ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還の動画を無料視聴!ネタバレと感想を紹介

『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』は3部作のシリーズの最終章で、2004年2月に日本で公開されました。

アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚色賞、作曲賞、歌曲賞、美術商、衣裳デザイン賞、メイクアップ賞、視覚効果賞、音響賞、編集賞とノミネートされた11部門で受賞し、『ベン・ハー』『タイタニック』と並んで史上最多です。

壮大な冒険物語が完結する『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』についてご紹介いたします。

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還の予告動画

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還の作品情報

タイトル:ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

原題:The Lord of the Rings/The Return of the King

原作:J・R・R・トールキン『指輪物語』

監督:ピーター・ジャクソン

脚本:ピーター・ジャクソン/フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン

製作:ピーター・ジャクソン/バリー・M・オズボーン/フラン・ウォルシュ

公開:2003年12月1日(ニュージーランド)2003年12月17日(アメリカ)2004年2月14日(日本)

出演:イライジャ・ウッド/ショーン・アスティン/イアン・マッケラン/ヴィゴ・モーテンセン など

原作では2作目で描かれていたゴラムのスメアゴル時代が今作の冒頭で描かれます。指輪が持つ力がどれほど強力なもので、それを持ったものの運命を大きく狂わせるのかを印象づけて、今作がスタートします。

また原作ではホビット庄で暗躍するサルマンと“蛇の舌”ことグリマをサムたちが倒す話がありますが、今作では使用されませんでした。

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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還のキャストについて

ゴラムの声優を務めるとともにモーション・キャプチャーで演じているアンディ・サーキスが、ゴラムのスメアゴル時代を演じています。友人と見つけた指輪への執着心によって変わっていく姿を見事に表現しています。

ちなみにアンディ・サーキスは第1作と今作に登場するアングマールの魔王の声優も務めています。芸達者な俳優であるだけに重宝がられて起用されるのでしょう。

 

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還のあらすじとネタバレ

ホビットの支族ストゥア族のスメアゴルは、友人のデアゴルと魚釣りをしていた。川に落ちたデアゴルが偶然見つけて川底から拾い上げた指輪を見たスメアゴルは、その魔力に魅入られて「“わしら”におくれ」と言う。さらに「俺の誕生日だからほしいんだよ」と言うが、拒否するデアゴルと奪い合いになる。

デアゴルを殺して自分のものにした指輪をスメアゴルは「愛しいしと」と呼ぶ。だが、「人殺し」とののしられて村から追放され、指輪の魔力の影響を受けて次第に体も心も醜く変貌していき、ゴラムとなった。

ゴラム、そしてサムことサムワイズ・ギャムジーとともに昼間でも薄暗いモルドールの山中にフロド・バギンズはいた。フロドの体を気遣うサムは、帰途用のぶんを考えて残り少なくなった唯一の食料のレンバスを管理していた。

フロドたちが眠る中で目を覚ましたゴラムとゴラムの中に残る良心であるスメアゴルは話し合い、フロドたちを殺すことを確認する。くねくね階段の先にあるトンネルの中にいるお婆にフロドたちを与え、2人が死んだあとに“愛しいしと”を自分たちのものにするのだ。

その話の途中で目覚めたサムは「裏切り者」と言ってゴラムを追い払おうとするが、道案内人が必要だというフロドは聞き入れない。そしてサムに「お前の助けも必要だ」と言って説得する。

サウロンの次の計画

角笛城の戦いに勝ったアラゴルン、レゴラス、ギムリ、そしてガンダルフは、アイゼンガルドで、ピピンことペレグリン・トゥックとメリーことメリアドクに再会する。アイゼンガルドを管理する“木の髭”は、オルサンクの塔に閉じこもっているサルマンの処遇をガンダルフに相談するが、そのまま監視するように言われる。

そんな時、ピピンは水の中から球体の石を拾う。それは遠くを見る石のパランティーアでサルマンが使用していたものだ。ガンダルフはパランティーアを持ったまま、みんなとローハンの都エドラスに向かう。

