パシフィック・リム:アップライジングのネタバレと感想を紹介!

『パシフィック・リム:アップライジング』は2013年に公開された『パシフィック・リム』の続編となるSF作品で、前作の10年後が舞台となっています。怪獣との戦いは終わったものの、再来を危惧して戦いの準備を進める環太平洋防衛軍の若者たち、そして怪獣との戦いで家族を亡くして心に傷を負った若者たちの姿が描かれます。

異次元生命体プリカーサーに操られる人間によって、イェーガーと正体不明のイェーガーとの戦い、さらに再び現れた怪獣とイェーガーと戦いが引き起こされ、若者たちは世界を救う戦いに挑みます。前作では戦闘シーンはほとんど夜でしたが、本作は戦闘シーンが昼間のため、CGなどの表現に新たな魅力がある『パシフィック・リム:アップライジング』についてご紹介いたします。

『パシフィック・リム:アップライジング』の作品情報

タイトル:パシフィック・リム:アップライジング

原題:Pacific Rim Uprising

原案:スティーヴン・S・デナイト/T・S・ノーリン

原作:キャラクター原案 トラヴィス・ビーチャム

監督:スティーヴン・S・デナイト

脚本:エミリー・カーマイケル/キラ・スナイダー/スティーヴン・S・デナイト/T・S・ノーリン

製作:ジョン・ボイエガ/ケイル・ボイター/ジャン・ジャシュニ/ギレルモ・デル・トロ/フェミ・オーガンズ/メアリー・ペアレント/トーマス・タル

公開:2018年3月23日(アメリカ)2018年4月13日(日本)

出演者:ジョン・ボイエガ/スコット・イーストウッド/ケイリー・スピーニー/菊地凛子/バーン・ゴーマン/アドリア・アルホナ/ジン・ティエン/チャーリー・デイ など

本作は当初。ギレルモ・デル・トロが監督を務めることが配給会社から発表されましたが、さまざまな事情で制作が遅れたことから、『シェイプ・オブ・ウォーター』の制作を優先して降板しました。代わって監督を務めたのは、2010年のテレビドラマ『スパルタカス』の企画、製作総指揮、脚本を務めて注目されたスティーヴン・S・デナイトでした。

スティーヴン・S・デナイトは2014年のドラマシリーズ『デアデビル』では、製作総指揮、監督、脚本を担当しています。怪獣との戦闘シーンでイェーガーが素早く体勢を低くして障害物を避けるなど、人間が戦う姿により近い動きは、スティーヴン・S・デナイトの過去のアクション作品の経験が生かされているようです。

『パシフィック・リム:アップライジング』のキャストについて

前作の主役を演じたチャーリー・ハナムはスケジュールの問題で出演できず、もう1人の主役を演じた菊地凛子は本作に出演しましたが、演じた森マコは本作では脇役に回りました。代わって主役のジェイク・ペンコストを演じたのは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で注目の的となったジョン・ボイエガで、本作では製作者の1人になる一方で、演技を高く評価されています。

ヒロインのアマーラ・ナマーニを演じたのは歌手でもあるケイリー・スピーニーで、本作が初のハリウッド大作の出演になりました。本作では『グレートウォール』(2016年)、『キングコング 髑髏島の巨神』(2017年)に出演したジン・ティエン、クリント・イーストウッドの息子のスコット・イーストウッドなど、今後の活躍が期待される俳優と女優が多く出演しています。

『パシフィック・リム:アップライジング』のあらすじ・ネタバレ

ジェイク・ペンコストと同世代の若者は戦争中に生まれた。その戦争とは、太平洋の海底の『ブリーチ』(時空の裂け目)から現れた、日本語のKAIJU(怪獣)と名付けられた巨大生命体と人類との戦いである。異次元生命体プリカーサーが異次元へ続く扉から送り込んでくる怪獣を倒すため、人類は巨人兵器である巨大ロボットのイェーガー(ドイツ語で狩人)を建造した。

ジェイクの父のスタッカー・ペントコストは環太平洋防衛軍(PPDC)司令官で、イェーガーのパイロットでもあり、10年前の怪獣との最後の戦いで命を捨てて犠牲になり、世界を救っている。人類が最後の戦いに勝って『ブリーチ』が閉じてから、世界は復興の途中にあった。PPDCは怪獣の再来を不安視して活動を続け、パイロットの訓練と新世代のイェーガーの建造を行っている。

