映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のあらすじとネタバレ!動画の無料視聴する方法も紹介

オール・ユー・ニード・イズ・キルは日本の小説家・桜坂洋が2004年に発表したライトノベル『All You Need Is Kill』が原作です。
今回は、この小説をトム・クルーズ主演でハリウッド映画化したSF大作『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のあらすじとネタバレについてご紹介します。

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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の作品情報

タイトル:オール・ユー・ニード・イズ・キル
原題:Edge of Tomorrow
監督:ダグ・リーマン
脚本:ダンテ・W・ハーパー/ジョビー・ハロルド/クリストファー・マッカリー/ティム・クリング/ジェズ・バターワース/アレックス・カーツマン/ロベルト・オーチー
原作:桜坂洋『All You Need Is Kill』
製作:ジェイソン・ホッフス/グレゴリー・ジェイコブズ/トム・ラサリー/ジェフリー・シルヴァー/アーウィン・ストフ
公開:2014年6月6日(アメリカ)、2014年7月4日(日本)
出演:トム・クルーズ/エミリー・ブラント/ビル・パクストン/ブレンダン・グリーソン/ノア・テイラー/キック・ガリー/ドラゴミール・ムルジッチ/シャーロット・ライリー/ジョナス・アームストロング/フランツ・ドラメー/トニー・ウェイ など

監督を務めるのは、マット・デイモンのはまり役となった“ジェイソン・ボーン”シリーズの『ボーン・アイデンティティー』やブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーのダブル主演で話題を集めた『Mr.&Mrs. スミス』を手掛けたダグ・リーマン。
リーマン監督は後に『バリー・シール/アメリカをはめた男』で再びトム・クルーズとタッグを組んでいます。

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のキャスト

主演のトム・クルーズは、当初は軟弱で臆病ながらも生と死のループを繰り返していくうちに経験を積んで強くなっていく主人公という今までにない役どころに挑戦しています。
そのほか、ヒロイン役には『プラダを着た悪魔』の/エミリー・ブラント、『エイリアン2』『プレデター2』『ターミネーター』のビル・パクストン、『ハリー・ポッター』シリーズのブレンダン・グリーソンなどが出演しています。

 

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のあらすじ・ネタバレ

宇宙からの侵略者“ギタイ”

ある日、ドイツ・ハンブルク郊外に巨大な隕石が落下した。
それから5年、同じような隕石はヨーロッパ各地に落下、それはあらゆるものに擬態する能力を持つ宇宙からの侵略者、通称“ギタイ”だったのだ。

ギタイはヨーロッパ各地に増殖、何百万人という人名が奪われた。
このままではアメリカやアジアへと被害が拡大するのは時間の問題だった。

ギタイに対抗して結成された、70の国の軍隊からなる「統合防衛軍」のブリガム将軍(ブレンダン・グリーソン)はテレビニュースのインタビューで「この戦いには人類の存亡がかかっている」と世界中に呼びかけた。
やがて統合防衛軍は新型パワードスーツ、通称“機動スーツ”を投入、ギタイからヴェルダンを奪還することに成功したのである。

機動スーツ部隊を率いるのは、“ヴェルダンの女神”との異名を持つ女性軍人リタ・ヴラタスキ軍曹(エミリー・ブラント)。
1日に数百体のギタイを仕留めるなどの目覚ましい戦果をあげ、統合防衛軍の報道官ウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は各マスコミを通じて機動スーツの戦果について強調するのだった。

ダウンフォール作戦

ロンドンにある統合防衛軍の本部に軍用ヘリで到着したケイジはブリガム将軍に呼び出され、欧州における大規模なギタイ掃討作戦「ダウンフォール作戦」の概要を説明された。
明日にも実行される作戦は多くの犠牲をはらむ非常に過酷な作戦であることは将軍も覚悟を決めていたのだ。

ブリガム将軍はケイジに対してフランスの海岸に展開する前線に約1時間後の合流を命じた。

しかし、危険な任務など真っ平御免なケイジは「お言葉ですが私は大学の臨時講師でして、戦争で自分の会社が潰れてしまったものですから、どうしても仕事がほしくて志願したんです。それに私は兵士ではないですし、訓練も受けていませんので、今回の話はお断りさせていただきます」と言い訳をして逃れようとしたのである。

そしてケイジは自分はアメリカ軍の指揮下にあり、統合防衛軍の指揮下にはないと主張したのだが、ブリガム将軍は既にケイジの上司と話をつけており、それでも懲りずに「私の宣伝で入隊した若者は何百万といるのです。もし彼らが戦死した時、ご遺族の怒りの矛先はあなたに向くことになるでしょう」とのたまうケイジを逮捕してしまうのだった。

