カーズ2のあらすじネタバレと感想!日本の車種が登場する?!

命を持った車や乗り物が暮らす世界を舞台に、若き天才レーサーと寂れた田舎町のゆかいな仲間たちとの心の交流を描いたディズニー/ピクサーの『カーズ』から5年。
今回は前作のハートフル路線から一転、全世界を股にかけるスパイアクション要素を取り入れた意欲作、シリーズ第2弾『カーズ2』についてのあらすじとネタバレ、感想を大特集しますので最後までお付き合いください。

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『カーズ2』の作品情報

タイトル:カーズ2
原題:Cars 2
監督:ジョン・ラセター、ブラッド・ルイス(共同監督)
脚本:ベン・クイーン
製作:デニース・リアム
公開:2011年6月24日(アメリカ)、2011年7月30日(日本)
声の出演:オーウェン・ウィルソン/ラリー・ザ・ケーブル・ガイ/ボニー・ハント/マイケル・ケイン/エミリー・モーティマー/エディ・イザード/ジョン・タトゥーロ/トーマス・クレッチマン/ジョー・マンテーニャ/ピーター・ジェイコブソン/ダレル・ウォルトリップ/ブレント・マスバーガー/デヴィッド・ホブス/ミハエル・ミシェリス/フランコ・ネロ/トニー・シャルーブ/グイド・カローニ/ロイド・シェアー/ジョン・ラッツェンバーガー など

監督は前作に引き続き、ピクサー大躍進の立役者であるジョン・ラセターが担当、共同監督して『レミーのおいしいレストラン』のプロデュースにも携わっているブラッド・ルイスが参加しています。
音楽は前作のランディ・ニューマンに代わり、『カールじいさんの空飛ぶ家』でアカデミー作曲賞に輝いたマイケル・ジアッチーノが手掛けています。

『カーズ2』のキャスト

主役のオーウェン・ウィルソン(ライトニング・マックィーン役)とラリー・ザ・ケーブル・ガイ(メーター役)をはじめとするレギュラー陣は一部を除き前作に引き続いて続投しています。
ゲストとして、物語の鍵を握るイギリスのスパイのフィン・マックミサイル役で名優マイケル・ケイン、マックィーンのライバルとなるフランチェスコ役で『トランスフォーマー』シリーズなどのジョン・タトゥーロが参加しています。

『カーズ2』のあらすじ・ネタバレ

海底油田へ潜入

ここは命を持った車や乗り物が暮らす世界。

とある場所で英国の工作員リーランド・ターボ(ジェイソン・アイザックス)が同じく英国の諜報員であるフィン・マックミサイル(マイケル・ケイン)にメッセージを送っていた。

ターボは自分の正体がバレてしまったこと、“連中”は非常に危険でありとんでもない陰謀を企んでいることを告げ、自分の居場所を送ると言った直後に消息を絶ったのだ―――。

太平洋。
荒れ狂う波のなか、フィンは1隻の船を指定場所に航行させ、すれ違った別の船に飛び移ったのである。

船は巨大な海底油田に到着、フィンも油田の1基に潜入したのだった。

フィンは謎の連中が取引をしようとする現場に忍び込み、ターボに連絡したのだが何の応答はなかったのだ。
そして、フィンは連中の中に、指名手配中のザンダップ教授(トーマス・クレッチマン)の姿を発見したのである。

連中はザンダップ教授に、積み荷の中からテレビカメラのようなものを提示したのだった。
その時、連中にフィンの存在がバレてしまい、ザンダップ教授らは見せしめとして無残にも惨殺されてスクラップと化したターボの死体を見せつけたのだ。

フィンはその場から巧みに逃げ出し、追っ手をかわして水上走行モードとなり、海に飛び込んで油田を脱出したのである。
ザンダップ教授の一味はすぐさま巡視艇を出し、フィンはわざと巡視艇のミサイルにあたって爆死したかのように装い、潜水モードに変形して逃げ延びたのだった。