かつてPPDCにいたジェイクは、今は除隊して被災者居留区で違法な転売をしながら生活していた。ある夜、ジェイクはPPDCが立ち入り禁止にしている、カリフォルニア州サンタモニカのイェーガー廃棄場にパーツを盗むため侵入する。めったに手に入らない部品はイェーガーを造りたがる人間に高く売れるからだ。だが、過去の彼の行動から同行者たちに裏切られ、殺されそうになる。

同行者たちを罠にはめたジェイクは、彼が盗むつもりだった蓄電池を先に盗んだ者をひそかに追った。その者の隠れ家に着くと、さまざまなパーツを集めて造ったと思われる小型の1人乗りのイェーガーがある。そのイェーガーを造ったのはアマーラ・ナマーニという少女だった。アマーラと彼女のイェーガーを盗もうとするジェイクが争っていると、イェーガー廃棄場から追跡したPPDCが来る。

アマーラは自分が造ったイェーガー“スクラッパー”を起動させるが、2人で操縦すると思い込んだジェイクが操縦用ポッドに入ってきてしまった。自分が操縦すると言うジェイクをはねつけ、アマーラが“スクラッパー”を操縦して逃走を図るが、イェーガー“ノーベンバー・エイジャックス”に行く手を阻まれる。抵抗したものの未登録イェーガーの違反で2人は捕縛されて逮捕された。

留置所でイェーガーを造った理由をジェイクがたずねると、アマーラは「怪獣が戻った時のため。その時は誰かの助けを待たない」と答える。ジェイクは義理の姉の森マコからの連絡を受け、無罪での釈放の条件としてPPDCに再入隊して教官になることを告げられた。元イェーガーパイロットでPPDCの事務総長のマコは、ジェイクと新入隊員にするアマーラを中国のモユラン基地に移す。

教官になるジェイクと訓練生になるアマーラ

イェーガーを造った才能を評価され、パイロット訓練生になるアマーラとジェイクは、モユランにあるPPCDのシャッタードームに到着し、“スクラッパー”も空輸された。そこで、ジェイクは同期で旧知の仲であるネイトことネイサン・ランバートと再会する。ネイトはレンジャー・ランバートとして教官になっており、「ここでは何も盗むなよ」とジェイクに嫌味を言った。

ジェイクがレンジャー・ペントコストと呼ばれたのを聞いたアマーラは、“コヨーテ・タンゴ”に乗り、世界を救った英雄のスタッカーと同じ名前だと気づく。基地の中を進むと目にするイェーガーにアマーラは詳しく、最速の“セイバー・アテナ”が大好きだと明かした。ネイトは“ジプシー・アベンジャー”に乗っていたが、相棒が民間企業のシャオ産業に就職したという。

それを教えてくれた女性の技師のジュールス・レジェスは、ジェイクの再入隊を意外に思っていた。その理由を尋ねるジュールスをジェイクは誘おうとしたが、それをネイトが断る。ネイトはジェイクとアマーラを訓練生たちに紹介し、その場にアマーラだけが残るが、彼女のことを任されたヴィクことヴィクトリアはアマーラを敵視して「技師になればいい」と言った。

ヴィクに代わって面倒を見てくれたジナイは、ヴィクは入隊試験を2回落ちた過去があり、本人が来たがったわけでもないのに特別に入隊したアマーラが気に入らないのだと教えてくれる。スレシュと組んだアマーラの初めてのドリフト・シミュレーションは、神経接続がうまく維持できず失敗に終わった。ネイトは期待外れと評価し、ジェイクは小娘扱いをしてドリフトは無理と言い切る。

その夜、ネイトは「自分たちは訓練生の見本だから、いがみ合ってはダメだ」と話し、ジェイクは残り6カ月の訓練期間はネイトの言うことにうなずくと答えた。すると、ネイトはシャオ産業が開発したイェーガーの無人機が翌日に到着するため、自分たちは用無しになるかもしれないと伝える。それは好都合と答えたジェイクに、ネイトは「本気になれば偉大な兵士になれるのに」と言って去った。

