『君の名は。』『天気の子』など新海誠監督が公開した作品一覧のまとめ

『君の名は。』『天気の子』など立て続けにメガヒットを飛ばし続ける、日本を代表するアニメーション作家のひとりである新海誠監督。しかし、君の名はと天気の子以外で新海誠監督がこれまでにどんな作品を公開してきたか、あまり知られていないですよね!

今回は、新海監督のこれまで発表してきた歴代作品の一覧とあらすじなどについてまとめていきますので最後までお付き合いください。

新海誠監督が公開した作品・ほしのこえ(2002年)
・雲のむこう、約束の場所(2004年)
・秒速5センチメートル(2007年)
・星を追う子ども(2011年)
・言の葉の庭(2013年)
・君の名は。(2016年)
・天気の子(2019年)

新海誠監督の足跡

1973年2月9日に長野県で生を受けた新海誠監督は子供の頃からSF作品や宇宙をテーマにした作品などの魅力に惹かれ、大学卒業後に就職したゲーム会社で働きつつ自主製作で短編アニメ作品を作るようになりました。

2001年にゲーム会社を退職した新海監督は、翌2002年にほとんどの作業を自らの手で行った短編作品『ほしのこえ』で正式に監督デビュー、以降は自ら原作・脚本を手掛ける完全オリジナル作品にこだわりながらコンスタントに作品を発表し続けています。

新海作品の特徴は一貫して風景描写の美しさや緻密さが挙げられ、思春期という多感な時期を迎えた男女の恋愛をテーマとする作品が多いことも特筆すべき点でしょう。

映画好き:彩

会社を辞めてアニメ作品を作るなんてすごい勇気がいるね!
そうだね!しかも、実家がゼネコンの企業を経営してるから、社長になれたはずの地位を捨ててまでやるのは本当にすごい!

映画マニア:翔太

新海誠監督の歴代作品の一覧とあらすじ

それでは、新海監督作品がこれまでに発表してきた作品(2019年現在)を公開順に紹介していきましょう。

第1作『ほしのこえ』(2002年)

新海監督の記念すべきデビュー作は、脚本・作画・編集などほぼ全ての作業を新海監督自ら手掛けた完全自主製作作品です。

近未来の世界。当時中学生だったミカコとノボルは一緒の高校へ進学する約束をしていました。
ところが、地球圏には謎の地球外生命体が接近しており、ミカコは国連宇宙軍が結成した討伐部隊に選抜されてしまいます。

地球に残ったノボルは、宇宙に旅立ったミカコとメールを通じて繋がっていましたが、やがて戦局の悪化と共にメールの転送時間に大きな時差が生じていきました。
そして、ミカコは「わたしたちは、宇宙と地上にひきさかれる、恋人みたいだね」と言い残して最期の戦場へと向かっていきました・・・。

映画好き:彩

新海誠監督はやっぱりSF系の作品が好きなんだね!
MEMO
・新海誠監督が描く作品は基本的に中学生もしくは高校生のお話

・全ての作品タイトルには必ず「の」が入っています。(ジブリ作品みたいですね!)

第2作『雲のむこう、約束の場所』(2004年)

新海監督の2作目は初の長編作品となり、声優陣も吉岡秀隆と萩原聖人がダブル主演を務めるなど前作より豪華なものとなりました。

日本が津軽海峡を隔てて南北に分断された世界。
今は「蝦夷」と呼ばれる、かつて北海道だった地域には謎の巨大な塔が建設されていました。

青森県・津軽半島に住む中学生の浩紀と拓也はいつかその塔に飛んで行くという夢を抱き、密かに飛行機を作っていました。
二人は互いに憧れを抱く同級生の佐由理を連れて行く約束をしましたが、彼女は忽然と姿を消してしまいます。

3年後、東京に出た浩紀は佐由理が意識不明のまま眠り続けていることを知り、故郷の拓也と共に彼女を“約束の場所”へ連れて行く決心をしましたが、三人は日本を取り巻く世界情勢、そして塔に秘められていた“謎”に巻き込まれていきます・・・。

映画好き:彩

公開2作目で吉岡秀隆さんなどの豪華俳優を抜擢できるなんて当時から注目されていたんだね!

第3作『秒速5センチメートル』(2007年)

3年ぶりとなった3作目は、主人公の少年と周囲の女性との恋愛模様を「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の3話からなる連作形式で描きました。

「桜花抄」

主人公の中学生・貴樹は、小学生時代に離れ離れになった初恋の子・明里と文通で繋がっていました。
しかし、明里は現住所の栃木から遠く離れた鹿児島へ引っ越すことになり、貴樹は意を決して彼女に会う決意を固めるのですが・・・。

「コスモナウト」

貴樹は種子島へと移り住み、高校3年生を迎えていました。
同級生・花苗は貴樹にほのかな想いを抱くも中々伝えられず、趣味のサーフィンもスランプに陥るほどになりました。

それでも花苗は何とかスランプを克服、貴樹への想いを伝えようとしましたが、貴樹は未だに明里を忘れられないままでした。

「秒速5センチメートル」

東京に戻って就職した貴樹は理紗という女性と3年にわたって付き合っていましたが、それでも明里を忘れることができずに理紗から見切りをつけられ、仕事も辞めてしまいました。

春のある日、貴樹は小学生時代の思い出の場所で“あの人”と再会を果たしますが・・・。

秒速5センチメートルの作品のタッチからは君の名はのようなタッチになったね!!
この絵のタッチが本当に好き!

