ラ・ヨローナ ~泣く女~のネタバレと感想!死霊館シリーズの最新作!

『ラ・ヨローナ ~泣く女~』は、ジェームズ・ワンの『死霊館』シリーズ最新作です。夫の浮気に対する腹いせで実の子供を殺害した女性がその後自殺をとげます。それ以来、自分の子供の身代わりになる幼い子供をさらっていくと言う南米に伝わる怪談を基に映画化されました。公開から1ヶ月足らずで既に1億ドルの興行収入を記録し大ヒットしています。

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『ラ・ヨローナ ~泣く女~』作品情報

タイトル:ラ・ヨローナ ~泣く女~

原題:The Curse of La Llorona

監督:マイケル・シャベス

脚本:ミッキー・ドートリ、トビアス・イアコニス

製作:ジェームズ・ワン、ゲイリー・ドーベルマン、エミリー・グラッドストーン

公開日:2019年4月19日(アメリカ)、2019年5月10日(日本)

出演者:リンダ・カーデリーニ、マリソル・ラミレス、レイモンド・クルス、パトリシア・ヴェラスケス、シエラ・ヒュルマン、ローマン・クリストウ、トニー・アメンドーラ

『ラ・ヨローナ ~泣く女~』概要

本作の脚本を書いたのは、『エネミーライン』シリーズ3作目の脚本家トビアス・ドートリと『ファイブ・フィート・アパート』(2019年製作)でも脚本を共同執筆したミッキー・ドートリ。メガホンを取ったのは、コマーシャルを制作していたマイケル・シャベスで、本作が長編映画の監督デビューとなります。製作のジェームズ・ワンが自ら選出しました。

キャスト

この1年で様々な異なるジャンルに出演し大きくキャリアを飛躍させたリンダ・カーデリーニが主人公・リンダを演じます。ホラー映画の見せ場となる悪霊退治を請け負うのは『Major Crimes ~重大犯罪課』のレイモンド・クルスで、元神父のラファエル役で登場します。また、『アナベル 死霊館の人形』に出演したトニー・アメンドーラも同じペレス神父役で登場します。

『ラ・ヨローナ ~泣く女~』あらすじ・ネタバレ

マリア

1673年、メキシコ。マリアと息子2人が遊んでいた。次男が美しいペンダントをプレゼントし、マリアは大事そうに両手で受け取る。

ふと気が付くと母が居ない事に気づいた次男は、マリアを探しに行く。川の中に兄を沈め、首を絞めている母を見た次男は、必死に走った。しかし、直ぐに追いつかれ、次男の腕をマリアが掴んだ。

ラ・ヨローナ

1973年、ロサンゼルス。警察官の夫が亡くなり、幼い子供クリスとサマンサを育てるアンナは朝から大忙し。2人を学校へ送り出した後、職場である児童福祉事務所へ出勤した。上司が同僚に学校を無断欠勤している家庭に対する調査状況を尋ねた。

母親のパトリシアに電話しても応答が無いと報告する同僚と上司のやり取りを聞いていたアンナは、4年間担当していた家族なので自分が当たると申し出る。上司は警官を同行させるようアンナに命じた。

パトリシアの家を訪ねると、異様な警戒感を見せる。アンナは、息子2人の安否を知りたいだけだと説得し、やっと招き入れてもらう。中は、そこら中にキャンドルの火が灯り、窓には板塀が貼り付けられ尋常では無い雰囲気だった。

子供達は何処だと尋ねるアンナを制止したパトリシアは、宙に聞き耳をたてながら、「泣いている」と呟き隣の部屋へ姿を消してしまう。アンナは、暗がりを歩きながら子供を探す。ふと外から施錠されている部屋を見つけた。

アンナが扉を叩いていると、その部屋から離れろと叫ぶパトリシアが襲いかかる。揉みあっている際にアンナがパトリシアから鍵を奪う。付き添いの警察官が駆けつけパトリシアを羽交い絞めにし、扉を絶対に開けるなと怒鳴るパトリシアは連れ出された。

鍵を使って扉を開けると、狭い物置部屋にパトリシアの息子2人が怯えた表情を浮かべていた。直ぐに子供を保護したアンナは、宿泊施設へ連れて行く。子供の手首には、酷い火傷の痕があった。あの女がやったと話す次男に、アンナはパトリシアかと訊く。

