ヘレディタリー/継承の動画を無料視聴!ネタバレと感想を紹介

ホラー映画は概ね無視する、或いは殆どポジティブなコメントをしない批評家達が絶賛するインディペンデントのホラー作品が2018年6月に米国で公開されました。

サンダンス映画祭での封切り後、各映画通がこぞって賞賛し瞬く間に話題になりました。監督と脚本を手掛けたのは、本作が長編映画製作デビューとなるアリ・アスターで主演は実力派俳優のトニー・コレットです。

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ヘレディタリー/継承の予告動画

ヘレディタリー/継承の作品情報

タイトル:ヘレディタリー/継承

原題:Hereditary

監督:アリ・アスター

脚本:アリ・アスター

製作:ケヴィン・スコット・フレイグス、ラース・クヌードセン、パディ・パトリック

公開日:2018年11月30日

出演者:トニー・コレット、ガブリエル・バーン、アレックス・ウルフ、ミリー・シャピロ、アン・ダウド

ヘレディタリー/継承の概要

監督のアリ・アスターは映画学校の学生時代に卒業課題で製作した短編映画『The Strange Thing about Johnsons』がスラムダンス映画祭で上映され注目されました。その後4年掛けて脚本を執筆・映画製作の資金調達に奔走し、本作の製作にこぎ着けます。配給を承諾したのはA24で、アカデミー賞作品賞にもノミネートされた『レディ・バード』で知られますが、『ヘレディタリー/継承』はその興行収入を超えており、世界各国で大きな話題を呼んでいます。

ヘレディタリー/継承のキャスト

ホラー映画に登場する子役は通常叫んで逃げ回る事に使われますが、本作は異なり重要な役どころです。アレックス・ウルフとミリー・シャピロの真に迫る演技は評価が高くインタビューに引っ張りだこです。そして、主演を務めたトニー・コレットの狂気をはらんだ圧巻の演技は、来年のアカデミー賞候補として呼び声が高いです。

 

ヘレディタリー/継承のあらすじとネタバレ

ここからは完全なネタバレするので、ネタバレを見たくない人はご遠慮ください!!

スティーヴ・グラハムは、息子のウルフを起こした後、ツリーハウスで眠り込んでいる娘のチャーリーを見つける。夜半は寒くなるため自分の部屋で眠る様に言葉をかけながら母親が車で待っていると急かす。

アニーの母親、エレンの葬儀式場。参列客を前に見知らぬ人ばかりが集まった事に戸惑いながらアニーは弔辞を読む。彼女は、独特の紋章を象ったペンダントを身につけている。チャーリーは自分のノートにアニーの顔を描きながら、口の中で舌を打ちコンッ音を立てる。

棺桶で眠るエレンはアニーと同じペンダントをしており、参列者が1人1人別れを告げる。チャーリーがチョコレートを頬張っていると父親のスティーヴがチョコにナッツが入っていないのかと尋ねる。チャーリーは入っていないと答えるが、アニーも同じ心配をする。

アニーは自室にこもりミニチュア制作に没頭する。母親のエレンが入院していたホスピスを精巧に模倣したミニチュアに手を加えている。

夜、アニーがチャーリーの部屋を訪れ、祖母がチャーリーをとても可愛がり、赤ん坊の時、授乳さえ母親のアニーにさせなかった話をする。チャーリーは、エレンが女の自分ではなく男の子を欲しがっていたと言うと、アニーは自分もボーイッシュでドレスや人形が嫌いだったと返す。

するとチャーリーが自分の面倒を誰が見てくれるのかと尋ね、アニーは勿論母親の自分だと答えると、チャーリーはアニーが死んだ後は、という意味だと言い暗い表情で体をよじった。アニーは、チャーリーが泣かない子供で産まれた時さえも泣き声をあげなかったと言い、今日みたいな時は泣いても良いと優しく慰める。