映画マニア:翔太

第4作『星を追う子ども』(2011年)

前作から4年ぶりとなった4作目はこれまでの作品よりもファンタジー要素が色濃くなり、現実世界とこれまで都市伝説として語られてきた「地下世界」というふたつの世界が舞台となりました。
都市伝説的な要素は後の『天気の子』にも受け継がれています。

幼い頃に父を亡くした主人公・アスナは自分だけの秘密基地で父の形見のラジオを聴きながら過ごしていました。
そんなある日、アスナは見たこともない謎の怪獣に襲われ、シュンと名乗る謎の少年に助けられますが彼は命を落としてしまいます。

アスナは学校にやってきた新任教師の森崎から“死後の世界”について聞かされ、やがて死者をも蘇らせることのできる地下世界“アガルタ”の存在を知ります。
アスナは亡き妻を蘇らせたい森崎、シュンの兄シン、愛猫のミミと共にアガルタへと旅立つのですが・・・。

第5作『言の葉の庭』(2013年)

2年ぶりの5作目は再び現実世界が舞台となった46分の短編作品となり、“雨”と“万葉集”をキーワードとして夢を追う15歳の高校生と孤独な27歳の女性との年の差を超えた“孤悲(こい)”が美しい風景と共に短い上映時間に凝縮されています。

雨の日が好きな高校1年生のタカオは、靴職人になる夢を叶えるべく靴のデザインに打ち込んでいました。

梅雨の季節、学校をサボっていつもの新宿御苑の庭園に出向いたタカオは、そこで昼間からビールを飲んでいる謎めいた美女・ユキノと出逢います。
それから二人は雨の日の午前中にだけ庭園のベンチで会い、タカオはユキノへのほのかな恋心を募らせていきますが、彼女には誰にも明かすことのできない衝撃の過去と心の傷がありました。

タカオとユキノの愛の行方は・・・。

君の名はで新海誠監督は一気に有名になったけど、言の葉の庭もかなり話題になった作品だよ!

映画マニア:翔太

第6作『君の名は。』(2016年)

前作から3年ぶりとなった6作目は公開時から大きな反響を呼び、1年にも渡るロングラン公開となり、日本映画としての歴代興行収入は2019年現在で第1位の『千と千尋の神隠し』(宮崎駿監督、興行収入308億円)に次ぐ第2位の250億円を売り上げ、世界各国からも高い評価を得て新海監督の名をスターダムに押し上げました。

東京に住む建築家志望の高校生・瀧は、目が覚めるととある田舎町に住む女子高生と心と身体が入れ替わっていることに気が付きました。

一方、辺境の田舎町「糸守町」の町長の娘・宮水三葉も自分が時折、瀧と入れ替わっていることに気が付き、二人はメモでやり取りをしつつ入れ替わりの生活に次第に溶け込んでいき、瀧は三葉の助力を経て想いを寄せる先輩・ミキとの初デートにこぎつけました。

しかし、三葉に興味を抱いた瀧は、彼女について調べたところ衝撃の事実を知り、真相を探るべくミキと友人の藤井を連れてかつて糸守町があった場所へと向かいました。

物語は約1000年ぶりに地球に接近してきた“ティアマト彗星”のエピソードを絡めて大きく展開していきます。

君の名はのネタバレ

映画好き:彩

君の名は本当に面白かった!最後は思わず泣いてしまった・・・
ただ、なんで違う時代にいるのに気づかないんだろうって突っ込みたくなったけど・・・
それは確かにツッコミたくなったねw
でも、それを言ったら物語が成り立たなくなるから、これでいいんだよ!!

映画マニア:翔太

第7作『天気の子』(2019年)

映画界に衝撃を与えた前作から3年、満を持して製作された本作は前作に引き続き興行収入100億円を超えるメガヒットとなりました。

異常気象により雨が止むことなく降り続ける東京。
分厚い雨雲の隙間から刺す一筋の光に導かれるように、故郷の島を家出してきた高校生・帆高は誘惑の多い東京の街並みに一人放り出されました。

成り行きから拳銃を拾ってしまった穂高は、東京へ向かうフェリーで出会った雑誌「ムー」のライターである須賀という男とその姪・夏美を頼り、住み込みで仕事にありつくことができました。

そんなある日、穂高は以前自分にハンバーガーをくれた自称大学生の少女・陽菜と出会い、やがて彼女には祈ることで一時的に晴天をもたらす不思議な能力があることに気付きます。
穂高は陽菜の弟・凪と共に彼女の能力を使って「晴れ女」の商売を開始、やがてテレビ局をも巻き込んで依頼が殺到することになり三人は順調に金を稼いでいきました。

しかし、やがて陽菜の身体に異変が生じ始め、穂高も以前起こした拳銃発砲事件により警察に追われる身となり、穂高・陽菜・凪はあてもない逃避行に出るのですが・・・。

映画好き:彩

君の名はで大ヒットしたから天気の子を制作するのにかなりプレッシャーがあったんだろうね。
そりゃかなりの重圧だよ!いろんな企業とタイアップもしてたし。しかも、事前に試写会もやらずに公開したのがすごい!

映画マニア:翔太

新海誠監督の歴代作品のまとめ

今や日本を代表するアニメーターとなった新海誠監督。

歴代の新海作品はその鮮やかでリアルな風景描写を軸に、SF要素や時として都市伝説要素などを含みながらも、ほとんどの作品で立場や境遇こそ違えど男女の出逢いと愛を物語の軸に据えてきましたし、これからの作品でも大いに貫かれていくことでしょう。

なお、新海作品は一部で世界観を共有しており、『君の名は。』では『言の葉の庭』のヒロイン・ユキノと同姓同名の人物が登場していたり、『天気の子』では『君の名は。』の主人公コンビのその後も描かれていたりしていますので何度も見返してみると新しい発見があるかもしれませんね。

これからの作品にも期待です。

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