長男は母親ではないと答えた。もう大丈夫だと慰めるアンナに、安全な場所など無いと次男が呟いた。その夜、女の泣き声を聞いた次男が目を覚ますと、長男が部屋から出て行く所を見る。次男が後を追い長男に追いつくと、廊下の鏡が突然割れた。

天井から水滴がしたたり落ち、ふと次男が見上げると、目の前に白い服を着た女が大きく口を開けて叫んだ。寝ているアンナの所へ警察から連絡が入り、子供が川から溺死体で発見されたと聞かされる。幼い子供2人を連れてアンナは指定の場所へ車で駆けつけた。

警察に逮捕され連行されるパトリシアは、アンナに向かってお前のせいだ、あの女を止めようとしていたのにと叫んだ。誰のことだと訊くアンナに、パトリシアは「ラ・ヨローナ」と言葉を残した。

アンナの長男・クリスは、待ちくたびれて車を降り現場の様子を窺いに行く。フェンス越しに警察官達の動きを見ていると、背後の路地で女の鳴き声が聞こえて来る。振り向いて近づく視線の先には、暗がりにしゃがんで泣く女が居た。

クリスに気づいた女は立ち上がりゆっくり歩いて来る。クリスが後ずさりすると、全く違う場所からその女が現れ、クリスの腕を掴んだ。必死に振りほどいて逃げ出したクリスは車に戻り、扉を叩き中でお気に入りの人形を抱いて寝ているサマンサを起こした。

サマンサが開錠しやっとクリスが車に乗り込むが、服が扉に挟まりブザーが鳴り続ける。クリスは扉を開けて服を引込め、再び閉めようとした途端、ラ・ヨローナの恐ろしい顔が直ぐ傍に浮き上がった。

急いで扉を閉めると、今度は窓の開閉レバーが勝手に動き出す。クリスが取っ手に飛びつき必死に開きかけた窓を閉める。そこへ鍵が開いてアンナが顔を覗かせた。信じて貰えないと思ったクリスは、起きた出来事を母親には黙っていた。

教会でパトリシアの息子2人の葬儀が行われ、アンナも訪れる。教会の外では、ラファエルが鷲の羽でお香の煙を参列者に浴びせ清めていた。ペレス神父は、ラファエルが霊能者だと教えてくれた。

アンナは、パトリシアが残した「ラ・ヨローナ」について尋ねる。昔、メキシコのある町で評判の美女だったアンナは牧場主と出会い結婚した。息子2人が生まれるが、暫くすると夫が若い女性と浮気している現場に遭遇。

嫉妬に駆られたアンナは、夫の宝を奪うため、息子2人を川で殺害した。我に返ったアンナは罪の意識に耐え兼ねて、同じ川に投身自殺をする。それ以来、自分の子供の身代わりを探し子供をさらっていくのだとペレス神父は話した。

アンナの子供

遠くで雷の音を聞いたサマンサは、ビニール傘を持って家から庭に出てくる。すると裏木戸の向こうから女の泣き声が聞こえて来た。誰も居ないので気を取りなおして傘をさすと、透けて見える向こう側に白い服を着た女が立っていた。

傘をどかすと誰も居ない。突風が吹き持っていた傘がプールの側まで飛ばされる。サマンサが追いかけると、また風が吹いて傘を水の上へ流してしまう。傘の取っ手を掴み持ち上げた途端、先ほどの女がサマンサの手首を掴んだ。

アンナはパトリシアの担当刑事から息子2人が死亡した時間帯、パトリシアにアリバイがあった事を聞かされる。その夜、アンナの家にラ・ヨローナが姿を見せ、アンナは狼狽し眠れないまま朝を迎えた。

留置場のパトリシアを訪れたアンナは、息子2人を失ったことにお悔やみを述べる。しかし、パトリシアは自暴自棄になっており、自分がどうなっても良いと口走った。ふと、アンナはパトリシアの腕にも火傷の痕がある事に気が付く。

もう直ぐラ・ヨローナがアンナの子供の所へ現れると目を見開くパトリシア。見つからないよう必死に息子達を隠していたのに、とアンナを睨み付け、自分の子供の代わりに、アンナの子供を連れて行くよう祈り続けたとパトリシアは恨みをぶつけた。