正体不明のイェーガーとマコの死

翌日、モユラン基地に到着したシャオ産業のリーウェン・シャオ社長には、PPDCで怪獣の研究をしていた研究主任のニュートン・ガイズラーが同行している。PPDCで今も働くハーマン・ゴットリーブ博士は、怪獣出現時のイェーガー配備の時間短縮の解決策として、怪獣の血を使用して作る燃料で推進力のパワーを得るロケット推進機の開発に取り組んでいた。

ハーマンに協力を頼まれたニュートンは、イェーガーの無人機=ドローン・イェーガーが承認されれば1年以内に世界に配備されるため無駄だと断る。ハーマンは怪獣の脳に入って見たものが今でも悪夢となって現れると打ち明けるが、ニュートンは「面白かったよな」と答えた。関係者の前で、リーウェンは無人機はパイロットとの適合性は必要なく、世界のどこからでも操縦できると力説する。

リーウェンは事務総長のマコの推薦を受け、PPDCの最高評議会の承認を望んでいるが、マコはジェイクに遠隔システムにはハッキングの可能性もあることから無人機はまだ信用できないと言った。だが、半数が無人機に賛成の意思を示す最高評議会で反対すれば、非難されることをマコは懸念する。「そんなことを気にするな」と言うジェイクは最高評議会に出席するマコに同行することにした。

最高評議会の警護役の“ジプシー・アベンジャー”にジェイクはネイトと乗り込み、オーストラリアのシドニーの最高評議会会場に到着する。そこに正体不明のイェーガーが海から現れると、いきなり攻撃してきた。ヘリコプターで到着寸前だったマコはそのイェーガーの何かに気づき、ジェイクに伝えようとするが通信を妨害されてしまい、イェーガー同士の戦闘となる。

マコの乗るヘリコプターはその戦闘に巻き込まれて被弾し、ジェイクが助けようとするものの及ばずに墜落して大破した。ジェイクは思わずコックピットから降りてしまう。正体不明のイェーガーはPPDCのイェーガー3機の接近を見ると海の中に逃げた。

怪獣の細胞が使われていたイェーガー

モユラン基地でジェイクはマコの遺影に父とマコと3人で撮った写真を手向ける。トレーニング用の脳のサラとのドリフトがうまくいかないアマーラに声をかけたジェイクは、彼女から慰められた。ジェイクはドリフトの相手になるが、アマーラは目の前で家族が怪獣に殺された過去の記憶に囚われてしまう。その記憶に入ったジェイクがドリフトを中断させると、チュアン司令官に呼び出された。

マコの墜落直前の送信は失敗に終わったが、ラボでハーマンはその断片だけでも復元する。怪獣のデータのようだが、PPDCにあるデータとは一致しなかった。その頃、シャオ産業ではシドニー襲撃がプラスに作用して最高評議会の承認を得たため、無人機の48時間での全機配備を準備する。短時間での準備を命令されたニュートンは自宅に戻ると、アリスと名付けた怪獣の脳とドリフトしていた。

訓練生の部屋ではマコの追悼式の話題が出て、アマーラは“スクラッパー”をけなしたヴィクを挑発して喧嘩になる。そこに来たネイトは昔の自分はチンピラだったが、マコが「入隊した者は家族だ」と教え、馬鹿なことをした仲間も許して前に進むように言われたと語った。その頃、ハーマンはマコの送信データがシベリアのタイミル半島のセヴェルナヤ・ゼムリャを示すと解析する。

そこには数年前に閉鎖されたイェーガーの動力工場があり、ジェイクはチュアン司令官の許可を得て“ジプシー・アベンジャー”で調査に向かった。すると、正体不明のイェーガー“オブシディアン・フューリー”が現れて攻撃される。激しい戦闘の末に“オブシディアン・フューリー”の動力コアを破壊して動きを止めたが、無人のコックピットには怪獣の細胞が埋め込まれていた。

ハーマンの調査で、“オブシディアン・フューリー”は戦争で死んだ怪獣の細胞とイェーガーの機体を組み合わせて人間が造ったと思われる。“オブシディアン・フューリー”の構造に興味を持つアマーラはジナイ、スレシュ、メイリンと無断で残骸の中に入って調べた。だが、そこでジナイが負傷し、チュアン長官と話したジェイクから追放処分を伝えられたアマーラは「もともと無理だった」と言う。