エドラスでは勝利を祝うとともに戦死者を追悼する宴が開かれた。アラゴルンを慕う姪のエオウィンに「高潔な人物だ。おまえにふさわしい」とセオデン王は語る。そして「民を勝利に導いたのはこのセオデンではない」という言葉を漏らす。

アラゴルンとガンダルフはフロドたちの行方の手がかりがないことを危惧するが、一方で生きていることを確信していた。その夜、レゴラスは東で敵の目が動いているのを感じると、ピピンが起き出してメリーの制止も聞かずにパランティーアを見てしまう。

サウロンの目に見られたピピンは邪悪な力に苦しみながら、パランティーアを通してあるものを見ていた。石の庭にある白い木が枯れ、都が燃えている。ゴンドールのミナス・ティリスだ。エレンディルの世継ぎ(アラゴルン)が現れ、人間が勇気と戦う力を持っていると知って脅威に思うサウロンは、そこを襲撃する気なのだ。

ゴンドールを守ろうと考えるガンダルフは、ゴンドールからの烽火が上がったらローハンも戦いの準備をするように言う。だがセオデン王は救援に来なかったゴンドールに対して「何の義理が?」と快い返事をしなかった。

ミナス・ティリスへ警告に行こうとするアラゴルンを止めるガンダルフは「河づたいに行き、黒い船を見張れ」と言うと、ピピンを供にして自ら“飛蔭”を駆ってミナス・ティリスへ向かう。

ゴンドールに迫る危機

裂け谷のエルフの姫アルウェンは父のエルロンドの説得に応じて、西方へ向かう船が出る西の港へ森の道を進んでいた。すると、目の前を走って行った幼い少年がアラゴルンに抱きかかえられて笑顔を見せる幻を見る。少年が自分とアラゴルンの息子だと悟ったアルウェンは裂け谷に戻る。

アルウェンにエルロンドは「お前の未来に死が見えた」と告げる。新たな命が生まれる未来が不確かであり、サウロンの魔力でエルダールの命が薄れて衰弱する中、アルウィンはアラゴルンを助けるように父に頼む。エルロンドはアラゴルンの祖先イシルドゥアの折れた剣を鍛え直す。

ミナス・ティリスに到着したガンダルフに、ボロミアが持っていた角笛を手にするデネソール候は、息子の死の理由を告げに来たのかと聞く。ガンダルフに口止めされていたピピンだが、ボロミアが自分たちを守って死んだことを話してしまう。

恩返しとしてデネソール候への奉公を申し出るピピンを制し、ガンダルフは敵が迫っているため烽火を上げてローハンに救助を求めるよう進言する。だが、権力にしがみつくデネソール候は「北のレンジャー(さすらい人)に頭は下げぬ」とセオデン王に同行するアラゴルンがゴンドールの王として帰還することを拒む。

城塞の傭兵となったピピンはフロドとサムの無事を案じるが、ガンダルフは望みはわずかだという。サウロンのもとにはオリファントを使う南のハラドリムの軍隊、沿岸地帯の傭兵も集結しようとしていた。さらにサウロンの配下には人間の男には殺せないナズグルの首領のアングマールの魔王もいる。

9人のナズグルの中で最強の王のアングマールの魔王はミナス・モルグルが住み処だが、フロドたちはその近くを通る。ミナス・モルグルから出発した大軍に見つからないように気をつけて、フロドたちは切り立った崖に作られた階段を上がって行く。

サムとファラミア、それぞれの苦悩

ガンダルフはピピンを使ってゴンドールの烽火を上げる。次々と点火する烽火はローハンに伝わり、セオデン王はゴンドールを救うための進軍を決断する。ハロウ砦に味方となる軍を集めてゴンドールに向かうことにする。

モルドールとの国境のゴンドールのオスギリアスの砦をオークの大軍が襲う。デネソール候の次男のファラミアたちは必死に応戦するが戦力の差は明白だった。ファラミアの軍はミナス・ティリスへの撤退を図り、ガンダルフは平原に出て襲いかかるナズグルを追い払い、ファラミアたちを救う。