そうとも知らぬザンダップ教授は「奴は死んだ。もはや誰も我々を止められまい」と高笑いしたのだ。

ラジエーター・スプリングスの休日

アメリカの“ルート66”沿いの田舎町“ラジエーター・スプリングス”。

陽気なオンボロレッカー車のメーター(ラリー・ザ・ケーブル・ガイ)は道路で故障して行き倒れていたオーティス(ジェフ・ガーリン)という旧車を助けていた。
メーターはオーティスを町へ運ぶ途中、今や“ピストン・カップ”で4度の優勝を飾るなど目覚ましい活躍をみせる天才レーサーのライトニング・マックィーン(オーウェン・ウィルソン)の話題をしたのである。

ラジエーター・スプリングスは今や町の名士となったマックィーンを称え、“マックィーンのふるさと”として売り出し中だった。

この町に、激戦を終えたマックィーンが専用トレーラーのマック(ジョン・ラッツェンバーガー)と共に帰ってきたのだ。

町の住民たちは総出でマックィーンの帰還を喜び、メーターは早速夏休みの計画として、マックィーンと一緒に廃線となった鉄道跡を走ったり、巨大ダンプカーを転がしたりと楽しんだのである。

夕方になり、メーターはマックィーンとそのガールフレンドのサリー(ボニー・ハント)の3台で夕食に行こうと持ち掛けるが、マックィーンは今日だけはサリーと2台きりにさせてほしいと頼み込むのだった。

マックィーンとサリーは営業再開した“ホイール・ ウェル・モーテル”に行き、高台から見下ろすラジエーター・スプリングス周辺の絶景に酔いしれていたのだが、何とそこにウェイターに扮したメーターが現れたのだ。

マックィーンとサリーは戸惑いながらも「いつもの」を注文、メーターはそれが何かを知らぬままバーテンダー兼タイヤ整備士のグイド(グイド・カローニ)に頼もうとした。
モーテルのテレビには“時の人”として石油王アクセルロッド(エディ・イザード)が紹介されていたのである。

ワールド・グランプリ開催決定!

SUV車のアクセルロッドはGPSを持たずに世界一周の旅に挑戦、途中の未開の地でガス欠に陥ったのだが、天然素材から燃料を抽出することで生還を果たしたのだった。
それ以来、アクセルロッドは石油の採掘を止めてバイオ燃料の“アリノール”を開発、自らも電気自動車に改造してエコをアピールしたのだ。

アクセルロッドはアリノールの性能を示すため、世界中から強豪を集めた一大カーレース大会“ワールド・グランプリ”の開催を発表したのである。
アクセルロッドは石油を恐竜のように滅びゆくものとみなし、代替エネルギーこそが未来であると主張したのだった。

テレビにはワールド・グランプリ出場を宣言したイタリア代表のF1カー、フランチェスコ・ベルヌーイ(ジョン・タトゥーロ)も衛星中継で登場、レース続きで休暇中のマックィーンを「どうせ俺に勝てないさ」と挑発したのだ。
それを見たメーターはテレビ局に電話をかけ、「そのイタリア車はとんだ勘違い野郎だよ。マックィーンは最強さ」と発言してフランチェスコと挑発合戦となったのである。

モーテルの車たちがテレビの前に群がるのを見て、ようやく今起こっていることを理解したマックィーンはメーターから電話を取り上げ、フランチェスコを「やわな車」呼ばわりしてグランプリ参戦を宣言したのだった。

サリーはメーターをピットクルーに加えてほしいとマックィーンに頼み込み、マックィーンは新たに塗装を施してもらいヘッドライトも新調すると第1戦が開催される日本・東京行きの飛行機に乗り込んだのだ。

マックィーンのピットクルーはメーターの他にも、タイヤ店のルイジ(トニー・シャルーブ)とグイド、オーガニック燃料店のフィルモア(ロイド・シェアー)、元軍用車のサージ(ポール・ドゥーリイ)である。

スパイに間違われたメーター

東京入りしたマックィーンと仲間たちは夜のネオン街を走り、歌舞伎や相撲を見に行くなど異国を満喫したのだった。

Perfumeの『ポリリズム』が流れるなか、開幕前夜のパーティーに参加したマックィーンは、日本の車にちょっかいを出したりフランチェスコに馴れ馴れしい態度をとったりするメーターに頭を悩ませたのだ。