ジェイクはアマーラに入隊理由を聞かれ、父と一緒にいられる時間が増え、もしかしたら組むことができると考えたことを明かした。そして、ネイトと喧嘩して第4世代機を1人で動かして見返そうとしたことで、父に「追放だ」「パイロット失格だ」と言われたという。その1年後に父が亡くなって悔いが残るジェイクは、アマーラに「自分が何者か決めるのは自分自身だ」と言って励ました。

プリカーサーに洗脳されて操られるニュートン

アマーラはジェイクに“オブシディアン・フューリー”の絶縁材の巻き方が反時計回りのため、シャオ産業の技術が使われていると伝える。ジェイクはハーマンに内部の情報にアクセスできるニュートンに会いに行くように頼んだ。シャオ産業の無人機イェーガーの配備は完了したが、操作不能となって暴走する。モユラン基地も暴走した2機に攻撃され、チュアン司令官は戦死した。

シャオ産業に着いたハーマンはニュートンに会う、だが、10年前から怪獣の脳とのドリフトを数多くやっていたニュートンは、プリカーサーに洗脳されて操られていた。彼は無人機を使ってホノルル、香港、アラスカなどの異次元世界とつながる『ブリーチ(裂け目)』を開放する。止めようとしたハーマンはニュートンに殺されそうになるが、リーウェンが来て助けた。

ニュートンは無人機の製造過程の約4割が自動化だったため、怪獣を仕込めたと明かす。リーウェンはニュートンを撃ち殺そうとするがハーマンが止め、ニュートンは逃走した。リーウェンのプログラム操作で無人機を停止させて裂け目も閉じたが、韓国とロシア沖と東シナ海からカテゴリー4が2体、カテゴリー5が1体の計3体の怪獣は裂け目から出現してしまう。

太平洋沿岸の基地は全滅し、残ったイェーガーは“ジプシー・アベンジャー”だけで、無傷のパイロットはジェイクとネイトだけだった。ジェイクはまだモユラン基地にいたアマーラをジュールスのアシスタントにして破壊されたイェーガーを急いで修理させる。シャオ産業の援軍とともに基地に戻ったハーマンは怪獣に名前をつけ、ジェイクたちと戦時中も含めた怪獣の動きから敵の狙いを考えた。

その結果、戦時中の怪獣も今回出現した怪獣も日本の富士山を目指していることがわかる。火山の富士山にはレアアースが豊富で、ハーマンの研究によればレアアースに怪獣の血は激しく反応するのだ。その結果、環太平洋火山帯が噴火し、噴出した火山灰や有毒ガスで地球の生物は死滅する。そのあとにプリカーサーは地球に移住するつもりなのだ。

その計画を止めるべくイェーガーを早く現地に到着させるため、ハーマンは研究中のロケット推進器の使用を決断した。力を合わせて“ブレーサー・フェニックス”“セイバー・アテナ”“ガーディアン・ブラーボ”の修理を完了させ、リーウェンは“ジプシー・アベンジャー”を改良する。ジュールスは「殺されないで」と言ってジェイクとネイトの頬にキスをして送り出した。

世界を救うためのメガ・カイジュウとの戦い

出撃準備を終えて整列する訓練生に、ジェイクは鼓舞して無敵と思わせた英雄の父とは違い、「ローリーやマコは英雄だったが、初めはお前らと同じ訓練生だった。力を合わせて勇敢に戦ったから英雄になった。俺たちは家族だ」と言う。そして訓練生をパイロットと呼び、最後の防衛線として、自分たちの力を証明するチャンスにイェーガーに乗って任務をやり遂げることを命じた。

司令官代理となったハーマンが開発したロケット推進機で4機のイェーガーはメガ東京に到着する。ジェイク、ネイトが乗る“ジプシー・アベンジャー”とアマーラ、ジナイ、ヴィクが乗る“ブレーサー・フェニックス”が怪獣“ライジン”と、リョウイチとレナータが乗る“セイバー・アテナ”が怪獣“ハクジャ”と、スレシュとイリヤが乗る“ガーディアン・ブラーボ”が怪獣“シュライクソーン”と戦った。