ファラミアがピピンに驚いたことで、彼がイシリアンで会ったフロドとサムがモルグルの谷に向かっていることをガンダルフは知る。そして2人がキリス・ウンゴルの峠に行こうとしていることに気づく。

戻ったファラミアをデネソール候は「お前の兄(ボロミア)が堅持した外の防御を軽々しく放棄するな」と突き放す。「私が死に、代わりにボロミアが生きていれば?」と問うファラミアに、デネソール候は「いかにも。そう思っている」と言い放ち、ファラミアは不可能なオスギリアス奪回を指示されて戦場へ戻る。

崖の階段を上るさなか、ゴラムはフロドにサムが指輪を狙っているとささやく。ゴラムは邪魔なサムとフロドの仲を裂くため、サムがレンバスを1人で全部食べたかのように偽装する。ゴラムにだまされたフロドは重荷の指輪をサムが預かろうと言うと、「お前の助けはもういい」と家に帰るように命じる。

『死者の道』にすむ者

ハロウ砦に集まった援軍は期待よりも少なく、さらなる援軍の集結を待てば救援のタイミングを逸する。夜明けの出発の準備をするメリーの姿にエオメルはホビットの体格を心配する。エオウィンは兄に「彼にも戦う理由はある。愛する者のためにです」と自分の思いを込めて語る。

アルウェンの夢を見たアラゴルンのもとにエルロンドが訪れ、アルウェンの死が近いと告げる。そして海賊船の船団が河を上って2日後にミナス・ティリスに到着すると伝える。エルロンドはイシルドゥアが使った剣ナルシルの破片を鍛え直して作った剣アンドゥリル(西方の焔)を渡して助言する。

ハロウ砦がある山のおぼろ林の『死者の道』には、かつて人間の王イシルドゥアとの誓言を果たさなかった者たちの霊が罰として封印されていた。彼らはゴンドールの王の言うことは聞かなければならない。アラゴルンはついていくというギムリ、レゴラスとともに『死者の道』に入って行った。

出発に気づいたエオウィンにアラゴルンは「あなたは幻影を愛している」と気持ちに応えられないことを告げた。セオデン王は兵力が足りなくても戦いに挑むことをローハンの戦士たちに宣言する。そしてエオウィンに自分に代わって玉座を継ぐように指示する。

ローハン軍はミナス・ティリスに向けて出発した。3日の道のりを駆けて戦う余力を残す進軍で、セオデン王は「小さなホビットに戦は無理だ」とメリーに苦言を呈する。取り残されそうになったピピンを自分の馬に乗せたのは男装したエオウィンだった。

『死者の道』の先の地下に、かつてイシルドゥア王の召集に応じずに「誓言を果たすまで永遠に眠らせぬ」と呪われた者たちがいた。アラゴルンたちは“死者の王”が率いる死者の軍団に囲まれるが、アラゴルンはアンドゥリルで“死者の王”と対峙すると「共に戦い、名誉を取り戻せ」と命じる。

ミナス・ティリスの戦い

ミナス・ティリスの前のペレンノール野にサウロンのオーク軍が押し寄せる。意識不明の瀕死の重傷を負ったファラミアだけがミナス・ティリスに戻る。だが、デネソール候はファラミアが死んで血筋が絶え果てたと思いこみ、セオデン王に裏切られたと早合点して錯乱状態となる。

やむを得ずガンダルフはゴンドール軍の指揮を執る。だが、城塞の上にナズグルが飛来し、オーク軍は侵入を図る。夜になるとオーク軍は城門を破り、さらに城壁も破る。城内へ退却して苦戦するゴンドール軍に角笛の音が聞こえた。ローハン軍が到着したのだ。

セオデン王はローハン軍の戦士たちを鼓舞し、ペレンノール野での大決戦の火蓋がついに切って落とされた。オーク軍が矢を放ってもローハン軍はひるまず突撃する。その勢いにオーク軍は逃走しようとするものまで出始める。