口をつぐんで何も言わない子供達。アンナはその晩クリスに問い質す。白い服を着た女を見たと言うクリスは、その女が自分達を狙って来ていると絞り出すように話した。同じ頃、お風呂に入っていたサマンサをラ・ヨローナが襲う。

湯船に引きずり込まれたサマンサは、必死にバスタブを蹴りつける。その音を階下で聞いたアンナが急いでお風呂場へ駆け付けた。湯船から娘を救い出したサマンサが振り返ると、金色の目を見開いたラ・ヨローナが口を開け真っ黒な涙を流す。

ひるんだアンナの手首を掴んだラ・ヨローナは、皮膚を焼いた。絶叫するアンナは、夢中で振りほどき外へ出て扉を閉めるが、中から異様な叫び声が聞こえた。子供を連れて教会へ駆け込んだアンナは、ペレス神父に助けを求めた。

型破りな霊能者・ラファエル

自分自身呪われた人形の事件に関わっていた神父は、アンナの窮状を理解。しかし、教会を通せば必要な手続きを踏まねばならないため、緊急を要すると懇願するアンナに、以前神父だったラファエルを訪ねるよう勧めた。

教会と袂を分けていたラファエルは、最初は躊躇するものの、幼いサマンサに頼まれアンナの話に耳を傾ける。腕の傷を見て直ぐラ・ヨローナだと察したラファエルは、元は人間だった悪霊だと説明した。

お葬式後、パトリシアの家に訪れ採取した黒い液体や他の道具を持ったラファエルは、直ぐに行動を始めるべきだとして、アンナに家へ案内するよう言った。到着するとたくさんのキャンドルに火を灯して配置するようラファエルは指示を出す。

そして、持参した十字架を見せ、アンナが息子2人を殺害した川に生えていたゴウシュウアオギリの木から彫られており、アンナの罪を唯一目撃したものであるがゆえ、怨霊となったラ・ヨローナに大きな力を発揮すると話した。

更に、ラファエルは窓や扉にゴウシュウアオギリの種を敷き、ラ・ヨローナが入って来られないよう結界を引く。黒い液体を取り出し呪文を唱えるラファエルに、アンナが何なのかと尋ねた。ラ・ヨローナの涙を清めた血清だと霊能者は答えた。

決戦の夜

キャンドルの輪の中に座る親子に、宙に視線を走らせたラファエルは、ラ・ヨローナが既に家の中に居ると告げる。大きな物音が聞こえ始めた途端、叫び声が聞こえ一斉にキャンドルの火が消えた。

天井から黒い液体が滴り、上を見上げると真っ黒な口を開けたラ・ヨローナがアンナを掴み壁に打ち付けた。クリスが猛烈な勢いで玄関まで引っ張られて行く。そこで待ち構えていたラファエルが、血清をラ・ヨローナに引っ掛けた。

苦しんで後ずさった怨霊は直ぐに向かって来るが、一度家の外へ出た後は結界が引かれているため中へ入れない。叫び声をあげるラ・ヨローナを凝視したラファエルは扉を閉め、けっして結界を破らないようアンナ達に念を押した。

しかし、サマンサがラ・ヨローナの罠にはまり、玄関の外に自分の人形を見つけて拾った際、僅かに木の種で引いた線を崩してしまう。その途端凄まじい力でサマンサの体が引っ張られて行く。子供を溺れさせると気付いたアンナは外のプールへ走った。

水の中に飛び込むと意識の無いサマンサが沈んでいるのを発見する。サマンサの所へ泳いで行くアンナをラ・ヨローナが襲い掛かった。駆けつけたラファエルがプールの水を聖水に変え、難を逃れた。

アンナは、揉みあった際にラ・ヨローナが下げていたペンダントを引き千切っていた。ラファエルは、何かの時に利用できるかもしれないと話す。そこへアリバイが有ったことで釈放されていたパトリシアが拳銃を持ちアンナの家に忍び込む。

子供達を無理矢理連れ出そうと引っ張って行こうとした所をラファエルが阻止しようと試み、パトリシアに撃たれてしまう。ラ・ヨローナに、子供を返してと叫んだパトリシアは、結界の種を足で蹴とばした。

