
スパイダーマンは車で逃げる男たちを追い、何とか捕まえようとしたその時、スパイダーマンはどこからともなく飛来してきた謎のウイングスーツの男に邪魔され、上空高く連れ去られてしまった。

男を振り切ったスパイダーマンは、ハイテクスーツに内蔵されていたパラシュートで撤退しようとしたが絡まってしまい、そのまま近くの湖に落下してしまったのである。
危うく溺れかけたところにアイアンマンが駆け付け、スパイダーマンを救助して岸辺まで連れて行くのだった。

ピーターはアイアンマンに武器密売の件を報告、自ら犯人を捕らえると誓ったが、アイアンマンはダメージ・コントロール局に任せておけと言うのだ。
実はこのアイアンマン、仕事でインドを訪れていたスタークが遠隔操作していたものである。

ピーターがまだ未熟だと感じていたスタークは、彼には“親愛なる隣人”のままでいるよう忠告、大学に進んで地に足をつけた人生を歩むよう諭すのだった。
帰り際、ピーターは男たちが残したハイテク兵器の残骸を拾い上げた。

バルチャー

スパイダーマンの前に現れたウイングスーツの男の正体はトゥームスであった。
開発中の新型スーツ“バルチャー”のテスト最中だったトゥームスは、仲間たちがスパイダーマン相手とはいえ街中で発砲したことに激怒、アベンジャーズやダメージ・コントロール局に知られてはならないと檄を飛ばした。

そのうえで、トゥームスは自分に反抗的な立場を取った部下の“ショッカー”ことジャクソン・ブライス（ローガン・マーシャル＝グリーン）にクビを言い渡し、これまでのトゥームスの悪事をバラすと脅してきたジャクソンをビームガンで消滅させてしまったのである。
トゥームスはハーマン・シュルツ（ボキーム・ウッドバイン）を2代目ショッカーに指名、武器パーツの奪還を命じるのだった。

一方、ピーターとネッドは学校の地下室で回収したハイテク兵器の解析に乗り出していたが、ある日二人は武器密売一味が学校に潜入しているところを目撃、ピーターは後をつけてみると、どうやらグループのボスはこの地下室にエネルギー波を感知している様子であり、一味は兵器を回収しに来たようである。

ピーターはメンバーに密かに発信機を付けておき、メンバーはメリーランド州に向かったことを突き止めた。

全米学力コンテスト

ピーターはネッドやリズ、クラスメイトの“MJ”ことミシェル・ジョーンズ（ゼンデイヤ）たちと共に、ワシントンD.C.で行われる全米学力コンテストに補欠として参加することになった。
そんな時、ピーターにハッピーから「私が見張っていることは忘れるな」と忠告の電話を受けるのだった。

スタークは自分のことを信用していないと感じていたピーターは彼やアベンジャーズには一切報告せず、ネッドと二人で事件解決に動こうと考えているのだ。

ピーターはチタウリの物質をネッドに託してスパイダーマンに変身すると、スーツに内蔵されている人工知能（声：ジェニファー・コネリー）を起動させ、一味のアジトに潜入するのだった。

スパイダーマンが人工知能との息が合わず悪戦苦闘するなか、付近を通りがかったトラックの列にバルチャーが飛来、中の運搬物を盗み出そうとしたのだ。
スパイダーマンはバルチャーを撃退しようとして誤ってトラックの中に閉じ込められてしまい、そのままダメージ・コントロール局の保管施設に連れて行かれたのである。

保管庫のシャッターは朝まで開かず、スパイダーマンは人工知能に“カレン”と名付け、翌朝何とか脱出に成功するのだった。

学力コンテストの会場へ急ぐスパイダーマンは、カレンから例の物質は爆発性があると指摘されたことからネッドに伝えようとしたのだが、既に会場入りしていたネッドは携帯の電源を切ってしまっていたのだ。
スパイダーマンが会場に着くと、ネッドらは例の物質を持ったままワシントン記念塔に行き、物質が暴発してエレベーターが停止してしまったのである。

スパイダーマンは急いで塔に駆け登り、駆け付けたワシントン州警察のヘリコプターにスパイダーウェブ（蜘蛛の糸）を巻き付け、反動で塔の頑丈なガラス窓をこじ開けると、間一髪でネッドやリズたちを救い出すのだった。

フェリーの攻防

これまで一度も政府やアベンジャーズに嗅ぎ付かれてこなかったトゥームスだが、思わぬ邪魔が入ったことに焦りを感じていた。

ワシントンでのスパイダーマンの活躍はマスコミに報じられ、ピーターは学校を辞めてヒーロー活動に専念する考えをネッドに明かしたところ補習に呼び出されてしまい、それでも無理やり抜け出して一味の一人アーロン・デイヴィス（ドナルド・グローヴァー）を捕らえ、一味がマンハッタンとスタテン・アイランドを結ぶ連絡フェリーの船内で取引を行うことを聞き付けたのである。