母親の遺品を入れた段ボール箱から写真のアルバムや本を手にするアニーは、中に挟まれたメモを見つける。

「私の愛する美しい娘アニーへ。あなたに何も話せなかった私を許してね。お願いだから私を憎まないで。そしてあなたが失うものに絶望しないで。価値のある犠牲だと最後にあなたは気づくはず。得るものに比べたら何でもないわ。愛をこめて。母より」

電気を消して部屋を出ようとした時、アニーは部屋の隅にエレンが佇んでいるのを見る。直ぐに電気をつけるがそこには誰も居ない。

エレンとアニー

学校の試験中、チャーリーが人形を作っているとテストを先に済ませる様に教師から促される。そこに突然鳩が教室の窓に激突し生徒たちは騒ぎ出すが、チャーリーは微動だにしない。放課後学校を出たチャーリーは、鳩の亡骸を見つけるとハサミで首を切断する。振り返ると通りの向こう側で笑顔の女性がチャーリーに手を振る。

スティーヴにエレンの遺体が掘り起こされて消えたと霊園から連絡を受けるが、気遣いからアニーにはこの件を伏せた。そんなスティーヴに映画を観に行くと言い出かけたアニーは、喪失感に苦しむ人達のサポートグループの会合へ参加する。

新参者のアニーは発言を促され、母親とは不仲だったが愛していた事を前置きし、エレンが苦労の多い人生を送った話を始める。

母親は解離性統一性障害を患い亡くなる前は痴ほう症になっていた事、エレンがまだ赤ん坊の頃父親は重度のうつ病で食事を摂らず餓死、兄は統合失調症で16才の時に母親の寝室で首を吊り自殺し、遺書には母親が他の人を自分の体に入れようとしたと非難する文面を残した。

更に、母親のエレンとは疎遠になっていたがアニーは自宅に招き入れホスピスへ移るまで面倒を見た事、母親は口が達者で人を騙すのが上手く何一つ反省をしない人間であり、第一子のピーターが生まれた後決して近寄らせなかったが罪悪感を覚えたエレンは、第二子の娘チャーリーを母親に託した話を続けた。自分の家族にはこれ以上ストレスを掛けたくないが、既に破壊されている様な気になり全ては自分が悪いと涙ながらに話すエレンにグループは押し黙る。

恐怖の始まり

夜ピーターは部屋でマリファナを吸っている。友人から翌日パーティーがあるとメッセージが入る。ピーターの部屋の窓からツリーハウスが見える。外でピーターの様子を伺う人の白い息が闇夜に見える。

翌日チャーリーが自室で人形作りをしていると突然閃光が部屋を駆け抜け壁に吸い込まれる。ベッドに上がり窓から光の行く先を追うチャーリー。

ピーターは、学校のバーベキューへ行きたいので車を貸して欲しいとアニーに頼む。アニーは妹も連れて行く様に促す。

チャーリーは広大な庭を自分が切り落とした鳩の頭を手に歩いている。視線の先にはエレンが立っており、その前を炎が燃え盛る。チャーリーは口の中で舌を打ちコンッと音を立てる。

背後でアニーがチャーリーを呼び駆け寄ってくると、ジャケットも着ずに裸足で外を歩くなと小言を言いながらチャーリーの腕を掴み家へ連れ戻す。

エレンと炎は消えている。

家に戻るとアニーは半ば強制的にピーターと一緒に出掛ける様にチャーリーを説き伏せ、ピーターには絶対に飲酒するなと言う。友人宅へ向かう車中、チャーリーは後部座席で舌を打ってコンッと言う音を鳴らし続ける。田舎の一本道を運転するピーターの車は、ある電信柱を通り過ぎる。そこにはエレンが身につけていたペンダントの紋章が刻まれていた。

友人宅には多くの生徒が集まっていた。キッチンでは女子生徒がまな板の上でクルミを刻んでいる。ピーターはクラスで気になっている女子生徒を見つけると上質のマリファナを持参したとポケットから取り出して見せ、連れだって歩き出す。

