トランスフォーマーシリーズ映画を見る順番とは?スピンオフ作品もご紹介

トランスフォーマーシリーズは1984年に記念すべきアニメシリーズ第1作『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(日本放映は1985年)からスタートしました。2019年でめでたく35周年を迎えた『トランスフォーマー』シリーズ。

今回は、2007年からスタートして以来、今やシリーズの中核的存在ともなった実写映画シリーズの気になる時系列や見る順番、そして当初スピンオフ作品として企画され結果的に新シリーズの幕開けともなった、35周年記念作であるシリーズ最新作『バンブルビー』についてもご紹介します。

トランスフォーマーシリーズ作品・トランスフォーマー
・トランスフォーマー/リベンジ
・トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
・トランスフォーマー/ロストエイジ
・トランスフォーマー/最後の騎士王
・バンブルビー(スピンオフ映画)

『トランスフォーマー』シリーズの概要と簡単なおさらい

 

トランスフォーマーの成り立ち

『トランスフォーマー』シリーズは、日本のおもちゃ会社「タカラトミー」(当時:タカラ)と世界最大級の玩具メーカー「ハズブロ」が共同で手掛けた変形ロボット玩具を原作とし、1984年にシリーズ第1作『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(通称:ジェネレーション1、以下:G1)がスタートしました。

その後もアニメシリーズは定期的に作られ続け、2007年には監督マイケル・ベイ、製作総指揮スティーヴン・スピルバーグによる実写映画『トランスフォーマー』が公開されてメガヒットを記録、2019年現在で実写シリーズは計6作品作られるほどの人気シリーズとなりました。

トランスフォーマーの世界観

 

トランスフォーマーとは、あらゆる車や乗り物、兵器、はたまた動物などをスキャンし、そのものそっくりに擬態(トランスフォーム)することのできる超ロボット生命体のことです。

銀河の彼方にある惑星サイバトロンで生まれ育ったトランスフォーマーたちは、自由と平和を愛する正義の軍団オートボット、破壊と圧政を好む悪の軍団ディセプティコンに分かれ、何百万年もの長きに渡って戦争を繰り広げてきました。

全ての基礎となった『G1』では、故郷のエネルギーが枯渇した両陣営がエネルギーを求めて地球に不時着、そのまま戦い続けるといった設定でしたが、実写映画シリーズでは全てのトランスフォーマーの命の源である「オールスパーク」を巡る争いとなっています。ただし、その後のシリーズの展開に伴って次々と後付け設定が加えられ、今では収集がつかなくなっている状態です。

トランスフォーマーの個性的なキャラクターたち

人間同様に命や感情を持つトランスフォーマーは、シリーズを通じて個性豊かなキャラクターたちが登場するのが魅力のひとつです。

オートボットでは、“コンボイ”の愛称で親しまれる力強いリーダーの総司令官オプティマスプライム、おっちょこちょいだけど人懐っこくて仲間思いな情報員バンブルビーがシリーズの軸となっています。

ディセプティコンでは、エネルギー独占と圧政を目論む悪の破壊大帝メガトロン、ナンバー2にして次期リーダーの座を狙う野心家の航空参謀スタースクリーム、任務に忠実な忠臣の情報参謀サウンドウェーブなどが挙げられます。

その他にも、両陣営ともにシリーズを通じて沢山の個性豊かなトランスフォーマーたちが登場しますのでチェックしてみてくださいね。

『トランスフォーマー』実写映画シリーズのおさらい

本項では物語の結末・ネタバレについて触れていますので、未見の方はご注意ください。

第1作『トランスフォーマー』(Transformers)(2007年)

 

数万年前、惑星サイバトロンでの戦争の最中に全てのトランスフォーマーの命の源「オールスパーク」が失われ、メガトロンはオールスパークを追って地球に不時着、北極で氷漬けとなり長き眠りにつきました。

現代。オールスパークを追う使命を受けたバンブルビーは、メガトロンを発見した北極探検隊のリーダーの子孫で手掛かりを持つ地球人の高校生サムに近づき、サムの憧れの女子ミカエラも交えて友情を育みました。