フェリーに潜入したスパイダーマンは、一味が前科者のマック・ガーガン（マイケル・マンド）と取引している様子を目撃、胸に仕込んだ偵察用の超小型ドローンの情報で一味が船内に武器を持ち込んでいる事実も確認したのだ。

スパイダーマンはスタークから飛び込んだ連絡を断ち切ると、一味を一気にウェブで縛り上げた。
ところがスパイダーマンは潜入していたFBI捜査官らに取り囲まれてしまい、あわや逮捕されようというその時、バルチャーがスパイダーマンやFBIに襲い掛かって来たのである。

スパイダーマンとバルチャーは激しい死闘を繰り広げるのだが、バルチャーの武器が暴発してしまい、瞬く間にフェリーを真っ二つにぶった切ってしまったのだ。
スパイダーマンは何とかフェリーを繋ぎ止めようとしたが、ウェブがあまりの重みに耐えきれず千切れてしまった。

万事休すと思われたその時、アイアンマンに変身したスタークが現れ、フェリーをビームで溶接して応急処置したのである。
何かやれることはないかというスパイダーマンに、アイアンマンは「君はもう十分にやってくれたよ」と告げるのだった。

ピーターは勝手な行動をしたと糾弾するアイアンマンに対し、武器密輸組織の危険さを必死で訴えるも聞き入れてもらえず、ハイテクスーツも没収されてしまったのである。

ホームカミング・パーティー

FBIやアベンジャーズにも悪事が露見してしまい、追い詰められたトゥームス一味は、ある行動に移ろうとしていた。

一方、ピーターはメイから数々の問題行動を責められたが、「スターク社のインターンシップを打ち切られた」と言うに留まった。
メイは「私にもそんな過去があったのよ」とピーターを優しく受け止めるのだった。
退学を思い止まったピーターは真面目に授業に励み、ネッドと普通に遊んだりして10代の少年らしい日々を謳歌しようとしたのである。

ピーターの高校では「ホームカミング・パーティー」の開催を控えていた。
リズとペアを組むことになったピーターは、メイに協力してもらってパーティーの準備に励み、パーティー当日にリズの自宅に迎えに行ったのだ。
出迎えたのは何とトゥームス。実はリズの父はトゥームスだったのである。

ピーターとトゥームスは互いの正体を隠したまま普通に接し、ピーターはリズとツーショット写真を撮ってもらいパーティー会場までトゥームスに送ってもらうことになるのだった。
しかし、移動中の車内で「スパイダーマン」「スターク」という言葉が飛び交う度に、車内は言い知れぬ緊張感に包まれたのである。

ピーターこそがスパイダーマンだと見抜いたトゥームスは先にリズを車から降ろし、「本来ならば娘とのデートは認めないつもりだったが、娘の命を救ったことは感謝する。だから私の邪魔をするな。もし邪魔したら君の大切な人を殺す」と忠告するのだった。

しかし、トゥームスが何か企んでいることを察知したピーターはリズに「ごめん、行かなきゃいけないんだ」と告げると、シビル・ウォー以前に着用していた自作のコスチュームをまとったのである。

決戦

スパイダーマンは突然現れたショッカーの攻撃を受け、スクールバスに閉じ込められてしまった。
ハイテクスーツではないスパイダーマンは苦戦を強いられたが、ネッドが駆け付けて“ウェブ・シューター”を使ってショッカーを足止めしてくれ、スパイダーマンはネッドにすぐハッピーに連絡するよう告げると同級生のフラッシュ（トニー・レヴォロリ）の車を奪ってトゥームスの後を追うのだった。

その頃、アベンジャーズ・タワーでは、パッピーの指揮でアベンジャーズの武器を輸送機に運び入れている最中だった。
スパイダーマンはネッドのハッキングから得た情報でトゥームス一味のアジトに向かい、トゥームスと対峙した。

犯罪を止めに来たというスパイダーマンに対し、トゥームスは「我々はスタークや金持ち連中が好き勝手して食い散らかした残飯を漁っているに過ぎんのだ。君もそうだろ？」と告げるとバルチャースーツをまとってタワーに向かおうとした。
瓦礫に埋もれたスパイダーマンは自分自身を奮い立たせて這い上がり、ウェブでバルチャーにしがみ付いたのである。

