マーベル・コミックと並ぶ世界二大スーパーヒーローコミック、DCコミックス。
今回は、本作で主演を務めたライアン・レイノルズが同じく主演しているマーベルの『デッドプール』シリーズで散々ネタにし続けているDCヒーロームービー『グリーン・ランタン』についてのあらすじとネタバレ、感想を大特集しますので最後までお付き合いください。
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『グリーン・ランタン』の作品情報
タイトル:グリーン・ランタン
原題:Green Lantern
監督:マーティン・キャンベル
脚本:グレッグ・バーランティ/マイケル・グリーン/マーク・グッゲンハイム/マイケル・ゴールデンバーグ
原作:DCコミックス『Green Lantern』
製作:グレッグ・バーランティ/ドナルド・デ・ライン
公開:2011年6月17日(アメリカ)、2011年9月10日(日本)
出演:ライアン・レイノルズ/ブレイク・ライヴリー/ピーター・サースガード/アンジェラ・バセット/ティム・ロビンス/タイカ・ワイティティ/マーク・ストロング/テムエラ・モリソン/ジェフリー・ラッシュ(声の出演)/クランシー・ブラウン(声の出演) など
監督は『007』シリーズで2作品(『ゴールデンアイ』『カジノ・ロワイヤル』)を手掛けているマーティン・キャンベル、脚本はDCコミックスやマーベルのコミック作品でライターを務めるマーク・グッゲンハイムや『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』の脚本を手掛けたマイケル・ゴールデンバーグらが参加しています。
『グリーン・ランタン』のキャスト
主演のライアン・レイノルズとヒロイン役のブレイク・ライヴリーは本作を通じて知り合い、公開翌年の2012年に結婚しています。
そのほか、オスカー俳優のティム・ロビンス、後にマーベル作品『マイティ・ソー バトルロイヤル』の監督を務めているタイカ・ワイティティ、『スター・ウォーズ』のテムエラ・モリソンなどが出演、『パイレーツ・オブ・カリビアン』で知られるオスカー俳優のジェフリー・ラッシュなどが声の出演をしています。
『グリーン・ランタン』のあらすじ・ネタバレ
グリーン・ランタン誕生
数十億年前の遠い昔、宇宙の彼方には不死身の種族がいた。
宇宙最強の力“グリーンの意志の力”を手にした彼らは宇宙の守護者“ガーディアン”となり、惑星オアを拠点として宇宙全体の監視活動を開始したのだ。
ガーディアンは全銀河を3,600のセクターに分け、グリーンの意志が込められた“リング”がそれぞれのセクターから1名ずつ“恐れを知らない者”を選び、そうして選ばれた3,600名からなる宇宙の平和維持部隊、名付けて“グリーン・ランタン・コァ”が編成されたのである。
やがて時は流れ、グリーン・ランタンは最大の敵である恐怖の化身・パララックス(声:クランシー・ブラウン)と戦っていた。
伝説の戦士アビン・サー(テムエラ・モリソン)は死闘の末にパララックスを捕らえ、荒れ果てた惑星ライウットに幽閉したのだった。
パララックス復活
ある日、第6探査隊の宇宙船が惑星ライウットの無人セクターに不時着した。
隊員らは救助を待ちつつ周囲を探索していたところ、謎の落とし穴に転落してしまったのだ。
穴の先にはグリーンの意志により封印されていたパララックスの姿があったのである。
パララックスは隊員たちの生命エネルギーを吸収して封印を解き、ライウットを脱出するのだった。
6ヶ月後。
セクター2814の警備を担っていたアビン・サーは、グリーン・ランタン部隊を率いるシネストロ(マーク・ストロング)から仲間が数人も殺されたとの知らせを受けたのだ。
ある星では全生命のエキスが吸い取られ、そこには恐れの力を秘めた“イエロー・リング”を使用した形跡があったというのである。
間もなくして、アビン・サーの宇宙船をパララックスが襲撃した。
アビン・サーは不意打ちを喰らって重傷を負い、船を捨てて小型ポッドで脱出すると、新たなメンバーを探すため近くの星へと急ぐのだった。
テストパイロット、ハル
地球。
女と一夜を過ごしていたフェリス・エアー社のテストパイロット、ハル・ジョーダン(ライアン・レイノルズ)は危うく遅刻しそうになり、慌てて職場へと車を走らせた。
その頃、フェリス社では、自社が開発した人工知能搭載の最新鋭機“セイバー3”の試験が行われようとしていたのだ。
この日の試験飛行は非常に重要なもので、2機のセイバー3に対して2機のF-35戦闘機が挑む実戦形式で行われるものだった。
