「キングスマン ゴールデンサークル」は2014に公開された「キングスマン」 の続編。前回のぶっ飛んだ展開はそのままに、さらにパワーアップしたストーリーと、麻薬への社会風刺に注目な内容です。「秒でアガる」のキャッチコピーがぴったりな、血湧き肉躍るアクションと相変わらずおバカな場面も見逃せませんよ!
Contents
「キングスマン ゴールデンサークル」の作品情報
タイトル:キングスマン ゴールデンサークル
原題:Kingsman: The Golden Circle
監督:マシュー・ヴォーン
脚本:ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン
制作:マシュー・ヴォーン、アダム・ボーリング、デヴィッド・リード
公開:2017年9月22日(アメリカ・イギリス)、2018年1月5日(日本)
出演: コリン・ファース、ジュリアン・ムーア、タロン・エガートン、マーク・ストロング、ハル・ベリー、チャニング・テイタム、ジェフ・ブリッジスなど
「キングスマン ゴールデンサークル」のキャスト
前回に引き続き、コリン・ファースとタロン・エガートンのコンビが参加。さらに今回は「めぐりあう時間たち」などで知られるベテラン女優のジュリアン・ムーアや、「007 ダイ・アナザー・デイ」でボンドガールを務めたハル・ベリーも出演しています。
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「キングスマン ゴールデンサークル」のあらすじとネタバレ
突然の襲撃
ヴァレンタインの恐ろしい人類凶暴化計画(前作)から1年が経ち、エグジーはイギリスのスパイ機関キングスマンのエージェントとしての活動を続けていた。
ある日エグジーがいつものように車で帰宅しようと車に乗ろうとすると、知らない男が現れる。それはなんとかつてキングスマンの試験で脱落し、エグジーの的となったチャーリーであった。チャーリーはエグジーと戦い無くなっていたはずだったが、かろうじて右手と声帯を失ったものの、まだ生き残っていたのだった。
チャーリーはエグジーに銃を突きつけ車を出すように脅した。エグジーは隙を付いて車にチャーリーを押し込み、運転手に車を出すように指示。二人は車内で激しい乱闘を繰り広げる。
チャーリーは戦闘用に改造された義手でエグジーを激しく攻撃。エグジーはなんとか抵抗しチャーリーを車外に突き落とす。運転席に座ったエグジーは猛スピードで運転を続ける。しかし3台の車に乗ったチャーリーの仲間が加勢し、背後からエグジーを銃で狙い撃つ。マーリンが攻撃の許可を下ろすと、エグジーは小型ミサイルを放ち追撃する車をなんとか撃退する。そして警察の調査を避けるためそのまま湖の底にある秘密基地に避難。
友達であるブランドンの誕生日パーティーに遅れそうだったエグジーは仕方なく汚水が流れる出口に飛び込み、マンホールから這い出て帰宅した。
一方、エグジーの車内には退治したと思われていたチャーリーの義手が残っていた。不気味な義手は遠隔捜査によって独りでに動きだし、指先についたプラグから車に搭載されたパソコンに同期、キングスマンの機密データを密かにハッキングしていたのだった。
ゴールデン・サークルとは?
