シェイプ・オブ・ウォーターのあらすじ・ネタバレ!動画の無料視聴方法も紹介

アカデミー賞で受賞されたシェイプ・オブ・ウォーター!障害のある女性が未知なる生物と恋をしていく物語ですが、この映画で愛さえあればどんな障害も乗り越えられることを語っています。

今回はそんなシェイプ・オブ・ウォーターのネタバレと感想についてご紹介しております。

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シェイプ・オブ・ウォーターの予告動画

シェイプ・オブ・ウォーターの作品情報

タイトル:シェイプオブウォーター
原題:The Shape of Water
監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー
原案:ギレルモ・デル・トロ
製作:ギレルモ・デル・トロ、J・マイルズ・デイル
公開日:2018年3月1日
出演者:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ

シェイプ・オブ・ウォーターのあらすじとネタバレ

1962年冷戦時代のアメリカ、場所は港町ボルチモア。イライザは首の左右に平行した3本の傷を持つ。彼女は毎日夜に目を覚ますと、タイマーをセットしゆで卵を作る。その間に風呂に入り、孤独な身体を慰める。部屋は年季が入っており、壁には日めくりカレンダーがある。彼女は9月17日の分をめくる。裏には「時は過去から流れる川にすぎない」と書かれていた。

身支度を済ませると、作った食事を隣人に持っていく。隣人の名前はジャイルズ。中年の絵描きで数匹の猫と暮らしている。二人はテレビのタップダンスを見ながら笑みを交え話をする。イライザは首の傷のためか、声が出せないので手話を用いる。アパートの1階は大家が営む小さな映画館である。イライザはバスで航空宇宙センターに向かう。彼女はそこで掃除係りとして働いているのだ。

タイムカードを押すのはいつもぎりぎりで、友人であるゼルダは彼女を待ち、列に割り込みさせてやる。ゼルダとイライザはもう10年来の付き合いで、基本的に同じ持ち場を掃除する。二人の掃除場所では警備の責任者フレミングが、新しい研究チームの博士であるホフステトラーを紹介する。そして、研究する対象物がタンクに入って運ばれてくる。その生物は、爬虫類のような目と、魚のような鱗、そして足がついていた。次いで、この生物を捕らえたという男、ストリックランドが現れ、これからの警備は自分が仕切ると宣言する。イライザは生物に興味深々でタンクに触れる。すると生物は鳴き暴れたため、イライザとゼルダは追い出されてしまった。

朝になるとジャイルズが迎えに来てくれた。彼はかつらをつけ、ディキシー・ダグというパイ屋に寄る。ジャイルズは店主の男に好意があるようで、不味いパイを我慢してこの店に通っているのだ。イライザは自分は要らないと言ったが、ジャイルズは2つのパイを購入した。二人は家に帰り、気の進まない様子でパイを齧った。ジャイルズは後で食べようと言い、食べかけのパイでいっぱいになった冷蔵庫に2つ追加した。

廊下を掃除中。あの生物がいる部屋から銃声と叫び声が聞こえ、流血したストリックランドが出てくる。イライザとゼルダはフレミングから例の部屋の掃除を頼まれる。床は血にまみれていた。イライザはストリックランドの2本の指を見つけ、紙袋に入れた。生物は胸部に怪我を負っていた。

アパートに戻るとジャイルズは絵が完成したと言い、クライアントに会いに行く。しかし「絵より写真の時代だ」と言われ、代金は支払われなかった。

あるとき、イライザはゆで卵を生物に与え、「卵」と手話を教える。生物は最初は警戒していたが、徐々に心を通わせ始める。

イライザとゼルダはストリックランドに呼ばれた。イライザが孤児であり、川に捨てられていたことが明らかになる。ストリックランドは指にマスタードが付いていたと不満を漏らす。それから、生物は南米で捕らえたのだと言い、自分こそ神の姿に近いと主張した。

イライザは休憩時間になると再び生物の元に向かった。ゆで卵を与え、持参したレコードを聴かせ、「音楽」の手話を教えた。それからもイライザは生物の元に足繁く通う。彼女にとって生物は大切な存在となっていった。そして、ある日ホフステトラーはイライザと生物の交流の様子を目撃する。

ホフステトラーは実のところロシアのスパイであり、本名はディミトリと言う。業務の傍ら、同志のロシア人に呼ばれては現状報告をしているのだ。ホフステトラーは同志にあの生物には「知性がある」と伝える。

イライザはいつものように生物に会いにゆく。生物は鎖で床に拘束されていた。イライザは駆け寄り、心配するが、ストリックランドがやって来る。彼女は急いで隠れ、様子を伺う。ストリックランドは電気の流れる牛追い棒で生物を虐待する。しばらくして、ストリックランドの上司、ホイト元帥がやってくる。ストリックランドは、この生物はアマゾンの部族から神のように崇拝されていたと紹介する。ストリックランドは生物の解剖を提案する。一方、ホフステトラーは「これを殺してはいけない」と主張する。ホイト元帥は解剖することに決定する。

イライザは家に帰り、彼を逃がすのを手伝って欲しいとジャイルズに訴える。ジャイルズは「無力な人間に何ができる。申し訳ないがそいつは人間じゃない」と言って断る。しかし、イライザは尚も食い下がり、「助けないなら私たちも人間じゃない」と必死に伝える。

ジャイルズは描き直した絵をクライアントに持っていったが、またも買い取ってもらえなかった。帰りにパイ屋に寄り、悩みを聞いてくれた店主の手をそっと握るが、「出ていけ」と拒絶され店を追い出されてしまう。ジャイルズは家に戻ると、生物を逃がす手伝いをするとイライザに言う。

ホフステトラーは同志に呼ばれ解剖を遅らせるか、それができなければ殺すように伝えられる。ホフステトラーは学ぶものはまだ多いと反論するが、意見は聞き入れられなかった。