4機と3体が入り乱れる展開になった戦いは互角だったが、メガ東京に行ったニュートンはシャオ産業の日本工場から複数の小型怪獣を出現させる。小型怪獣と3体の怪獣は合体して巨大なメガ・カイジュウとなると、4機の総攻撃を電磁波で跳ね返した。いち早く体勢を立て直してメガ・カイジュウに向かった“ガーディアン・ブラーボ”は破壊され、イリヤは助かるもスレシュは戦死する。

残る3機はモユラン基地の分析で得た情報で、脳の中枢の守りは堅固なことから3つの第2の脳を狙って攻撃した。だが、“セイバー・アテナ”と“ブレーサー・フェニックス”は大破し、“ジプシー・アベンジャー”は“オブシディアン・フューリー”の武器も使って戦うが、ネイトが負傷する。ジェイクの制止を聞かずにアマーラはネイトに代わって乗り込み、富士山火口を目指した。

リーウェンが遠隔操作する“スクラッパー”がロケット推進機を運んで“ジプシー・アベンジャー”に溶接する。“スクラッパー”が引っかかったまま大気圏外へ上昇した“ジプシー・アベンジャー”はメガ・カイジュウ目がけて墜落するが、ジェイクの脱出ポッドは故障していた。2人は“スクラッパー”に乗り込んで脱出し、巨大な爆弾となった“ジプシー・アベンジャー”の直撃でメガ・カイジュウは死ぬ。

それを悔しがるニュートンをネイトが捕まえた。世界を救う任務を果たしたジェイクとニュートンは、安堵感から言い合いになり、富士山火口近くに積もる雪で雪合戦をする。その後、捕縛されたニュートンは「地球を襲い続ける」と叫ぶが、そこに現れたジェイクは「我々は恐れない。次回は地球に来なくていい。俺たちが行く」とプリカーサーに宣言した。

『パシフィック・リム:アップライジング』の感想とまとめ

前作はプリカーサーが送り込む怪獣との戦争中のため、冒頭からイェーガーと怪獣との戦闘シーンが満載という感じでした。本作は戦争終了後10年経っているという設定のため、イェーガーと怪獣の戦闘シーンは終盤にギュッと凝縮されています。怪獣ファンとしてはやや物足りない感じですが、代わりに正体不明のイェーガー=怪獣とミックスされたハイブリッドとの戦闘シーンが多く見られます。

ニュートンがプリカーサーに操られているからなのですが、そんなイェーガーの登場は予想外でした。さらに、3体の巨大な怪獣が小型怪獣によって合体してメガ・カイジュウとなるのも、前作とはまた違った面白さがありました。前作では見分け方が少し難しいデザインの怪獣もいましたが、本作では判別しやすいデザインで、なおかつ戦闘シーンが昼間のためわかりやすくて楽しめました。

イェーガーのデザインも新しいものがたくさん見られて、ロボットファンにはたまらない作品だと思います。武骨でスマートではないデザインの3人乗りの“ブレーサー・フェニックス”“は、腹部の重機関砲の砲身が機体の背中側に移動して、そちら側からも攻撃できるのが機能的でいいなと思いました。また、小型でかわいい“スクラッパー”がちゃんと最後に活躍するのも、話としてはうまいですね。

前作ではイェーガーのパイロットとして活躍中のキャラクターが多かったですが、本作はそれぞれの理由でパイロットを目指す若者の姿が描かれ、前作以上に個性や背景が描かれています。ジェイクとアマーラは過去の戦争で家族を亡くし、心の傷が癒えないまま生きていました。パイロットとして活躍して世界を救い、過去の痛みを乗り越えていく姿に共感するとともに励まされる気がします。

前作でマッドサイエンティストのような役回りだったニュートンとハーマンは、本作では立場が大きく変わりました。ニュートンは操られたため本当に悪いマッドサイエンティスト、ハーマンはいい意味でのマッドサイエンティストで、それぞれを演じたチャーリー・デイとバーン・ゴーマンはいい味を出しています。もともと怪獣に傾倒していたニュートンですが、元には戻れないのでしょうか?

ラストシーンは人類&イェーガーとプリカーサー&怪獣の戦いがまだ続くことを感じさせるものです。続編が作られるとなれば、登場人物やストーリーがどうなるか楽しみですが、イェーガーと怪獣のデザインと能力のバリエーションや進化も楽しみです。

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