コレットのネタバレと感想!キーラ・ナイトレイが演じるフランス人作家の実話

『コレット』は、実在したフランス人作家・シドニー=ガブリエル・コレットの伝記映画です。フランスの田舎で育ったコレットは、年が離れた小説家・ウィリーと結婚しパリへ移ります。ある日、小説を書くよう夫から勧められたコレットは、その後人生の転機を迎えます。監督は『アリスのままで』のウォッシュ・ウェストモアランドが務め、同作で一緒に監督をしたリチャード・グラツァーと共に脚本も執筆しています。

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『コレット』作品情報

タイトル:コレット

原題:Colette

監督:ウォッシュ・ウェストモアランド

脚本:ウォッシュ・ウェストモアランド、リチャード・グランツァー

製作:エリザベス・カールセン、スティーヴン・ウーリー、パメラ・コフラー、クリスティーン・ベイコン、ミシェル・リトバク、ゲイリー・マイケル・ウォルターズ

公開日:2018年9月21日(アメリカ)、2019年1月11日(イギリス)2019年5月17日(日本)

出演者:キーラ・ナイトレイ、ドミニク・ウェスト、デニース・コブ、エレノア・トムリンソン、フィオナ・ショウ、ジュリアン・ワダム

『コレット』概要

長年『コレット』の映画化を望んでいたウォッシュ・ウェストモアランドですが、夫であり共に監督・脚本業を担ってきたリチャード・グランツァーの他界を期に、映画製作を本格化させます。本作をグランツァーへ捧げ、2人のプロジェクトを完結。批評家から非常に高い評価を得ており、Rotten Tomatoesは88パーセントのスコアです。

キャスト

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキーラ・ナイトレイが主人公のコレット役です。夫・ウィリーは、『トゥームレイダー ファーストミッション』のドミニク・ウェスト、コレットのパートナー・ミッシーを、ナショナル・シアターライブ2018『エンジェルス・イン・アメリカ』のデニース・ゴフが演じます。また、キャリアの長い『ヴィクトリア女王 最期の秘密』のジュリアン・ワダムも出演。

『コレット』あらすじ・ネタバレ

1892年、フランス、サン・ソヴール。シドニー=ガブリエル・コレットの自宅をウィリーが訪れる。コレットは、両親の目を盗み納屋で一回り以上年上のウィリーと密会。パリへ戻る短い時間を一緒に過ごした。

パリへ

ウィリーとの結婚を機に、コレットは一緒にパリへ移り住む。煌びやかで豪華なパーティーへ夫と共に出席。ウィリーはコレットを知人達に紹介するが、あか抜けないコレットは場違いの雰囲気に戸惑った。

コレットに手紙を代筆させている間、書斎に若い作家を招いたウィリーは、自分のアイデアを説明し次の小説のゴーストライターを頼んだ。次第に生活に慣れてきたある日、コレットは投書を受け取りウィリーの浮気を知る。

お金が無いと口癖の夫に気兼ねし、何も買わないよう控えていたコレットだったが、ウィリーは娼婦につぎ込んでいた。相手の娼婦は身分の低い女であり、男は他の女性と関係を持つものだとウィリーはうそぶく。

怒り心頭で立ち去るコレットの背中に向かって、コレットの自由のために遺産を諦めたとウィリーは怒鳴った。実家に戻ったコレットの後をウィリーが追ってくる。コレットは、平身低頭で許しを乞う夫に対し全てに関与させる事を約束させよりを戻した。

初めての小説

1895年、パリ。ゴーストライターへ報酬金の支払いができないウィリーを小説家が怒鳴っている所をコレットは目撃する。ウィリーの名前なしに自分達では出版にこぎ着けられないくせにと罵る夫に、倹約しようとコレットは提案した。

もっと書き手が必要だと主張するウィリーは、以前何気なくコレットが話した学校時代の女友達について書くようコレットに勧める。少なくとも4時間は執筆に費やすよう言われたコレットだったが、書く事に喜びを見出し長い時間ペンを走らせた。

完成した小説を読んだウィリーに、コレットは感想を尋ねる。ウィリーは、チャーミングで美しいと前置きし、出版は拒否されると言う。正直な感想を求めたコレットに対し、興味深い登場人物は居てもプロットが無く、フェミニン過ぎるとウィリーは返答。

クロディーヌ

1898年、パリ。差し押さえの裁判命令書を持参した係員が高級な机を没収に訪れる。引き出しを開けて中の物を取り出した際、ウィリーはコレットが書き溜めた小説を見つける。なかなかの出来栄えだと感じたウィリーは、コレットを伴い手直しをした。

読者の目線を念頭に加筆修正した後、著者はウィリーだがコレットの処女作『学校のクロディーヌ』が出版される。絶賛されたウィリーは有頂天で、小説は3回目の増刷が決まった。

