映画「紅の豚」でポルコ・ロッソが言った心に響く名言集とは?

映画「紅の豚」は言わずと知れたジブリの名作です。
飛行艇時代(1920年代)のイタリア、地中海を舞台に、飛行艇乗り達の誇りをかけた大人の恋の物語です。

賞金稼ぎの主人公ポルコ・ロッソ、アメリカから来た空中海賊の用心棒カーチス、ポルコの幼馴染でホテルアドリアーノのマダム・ジーナ、飛行艇を作るピッコロ社の設計主任フィオが主な登場人物です。

映画公開当時(1992年)私はまだ子供で「え~、なんで豚なの~?カッコ良くない!」なんて思っていたくらいですが、ある程度大人になって観返すと、そこには切ない恋心、強い信念など、最高にカッコ良い男の生き様が描かれていることに気が付きました。
そんな「紅の豚」の主人公ポルコ・ロッソの言葉を、心に響く名言集としてまとめてみました。

ポルコ・ロッソが言った名言

【飛ばねえ豚はただの豚だ】

まずはなんと言ってもこれでしょう。映画を観ていない方でも、聞き覚えがあるのではないでしょうか?カーチスに勝負を挑まれるも、エンジン故障の中何とか逃げ切ったポルコですが、カーチスはポルコに勝った証としてポルコの飛行艇の一部を持ち帰ります。そんなポルコを心配し探しに行こうとしていたジーナに、ポルコが電話で無事を伝えた時に言った言葉です。(心底心配していたジーナはこの言葉に呆れ激怒しますが・・・)

ちなみにこの時ジーナが目を潤ませて言うセリフも素敵です。「マルコ、今にローストポークになっちゃうから・・・私イヤよ、そんなお葬式」。二人にとって、お互いがいかに大切な存在か伝わってくるとてもロマンチックなシーンです。
なぜポルコ・ロッソが豚になってしまったのか、それは映画の中では謎のままですが、たとえ豚の姿になっても自分は自分、といったところでしょうか。シビレます!

【いい奴はみんな死ぬ・・・】

ジーナの3番目の夫が亡くなったことを知らされた時のポルコの言葉です。「マルコありがとう、いつもそばにいてくれて」というジーナの言葉にあるように、ポルコはジーナが最初の夫と結婚する時に立会人を務めるなど、ずっとジーナをそばで見守ってきました。
戦争などで飛行艇乗りの仲間が亡くなっていく中、生き残っている自分に何か負い目を感じているのかもしれません。それでもジーナを見守り続ける、心優しいポルコの名言です。

【豚に国も法律もねえよ】

武器屋の主人の「あんたらもじきに非合法になるな」という言葉に対する返事です。戦後の不況が深刻で常に不安定な情勢の中、ポルコの賞金稼ぎという立場も危ういもののようです。しかしそんな世の中に振り回されず、アウトローとして開き直っているところがカッコ良いですね。

【ファシストになるより豚の方がマシさ】

ポルコの空軍時代の戦友、フェラーリンが空軍に戻るよう説得しに来ますが、それに対して「ファシストになるより豚の方がマシさ」と答えるわけです。ポルコには数々の罪で逮捕状が出されるとフェラーリンは忠告してくれますが、たとえファシストの秘密警察から命を狙われようとも信念を曲げないポルコの言葉です。

【俺は俺の稼ぎでしか飛ばねえよ】

同じくフェラーリンとの会話で、「冒険飛行家の時代は終わったんだ。国家とか民族とかくだらないスポンサーをしょって飛ぶしかないんだよ」と言うフェラーリンに対してポルコが言った言葉です。みんな大人になり立場は違えど、昔は同じ冒険飛行家としての夢を持っていた仲間でもあるんですね。そこでも「俺は俺の稼ぎでしか飛ばねえよ」とあくまでも自由を優先するポルコなのです。