パーティー会場にはあのフィンが潜入しており、東京支局の分析官ホリー・シフトウェル(エミリー・モーティマー)と情報のやり取りをしていたのである。
実は先日フィンが潜り込んだ油田にはもう1台アメリカのスパイが乗り込んでおり、“黒幕”の写真を撮ったということで、この会場でフィンがスパイから写真を受け取る段取りを進めていたのだった。

ところが、会場にはザンダップ教授一味も乗り込んで目を光らせており、面の割れているフィンはホリーならば気づかれないとして写真の受け取り役を依頼したのだ。

一方、メーターは寿司職人のブースを訪れ、ワサビをアイスクリームと勘違いして大量に注文してしまい、あまりの辛さに悶絶して壇上に上がったマックィーンのスピーチを滅茶苦茶にしてしまったのである。
マックィーンから綺麗にしてこいと言われたメーターはトイレに行ったところ、トイレで待ち合わせしていたアメリカのスパイがザンダップ教授の手下と小競り合いになり、スパイはたまたま居合わせたメーターにデータを渡してしまったのだった。

ホリーはデータに付属しているGPSから、メーターをアメリカのスパイだと勘違いしてしまい、翌日のレース会場で待ち合わせる約束を交わしたのだ。
メーターはてっきりデートだと勘違い、マックィーンや仲間たちの前で有頂天状態に。

その頃、ザンダップ教授一味に拉致されたアメリカのスパイはアリノールを給油されていた。
教授曰く、アリノールには弱点があり、電磁パルスを浴びせられると膨張して爆発を起こしてしまうのである。

スパイはテレビカメラに偽装した電磁パルス発生装置(冒頭でフィンが発見したもの)にかけられ、データを渡した者について吐くよう迫られ、メーターだと白状した直後に爆死させられてしまったのだった。
ザンダップ教授は手下にメーターを見つけ次第殺すよう命じたのだ。

激戦!東京の第1戦

翌日、ワールド・グランプリはいよいよ開幕の時を迎えた。

第1戦はここ東京、第2戦はイタリアのボルト・コルサ、最終戦となる第3戦は英国・ロンドンで開催され、コースはいずれも市街地である。
なお、出場車の燃料はアリノールしか使用できないルールだった。

遂にレースはスタート、マックィーンとフランチェスコが熾烈なトップ争いをするなか、フィンとホリーは監視カメラでメーターの動向を探りつつ接触のタイミングを計っていたのだ。

レースはダートに差し掛かり、不慣れなフランチェスコが苦戦するなか、マックィーンは師匠ドック・ハドソンに教わった技を活かして駆け抜けていったのである。

ところが、出場車たちがレインボーブリッジに差し掛かったところで、ザンダップ教授の手下たちが電磁パルス発生装置を作動させ、1台がエンジントラブルを起こしてコースアウトしてしまった。
フィンは手下がメーターを発見して向かっていることに気付き、彼の元へ向かったのだった。

次々と電磁パルスで故障する車が相次ぐなか、ホリーはメーターに逃げるよう指示したが、無線は走行中のマックィーンと繋がったままであり、マックィーンはメーターのホリーとの会話を自分への指示だと勘違いしてフランチェスコの巻き返しを許してしまったのだ。

フィンは教授の手下をまきながらメーターを外へ逃がし、巧みな操縦技術と格闘術で次々と手下たちを倒していったが、その間にフランチェスコが1着でゴールイン、マックィーンは2着に終わってしまったのである。

マスコミは故障トラブルの原因はアリノールではないかと疑うが、アクセルロッドは否定したのだった。

メーター、フィンたちと合流

表彰台を抜け出したマックィーンは、呑気に「(フィンが)空手の実演をやってたんだよ」と語るメーターに「君のせいで負けたよ。だから君を連れていきたくなかったんだ」と責めた。