ケイジ、最初の死

気が付くとケイジは手錠をかけられており、ヒースロー基地に連行されていた。
自分より下の階級の軍曹に虫けら呼ばわりされて酷い扱いを受けたケイジは、ファレウ曹長(ビル・パクストン)に対してアメリカ軍の上司に電話をかけたいと願い出るのだが、ファレウは基地は情報統制化で外部との通信は遮断されていると主張、ケイジを情報漏洩と逃亡を図った罪により少佐から二等兵へと降格したのである。

荒くれ者たちばかり集められた“J分隊”へ配属されたケイジは、十分な訓練を受けぬまま翌朝6時の作戦に参加させられることになった。
ケイジは慣れない機動スーツを着せられ、そのまま百戦錬磨の戦士たちと共にオスプレイに乗せられて戦地に赴くのだった。

ケイジは武器の安全装置の解除方法すら教えてもらえないまま降下を命じられ、その直後にオスプレイは爆撃されて大破したのである。
統合防衛軍の大軍はギタイの圧倒的な戦力の前に劣勢を強いられ、英雄リタもケイジの目の前で戦死したのだ。

J分隊の仲間たちも次々と命を落としていくなか、巨大なギタイに取り囲まれたケイジだったが、既に弾切れを起こしてしまっており、やむなく地雷を起動してギタイと相打ちになり、ケイジは返り血を浴びながら死んでいくのだった・・・。

と思いきや、ケイジはどうしたことか、出撃前日のヒースロー基地に手錠をかけられたままの状態で目を覚ましたのである。

繰り返す死

全く昨日と同じ状況に戸惑いを隠せないケイジ。
昨日と同じようにファレウにJ分隊の面々を紹介され、相変わらず安全装置の解除方法を教えてもらえないままオスプレイに乗り込み、全くあの日と同じ圧倒的劣勢の戦場で戸惑うばかりであった。

ケイジはギタイに殺されそうになったリタを助けたが、ケイジはリタにスーツのバッテリーを抜き取られた瞬間に爆死した。
しかし、ケイジはまたしても昨日のヒースロー到着時と同じ状況に戻るのだった。

ケイジはファレウに事情を説明しようとするのだが聞き入れられず、この時既に初対面のはずのJ分隊の面々の名をなぜか覚えていたのでこれから死ぬことになると警告するも無視された。
ケイジは口にガムテープを貼られたまま三度戦場に送り込まれ、リタを助けつつも少しずつスーツや武器を使いこなせるようになっていたのだがまたしても爆死してしまったのだ。

ギタイの特徴

またしても昨日に戻ったケイジは、今度は前日に備えて積極的にJ分隊の面々と共に訓練に励むフリをして抜け出し、あの時リタから「目覚めたら私を探して」と言われた通りに一人で訓練中のリタのもとに向かったのである。

どうやら事情を知っている様子であるリタは決して自分以外には話すなと口止めしたうえでケイジを連れ出し、「青い血を浴びた?」と問うのだった。
どうすればこの状況から逃れられるかというケイジを、リタは基地の奥深くの研究室まで連れて行ったのである。

リタから異星人研究の第一人者であり、ケイジの現象を知る唯一の理解者でもあるカーター博士(ノア・テイラー)を紹介されたケイジは、彼からギタイの生態についてレクチャーを受けるのだった。

ギタイは“オメガ”と呼ばれる母体があり、統合防衛軍はオメガに制御された個体と戦っているに過ぎないこと、そして約618分の1の確率で“アルファ”と呼ばれる特殊な個体があることをケイジは教えてもらった。
オメガには時間を支配する能力(タイムループ能力)があり、アルファが殺されるとオメガはそれに反応し、その時の記憶を保ったまま時間を巻き戻すというのだ。

ギタイはその能力を用いて、ヴェルダンの戦いではわざと統合防衛軍に勝利を与え、統合防衛軍が総力を費やすであろうダウンフォール作戦で罠を張り、一気に殲滅させようと目論んでいたのである。

ケイジは最初の出撃でアルファと相打ちになったことからその特殊能力を得るに至ったのであり、リタとカーター博士は人類の勝利の鍵はケイジが握っているとして、オメガに辿り着くためには何度もタイムループを繰り返す必要があると説くのだった。
ケイジは時折オメガのビジョン(幻影)を見るようになっており、カーター博士によるとそれはオメガがアルファの能力を奪還するために逆探知をかけているというのだ。
リタとカーター博士はビジョンを逆にオメガの居場所を特定できる唯一の手段だと考えていたのである。