そんな時、デネソール候は「まだ息がある」というピピンの言葉を聞かず、ファラミアと自分を火葬しようとする。ピピンはガンダルフを探し出して駆けつけ、ファラミアを救出する。ファラミアの生存に気づいたデネソール候だが、すでに体は火に包まれて塔から身を投げる。

オーク軍を大河に追いつめようとするローハン軍だが、南のハラドリムの軍隊が到着する。20頭以上はいる巨大なオリファントに苦戦を強いられるが、オリファントを操る者が乗っている頭、そして足を狙って反撃する。

だがそこにアングマールの魔王が現れてセオデン王を襲い、エオウィンはアングマールの魔王と戦う。「人間の男にわしは殺せぬ」と笑うアングマールの魔王にメリーが痛手を負わせると、兜を脱いだエオウィンは「私は男ではない!」と言って顔に剣を突き刺して倒す。

オーク軍が河で海賊船を迎えると、降りてきたのはアラゴルンたち3人と死者の軍団だった。彼らの参戦で形勢は一気に逆転する。だが体が砕かれたセオデン王はエオウィンに「父祖のもとへ行く。今なら恥じることなく栄光ある彼らの仲間に入れる」と言って息を引き取る。

戦いはゴンドール軍とローハン軍の勝利に終わった。戦士としての誇りを取り戻して一度だけ召集に応じた死者の軍団は、アラゴルンが約束どおり「誓言を果たした」と認めて呪いから解放され、安らかな眠りにつく。そしてピピンとメリーは再会を果たす。

絶体絶命のフロド

その頃、フロドは階段の先のトンネルに入る。そこはゴラムがお婆と呼ぶ大蜘蛛シェロブの棲み処だった。ゴラムは姿を消し、フロドはガラドリエルからもらったエレンディルの光を使う。シェロブが襲いかかり、フロドはゴラムの策略を知る。

トンネルから逃げ出したフロドは「“愛しいしと”がわしらにやらせた」と言い訳をしつつも指輪を奪おうとするゴラムともみ合いになる。ゴラムは崖から落下し、フロドは力尽きて倒れる。だが「これはあなたに与えられた使命。果たせるのはあなただけ」と幻の中で語るガラドリエルの手を取って立ち上がる。

しかしフロドはトンネルから出たシェロブの針に刺され、蜘蛛の糸を巻かれる。するとそこにサムが現れる。心変わりをしてフロドを追いかけてきたのだ。サムはフロドのつらぬき丸とエレンディルの光を手に戦い、シェロブを撃退する。

サムが顔を見るとフロドは死んでいた。サムが悲しんでいるとつらぬき丸が光ってオークの接近を知らせる。サムが隠れて様子を見ると、フロドを見つけたオークたちは意識はないものの死んでいないと話して塔へ運んで行った。

塔ではフロドを巡ってのいさかいからオークたちが殺し合う。助けに来たサムにフロドは指輪を奪われてしまったと言うが、フロドが死んだと思い込んだサムが持っていた。モルドールの奥深くへと入ったフロドたちだが、滅びの山との間には1万ものオーク軍がいた。

フロドの行方は知れないが、ガンダルフやアラゴルンはフロドたちがゴルゴロス平原を渡る時間を稼ぐ策を考える。サウロンの軍をおびき出し、サウロンの目をフロドからそらす陽動作戦だ。大軍を相手に勝利の望みは小さいが、黒門で兵士を鼓舞したアラゴルンは「フロドのために」と言って先陣を切り、合同軍は一斉に進撃する。

指輪物語の終わり

フロドたちはサウロンの目が北の黒門に向いた隙に滅びの山に着こうとする。だが魔力に心身を蝕まれたフロドは動けない。サムは「指輪の重荷は背負えなくてもあなたは背負えます!」と言ってフロドをかついで行く。滅びの山の入り口に着いた時に襲いかかったゴラムとサムが戦う間にフロドは山に入る。

サムが追いつくとフロドは火口の淵にいた。魔力に屈したフロドは「指輪は僕のものだ」と言って左手の人差指にはめてしまう。だが姿を消したフロドにゴラムが襲いかかり、指を噛みちぎって指輪を手にする。フロドともみ合ったゴラムは指輪とともに火口に落下する。