落ち込んだメーターは単身チームを離れ、帰国するために羽田空港へと向かったが、ザンダップ教授の手下が密かに待ち伏せしていたのだ。
ところが、搭乗ゲートに向かったメーターは警備員に変装したフィンに呼び止められ、フィンはメーターをスパイと勘違いしたまま自らの正体を明かして滑走路に連れて行き、追っ手を振り切ってプライベートジェットのシドレー(ジェイソン・アイザックス)にメーターを乗せたのである。

シドレー内でホリーはメーターからデータを回収、写真の中から誰のものともわからないオンボロのV8エンジンを見つけたのだった。
ようやくフィンたちがスパイだと気づいたメーターは写真の中から今や入手困難な純正品パーツを見つけ、フィンはフランス・パリの闇市場ならばパーツが見つかると同時に車種を特定できるとしてフィンに手を組まないかと持ち掛けたのだ。

一方、メーターはマックィーンに置き手紙を残していた。
「お前がこれを読む頃、俺は帰りの飛行機の中だ。本当にすまなかった。もうお前を負けさせられねえ。最強のレースカーだってことを世界に証明させてくれ。お前の親友、メーターより」
メーターが帰国したものだと思い込んだマックィーンと仲間たちは、手紙の続きの大量にある追伸に目を通すことなく次の開催地イタリアへと向かっていったのである。

いざボルト・コルサへ

パリに着いたフィンとホリー、メーターは闇市場に行き、そこでフィンと旧知の古い3輪車のトンベ(ミハエル・ミシェリス)にエンジンの写真を見せたところ、これは“史上最低のエンジン”であり、トンベは正体不明の依頼主から電話でこのエンジンのパーツの注文を受けていることを明かしたのだった。

フィンとホリーはこのエンジンの持ち主こそがザンダップ教授一味のボスであると睨み、トンベは2日後にワールド・グランプリ第2戦の開催地であるボルト・コルサで“秘密の集会”が行われることを教えてくれたのだ。

フィンたちは特殊列車のスティーヴンソンで一路ボルト・コルサへと向かった。
一味の車は欠陥車が多いことから、メーターは一味を“コショー(故障)”と呼ぶことにしたのである。

ホリーの提案でメーターは変装することになったのだが、ボディにヘコミがあるため上手く変装できない。
ホリーはヘコミを直そうとしたが、メーターは「ヘコミの修理はごめんだ。これは親友のマックィーンとつくった大切な思い出のヘコミなんだ」と断ったのだった。

その頃、マックィーンと仲間たちもボルト・コルサ入りしていた。
イタリア生まれのルイジとグイドは故郷に帰ってこれたことを喜び、一行をルイジの叔父トッポリーノおじさん(フランコ・ネロ)の家に泊めることにしたのだ。

トッポリーノおじさんは、メーターとのことで悩むマックィーンを散歩に誘い、ルイジとグイドを例に例えて「仲の良い友だちはケンカをするものだけど仲直りも早い。何よりも友情が大切さ」と励ましたのである。

激闘!第2戦

“リヴィエラの宝石”の異名を持つ、美しい海辺の町ポルト・コルサ。
イタリア生まれのフランチェスコにとってはホームグラウンドそのものであった。

アクセルロッドは記者会見でアリノールの安全性は証明されたとしてレースの続行を決定、第2戦は予定通りにスタートしたのだった。

一方、メーターは青いレッカー車に変装して秘密の集会に潜入、会場にはザンダップ教授を始め指名手配中の欠陥車たちが集結したが、肝心の黒幕はクラッチの故障を理由にテレビ電話での参加となったのだ。
ホリーはボイスチェンジャーを使っている黒幕の声の解析を開始したが、レースではまたしても故障する参加車が続出していたのである。

フィンとホリーは電磁パルスが放たれているのを確認するなか、黒幕は今まで自分たちを欠陥車として扱ってきた車たちに復讐する時だと高らかに宣言したのだった。
黒幕の狙いは、参加車の故障により代替燃料に疑念を抱く車たちが普通のガソリンを買い求め、世界最大の油田を有する黒幕が丸儲けすることにあったのだ。