途中、ピーターはチャーリーに近づき、キッチンでチョコレートケーキが切り分けられている方向を見ながら、直ぐに戻るから好物のチョコレートケーキを食べて待っているように言い女子生徒と2階へ上がる。ケーキを食べ始めるチャーリーだが違和感を抱いて止める。

そして、ソファに座り人形作りを始めるが呼吸し辛くなる。ピーターがマリファナを吸っているとチャーリーが来て息が苦しい、喉が腫れてきたと訴える。事態を察したピーターは妹を抱き上げると車に向かって走り出す。猛烈なスピードを出して運転するピーターは、アナフィラキシーショックに苦しんでもがくチャーリーにもう直ぐ病院だと声をかける。しかし、チャーリーは空気を求める様に窓を開けて身を乗り出す。

その途端、車のヘッドライトが道路に横たわる鹿を照らし出す。ピーターはハンドルを切って鹿を避けるが、電信柱に近寄り過ぎて上半身乗り出していたチャーリーが激突してしまう。目を見開きショックを受けるピーターは、ルームミラーで後部座席を見るがすぐに目をそらす。そして、ゆっくり車を走らせ帰宅すると静かにベッドにもぐり込む。

翌朝、一睡もせずに布団にくるまるピーターの耳にアニーの絶叫が聞こえる。狂ったように泣きながら死にたいと何度も繰り返すアニーの背中を抱きかかえるスティーヴ。

道路にはチャーリーの首が転がっており、無数の蟻がたかっている。

得体の知れない何か

チャーリーの葬儀がとり行われるがアニーはベッドから起き上がれないでいる。夜、ツリーハウスの窓から赤い照明が点灯するのがピーターの部屋から見える。ツリーハウスではアニーが眠っており、部屋中が赤い色に染まっている。

学校の放課後、ピーターが友人達とマリファナを吸っていると突然苦しみ出す。何かに反応を起こして喉が痛いとピーターは友人達に言うが、ただのマリファナだぜ、と友人たちは心配しながらも首をかしげる。

暗くなり自転車で帰宅したピーターを車の中でじっと見つめるアニーは、息子が家の中に入ると車を発進させる。サポートグループの会合に出席しようと思うが中に入る事をためらい、アニーは駐車場をUターンする。そこへ、中年の女性が両手を挙げて近づきジョーンと名乗る。

数か月前に一度だけ訪れたアニーを覚えており、その後状況は好転しているかと尋ねる。アニーは娘を亡くしたと言うが、まだ話す気持ちになっていないため、その場を逃れようとする。するとジョーンは自分の息子と孫が1ヶ月前に溺死したと言い、この会合に数カ月通い助けらえたと話す。紙に自分の電話番号を書いてアニーに渡し、誰かに話をしたくなったら連絡してくれと優しく言葉を続けた。

アニーは帰宅するとスティーヴに映画を観に行ったと嘘をつき、眠ると言って寝室へ行く。ベッドでスティーヴがアニーの肩に手を置くと、彼女は置きだして毛布を手にここでは眠れないと言いツリーハウスへ行くと言う。スティーヴは寒くなりすぎる様だったら戻る様にと気遣いの言葉をかける。

ピーターはベッドに横たわり部屋の窓からツリーハウスの窓を染める赤い照明を見つめていると、舌で弾いたコンッという音が間近で聞こえる。ピーターが慌てて起き上がるが部屋には誰もいない。

翌日、アニーは自室でミニチュアを作成しており、チャーリーの部屋に手を加えていた。オレンジの絵の具を取ろうとすると緑の絵の具瓶が倒れる。自分で倒したと思ったアニーは拭き取ろうとして、置いてあったジョーンの電話番号が書かれた紙に気がつく。アパートを訪ねてきたアニーを優しく迎え入れるジョーン。

