2002年に公開された映画「バイオハザード」シリーズの第2弾で2004年に公開されました。
主演は前作同様ミラ・ジョヴォヴィッチが務め、本作ではゲームの「バイオハザード3」を下敷にした物語が展開されています。
前作でラクーンシティの地下研究所から生還したアリスとマットでしたが、帰還してすぐにアンブレラ社に拘束され、マットと離れ離れになります。
今作では拘束されたアリスが目覚め、ラクーンシティに蔓延したゾンビとアンブレラ社との戦いに再び身を投じます。
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「バイオハザードⅡ アポカリプス」の作品情報
タイトル:バイオハザードⅡ アポカリプス
原題:Resident Evil: Apocalypse
監督:アレクサンダー・ウィット
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
製作:ポール・W・S・アンダーソン、ジェレミー・ボルト
公開:2004年9月10日(アメリカ)2004年9月11日(日本)
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、シエンナ・ギロリー、ラズ・アドティ、マイク・エップス、サンドリーヌ・ホルト、ソフィー・ヴァヴァサー、オデッド・フェール
前作で監督を務めていたポール・W・S・アンダーソンは、同時期に撮影があった映画「エイリアンVSプレデター」で監督を務めていたため、今回は脚本と製作に専念することになりました。
製作総指揮には2006年公開の話題作「パフューム ある人殺しの物語」で脚本を担当したベルント・アイヒンガーが務めています。
「バイオハザードⅡ アポカリプス」キャスト
前作から引き続き超人的な身体能力を持つ主人公アリス役を演じているのは1999年に実在した人物を描いた映画「ジャンヌ・ダルク」で主人公ジャンヌ・ダルク役を演じたミラ・ジョヴォヴィッチ。
アンブレラ社の特殊部隊・カルロス役には2010年放送のテレビドラマ「コバート・アフェア」でエイアル・ラヴィン役を演じたオデッド・フェールが演じています。
「バイオハザードⅡ アポカリプス」あらすじ・ネタバレ
ラクーンシティにあった地下研究室からなんとか生還したアリスとマッド。しかし戻った先でアンブレラ社に拘束されマッドとアリスは別々に連れ去られてしまう。
その後、地下研究室に新たな特殊部隊員が派遣されるが、ゾンビに襲われ全滅し、開いた扉からラクーンシティの町にゾンビたちが襲来する。
街はあっという間に墓場とかし、事態を重く見たアンブレラ社は最重要人物のみを避難させることにする。
車椅子の科学者アシュフォード博士は突然やって来た男たちに連れられて避難するが、学校にいっている娘のことを心配する。
アシュフォードの娘アンジェラは迎えの車に乗せられ連れ出されるが、その途中で車は交通事故を起こし横転してしまう。
アリス再始動、新たな闘いの幕開け
すでに街中がゾンビで溢れかえり、絶望的な状態になっていた頃、アリスは研究室の中で目を覚ました。
体中についている管を自分で引っ張りぬくと、白衣を羽織って荒れ果てた街をひとりでさまよう。
ラクーンシティの警官ジル・バレンタインは停職処分中だったが緊急の呼び出しを受け警察署までやってくる。
しかしジルは手錠をはめられたゾンビを撃ち殺し、スリで捕まっていた黒人男性L.Jを解放すると早く街をでるように警告した。
ジルは上司のペイトンに自分も街を出るつもりと話し、共に街の外に繋がるゲートに行くが、アンブレラ社がゲートを占拠し閉ざしてしまう。
逃げ遅れた人たちの暴動が起きるとアンブレラ社は容赦なくゲート前の市民を撃ち殺し始めた。
四足歩行の化物リッカー
それを見たジルとペイトンは市民を気遣いながらも逃げるしかなかった。近くの教会にたどり着いたジルとペイトンは、そこで女性リポーターのテリ・モラレスと合流する。
しかし、教会の中に舌の長い四足歩行を行う化物・リッカーが現れ、生存者たちを襲い始める。ジルたちは必死に戦うがリッカーはすばしっこくて倒せない。
複数のリッカーに囲まれ絶体絶命の状態に陥った時、教会のガラスを突き破りアリスが現れる。アリスはリッカーを仕留めるが、数が多かったため教会をでるようにジルたちに言う。
それから行動を共にし始めたアリス、ジル、ペイトン、テリだったが、墓場を通過しようとしたところで、土の中から甦ったゾンビの襲撃を受ける。
その闘いでゾンビにより負傷してしまったペントンはアリスに助かる見込みはないと言われてしまう。
始動された「ネメシス計画」
その頃、アンブレラ社のティモシー少佐は「ネメシス計画」を始動するように部下に指示を出していた。それはネメシスと呼ばれる人間兵器の怪物を街に解き放ち、生存者を殺させる計画だった。
警察署から逃げ出したスリのL.Jはバーに立てこもる特殊部隊員と合流する。しかし、そこにネメシスが現れるとL.J以外の人間は全員殺されてしまう。
L.Jは武器を全て捨てたため、戦闘能力なしと判断したネメシスはそのまま立ち去る。
唯一の脱出方法・科学者アシュフォード
逃げる方法を探し街をうろつくアリスたちに一本の電話がかかってきた。それは娘が街に取り残されてしまったアシュフォード博士からだった。
アシュフォードは事故のあと、学校に逃げ込んだ一人娘を助けてくれたら脱出方法を教えるとアリスに持ちかける。アリスは唯一の方法だと考え、娘の救出を承諾する。
アシュフォードはアンブレラ社が事態の隠蔽のために、明け方、核ミサイルをラクーンシティに投下する予定であることもアリスに伝える。