フィンは電磁パスルを止めに向かうが、罠にかかって電磁石で捕らえられてしまった。

レースはマックィーンが1着、フランチェスコが2着でゴールインしたが、後続車両は次々と多重クラッシュに巻き込まれてしまい、会見を開いたアクセルロッドはロンドンでの最終戦を予定通り開催すること、そしてレーサーたちの命は危険にさらせないとしてアリノール以外の燃料の使用を許可すると発表したのである。

フィンを救出しようとしたホリーも捕まり、メーターも会場を抜けようとしたが、会場のテレビにはマックィーンのインタビューが放映されていたのだった。
マックィーンはメーターを傷つけてしまったことを謝罪したうえで、最終戦でも引き続きアリノールを使うと宣言、ザンダップ教授はマックィーンを抹殺するよう部下に命じたのだ。

驚いたメーターはフィンからもらった武器を使って会場から脱出、マックィーンに知らせようとしたがマスコミや警察に阻まれ、教授の一味に捕まって連行されてしまったのである。

最終戦!ロンドン

メーターはフィンやホリーと共に、ロンドンのビッグ・ベントレー大時計の内部に幽閉された。
メーターはフィンたちに自分はスパイなどではなくただのレッカー車だと明かしたが、ザンダップ教授の手下はメーターたちにマックィーンの最期を見届けろと言われ、電磁パルス発生装置を見せつけられたのだった。

一方、マックィーンのピットにはサリーをはじめラジエーター・スプリングスの住民たちが駆け付けていた。
アクセルロッドはマックィーンにアリノールを復活させてくれたことを感謝したのだ。

最終戦は予定通りスタート、手下はマックィーンに電磁パルスを浴びせたが何も起こらなかったのである。
そこで手下たちは、あらかじめマックィーンのピットに仕掛けておいた爆弾を爆発させる作戦を実行に移そうとしたのだった。

メーターはフィンが車内に仕込んでおいたマシンガンで拘束から逃れ、フィンとホリーを助けようとしたが、フィンは「自分のことはいいからマックィーンたちを救え」と促したのだ。
しかし、拘束から逃れたフィンとホリーはメーターのエンジンの部品が置かれていることに気付き、爆弾はメーターのエンジン内に仕込まれたことを知ったのである。

メーターはマックィーンのピットに合流して全員に逃げるよう伝え、ザンダップ教授は爆弾を爆発させようとしたが、フィンから連絡を受けたメーターはピットに戻ってきたマックィーンに「来るな!俺に近づくな!」と告げて走り去っていったのだった。

爆弾のことを知らないマックィーンは仲直りしようとメーターを追いかけ、「もう君を離したりしないからな!」と接近したのだ。
ザンダップ教授は一気に2台とも爆殺しようとしたが、メーターはフィンからもらったジェットブースターで急加速して爆破スイッチの電波の圏外に飛び出し、教授の居場所もホリーに突き止められたのである。

フィンはホリーにメーターの救出を任せ、逃げた教授を追跡したのだった。
教授に一味の巡視艇まで誘き寄せられたフィンは電磁石に吸い寄せられそうになったが、手持ちの小型爆弾で巡視艇を沈めたのだ。

飛行モードに変形したホリーは教授の手下たちを片付けながらメーターに合流、車内の爆弾を解除しようとしたが、フィンに捕らえられたザンダップ教授は爆弾は音声認証式であることを告げるとタイマーを作動させてしまったのである。

駆け付けたラジエーター・スプリングスの仲間たちはフィンやホリーと協力、更にはサージが呼んできた英国軍までもが加勢して教授の手下たちを一網打尽したのだった。
何やら心当たりを思い出したメーターは、マックィーンの励ましを受けてその場所に急行、バッキンガム宮殿前のゴールに辿り着くと黒幕は何とアクセルロッドであることを告げたのだ。

メーターは、アクセルロッドは電気自動車に改造したというのは嘘で実は例の写真のオンボロエンジンを付けたままであること、アクセルロッドの狙いはわざとアリノールの評判を落とすことで自ら所有する油田で大儲けしようとしていることを見破ってみせ、追い詰められたアクセルロッドはたまらず爆弾を音声で解除したのである。