オメガの居場所

その時からケイジはリタと共にギタイを倒すために模擬ドローンを使った戦闘特訓を受け、その際にリタは自分もケイジと同じくタイムループ能力を得ていたことを打ち明けた。
しかし、リタは戦闘で負傷した際に輸血を受けたことからその能力を失っていたのだ。

ケイジは訓練で骨折するとリタに拳銃で“リセット”してもらい、その後も何度もリセットを繰り返しながら徐々にスーツの特性や武器の扱い方に慣れていった。
ある時、ケイジはリセットされる瞬間にオメガのビジョンを垣間見たのである。

それはどこかの山奥にある古びたダムであり、所々にドイツ語による標識があった。
どうやらオメガはダムの地下の奥深くに潜伏しているようであった。

ケイジとリタはオメガの居場所を探すため、戦闘中に何度も離脱を試みてはタイムループを繰り返し、その都度リタと何度も打ち合わせして突破を試みると、どうしてもリタは死んでしまうのだった。
ケイジはバイクで基地を抜け出し、酒屋で一杯ひっかけながら元軍人の年老いた客の愚痴を聞いていたところ、ギタイは街の中までも襲い掛かってきたのである。

何度もタイムループを続けているうちに、オメガの居場所はドイツのカーネルダムにあると特定したケイジは何度も何度もリタとの訓練を繰り返し、その戦闘能力に磨きをかけていったのだ。
何とか戦場から抜け出したケイジとリタは近くのトレーラーハウスを牽引したミニバンを奪ってカーネルダムへと向かうのだった。

移動中、ケイジとリタは車のラジオでギタイがロンドンを襲撃したことを知った。
その時、トレーラーハウスに潜んでいたギタイが襲い掛かり、ケイジは何とか撃退して前へと進むのだが、途中で車はガス欠を起こしてしまい、近くの廃屋に立ち寄ることにしたのである。

廃屋には車とヘリがあり、ケイジとリタは移動手段を巡って意見が分かれるがリタはヘリを使うことを選択。
しかし、実はこの時点で二人は数度もタイムループを繰り返しており、ケイジはリタがこの先どんな目に遭うのか分かっていたのだ。
それは、ヘリで出撃しようとしたリタがギタイに襲われて殺されるということだった。

しかし、リタはケイジの忠告を無視してヘリで飛び立ち、ギタイに襲われて絶命したのである。

再びタイムループしたケイジはリタとは一緒に行動せず、単身でヘリに乗って目的地のカーネルダムへと飛んだ。
ダムの地下の奥深くまで潜入したケイジだったが、そこには何オメガの姿はなく、ただアルファ1対と普通のギタイ1体がいるのみだった。

オメガ追跡装置

タイムループしたケイジはリタとカーター博士に今までの挑戦が全て水の泡になったことを告げた。
ケイジが見たビジョンは、オメガがヴェルダンの戦いで用いたのと同じく罠だったのである。

そこでカーターは、アルファの能力を応用してオメガの居場所を突き止めるための追跡装置を開発していたのだった。
しかし、その装置はこともあろうにブリガム将軍によって取り上げられてしまったのだという。

ケイジはリタと共に統合防衛軍の本部に潜入、数度のタイムループで得た知識を活かして警備を潜り抜けてブリガム将軍と対面、翌日のダウンフォール作戦は失敗に終わることやギタイがロンドンを侵略することを告げ、勝利のためにはギタイの力を逆利用するしかないと説くのだった。

ケイジはブリガム将軍から装置を受け取ることに成功、本部を脱出しようとしたが、警備兵が襲い掛かってきたのである。
ケイジとリタは車を奪って逃走、早速装置を起動させると、オメガの居場所はパリ・ルーブル美術館にあるガラスのピラミッドの地下の奥深くにあることを突き止めたのだ。

しかし、ケイジとリタは統合防衛軍の追っ手から逃れる途中に事故を起こして重傷を負ってしまい、気が付くとケイジは野戦病院で輸血を受けていたのである。
これにより、ケイジはもう二度とタイムループの能力を使えなくなってしまったのであった。

オメガとの最終決戦

ケイジは看護師にリタの行方を問うも、看護師は黙して語らなかった。
そこにリタが現れてケイジの拘束を解くと、ケイジは自分の能力が失われたことを告げ、後3時間後に迫ったダウンフォール作戦の前にオメガを仕留める決意を明かすのだった。