やがてオールスパークを追ってスタースクリームらディセプティコンが地球に進出、阻止するためにオプティマスプライムらオートボットも地球に降り立ちました。サムや米軍、アメリカ政府の秘密機関セクター7と手を組んだオートボットは、オールスパークを使って新たな軍団の増強を目論むディセプティコン、そして復活を果たしたメガトロンとの死闘に挑んでいきます。

第2作『トランスフォーマー/リベンジ』(Transformers : Revenge of the Fallen)(2009年)

 

メガトロンを失ったディセプティコンは、創始者でメガトロンの師匠でもあるフォールンの指揮のもとオートボットへの復讐の準備を進め、死んだはずのメガトロンを復活させることに成功しました。

そんな中、大学生となったサムは前作でオールスパークの力を取り込んでしまったことからディセプティコンに狙われることとなり、そしてオプティマスがメガトロンに倒されてしまったことから、バンブルビーらと共にオプティマスを復活させる手掛かりを得るための冒険の旅に出ます。

サムの命がけの行動で手に入れたオートボットのリーダーの証である銀河の叡智「マトリクス」、そしてディセプティコンを裏切った老兵ジェットファイアの命をもらって復活したオプティマスは、ディセプティコンそしてフォールンとの決戦に挑みます。

前作の大ヒットによりシリーズ化が決定、前作を超えるヒットとはなりましたが、詰め込み過ぎの内容や不要な下ネタ、マイケル・ベイ監督の過剰な演出などが批評家から不評を買い、最低映画の祭典ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)で最低監督賞など主要部門を制する不名誉な結果となりました。

第3作『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(Transformers : Dark of the Moon)(2011年)

 

遠い昔、オートボットの当時の司令官センチネルプライムはあらゆる物質を転送させることのできる技術「スペースブリッジ」と共にサイバトロン星を脱出したものの月に不時着、「アポロ計画」で月に飛んだアメリカのアポロ11号のクルーに発見されました。

現代。オプティマスは月からセンチネルを救出して蘇生させますが、実はセンチネルはあらかじめディセプティコンと手を組んでおり、サイバトロン星を復活させるとの名目でオートボットに牙を向きました。

センチネルはあらかじめディセプティコンと手を組んでいた地球人のディランの協力を得てスペースブリッジを起動、サイバトロン星を地球付近に転送させて地球人全てを惑星復興のための奴隷労働力にしようとしましたが、オプティマスらオートボット、サムやNESTら地球人の奮闘、そしてディセプティコンをセンチネルに乗っ取られたメガトロンの参戦により野望は砕かれ、メガトロンを倒したオプティマスはセンチネルを処刑、改めて地球と地球人を何があっても見捨てない決意を固めました。

マイケル・ベイ監督や主演のシャイア・ラブーフも出来に満足していなかった前作『リベンジ』の“リベンジ”を果たすべく、本作はシカゴ市街地でウィングスーツ(ムササビスーツ)を使った空撮を敢行するなどこれまでにない規模で挑み、シリーズで最大のヒットとなる全世界興行収入11億2千ドルを叩き出しました。

第4作『トランスフォーマー/ロストエイジ』(Transformers : Age of Extinction)(2014年)

 

売れない発明家のケイドに匿われたオプティマスは、オートボットの仲間たちが地球人に迫害され殺害されたことから地球人との関係に疑問を抱き始めていましたが、ケイドと信頼関係を結ぶことで再び地球と地球人のために立ち上がる決意を固めました。

一方、死んだはずのメガトロンは実は密かに生き延びており、新興企業「KSI」が殺されたトランスフォーマーの金属細胞を用いて研究開発していた人造トランスフォーマーのボディの1体を乗っ取り「ガルバトロン」として復活、スタースクリームやサウンドウェーブの死などで壊滅状態に陥っていたディセプティコンの再編を開始しました。