イライザはいよいよ生物を逃がす作戦を決行する。ホフステトラーは彼女を見つけ手伝ってくれた。ゼルダはイライザの身を案じ、一時引き止めるが彼女の強い意思を感じ助力する。ジャイルズが車で搬出口へやって来る。ストリックランドは不審に思い、搬出口に急ぐ。銃弾が幾度も車体に当たったが、ジャイルズはイライザと生物を乗せてなんとか逃げきった。

イライザは家の浴槽で彼をかくまうことにした。桟橋から逃がすのは10月10日、水深が上がり海への門が開く日だ。

研究所ではストリックランドが犯人の情報を得ようと躍起になっていた。イライザとゼルダも呼ばれたが、2人は隠し通した。

一方、ジャイルズは生物が猫を食べているところを目撃する。生物は驚き、ジャイルズの腕を引っ掻き、走って外に出てしまう。イライザはアパートの1階の映画館で生物を発見し、部屋に戻る。生物は落ち着きを取り戻した様子で、ジャイルズの頭と腕の傷に手を触れる。すると翌日、ジャイルズの頭には髪が生え始め、傷は治っていた。

ホフステトラーは同志に48時間後に例の場所に来るように電話がくる。一方ホイト元帥は突如ストリックランドを尋ね、36時間以内に見つけ出さないとお前は終わりだと伝える。

イライザはカレンダーをめくり、彼を海へ返す日がやって来たと実感する。生物は触れると鱗がとれてしまうくらい衰弱していた。

ホフステトラーは例の場所で待っていたが、車が到着すると運転手に銃で撃たれてしまう。ストリックランドは追跡してやってきて、車に乗っていたホフステトラーの同志を殺す。彼はホフステトラーがロシアのスパイだと知り、拷問し情報を聞き出そうとする。ホフステトラーは死ぬ間際、掃除係がやったのだと口にする。

ストリックランドはゼルダの家に行き、彼女を脅す。ゼルダは口を閉ざしたままだったが、彼女の夫はイライザがやったのだと暴露する。ストリックランドが出て行った直後、ゼルダはイライザに電話をかけ、そこから逃げてと伝える。イライザの家についたストリックランドは、生物の痕跡のある浴槽を発見し、怒り狂う。そして、カレンダーを見つけ、イライザと生物が桟橋に向かったことを知る。

桟橋でイライザとジャイルズが生物に別れを告げていると、ストリックランドが現れる。ストリックランドはジャイルズを殴り、生物とイライザを銃で撃つ。生物は生き返り、胸の傷を治す。そしてストリックランドの喉をかき切る。警察とともにゼルダがやって来て、意識の戻ったジャイルズと2人を見送る。生物はイライザを抱いて川へ飛び込む。彼は手でイライザの首の傷をなぞり、口づけをする。首の傷はエラになり、彼女は息を吹き返す。ジャイルズは2人の愛は続き、幸せに暮らしただろうと語る。

シェイプ・オブ・ウォーターの感想

ヴェネツィア国際映画祭において、『シェイプ・オブ・ウォーター』最高賞、金獅子賞を受賞している。ギレルモ・デル・トロ監督はメキシコ出身の監督である。

本作品は、冒頭において「真実と愛と喪失の物語」であり「すべてを壊そうとしたモンスター」の話であることが明かされる。今回は「すべてを壊そうとしたモンスター」に注目したい。

「すべてを壊そうとしたモンスター」とは何を指すのだろう。これから『シェイプ・オブ・ウォーター』を観る者は例の生物、半魚人を意味すると考えるかもしれない。しかし2回目、3回目を視聴するとどうやら「モンスター」は彼ではないことに気がつくだろう。『シェイプ・オブ・ウォーター』における「モンスター」はストリックランドを指しているのではないだろうか。

デルトロ監督の『パンズ・ラビリンス』というファンタジー作品の中でも、スペイン内戦を舞台にファシズム側の大佐が登場している。独裁的であり、他者の征服に暴力を用いることをいとわない姿は、ストリックランドと酷似している。デルトロ監督の権力者への眼差しが見て取れるようだ。

また、ストリックランドは物理的な暴力のみならず、心理的な暴力をも振りかざす。一人っ子であるゼルダに対し「黒人にしては珍しい」と言い、生物を逃がした犯人探しにおいては「掃除係に聞くなんてどうかしてる」と吐き捨てる。これに対し、イライザは劇中で最もと言っていいほど乱暴な言葉で応戦している。イライザの言葉からも、理不尽な暴力には屈しないという強い意思を感じる。

ストリックランドも悲しい人物ではあるかもしれない。家には自分を愛する妻と、息子と娘がいる。身奇麗な妻には子犬を飼いたいのだと相談され、仕事から帰れば手作りの朝食が待っている。車のディーラーでは「成功者が持つ車ですよ」と言われてキャデラックを購入する。「ポジティブシンキング」なるハウツー本を読み、上司にせっつかれれば、薬を飲み、鏡の中の自分に向かって「失敗は許されない」と言い聞かせる。暴力と重圧と承認と、自分は神の姿に似ていると言わしめる歪んだ自己肯定。

これに対してデルトロ監督はカレンダーの言葉で応じる。「人生は失敗の積み重ねにすぎない」と。失敗を許せないストリックランドは、何者かになりたかったのだろうか。さらなる権力を持ち、より多くの他者を支配できる権力者に、成功者に、あるいは良き夫、良き父親でありたかったのかもしれない。イライザは何者かになることに執着はなく、何をしたいかを優先していたようだ。デルトロ監督は、完璧な超人である必要は全くなく、むしろ失敗を受容できない人々を、引いてはそんな社会を憂いているのかもしれない。

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