バルチャーを追って輸送機に辿り着いたスパイダーマンは上空で死闘を繰り広げ、激闘によりエンジンを破損した輸送機は海岸近くに不時着した。
バルチャーはスパイダーマンに執拗に殴り掛かるもスーツは限界にきており、コンテナを奪って逃げようとしたところで爆発。
トゥームスはウェブで捕獲され、駆け付けたハッピーに発見されるのだった。

恋の終わり、そして新たな挑戦のはじまり

翌日、ピーターはネッドと共に登校すると、リズが級友たちに別れを告げていた。
父が逮捕されたことによりオレゴン州に引っ越すことになったというリズは、ピーターに別れを告げて去っていったのである。

ハッピーに呼び出されたピーターはアベンジャーズの新たな基地に招かれ、スタークはピーターの勇気と成長を認めて彼をアベンジャーズに正式にスカウト、新開発の「アイアン・スパイダー」のスーツを提示したのだが、ピーターは「地に足の付けた生き方がしたい」と申し出を断るのだった。

実はスターク、恋人でスターク・インダストリーズ社長のペッパー・ポッツ（グウィネス・パルトロー）と共にスパイダーマンのアベンジャーズ加入会見を開く予定だったのだが、報道陣を前に言い訳をしなければならなくなったのだ。

ピーターが自宅に戻ると、スタークからの小包でハイテクスーツが再び届けられていた。
ピーターが早速着用したところ、偶然帰って来たメイに見つかってしまったのである。

エンドロール後

刑務所に収監されたトゥームスは、偶然にもフェリーの件で逮捕されたガーガンに声をかけられた。

スパイダーマンへの復讐を誓うガーガンはトゥームスにその正体について問うも、トゥームスは「もし俺が正体を知っていたなら、とっくに奴は死んでいるだろう」とはぐらかすのであった。

キャプテン・アメリカは言う。
「軍人と学生が持つべき重要な素質、それは忍耐力だ」

『スパイダーマン：ホームカミング』の感想とまとめ

これまで歴代スパイダーマン作品の映像権を有してきたソニー・ピクチャーズと、マーベル・シネマティック・ユニバースを展開するディズニー傘下のマーベル・スタジオが業務提携したことにより、遂に悲願のスパイダーマンのアベンジャーズ参戦が現実のものとなりました。

ソニーはこれまで展開してきた『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを2作品で打ち切ってまでしてマーベルのラブコールに応え、まずは2016年公開の『シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ』で3代目スパイダーマンを先行登場させ、全世界のファンの反応を見たうえで新シリーズへの舵を切ったのです。

これまでのサム・ライミ監督・トビー・マグワイア主演の旧三部作、マーク・ウェブ監督・アンドリュー・ガーフィールド主演の『アメイジング・スパイダーマン』二部作の憂いを含んだピーター・パーカー／スパイダーマンとは異なり、トム・ホランド演じる3代目スパイダーマンは明るくお調子者として描かれ、これまでのシリーズではコスチュームは自作という設定だったのが今シリーズからはアイアンマン／トニー・スターク（ロバート・ダウニー・Jr）が開発したという設定に変更され、随所にアベンジャーズとの繋がりが描かれているのが特徴です。

3代目スパイダーマンのお披露目となった『シビル・ウォー』の最大の悪役はアベンジャーズが関わった戦闘で家族を失ったごく普通の一般人でしたが、今作の悪役もまたアベンジャーズの後始末を担っていた一般人であり、特に自分や仲間たちが職を失うきっかけとなったスタークには非常に強い恨みを抱いていたことが描かれています。いくらスーパーヒーローが活躍しようとも、その裏側でとばっちりをくらったり、救われなかった人々もいるのだということですね。

今作のラストで登場した、スパイダーマンの強化形態「アイアン・スパイダー」のスーツは、この後2018年公開の『アベンジャーズ／インフィニティー・ウォー』にて正式お披露目されることになります。もちろんスパイダーマンの現行シリーズは今後アベンジャーズ・シリーズと並行して続行することが決定しており、並行世界のスパイダーマンたちが一挙集結するシリーズ初のアニメーション作品『スパイダーマン／スパイダーバース』（2019年3月公開予定）、そして『アベンジャーズ4（仮）』（2019年公開予定）を挟み、アベンジャーズ後の世界を描いた新生マーベル・シネマティック・ユニバースの第1弾となる『スパイダーマン／ファー・フロム・ホーム』へと続くことになります。ちなみに『スパイダーバース』の原作では、マーベルと日本の東映が提携して誕生した日本版スパイダーマン（および巨大ロボ“レオパルドン”）も登場していますが、果たして劇場版に登場するのでしょうかね。