オプティマスやバンブルビーらオートボットの生き残りはケイドら理解者、そして太古の昔から地球に棲み付いていたグリムロックら「ダイノボット」軍団を仲間に引き入れ、KSIを裏で操っていたロックダウン(オートボットにもディセプティコンにも属さない一匹狼のトランスフォーマー)を倒しましたが、ガルバトロンは再起を誓って姿をくらましました。そしてオプティマスは黒幕である「創造主」(その正体は次作『最後の騎士王』で明らかに)とのケリをつけるため単身宇宙へと飛び立ちました。

本作からは前3作で地球人側の主役サムを演じたシャイア・ラブーフが卒業、新たにマーク・ウォールバーグが地球人側の主役ケイドを演じています。また、オートボット戦士・ドリフトの声を渡辺謙が担当しています。
主人公オプティマスプライムのデザインも一新され、より生命体感を増した有機的なフォルムへと進化を遂げました。なお、本作は前作『ダークサイド・ムーン』に続いて11億ドルを超えるメガヒットとなりました。

第5作『トランスフォーマー/最後の騎士王』(Transformers : The Last Knight)(2017年)

 

故郷サイバトロン星で「創造主」こと悪のクインテッサ星人と対面したオプティマスは洗脳されてしまい、闇の破壊者ネメシスプライムに仕立てられました。その一方で、いつの間にか「ガルバトロン」から元に戻っていたメガトロンは密かにクインテッサ星人と手を組み、反トランスフォーマー組織「TRF」(あの日本の5人組グループではありません)と裏取引して投獄されていた部下を釈放させ、ディセプティコンを再編しました。

本作では元々トランスフォーマーは地球のあらゆる歴史に関与していたことが明らかとなり、本作のキーアイテムである“杖”を使って地球のエネルギーを抜き取りサイバトロン星の復興を目論むクインテッサ星人とディセプティコン、洗脳が解けたオプティマスや“ロディマス”ことホット・ロッドら新戦力を加えたオートボット、ケイドら地球人の激しい戦いが繰り広げられました。

野望を阻止したオプティマスはもはや故郷に戻る時が来たと悟り、全てのオートボットを引き連れてサイバトロン星に戻りました。しかし、生き延びていたクインテッサ星人は地球の真の姿である超巨大トランスフォーマー「ユニクロン」を目覚めさせようと目論んでいました。

本作ではアニメ版の劇場版『トランスフォーマー・ザ・ムービー』(1986年)やテレビアニメ第2作『トランスフォーマー2010』などでオートボット総司令官を務め、『トランスフォーマー・スーパーリンク』『トランスフォーマー・アニメイテッド』などでも重要な役どころを務めたロディマスコンボイが本名の“ホット・ロッド”としてシリーズ初参戦。

また、歴代アニメシリーズでオートボット・ディセプティコン共通の敵として描かれてきた惑星サイズの超巨大トランスフォーマー「ユニクロン」の存在についても触れられるという、ラストはまさに続編を意識した作りとなりましたが、本作は前作とはうってかわってシリーズ最低の興行収入に終わってしまい、本編シリーズは一時中断を余儀なくされ、当初スピンオフ作品として準備していた次作『バンブルビー』で仕切り直しを図ることになりました。

第6作(新シリーズ第1作)『バンブルビー』(Bumblebee)(2018年、日本公開は2019年)

1987年。オプティマスはオートボットの劣勢を挽回すべく地球を新たな拠点にすることにし、コードネーム「B-127」と呼ばれる一人の若き無名戦士に拠点作りを命じました。

ディセプティコンとの戦いで心身共に傷つき、米軍からも追われる身となったB-127はフォルクスワーゲン・ビートルをスキャンして逃げ延び、地球人の少女チャーリーに匿われて「バンブルビー」と名付けられ、チャーリーと友情を育みながらディセプティコンの追っ手であるシャッターとドロップキックを倒すことに成功。任務を果たしたバンブルビーは愛するチャーリーに別れを告げ、シボレー・カマロをスキャンすると既に地球入りして大型トレーラーにトランスフォームしていたオプティマスと再会を果たしました。