チャーリーを亡くした悲しみを訴えるアニーの話を黙って聞いていたジョーンは、ピーターとの関係は上手く行っているのかと尋ねた。アニーは、最近は無いがと前置きして、夢遊病を持っている事を話し、数年前目が覚めたらチャーリーの部屋で一緒に寝ていた子供2人の真横に立ち尽くし、3人共塗料用のシンナーでずぶ濡れになっており、片手に火のついたマッチを握っていたと話した。ピーターが目覚めて叫び声をあげ、その後口論が続き自分の夢遊病をなかなか信じてもらえなかったとアニーは苦々しく語る。

その夜スティーヴは夕食作りをしながらピーターに進学試験の準備をするように言葉をかけ、食事ができた事を知らせにアニーを呼びに来る。アニーがチャーリーの事件現場をミニチュアで再現し転がった首から流れ出た血に色を加えている所を見たスティーヴは、不快感に顔をしかめる。食卓を囲む3人に会話は無く、ピーターが美味しいと父親に言う様子をアニーが睨みつける。言いたい事があるならはっきり言ってくれとピーターが荒い言葉を母親に使った途端、アニーは立ち上がり激怒する。

「事故だった事は分かっているし、あんたも苦しんでいるだろうけど、チャーリーはもう永遠に戻らない。謝りもせず、やった事に向き合いもしない無責任なあんたを許さない。だいたい誰も自分のした事を認めもしない」とアニーが大声で吐き捨てる。ピーターは「そういう自分はどうなんだ。

チャーリーはパーティーに行きたくなかったのに何で行く羽目になったんだ」と静かに言った。みるみるアニーの顔が鬼の形相に変わっていくが、スティーヴが割って入る。アニーが席を立った後、ピーターの腕を握りしめたスティーヴは食事を続けようとするが、肩を落とし両手で顔を覆ってしまう。

崩壊

スーパーで買い物を済ませたアニーが外に出ると、ジョーンが車に荷物を積み込んでいた。声をかけるアニーに嬉しそうにジョーンが駆け寄ってくる。とても良い事があったとジョーンは言い、科学者も交えた降霊の儀式に参加し全員が驚くべき体験をした事、その後霊能者にやり方を教わって自ら降霊を実行した結果、孫の魂と触れ合った事を話し始めた。全く信じようとしないアニーを自分も最初はそうだったと言い、ともかく百聞は一見にしかずだと説得して自宅へ招く。

ジョーンは、キャンドルに火を灯し降霊を始める。ジョーンの呼びかけに応えるかの様にガラスのコップが勝手に動き、アニーが部屋に人の気配を感じたと思った瞬間、何者かがアニーの前髪を触る。ジョーンが孫の小さな黒板を取り出して何か書いて欲しいと言うと、チョークが動き出し「おばあちゃん、愛しているよ」と言葉が黒板に書かれる。アニーは取り乱して中断して欲しいとジョーンに頼む。

部屋の明かりをつけたジョーンはキャンドルの火を消し、引き出しから紙を取り出すと、アニーにその紙とキャンドルを手渡す。もし自分でも試したかったら先ずキャンドルに火をつける様に言い、チャーリーの所持品だった物を使えばそれがリンクとして働く事、そして準備が整ったら紙に書かれた言葉を1文字ずつ読み上げる様にアニーに話す。

言語は分からないが自分も霊能者にそう指導され、物事が始まるきっかけなのだとジョーンは補足し、重要な事は家族全員が揃っている事だと最後に付け加えた。アニーが急いで玄関を出ようとすると、ジョーンは「あなたはチャーリーを殺していないわ。彼女はまだ居るわよ」と言った。アニーが自宅へ向かう車中、突然後部座席で舌を弾いたコンッと音がする。急ブレーキを踏んだアニーは泣き始める。