出版社にお金を前借りしたウィリーは、田舎を恋しがっていたコレットにパリから離れた場所に家を購入する。続編を書くよう勧めるウィリーに、もう一度クロディーヌの話は書けないとコレットは拒む。

ガーデニングや家の修復を進めていたコレットに、ウィリーは締切があり読者は待っていると急き立てる。部屋に閉じ込められたコレットは、仕方なく執筆を始めた。『パリのクロディーヌ』が出版され、再びベストセラーとなった。

1990年、ブローニュの森。ウィリーとコレットがブランチに訪れた際、アメリカ人のジョージー・ラオール=デュヴァル夫人と出会う。コレットとジョージ―は惹かれあい、相手が女性であるためウィリーも構わないと言い、2人は関係を結んだ。

しかし、コレットの目を盗み、ウィリーもジョージ―宅へ足しげく通うようになる。銀行へ行くと言っては出かけるウィリーの後を着けたコレットは、ベランダで葉巻を吸うウィリーを目撃した。ジョージ―の家に押しかけるが、ウィリーは逃げ出した後だった。

私生活も売る

コレットは、このエピソードを次の小説に書く。恥をかいたジョージ―とスキャンダルを恐れた彼女の夫は、書店に並ぶ前に本を買い集めて焼却してしまう。しかし、ウィリーとコレットは、著作権には手を出せないとほくそ笑み再印刷して小説を販売。

1903年、ブッフ・パリジャン劇場。コレットの小説は大人気で舞台化が決まる。成功を収めた舞台の後、パーティーが開かれる。そこで、コレットは、社交界の有名人で男装のミッシーを見かけ興味を持つ。

クロディーヌはブームとなり、女性達は劇の主役を務めた女優の髪形と同じヘアスタイルを選び、クロディーヌの名前を冠した香水や石けんも発売される。ウィリーとコレットはマスコミに引っ張りだことなった。そんなある日、コレットはミッシーと公園へ散歩に出かけた。

コレットが生み出したクロディーヌのお蔭で多くの女性達が発言権を持ち、非常に重要な事だとミッシーは言った。コレットは、ウィリーが書いたと慌てて補足する。しかし、ミッシーは、コレットに会い直ぐ分ったと言い、素直に認めるべきだと助言した。

奇妙な夫婦関係

ウィリーの事務所へクロディーヌのファンだと言う23才の読者・メグがサインを求めに訪れる。憧れの作家に会いメグは、ウィリーに言い寄った。コレットとウィリーは、ミッシーとメグを連れて田舎の邸宅へ訪れた。

ミッシーと時間を過ごすうちに、彼女の知性や人となりにコレットは魅かれて行く。ウィリーの事を聞かれたコレットは、注文の多い夫だが自由にさせてもらえると答えた。ミッシーは、それでも縛られている事に変りは無いと言った。

ある日、男装したコレットは、ウィリーに次回のクロディーヌシリーズから、自分の名前も共著として表記したいと切り出す。ウィリーは、問答無用だと却下し、出版者が同意しないと断言。コレットは、多くの人はもう知っていると微笑む。

ウィリーは、ミッシーの影響だと悟り、男みたいな女と蔑む。ミッシーを馬鹿にするなと腹を立てるコレットに、ウィリーは金銭的に苦しい生活の中、リスクは冒せないと主張。コレットは、何故自分達の暮らしはいつもお金に不自由しているのかと尋ねた。

ウィリーのギャンブル癖や数々の骨とう品、競走馬まで買った事をコレットが責め、自分の名前を共著にしろとウィリーに迫った。ウィリーは、自分の名前はもはやブランドであり、女流作家の本は売れないと言い放つ。

スキャンダルは自己発信

1904年、モンマルトル。コレットは踊りを習い始める。帰宅してからも鏡の前で練習するコレットに、今日も書かないのかとウィリーが尋ねた。書く気が無いコレットは、ミッシーと一緒にダンスを振り付けし、ムーラン・ルージュで演劇に出演。

2人がキスをしたところで、男性の観客が怒りだしブーイング。大騒ぎになり、乱闘騒ぎに発展した。メディアにコメントを求められたコレットは、自分の行動を変えるつもりは無く、パリで受け入れられないのなら他へ移り生活すると話した。

1905年、サン・ソヴール。父が他界し、コレットは実家を訪れ埋葬に参列する。遅れて来たウィリーは、夜になり、コレットの気持ちも考えず無神経に金銭問題の話を持ち出す。田舎に在る家を売却するとウィリーは言った。

売らないで欲しいと訴えるコレットに対し、自分名義なのでコレットの許可は必要では無く、他に選択肢はないとウィリーは話す。翌日、コレットから事情を聞いた母は、ウィリーはギャンブル好きのダメ男だと断罪し離婚するよう言い聞かせた。