エグジーは前回ヴァレンタインに幽閉されていたスウェーデンの王女ティルダと交際を始めており、ハリーが住んでいた家で暮らしていた。
チャーリーに襲われた数日後、エグジーは恋人の王女の両親が住む宮殿に招待され、食事をすることになっていた。宮殿での食事会を控えた朝、エグジーはキングスマンの恩師であるハリーとの思い出を思い返していた。
一方キングスマンの調査によると、エグジーを襲撃した事件には「ゴールデン・サークル」なる麻薬組織が絡んでいることが判明する。
その麻薬組織を取り仕切るのは女ボスのポピーという人物で、カンボジアの奥地に「ポピー・ランド」という王国を作り、世間とは接触せずに影から世界的に影響力のある麻薬カルテルを操っていた。
凶暴なロボット犬やサイボーグを従え、恐怖で部下を支配していた。冷酷非道なポピーは、ミスを犯した部下には残虐極まりない罰を与えるするサイコパス。
一味に加わったものは仲間の印として、高温で溶かした金を肌に流し込む”金の輪”(ゴールデン・サークル)の刺青をほり込まなければならない。
さらにポピーは超大物歌手のエルトン・ジョンを誘拐し自分のためだけに演奏を強行させていた。
全壊するキングスマン
一方エグジー恋人の女王は彼女の両親と宮殿で晩餐を楽しんでいた。エグジーは恋人の両親にいいところを見せようとキングスマンのひみつ道具の眼鏡を通して仲間のロキシーと交信・様々な情報を得て、王室にふさわしい教養や知識をひけらかしていた。
そんな中、キングスマンの全拠点が何者かのミサイル攻撃により突然襲撃される。基地は全壊し、情報を送ってくれていたエグジーの仲間のロキシーや愛犬のJBも亡くなってしまう。全てはチャーリーの義手によるハッキングによる情報漏洩によるものであった。
全壊してしまった基地の前に呆然と立ち尽くすエグジーに幸運にも難を逃れていたマーリンが合流する。最初は自分だけ爆撃されていなかったマーリンを敵のスパイだと警戒し怒鳴り立てるエグジー。マーリンは重役にも関わらず上辺は下っ端として働いていたためミサイルの攻撃を免れたのだと説明し、エグジーは納得する。
二人は大切な仲間の仇を討つため、キングスマンの「最後の審判の日」を発動させることを決意する。
手がかりを探してアメリカへ
ある隠し部屋に向かった二人。そこに置かれた金庫に保管されていたのはバーボン・ウイスキーの瓶だった。
二人は亡き友や同士を偲びその場で酒を酌み交わす。酔っ払ったエグジーがふと瓶に目をやるとそこには「ケンタッキー」という文字が。
何かの手がかりだと考えた二人は急遽、アメリカのケンタッキー州にあるウイスキーの蒸留所へと飛び立つ。
その酒造場は、キングスマン同様表向きは普通のウィスキー会社であったが、実は「ステイツマン」と呼ばれるエージェント機関だった。
アジトに到着したエグジーとマーリンは、生体認証スキャンをハッキングして蒸留所の中へ侵入するが、そこに突然現れたテキーラという男に気絶させられ、捕まってしまう。目を覚ますと二人は拘束されており、目の前にはジンジャーという女性と、テキーラという男が立っていた。
なんとハリーは生きていた!
彼らは二人に正体を吐くよう尋問。そして、「この男は仲間ではないのか」と、ある男をマジックミラー越しに見せる。そこにいたのはなんと前作で死んだはずだったハリーだった。
実は、ハリーは前回敵のヴァレンタインに銃撃され瀕死状態の時に、ここステイツマンのエージェントに発見され、応急処置を施されていたおかげで一命を取り留めていた。
ステイツマンはキングスマンの仲間であるため、ハリーはエージェントたちに救助されたのだった。しかし、応急処置の副作用による記憶喪失で自分がキングスマンであった頃の記憶を失っていた。さらに自分はかつての夢であった鱗翅類学者だと思い込んでいる始末。保護されている壁一面に蝶々の絵が描かれていた。
拘束を解かれたエグジーとマーリンはスパイ機関ステイツマンのリーダーに、一連の事件はゴールデン・サークルという組織が関連していることを告げる。さらに、一味に加わっているチャーリーの元カノからゴールデンサークルに接近する作戦を企てる。