突風が家の中を走り抜け、アンナの体は引っ張られて地下に閉じ込められる。アンナが落としたペンダントを掴んだクリスは、サマンサと一緒に屋根裏に逃げ込んだ。ラ・ヨローナがゆっくり階段を上がって行く姿を見つめるパトリシア。

屋根裏の扉をこじ開けた怨霊は、2人に一歩一歩近づいて行く。クリスは、持っていたペンダントをかざして見せる。するとラ・ヨローナがアンナに戻り、温かい表情でクリスの頬を撫でた。

助けを求めるアンナの声に呼応したパトリシアが地下の扉を開け、子供の所へ行けと言った。走り出すアンナと傷を負いながらもラファエルが十字架を握りしめて階段を這いあがって行く。

マリアは、鏡に映った真の姿を見て豹変。祓いの言葉を唱えたラファエルを宙に吹き飛ばす。駆け寄って来た子供達を抱きしめるアンナ。魔物の形相をしたラ・ヨローナが突進してきた。ラファエルが体を起こし、十字架をアンナに投げ寄こす。

アンナはその十字架を掴み、ラ・ヨローナの胸に突き立てた。悲鳴を上げたラ・ヨローナの体が散り散りになり大きな振動と共に消滅。アンナは、クリスとサマンサの肩を引き寄せ泣き崩れた。

夜明けが訪れ、ラファエルがアンナの家を後にする。アンナは、どうやってお返しをして良いのか分からないとお礼を述べる。2人の子供がラファエルに抱きつき、初めて霊能者は穏やかな表情を見せた。

『ラ・ヨローナ ~泣く女~』を観た感想

夫に裏切られた女性が罪を犯し、それを苦に自殺。恨みを残してこの世を去り、悪霊化した邪悪なスピリットと凄腕霊能者の闘いが目玉の映画。ラ・ヨローナに扮したのはマリソル・ラミレスで、消滅する場面以外はCGを使わずに彼女が全て演じています。

ともかくラミレスの怖さは半端ではありません。役作りは、普段の怒りを表現しただけと笑いながらコメントするユーモア溢れる俳優で、これまでテレビドラマを中心に活躍してきましたが、ずっとホラー作品に出演したかったそうです。

そしてもう1つの見所は、日本でも大ヒットした海外ドラマ『ブレイキング・バッド』で人気のキャラクター、トゥコを演じたレイモンド・クルス扮するラファエル。『クローザー』では刑事役で登場し、本作ではラ・ヨローナを退治する霊能者と変幻自在です。

クルスと監督を務めたマイケル・シャベスは、アンナの家として使われたロケーションの家で多々不可思議な現象が起きた事を明かしています。ラ・ヨローナと一戦を交える直前のシーンを撮影した日、ロサンゼルスはとても暑い日だったそうです。

ところが、クルスは突然異常な寒気を感じたと話しています。冷凍室に居るような寒さで鳥肌が立ったほどだったそうです。また、近年ホラー映画の撮影開始前は、ハリウッドでもお祓いをする事が定着しています。

しかし、それをしなかったスティーヴン・スピルバーグ製作の『ポルターガイスト』で、出演者が次々に亡くなりました。この事にも触れたクルスは、現場のお祓いをしてくれた霊能者から貰ったお守りのブレスレットが撮影中突然弾け飛んだと語っています。

悪魔と闘う神の仕いである神父を中心にホラー映画を作ってきたハリウッドで、元は人間だった怨霊というアジアには馴染みのあるテーマで大ヒットを飛ばし続けるジェームズ・ワン。南米の人なら誰もが知るラ・ヨローナは、ワンがアメリカで最初に聞いた怖い話。

劇中では、ワンの描き方を学んだとシャベスが話す通り、ラ・ヨローナが近づいて来る方角とは別の所から子供が襲われたり、階段の上から物音が聞こえたのに、ラ・ヨローナが真上から現れる等、ワン特有のカメラワークが踏襲されていました。

2019年9月には、『アナベル 死霊博物館』の公開が決定しており、パトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガ演じるウォーレン夫妻が登場します。『死霊館』シリーズのクリエイターであるワンが引き続きプロデュースするため、既に話題になっています。

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