母は更に、足を引っ張るだけのウィリーに構わず、自分の名前で新作を書くようコレットを励ます。その後、コレットはミッシーと一緒に空席の目立つ劇場で演劇を続け、大胆にも服をはだけさせて胸を観客に見せた。

夫を捨てる時

次第に客足が伸びるようになった頃、ウィリーの出版者がコレットの舞台を見に訪れる。コレットは、ウィリーがクロディーヌシリーズ全ての著作権をたった5千フランで売却していた事を聞かされた。パリの家に戻ったコレットは遂に怒りが爆発。

幼少時代に感じ思った事全てを込めて書いた小説は、夫婦にとって子供と同然であり、ウィリーが殺してしまったとコレットは吐き捨てた。ウィリーと出会った時は何も知らなかったが、奴隷のように扱われたとコレットは積年の恨みを口にした。

コレット無しの人生など考えられないと頭を下げ、許して欲しいと懇願するウィリーに冷たい視線を向けたコレットは、修復不可能だと別れを告げ出て行った。

ウィリーは、コレットが処女作を書くのに使ったノートを秘書に焼却するよう指示する。その後、コレットは再びペンを持ち、小説を書き始めた。店頭に『さすらいの女』が並ぶ。執筆者の名前は“コレット”だった。

‐『さすらいの女』は、コレットが2年間大衆演芸場に立った経験を基に書かれ本名で出版。批評家は絶賛した‐

‐コレットとミッシーの関係はその後長く続く。離婚した後、コレットとウィリーは、二度と口を聞くことはなかった‐

‐クロディーヌの原稿は焼却処分されず、ウィリーの秘書がコレットに返却‐

‐後に、コレットはその原稿を使って異議を唱え、原作者の権利を勝ち取った‐

‐コレットは更に30冊の小説を執筆し、短編集も出版‐

‐コレットは、フランス文学史上、最も名高い女流作家となった‐

‐老年を迎えたコレットは、自分は何て素敵な人生を送ったのかと感嘆し、もっと早く気づいていれば良かったのに、と語っている-

『コレット』を観た感想

ナイーブで幼い19才の女性が恋に落ち、花の都パリへ移り住み作家として成長するまでを描いた『コレット』。不自由なく育ち両親から愛された彼女がフェミニストの先頭に立つようになるのは、パリの影響と言えるでしょう。

芸術が栄え自由でポジティブな印象があるフランスですが、女性の権利は劇中にもある通り大変低いものでした。持参金が無ければ結婚もできなかったのが19世紀。更に、フランスで女性が参政権を得るのは1945年で、封建社会で知られていた日本と同じ年です。

コレットはウィリーと離婚し自身の名前で著作を出版する所で映画は終わっていますが、それから数十年先まで投票する権利の無いパリで人生を送ることになるわけです。

今で言うセレブ夫婦だったコレットとウィリーは、劇中にもある通り私生活をさらけ出し、スキャンダルを煽る事で名声を維持した事が知られています。売るためなら何でもやった所は、現代のセレブカップルと余り違いは無いようです。

品や格式などに興味は無く、自分のしたい様に、自分が望むように人生を送り、激動の20世紀前半を振り返り「素晴らしい人生だった」と述べたコレット。当時珍しく金銭的にも自立可能だった女性だからこそ言えたことかもしれません。

監督のウォッシュ・ウェストモアランドは、コレットが作家としての才能に目覚めたのはウィリーと結婚した後であり、20世紀初頭に様々な社会変化が起きた事から、敢えてコレットが離婚に至る迄の時代にスポットライトを当てました。

フランスの物語ですが撮影は3ヵ国で行われ、コレットがセーヌ川の畔に佇む場面を撮った1日を覗き、後はイギリスの田舎とハンガリーのブダペストで行われました。ブダペストの風景は20世紀初頭のパリに似ている事が理由だと監督は明かします。

主演のキーラ・ナイトレイは、ジュディス・サーマンが書いたコレットの伝記やコレット自身が書いた小説クロディーヌシリーズとさすらいの女を読んで役作りをしました。

本作の見所はウィリーを演じたドミニク・ウェスト。パリが華やかな時代(ベル・エポック)で大変有名な小説家だったウィリーが、自身のブランド化構築やマーケティング等で時代を先駆け、売る事に何が必要なのか知っていた資質に魅せられたと話します。

『天才作家の妻 40年目の真実』と『コレット』は、夫が妻の手柄を横取りした点は似ていますが、前作は夫婦の絆と女性の知恵を描いたのに対し、後者は有名である事が大好きだった人気女流作家の破天荒な人生を物語っています。

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