蘇るハリーの記憶
エグジーは元カノが参加しているという野外フェスに参加して、彼女に接触。エグジーはそこである行動をする必要があった。それは彼女とベッドインし、彼女の体内にこっそりGPSを仕掛けることだった。
エグジーの任務は無事に成功。しかしいくら任務だとはいえ違う女性とイチャイチャしたという事実を知った恋人のティルデは怒り出しエグジーとの連絡を断ってしまう。
恋人も恩師も話しかけることができず落ち込んでいたエグジーは「ハリーの衝撃的な出来事を思い立たせることで記憶が蘇るのではないか」と思い立ち、近くのペットショップで子犬を購入する。そしてその犬をハリーに撃たせるよう命令する。それはかつてハリーが経験したキングスマンの認定試練の一つであった。その時の衝撃を思い出したハリーは、記憶を取り戻す。
恐ろしいポピーの交渉
その頃、ゴールデンサークルのリーダー・ポピーは全世界にネットで突如声明を出す。それは彼女の麻薬は筋肉を硬直させ死に至る成分が含まれているというものだった。しかし彼女は同時に生き残るための治療薬も用意していた。
ポピーは麻薬中毒者の命は全て手中に収めていると宣言。彼らの命を人質に、アメリカ大統領に「あらゆる麻薬戦争を終わらせ、薬物市場を彼女に独占させる」よう交換条件を突き出してきた。
大統領が条件を飲めば、全世界に治療薬をばらまき麻薬中毒者は救われるとのことだった。大統領はなんとこの交渉を薬物所持者に対する天罰を下す好機だと捉え、逆にポピーの条件をわざと蹴ろうとしていた。
会話を盗聴し大統領が大勢の感染者を見捨てようとしていると知ったエグジー達。麻薬中毒者の一人であったテキーラを助けるためにも、ステイツマンと共にポピーを阻止し世界を救おうと立ち上がる。
ポピーの工場へ
一方チャーリーの元カノの体内のGPSにより、彼女がイタリアにいる事が判明。イタリアに向かったエグジー・ウィスキー・ハリーの三人は彼女がいるゴールデン・サークルの工場に潜入し、麻薬に対するワクチンを奪う。
工場の敵に発見され、山小屋に追い詰められた3人だったが、ウィスキーの活躍により敵を全滅することに成功する。
しかし、ハリーは仲間のウィスキーの頭を撃ってしまう。ハリーは彼が敵だと主張するが、エグジーは記憶喪失の後遺症がまだ残ってるのだと思い、ハリーを信じようとしない。ステイツマン本部に戻ったエグジーに、恋人ティデルからビデオ電話が掛かってくる。
しかしなんと彼女の顔には、ポピーの麻薬による中毒独特の青い筋が浮き出ていた。ティデルもゴールデン・サークルの薬物中毒者だったのだ。
ポピーが陣取るゴールデンサークルの本拠地がカンボジアだとわかったエグジーはハリー、マーリンとともにカンボジアへと向かう。
アジトへ侵入
雑草の生い茂るカンボジアの敵アジトへ向かう途中エグジーが地雷を踏んでしまう。足を離すと同時に爆発するその地雷に、マーリンは冷却装置を使いきり、地雷を凍結させる。しかし、地雷が凍らせられるのは一瞬だけであり、全滅を免れるためには誰か一人が犠牲になる必要があった…。
マーリンは自ら地雷を踏み敵を呼び寄せ自爆すると覚悟を決める。 二人のために犠牲になることを選んだマーリンは、ジョン・デンバーの「カントリー・ロード」を歌い上げながら引き付けた敵と共に勇ましく爆死していった。
マーリンの犠牲でアジトの警備が手薄になったところで、エグジーとハリーは内部に潜入。2人は秘密兵器で敵の激しい攻撃に対抗し、次々に敵を倒していく。ついにポピーの元へ辿り着くが、エグジーにはチャーリーが、ハリーにロボット狂犬達が迎え撃つ。
エグジーはコンピューターにハッキングすることでチャーリーを撃退。ハリーも幽閉されていたエルトン・ジョンに助けられながら何とかロボット犬を破壊。
2人はポピーに彼女自ら作った麻薬を注入し、死にたくなければ療薬を配布するパスコードを教えるよう脅す。ポピーは遂にパスコードを吐くが、その前に麻薬によって息絶えるのだった。