パリに飛ぶためには飛行機が要るため、ケイジとリタはJ分隊を説得して味方につけることを思いつき、これまでのタイムループで得た隊員たちのプライベートな話やリタの知名度を活かして味方につけることに成功したのである。

ケイジとリタ、J分隊の仲間たちはオスプレイ1機と機動スーツを奪い、ルーブル博物館目指して夜明け前の基地を飛び立った。

ケイジたちはギタイの攻撃を受けながらもルーブル博物館へと降下、その直後にオスプレイは撃墜されてしまったのだ。
仲間たちはオスプレイのローターを回してホバリングを試み、何とか突破口を開いたのだが、仲間たちは一人、また一人と死んでいき、遂にはケイジとリタだけになってしまったのである。

ようやくオメガのいる地下まで辿り着いたケイジとリタだったが、オメガの周りには警護のアルファががっしりとガードしていたのだった。
覚悟を決めたリタは「もっとあなたのことが知りたかった」と言うとケイジとキスを交わし、自ら囮となってアルファを引き付けていった。

その隙にケイジはオメガのもとに急ぐのだが、リタを殺したアルファもすぐそばに迫っていた。
水中深く潜ったケイジはアルファに身体を貫かれながらも手榴弾をオメガの中心部で起動させ、オメガは大爆発を起こし、ケイジがその青い血を浴びながら爆発に巻き込まれて命を落とすのだった。

オメガが倒されたことにより、地球上の全てのギタイは機能を停止したのである。

勝利、そして・・・

気が付くとケイジは、統合防衛軍本部に向かうヘリの中で目を覚ました。
オメガの血を浴びたことにより再びタイムループ能力を手にしたケイジは地位を剥奪されて前線に送られる直前まで遡っていたのだ。

ケイジが本部につくと、出迎えの者から、未明にオメガが破壊されてギタイは壊滅、戦いに勝利した戦士たちがこれから凱旋しようとしていることを知らされるのだった。

ヒースロー基地では、J分隊は変わらず訓練に汗を流していた。
その様子を見て安堵したケイジはリタのもとに向かい、何も知らない様子のリタを見て微笑みを浮かべたのである。

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の感想とまとめ

日本発祥のライトノベルをハリウッドの豊富な製造技術と資金力、そしてスーパースターのトム・クルーズ主演による完全実写映画化は全世界で約3億5千ドルを超えるスマッシュヒットとなりました。
日本の作品を原作とするハリウッド映画で中々成功した例が少ないなか、今作は数少ないヒットの例となったといっても過言ではないでしょう。日本原作の作品はハリウッドによって独自の解釈をされた結果、作品の魅力や概要を大きく狂わされてしまう例もあるだけに(未曽有の大失敗作に終わった『ドラゴンボール・エボリューション』のように)、今回は原作の魅力を活かしつつ舞台設定を原作の日本からヨーロッパに置き換え、「ミッション・インポッシブル」シリーズなどでノンスタントでのアクションに定評のあるトム・クルーズの魅力を最大限に生かすことにも成功しています。

今回の作品の特徴は、日本のSFアニメにも出てきそうな機動スーツなどのメカニズムに加えて、「タイムループ」がキーワードになっていることです。
過去やこの作品の後にも日本・海外問わず数多くの映画・小説・ドラマ・アニメなどのネタになっているタイムループ(日本の映画で歴代興行収入第2位のメガヒットとなった『君の名は。』もタイムループものでしたね)ですが、今作では死亡した時点での記憶や経験が(当該者および事情を知るごく一握りの経験者だけであっても)元の時間に戻った時にも保持されていることを活かし、何度も死んだり戻ったりを繰り返しながら敵の実態に迫るという描き方がなされています。そして、タイムループの能力を得る過程は他の作品ではうやむやにされたり黒幕から得たりと様々ですが、今作では敵のエイリアンが元々その能力を有しており、主人公はエイリアンの血を浴びることで同じ能力を得るという設定となっています。

今作では敵のエイリアン“ギタイ”がどこから来たのか、なぜ地球人類に攻撃を仕掛けたのかなどの背景は省略されており、あくまでもトム・クルーズ演じる主人公や、エミリー・ブラント演じる物語の鍵を握る主人公よりも逞しいヒロインとその協力者の視点から描かれており、主人公たちが失敗を繰り返しながらも試行錯誤を繰り返す様子が2時間弱の中に凝縮されています。それにしても、敵の追跡装置があるならなぜ最初から用意しなかったのかとは思いますけどね。何はともあれ、ラストで主人公の記憶が全くない状態のヒロインと主人公がどうやってこれからの人生を歩むのか想像したくなりますね。

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