サウロンの炎の目は消えてバラド・ドウーアは崩壊し、サウロン軍は壊滅して闇の勢力は消え去った。フロドたちは滅びの山の溶岩の中に取り残されるが、ガンダルフと鷲の王グワイヒアに救出される。

ゴンドールではアラゴルンの戴冠式が行われた。出席したフロドたちホビットの4人に、アラゴルンをはじめその場にいる者たちが頭を下げて感謝した。中つ国の第4紀が始まり、旅の仲間は解散した。出発してから13か月後、フロドたちはホビット庄に帰る。サムはロージーと結婚し、かつての平穏な日々が戻ってくる。

だがアングマールの魔王の刃によるフロドの傷は時が経っても癒えず、昔には戻れない。ビルボ・バギンズが自分の旅を綴った『生きて帰りし物語 ホビットの冒険』を引き継ぎ、自分の冒険を綴った『指輪物語』を書き終えたフロドは、エルフが中つ国を去る最後の船にビルボを乗せるため港に向かう。

エルロンドとともに旅立つガラドリエルは「3つの指輪の力は尽きて人間の支配する時が来た」と語る。船に乗るのはビルボだけではなかった。ガンダルフ、そしてフロドも神の国・ヴァリノールへ向かうのだ。物語を書いた本をサムに渡したフロドは「書き上げるのはお前だ」と言って去り、サムは家族が待つ家に帰った。

 

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還の感想とまとめ

サムが家に帰ったところで終わりとなるなど原作のストーリーを大きくは変えず、原作の世界観がスクリーンの中での再現率は本当に素晴らしいものでした。

やはり圧巻なのはペレンノール野での戦いと黒門の前の戦いでしょう。ペレンノール野では現代の象とは比較にならないほどの大きさ、マンモスくらいの大きさのオリファントが大暴れします。

それらを相手にした戦いでもレゴラスとギムリが倒した人数を競うのがおもしろいし、黒門での戦いを前に仲の悪いはずのエルフとドワーフが「友達」と認め合うのはとても素敵なシーンです。

決戦のシーンの大がかりでありながら細かいCGをはじめ、世界観を見事に描くためのCGには本当に驚かされますが、それよりももっと胸を打つのは登場人物たちの言葉や行動です。

一度は冷たく突き放されたにもかかわらず、サムが「指輪の重荷は背負えなくてもあなたは背負えます」と言ってフロドをかついで歩くシーンには胸が熱くなります。そしてペレンノール野の戦いの前のセオデン王、黒門の戦いの前のアラゴルンが兵士たちを鼓舞する言葉も胸が躍る感じがします。

この物語では使命を担ったフロドが本当に心身ともに一番つらかったと思うのですが、アラゴルンの言葉のようにみんなが「フロドのために」命を懸け、それぞれ戦っていました。まさに勇気と友情の物語です。

こういった戦いの物語である以上、男性ばかりが活躍するのは当然といえば当然ですが、最終章では女性のエオウィンが活躍します。エオウィンは女性であったからこそ「人間の男には倒せない」アングマールの魔王を倒しました。彼女が戦いに加わった意味が発揮されるシーンです。

『ロード・オブ・ザ・リング』では人間だけでなく、ホビット、エルフ、ドワーフなどさまざまな種族が協力して平和をつかみ取ります。これは国と国が争い、民族と民族が争う現代の地球に住む人々が見習うべき姿であるように思います。

とはいえ、そんなに難しく考えることなく、この世界観にどっぷり浸かってアクションや人間ドラマを堪能すべき作品であることも間違いありません。CGの効果が大きいシーンもありますが、生身の俳優の動きや表情が素晴らしいからこそ、観る者を感動させる作品になったと思います。

3部作の最終章ではありますが、何かから勇気と元気をもらいたい時に今作だけ観てもいい作品ですし、登場人物たちの姿に励まされて頑張ろうと思える素晴らしい作品といえます。

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