悪夢にうなされて目覚めたアニーは降霊術を始める。ピーターとスティーヴを起こしてリビングまで無理やり連れてくると嫌がる2人をよそにアニーはチャーリーに話しかけ始める。ガラスのコップが大きく動き、驚愕するスティーヴとピーター。歓喜の声をあげたアニーは、チャーリーのお絵かきノートを開いてさっきの様に絵を書いてくれと話しかける。ピーターは怖がって泣き始めるとガラス戸棚が音を立てて割れ、キャンドルの火が噴きあがる。表情が変わり目をつむるアニーの口からうめき声が漏れ始める。

目を開けたアニーがエレンの声色になって話し始める。すると入れ替わる様にお母さんなの?とアニーが言う。ピーターが止めてくれと叫び始め、アニーが怖いと言いながらエレンとの二重の声で叫び始める。スティーヴがコップに水を入れ、アニーの顔にひっかけるとアニーは我に返り何が起きたの?と尋ねる。

翌日、学校の授業中にピーターは、床に揺らめく光を見る。そして、その光は天井まで駆け上がると壁際の書棚に消えた。ピーターが辺りを見回してからもう一度書棚に視線を戻すと、邪悪に微笑む自分の顔がガラスに移っていた。

ピーターから復讐に燃えた霊に脅されたと泣いて電話を受けたスティーヴは、学校へ迎えに行き自宅に戻る。アニーの仕事部屋へ行くと、破壊されたミニチュアの中にアニーが座り込んでいた。残されたミニチュアの中に首の無い人形がベッドに横になっている模型がある。

夜、アニーがチャーリーの部屋に行くと、お絵かきノートのページが勝手にめくられ絵が描かれる光景を見る。ピーターは舌で弾いたコンッという音を聞いて目覚めると、チャーリーが部屋の隅に佇んでいる。首がもげて転がると、それはボールに変わる。そして、突然背後から髪を掴まれてベッドに倒されると、両手が伸びてきてピーターの首を引っ張る。

腕が消えるとアニーが部屋におり、ピーターにこの事態を止めてられるのは自分だけだと言い、父親には決して話すなと口止めをする。アニーはチャーリーのノートを暖炉の火にくべるが自分の腕に火がつく。慌ててノートを掻き出して火を消すと、腕の火も鎮火する。

翌日アニーはジョーンを尋ねるが不在。部屋の中はたくさんのキャンドルが灯され、紋章を祭った祭壇にもキャンドルが置かれており、テーブルにはチャーリーが作っていた人形が置かれている。帰宅したアニーは、母親の遺品の中からアルバムを取り出してページとめくると、ジョーンとエレンが肩を並べて写っている写真を見つける。そして「召喚」と題した本をめくると、悪魔パイモンについての記述があり、一部ハイライトされていた。

「召喚が成功すれば、パイモン王は最も弱った体に憑依する。儀式が完遂された時のみ、パイモン王はその定められし体に治まる事ができる。パイモン王は男であるがゆえ、人間の男の体を必要とする」

アニーは一心不乱に他の写真アルバムを開きページをめくる。そこには、若かりし頃の母と20代のジョーンが一緒に微笑んで写っている。こぶしを握り満面の笑顔を浮かべるエレンを中心に人々が周りを囲んで崇めている写真、そして、アニーたち家族4人の写真を前にキャンドルが灯され、その人間達が見つめている写真を見つける。アニーが屋根裏部屋へ上がると大量のハエが飛んでいる。懐中電灯をつけて奥を見ると、そこに首の無い死体を発見する。すぐ真上の壁には紋章が血で描かれている。

降臨

ピーターは、授業中自分の直ぐ周りで例のコンッいう音を立て続けに聞く。するとピーターの腕が突然宙に突き上げられる。教師はピーターが質問したいのかと思うが、彼の顔が酷く変形している事に気づき、どうしたピーター?と声をかける。ピーターの口から舌を弾いてコンッと音が漏れた途端、ピーターは自ら机に顔を叩きつける。