マックィーンとメーターは完全に友情を取り戻し、アクセルロッドは警察に逮捕されたのだった。

メーター、ナイトになる

メーターはマックィーンに付き添われてバッキンガム宮殿に赴き、英国女王(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)から事件解決の功績を称えられてナイトの爵位を与えられたのだ。

メーターは照れながらも「俺の呼び名は“メーター”だけでいいよ」と語り、女王にマックィーンを紹介したのである。

メーターはマックィーンと並んでラジエーター・スプリングスの名士として称えられ、故郷に戻ったメーターは住民たちに武勇伝を語ってみせたのだった。
その場にフィン、そしてロンドンの激闘でボディにヘコミをつくったホリーも現れ、ホリーはこのヘコミは大切なものだとしてメーターとの交際を宣言したのだ。

マックィーンは電磁パルスを浴びても爆発しなかった理由は、実はフィルモアがサージと共に密かに自分の店のオーガニック燃料にすり替えておいたことだったのである。

そしてワールド・グランプリの代替として、優勝カップもマスコミもない“ラジエーター・スプリングス・グランプリ”が開催され、まだ決着のついていなかったマックィーンとフランチェスコは健闘を誓い合ったのだった。

フィンは正式にメーターをスパイにスカウトしたが、メーターは「俺はこの町が大好きだからさ」と丁重に断り、代わりに再びジェットエンジンを取り付けてもらい、喜び勇んでレースに参戦していったのである。

『カーズ2』の感想とまとめ

シリーズ第1作となった前作『カーズ』は、才能がありながらも自己中心的で挑発的な性格から友人に恵まれなかった若き天才レーサーのライトニング・マックィーンが、大親友となるオンボロレッカー車のメーターをはじめとする田舎町“ラジエーター・スプリングス”の個性豊かな住民たちと触れ合ううちにレースの勝敗よりも大切なものに気付かされていく過程を描いた人情味あふれる作品となりました。

シリーズ第2作となる本作では、本作の軸であるマックィーンとメーターの友情を描きつつも、『007シリーズ』などといったスパイ映画をモチーフにしたアクション色の強い作風となり、前作の路線を支持するファンの中には反発する声があったものの前作を超えるヒットとなり、日本でも前作の興行収入22億円を超える30億円のヒットとなりました。

本作は主にラジエーター・スプリングスをメインの舞台とした前作とは異なり、東京・パリ・イタリア・ロンドンなど世界を股にかける国際色豊かかつスケールの大きい作風となりました。また、本作ではピクサーのスタッフの提案により日本を代表する3人組テクノユニット『Perfume』の代表曲『ポリリズム』が全世界共通の挿入歌として使用され、Perfumeは本作をきっかけに全世界での認知度を高めて本格的に世界進出に乗り出すこととなりました。

本作は日本も舞台になったことで、東京タワー、レインボーブリッジ、富士山、相撲、歌舞伎、寿司、更には“ウォシュレット”などの海外でも知られる場所やカルチャーもストーリーに織り込まれています。なお、本作は国際色豊かな作風となったこともあり、登場キャラクターのベース車としては、物語の鍵を握るイギリスのスパイのフィン・マックミサイルは“007シリーズ”の歴代“ジェームズ・ボンド”に愛用されている英国車のアストンマーティン、その補佐役である本作のヒロインのホリー・シフトウェルは同じく英国車のジャガーXJ220、本作の悪役であるザンダップ教授は旧西ドイツでわずか7千台しか製造されなかった幻の旧車“ツェンダップ・ヤヌス”、本作の鍵を握るもう1台の登場キャラクターにして全ての黒幕である石油王アクセルロッドは英国のSUVメーカーであるランドローバーをモチーフとしています。他にも日本車を含む世界中の様々な車種が本作に登場していますので、よーく目を凝らして観てみるもの本作の楽しみのひとつではないでしょうか。

なお、物語は本作から6年後の第3弾『カーズ/クロスロード』で大きな転換点を迎えることとなります。

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