【“信じる”か・・・デエキライな言葉だが、お前が言うと違って聞こえてくるぜ】

ポルコがカーチスと1対1の勝負をすることになり、勝敗の賭けの対象としてポルコの飛行艇をメンテナンスする17才の少女フィオが巻き込まれます(というより、フィオ自ら二人の勝負をけしかけるのですが)。フィオが、ポルコが勝つことを信じていると伝えると、ポルコはニッと笑って「“信じる”か・・・デエキライな言葉だが、お前が言うと違って聞こえてくるぜ」と言うのです。普段秘密警察やら粗暴な空中海賊から命を狙われているポルコも、まっすぐなフィオに心の癒されるのでしょうね。

【バカヤロウ!そういうものは一番大事な時にとっとけ!】

フィオがポルコにキスをしたら、童話にあるようにポルコも人間に戻るかも、というフィオの提案にポルコが慌てて言った言葉です。フィオの前でも悪ぶっているポルコですが、フィオへの親心のようなものを感じ、ほっこりしてしまう一幕です。

余談ですが、フィオの父も元空軍だったようで、フィオによくポルコの話をしていたようです。「マルコ・パゴット大尉の話」として話し始めるのですが、ジーナやフェラーリンといった昔の仲間がポルコのことを「マルコ」と呼んでいることから、ポルコは昔「マルコ・パゴット」という名だったことが伺えます。フィオは、マルコ・パゴット大尉が嵐の海に降りて敵のパイロットを助けた話が大好きで何度も聞いたといいます。フィオはポルコが心優しい人だと、出会う前から知っていたのですね。

【ボウズ、俺たちゃ戦争やってるんじゃねえんだよ】

武器屋で働く少年との会話の中の一言です。この言葉、空賊マンマユートのボスからもポルコの言葉として登場します。カーチスとの勝負の際、ポルコはカーチスの後ろを取り、カーチスを撃ち落とす絶好のチャンスを得ますが、なぜか撃ちません。なぜならそこで撃つとカーチス本人にも弾が当たってしまうからです。それを見ていたマンマユートのボスは「豚は殺しはやらねえんだ。(中略)戦争じゃねえとか何とか、キザでイヤな野郎だぜ」と隣で見ているフィオに説明するわけです。

戦争で、敵味方に関わらず沢山の命が散っていくのを見てきたポルコ。きっと自分の周りで人が命を落とすのはまっぴらなのでしょう。マルコ・パゴット大尉の話にもあったように、ポルコは相手が敵であっても助けるような人(豚)なのです。

【なあに、軽いもんよ】

カーチスとの1対1の勝負で、お互いの飛行艇が故障し殴り合いで決着をつけることになった二人。なんとか勝利したポルコにフィオが駆け寄って「ポルコ!ありがとう」と抱きつきます。長い空中戦に続く殴り合いでボロボロだしボコボコの顔ですが、そこで「なあに、軽いもんよ」と強がってみせるポルコ。カッコいい男です!

そしてこのシーン、カーチスとジーナも素敵なんです。カーチスは「ジーナかフィオかどっちかにしろ!」とか、「ジーナはテメエに惚れてんだ。彼女はオメエが来るのをなぁ、ずーっと庭で待ってんだぞ!」と、まるで親友のアドバイスのような言葉を叫びながらポルコを殴ります。そしてこの勝負、ポルコとカーチスが同時に倒れこみ、先に立ち上がった方が勝ちという展開になります。そこでレフェリーがカウントをとっているところにジーナが乗り込んでくるのですが、ジーナの「マルコ!マルコ聞こえる?あなたもう一人女の子を不幸にする気なの?」の言葉で、ポルコは立ち上がるのです。二人あっての、ポルコの勝利のような気もします。

まとめ

「紅の豚」を注意深く観ていくと、当時の世界情勢や登場人物たちの直接語られない想いが背景としてたくさん描かれていることが分かります。セリフだけを切り取ると大して名言には聞こえませんが、その背景を想って観ると心に響いてくるわけです。そしてポルコだけではなく、ジーナやフィオ、カーチスのセリフからも、ポルコの切ない人となりが伝わってきます。そんなところも大人が楽しめるポイントかもしれません。

ポルコの言葉やポルコを取り巻く登場人物達のセリフには、ポルコの優しさや信念がたくさん詰まっているのですね。

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