他の生徒達は怯え女子生徒は悲鳴を上げる。ピーターの体が反り上がり、再び顔が机に叩きつけられ椅子からピーターの体が転がり落ちると共にピーターは大声で泣き叫ぶ。鼻や口から出血している。

鼻の怪我の応急処置を受けたピーターを連れて自宅に戻るスティーヴ。アニーが待ち構えていて屋根裏に死体を発見した事を話し、確認に行ってほしいとスティーヴに頼む。渋々屋根裏に登ったスティーヴの叫び声が聞こえる。アニーは、戻って来たスティーヴに、ジョーンと母親が写真に写っている事、自分はジョーンに丸め込まれて降霊術を始めた事、それを切っ掛けに別の何かを呼んでしまいピーターに危険が迫っていると矢継ぎ早に説明する。

しかし、スティーヴは、映画に行くと言って幾度も出掛けた夜エレンの死体を掘り起こしていたんだろうとアニーを責める。苛立つアニーは、呪いが懸けられておりそれがチャーリーを呼び戻し、降霊術を行った時に別の何かも一緒に連れて来てしまい、それがピーターを狙っているとたたみ掛ける。

更に、アニーは自分のせいだと謝り、チャーリーのお絵かき帳を葬らなければならないと言い、自ら試みたが自分もリンクしているため火がついてしまい途中で怖くなって諦めた事、そして自分も死ぬだろうが他に選択肢はなくスティーヴに燃やして欲しいと懇願する。

アニーとスティーヴはリビングの暖炉まで来る。アニーはピーターを救うためにノートを暖炉の火で燃やしてくれと泣きながらスティーヴに頼む。しかし、スティーヴはアニーが病気であり、自分は警察を呼ぶと言う。アニーがノートを暖炉の火に投げ込む。するとスティーヴの足元から火の手が上がり全身が火だるまになる。アニーは今にも叫びだしそうに歪んだ形相になるが、その時閃光がアニーに吸い込まれ、アニーの顔は突然無表情になる。

夜、ピーターが目覚める。ベッドから起き上がり窓から見えるツリーハウスを眺めていると、その背後をアニーが宙を浮いて移動して部屋を出て行く。人の気配を感じたピーターは部屋を出て、父母を呼びながら家の中を歩く。ラップ音が始まる。ピーターはリビングへ下りて行き、スティーヴの焼死体を発見する。

そして、その様子を天井に近い壁に張り付いたアニーがじっと見下ろしている。扉が開く音がした方向へピーターが振り返ると、そこに白い体をした全裸の男が立っている。ドンっと音がしてピーターがそちらに目をやると逆の方向からアニーが走ってくる。弾かれたようにピーターは逃げ出し、アニーがその後を全速力で追いかける。ピーターは梯子が下りていた屋根裏に駆け上がりドアの鍵を閉める。

アニーが向こう側からけたたましくドアを叩き、ピーターは泣きながら謝り続ける。アニーは自分の顔面をドアに激しく叩き続けている。突然音が止み、辺りを見回したピーターは、あちこちに灯されたキャンドルの火に照らされた屋根裏部屋の一角に、首の部分が無い黒く焼けた様な跡とその中心に目がくり抜かれた自分の写真が置かれているのを見つける。これは夢だと言い聞かせ、目を覚ませと自分の頬を平手打ちするピーターだが、上空で物音が聞こえてくる。視線を上げると、宙に浮いたアニーがピアノ線で自分の首を切っていた。

前方には見知らぬ全裸の男女3人が笑顔でピーターを見ている。叫び声を上げるとピーターは窓を突き破って外へジャンプする。ピアノ線で首を切る音が更に早くなり、そして床に首が転がり落ちる音がする。地面にうつ伏せになったピーターの体に、白い光が吸い込まれるように消えていく。ピーターが目を開けると視線の先には、首の無いアニーの体が宙を浮いてツリーハウスの中へ入って行く。ピーターは立ち上がると口の中で舌を弾いてコンッと音をならし、ツリーハウスへ向かう。その様子を全裸の男女達が見守る。