クライマックスへ
エグジーがパスコードを打とうとすると、突然ウィスキーが現れ阻止する。ウィスキーはかつて恋人が薬物中毒者に殺されていたことから、麻薬断絶を強く望んでおり感染者を見殺しにする大統領に賛成していた。「ウィスキーが自分たちの敵である」というハリーの直感は正しかったのだ。
ウィスキーとの最終決戦が始まり、エグジーとハリーの息の合った攻撃が功を奏し、ウィスキーは挽肉機の放り込まれて死亡。エグジーらはついにパスコードを入力し、ワクチンを乗せたドローンが世界中に配布されテキーラ、恋人のティルデ含む世界中の感染者は治癒された。
大統領は、感染者を見殺しにしようとした行動が内部告発で明るみになり逮捕。一方、ステイツマンでは空いたウィスキーの枠をエグジーかハリーのどちらかが入らないかと勧誘されるが、二人ではなく以前から前線で働きたいと考えていたジンジャーが志願し、彼女は晴れてウィスキーの後を継ぐのだった。
エグジーはついにティルデと結婚することになり、結婚式にはハリーの姿が。一方、キングスマンの正装のように英国紳士らしくスーツを身にまとったテキーラは、建て直されたキングスマン拠点を訪れるのだった…。
「キングスマン ゴールデンサークル」の感想とまとめ
前回の「スタイリッシュ不謹慎」にさらに拍車がかかった続編は、終始まさに「秒でアガれる」過激なアクションと音楽のコンビネーションが見事でした。
特に前作をすでに見ている方には、幽閉されていた王女とエグジーが交際に発展していたりと前回からのストーリーに繋がりがあったのは楽しい展開でしたし、さらに今回はアメリカにあるキングスマンのいとこ的な存在の「ステイツマン」という組織が加わり世界観がぐっと広がった印象があります。
ただ悲しいのは、前作でエグジーたちと共に戦ったロキシー、訓練をこなした愛犬JB、そしていつもキングスマンを支えてきた司令官のマーリンまでもが帰らぬ人となってしまう展開です…。敵襲によりキングスマンは一度崩壊してしまいますが、前回のファンとしては、これは彼らにとって新たな出発と捉え受け入れるしかありません。
さらに今回は人気俳優のチャニング・テイタムをステイツマンとして起用したものの、期待していたよりは出番が少なくもうちょっと登場させて欲しいなという印象でしたが、その分大物歌手エルトン・ジョンを面白おかしく登場させてくれていたので良しとします。(笑)
そしてアジトでのアクションシーンと、ウィスキーとの最終対決は何度見ても「秒で」テンションがMAXに持って行かれます。なんといってもエグジーとハリーの息のあった華麗な攻撃は圧巻ですし、音楽がいちいちかっこいいのでノリノリになれます。
さらに今回のラスボス・ポピーを演じたジュリアン・ムーアのサイコっぷりもなかなか良いです。
人肉ハンバーグを振る舞う彼女の満面の笑みはまさに悪魔以外の何物でもありません。さすが天下のアカデミー女優です。
「キングスマン ゴールデンサークル」のストーリーは、特に麻薬という社会問題への痛烈な風刺が感じられる展開でした。麻薬カルテルが牛耳る光景は、映画にとどまらず現実世界で起こっていることなんですよね。
ただそれはあくまでサイドのトピックであり、やはりこのキングスマン シリーズは「不謹慎?上等だよ!」スタンスなので、真面目で心優しい繊細な方にはオススメしません。笑
野外フェスで元カノをベッドに誘う任務だの、人間をミンチ機にかけるだの、監督のマシュー・ヴォーン、やはり発想が正気の沙汰ではありません笑
そんな監督ですが、キングスマンは超人気作なだけに、すでに彼の頭の中には第三作目の構想が浮かんでいるそう。
今後も過激で笑える+スタイリッシュなアクションシーンが観れると聞いてワクワクが止まりません!今作の終わり方からして間違いなくステイツマンのテキーラ(チャニング・テイタム)がキーパーソンになるでしょうね!
続編にもますます期待が高まります!
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