シリーズでも屈指の人気を誇るバンブルビーを初めて主役に据えた本作、当初はスピンオフ作品となる予定でしたが、前作『最後の騎士王』の興行的不振を受けて事実上の仕切り直しとなり、監督も前作を最後に降板したマイケル・ベイに代わって『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』でブレイクした新鋭のトラヴィス・ナイトに交代しました。
シリーズ最小の製作費となった本作は前5作には否定的だった批評家からも絶賛されて全世界でスマッシュヒットとなり、『トランスフォーマー』シリーズの35周年に大いに華を添えることとなりました。

本作は実写第1作『トランスフォーマー』の時代設定である2007年の20年前の1987年が舞台となっていますが、今回は脇役に徹するオプティマスプライムをはじめとする大半のトランスフォーマーはデザインが一新され、これまでのエイリアン的なデザインからアニメ第1作(G1)を彷彿とさせる“超ロボット生命体”的なデザインにリニューアルされました。物語のラスト、サンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジにてオプティマスがバンブルビーを迎えに来た際にトランスフォームした赤い大型トレーラーはまさしくG1のコンボイ司令官そのものであり、古くからのファンは大いに衝撃と歓喜に包まれたことでしょう。

『最後の騎士王』ではバンブルビーは既に第二次世界大戦の頃から地球にいたという描写がなされるなど、前5作ではトランスフォーマーが太古の昔から地球の歴史的な出来事に深く関与してきたという設定でしたが、『バンブルビー』は旧作の設定を活かしつつもやんわりとこれらの設定をリセット、大風呂敷を広げ過ぎて収拾がつかなくなってしまったシリーズに新風をもたらすことに成功しました。

正式発表はまだですが、本作のヒットを受けて既に続編の製作はほぼ確実となっており、製作・配給のパラマウントは続編には引き続きトラヴィス・ナイト監督に舵取りを任せたい意向を示しています。

トランスフォーマーシリーズ、見る順番はどうすればいいの?

トランスフォーマーの実写シリーズは第1作から第5作『最後の騎士王』までは時系列通りに進んでおり、初めてシリーズをご覧になる方もこれまでアニメシリーズに触れてきたコアなファンの方々も、まずは原点であり初心者に優しいつくりの第1作からご覧になるといいでしょう。

第6作『バンブルビー』のみ時系列は前5作と異なり、設定こそ異なるものの、第1作の20年前となっていることから、第1作の前にご覧になるのもよし、『最後の騎士王』まで一通りご覧になってから見るのもいいでしょう。

トランスフォーマーシリーズを見る順番のまとめ

35周年を迎えたトランスフォーマーシリーズは、実写映画シリーズやアニメシリーズの他にも、玩具やコミックなどで『スター・ウォーズ』や『アベンジャーズ』、はたまた日本の『マジンガーZ』などとコラボレーションするなど多岐に渡って我々を楽しませてくれています。

2019年現在は『バンブルビー』に加えてアニメシリーズの最新作『トランスフォーマー・サイバーバース』がネット配信にて公開されていますので、こちらもチェックしてみてくださいね。

また、気になる実写映画シリーズの今後ですが、前述のとおり続編が決定的な『バンブルビー』シリーズの他にもオプティマスプライムを主人公にしたスピンオフも計画されているようです。
その他にも、マーベルやDCコミックスに対抗して、トランスフォーマーに加えて過去に二度映画化された『G.I.ジョー』などハズブロ原作の作品を集結させるという『ハズブロ・ユニバース』の構想もあるようです。

ちなみに、アニメシリーズの中でも抜群の人気を誇る『トランスフォーマー・ビーストウォーズ』も一時実写化が検討されていたとのことですが、あまりにも製作費がかかりすぎるとのことからどうやら断念したようです。

『最後の騎士王』の不振により棚上げされた格好の本編シリーズの行方ですが、どうやら完全に打ち切りに打ち切りになったわけではなく、パラマウント側は時期は未定ながらも納得のいく脚本が完成したらシリーズを再開するとのことです。せっかくとっておきの切り札である「ユニクロン」を投入するのですから、このまま尻切れトンボになるのも惜しいですよね。

これからも更なる広がりを見せ続けるトランスフォーマーシリーズの未来に乞うご期待!

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