アリスたちはアンジェラを探しに小学校に向かうが、その途中で、ネメシスに遭遇することになる。負傷していたペントンが撃たれて死亡し、アリスはジルとテリを先に学校に行かせてネメシスと一人対峙することにした。
ネメシスとアリスは互いに高い戦闘能力を有していたが、ネメシスが持つ武器で劣勢になったアリスは結局その場から逃亡して生き残る。
ジルとテリは途中で見つけた車にのって学校を目指すが、その途中で警察署であったL.Jと再会し、車に乗せてやることにする。
取り残された少女、アンジェラ・アシュフォード
街に取り残された軍人カルロスたちもアシュフォードに取引を持ちかけられ、学校に向かっていた。
学校では大勢の子どもたちがゾンビ化し、アンジェラを探していたテリは子供ゾンビに喰われて亡くなってしまう。カルロスの仲間も研究所にいた犬のゾンビに襲われて、生き残りはカルロス一人になっていた。
ジルは無事にアンジェラを見つけ出し、カルロスとL.J、アリスと合流することが出来た。アンジェラはゾンビの元となったT-ウイルスについて知っていることをアリスたちに教えてくれた。
T-ウイルスは元々先天的な難病を抱えたアンジェラのために、父・アシュフォードが開発した細胞を活性化させる薬だった。
おかげでアンジェラは父のように不自由な体になることがなかったが、アシュフォードの薬に目をつけたアンブレラ社がその研究を奪い取りゾンビを作り出したと分かる。
そしてアリスはT-ウイルスが体に入っても転化しない特殊な体質であるために実験台にされていたことも分かった。
脱出に立ちはだかるネメシスの正体
アンジェラを脱出させるためアシュフォードは公衆電話でヘリが離陸する場所を教えてくれる。しかし、そのヘリはアリスたちのために準備されたものではないため奪う必要があった。
電話を切ったアシュフォード博士はアンブレラ社のティモシーに見つかり、拘束されてしまう。移動する車中でアリスは死んだデリのカメラに向かってことの詳細を説明して録画した。
ヘリの離陸場所についたアリスは壁を水平に走りおり、次々に見張りを倒していった。しかし、すでに計画がティモシーにバレていたため、仲間を人質にとられてしまう。その中にはアンジェラの父アシュフォード博士の姿もあった。
ティモシーはネメシスとアリスに戦うように強要し、断ったアリスへの見せしめにアシュフォードを射殺する。涙を流して父親にすがりつくアンジェラを見たアリスはネメシスと戦うしかなかった。
アリスとネメシスは接戦を繰り広げ、ティモシーは満足気に眺めていたが、戦いの最中でアリスとネメシスは互いが知り合いであることに気がつく。ネメシスは実験台にされたマッドだったのだ。
記憶が戻ったマッドはアリスの味方につき、ティモシーの軍を攻撃し始める。そのスキをついてカルロスたちも反撃を開始し、ヘリを奪うことに成功した。
ネメシスにされたマットは墜落したヘリの下敷きになって死んでしまうが、アリスたちは乗っ取ったヘリで脱出することが出来た。
その場に取り残されたティモシーは迫ってくるゾンビに喰われまいと自決しようとするが、銃に弾がなく大量のゾンビに喰われて死亡する。
再度実験台にされるアリス
夜明けにラクーンシティに核ミサイルが投下される。その衝撃波を受けたヘリはコントロールを失い山奥に墜落してしまった。
アリスは墜落間際にアンジェラをかばい死亡するが、死体を回収したアンブレラ社により再度実験台にされて復活する。
生還したカルロスたちは、アリスのビデオをメディアに流すが、アンブレラ社に対する嫌がらせととられ追われる身になっていた。
そんなカルロスたちはアンブレラ社の軍関係者になりすますと、実験台にされていたアリスを救出し、逃亡をはかるのだった。
感想とまとめ
元々は日本のゲームメーカー・カプコンのゲームソフト「バイオハザード」を原案に作られた同作でしたが、前作にはゲームのキャラは一切登場せず、ゲームファンをがっかりさせたようです。
それを踏まえてか判りませんが、今作では「バイオハザード3」の舞台背景や設定、登場人物を多く再現した作りになっていて、その世界観は高い評価を受けました。
特に、ゲームの主人公の一人でもあるジル・バレンタインは容姿も含めゲームから飛び出してきたようだと絶賛を受けています。
ジルを演じたシエンナは役作りでゲームのジルの動きを細かく分析し、演技でも実践したと語られています。
他にもゲームの中のクリーチャーを再現し、物語にもゲームの影響が大きく反映されているのが分かる作りになっていました。
しかし、バイオハザードシリーズで一番の見どころは、なんと言っても主人公アリスが見せる人並みはずれたアクションシーンだと思います。
本作で主演を務めたミラ・ジョヴォヴィッチはアクションにも果敢に挑戦する姿勢を見せていて、アリスがビルから垂直に駆け下りるシーンを自ら志願したと言われています。
しかし、さすがに撮影陣は心配して、結局25メートルからの駆け下りをミラに担当してもらい、もっと高い所の撮影にはスタントマンが使われました。
ミラはこのことでは不満を持っていたそうですよ。
現在2018年時点ではバイオハザードシリーズは既に完結していますが、本作「バイオハザードⅡ アポカリプス」は全シリーズを通して一番完成度が高かったと未だに絶賛を受けています。
ゲームファンの要望もしっかり入った本作は、前作と繋がっているストーリーとしては多少矛盾点がありますが、全体を通してハラハラドキドキのアクションとホラー感が視聴者を飽きさせることなく楽しませてくれる映画になっています。
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