ツリーハウスにはジョーン以外の人間全員が全裸でひれ伏してピーターを迎える。壁にはエレンの遺影が飾られている。そして、奥には、王冠をかむったチャーリーの首が人形の体に乗っている。その足下には、首の無いアニーとエレンが土下座をしている。ジョーンが立ち上がり、人形から冠を取るとピーターの頭に乗せる。

「チャーリー、貴方は地獄の8人の王の1人であるパイモン。私達は女の体を集め、そして今、健康な男の体を器として献上します。どうぞ富と貴方の知恵を授けてください。私達は永遠に貴方にお仕えます」

信者全員が唱和する「キング・オブ・ヘル!」

 

ヘレディタリー/継承を観た感想

「現代のエクソシスト級の傑作」と辛口批評家を言わしめた本作。人が惨殺されるシーンが多用されるホラー映画が多い中、『ヘレディタリー/継承』はゆっくりとしたテンポで心理的に観客を怯えさせます。伏線が張り巡らされており、全てが明らかになるのは最後の15分です。

2時間を超える物語の主人公はアニーですが、娘のチャーリーと息子のピーターこそが話の中心人物です。しかし、観客が共感できる普通の人は、唯一父親のスティーヴだけと言う見事な相関関係をアリ・アスターが巧みに描いています。尚、劇中語られない内容のヒントですが、悪魔はチョコレートが好物です。

エレンは悪魔崇拝のカルト教祖。8人いる地獄の王の1人、パイモンを召喚して無事降臨を完遂させるために自分の家族及び娘の家族グラハム家全員が死亡すると言う話ですが、制作された米国ではあまり馴染みの無い手法で描かれているため、多少理解し辛いという声が観客からあがりました。

しかし、全てが説明されないまま進行するホラー映画は、日本のホラー映画の特徴ですので怖い映画が好きな人はとても楽しめる作品です。ラストの10分間、観客は間違いなく震え上がる近年無い米国ホラー映画です。

10代出演者の凄み

チャーリーを演じたミリー・シャピロは、10才で演じたブロードウェイのミュージカル作品『マチルダ』が高い評価を得て、トニー賞特別賞を受賞している若い実力派俳優です。本作が初の映画出演となり、ホラー映画ファンのシャピロは現場がとてもエキサイティングで楽しかったと言います。

シャピロは頭の回転が速く16才ながら自分の価値観を理路整然とインタビューで語り周囲の大人も顔負け。でも興味は原宿ファッションと言う年頃の顔も覗かせる、実際は可愛らしい女の子です。

ピーターを演じたアレックス・ウルフは、佳境に入った場面を撮影した2ヶ月間、監督のアスターが危険だと感じるほど役になり切っていたと言います。最終日、全撮影の終了後、ウルフは監督とスタッフ全員にアレックスと名乗り自己紹介したとアスターは明かし、それまでは誰もがウルフをピーターと呼んでいたと話します。

監督に寄せる信頼

俳優として長く充実したキャリアを持つアニー役のトニー・コレットとスティーヴ役のガブリエル・バーンは、揃って脚本が非常に優れていた事が出演を決めた理由だと話します。アリ・アスターは映画界では知られていなかったものの、2人はオリジナリティと完成度を賞賛し、ジャンルとしてはホラーでも家族の悲劇が本筋であり、それを見事に描いた監督を信頼したと答えています。

グラハム家が住む森林の中に在る大きな家は外観のみの撮影です。劇中を通して舞台になる家の内観は一から造られており、更にその全てをミニチュア模型で精巧に再現してから撮影している事からも、新鋭アリ・アスターのこだわりが分かります。

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