ハルは相棒の女性パイロット、キャロル・フェリス(ブレイク・ライブリー)と共にF-35に乗り込んで模擬戦に臨み、キャロルを囮にしながらもセイバー3に迫るが、指示を無視して交戦高度の5万フィートを超えた領域に突き進み、機能低下したセイバー3を2機とも攻略したのである。
ところが、ハルは自分同様テストパイロットだった父マーティン(ジョン・テニー)が飛行中に事故死した過去を思い出してフラッシュバックを起こし、機はバランスを崩して制御不能に陥ってしまったのだ。
しかし、ハルは父が遺した言葉「怖がっていては仕事にならんよ」を思い出して間一髪で脱出に成功、その直後に機体は墜落するのだった。
セイバー3の空軍との契約は破談となり、ハルは全ての責任を負わされて解雇されそうになった。
社長令嬢であるキャロルの計らいにより、ハルは処分決定までは謹慎となったが、キャロルはハルの心の弱さを見抜いていたのである。
リングを継ぐ者
アビン・サーは地球のとある湖岸に不時着した。
そして、最後の力を振り絞ってグリーンの意志を召還、リングを受け継ぐに相応しい者を探すよう命じたのだ。
その頃、ハルは甥のジェイソンの誕生日パーティーに参加するため兄弟の家を訪れるが、テレビに映し出された自らのニュースや兄弟の反応を見て気落ちしてしまうのだが、ジェイソンの前では強がってみせるのだった。
誕生パーティーを終えて帰宅しようとしたハルは突然グリーンの意志に包まれ、150kmも離れた湖岸にいるアビン・サーのもとへ連れていかれた。
今まで見たこともない異星人に驚きながらも病院に連れて行こうとするハルに、アビン・サーはリングがハルを選んだと告げ、これからハルをグリーン・ランタンに任命しようとしたところで息を引き取ってしまったのである。
困り果てたハルは友人でフェリス社のエンジニアであるトーマス・カルマク(タイカ・ワイティティ)を現場に呼び出し、アビン・サーの遺品の“グリーンのランタン”を手に入れたが、アビン・サーとポッドについて調べたいというトーマスとここから早く逃げたいハルとの間で意見が分かれたのだ。
しかし、間もなく捜索隊のヘリがポッド回りに飛来したため、ハルとトーマスはその場から逃げ出すのだった。
銀河の危機
その頃、惑星オアでは、シネストロがガーディアンたちにアビン・サーの死と更に仲間4人が殺されたこと、そして2つの惑星が滅ぼされたことを報告していたのである。
パララックスは戦う度に恐れの力をを“イエロー・パワー”へと変え、更に強さを増しているのだ。
何の結論も出ないガーディアンたちに対し、シネストロはグリーン・ランタン・コァを率いて必ずパララックスを討ち取ると宣言するのだった。
感染
生物学者のヘクター・ハモンド博士(ピーター・サースガード)の自宅には、キャロルがフェリス社の社長に就任すると報じた新聞が置かれていた。
ヘクターの自宅に数人の男が現れ、「一緒に来て下さい」と言うと政府の研究施設まで連行したのである。
研究員のアマンダ・ウォラー博士(アンジェラ・バセット)に出迎えられたヘクターは、回収されたポッドとアビン・サーの遺体のもとへ案内されたのだ。
ヘクターはこの未知の地球外生命体の調査を依頼され、興味津々で解剖していたところ、アビン・サーの体内に潜んでパララックスの細胞に取り付かれ、感染してしまうのだった。
ハルの覚醒
その頃、自宅にリングとランタンを持ち帰ったハルは、試しに起動させようとしたが上手くいかない。
ところが、何度か試しているうちにランタンは緑に光り出し、そしてハルの目も緑に変化すると、アビン・サーから教えてもらっていないはずの“誓いの言葉”を呟き始めたのである。
「太陽の下でも夜の闇でも、いかなる悪を見逃さぬ。闇の力を崇める者よ、畏れよ我が光、グリーン・ランタンの光を」
その直後、キャロルがハルの様子を見に訪れた。
二人は酒場で楽しい一時を過ごしたが、ハルは帰り道でフェリス社をクビになったという男3人組に絡まれ、殴る蹴るの暴行を受けたのだ。
その時、ハルに宿ったグリーンの意志が覚醒、たちまち男たちを吹き飛ばしてしまうのだった。
その直後、ハルの体は緑色の光に包まれ、何かに導かれるように地球を飛び出して銀河の彼方へと飛ばされてしまったのである。
惑星オア
ハルが辿り着いたのは、グリーン・ランタン・コァの本拠地である惑星オアであった。
ハルは自動的にメディカルチェックを受けると緑色の戦闘スーツを着せられ、案内役を務める異星人ズダリアンの戦士ロマ・レー(声:ジェフリー・ラッシュ)からリングの使い方についてレクチャーを受けたのだ。
リングには各セクターの種族や生命体の種類などの様々なデータが収められており、また翻訳機能も備えられており、脳とシンクロしてすぐそれらの膨大なデータにアクセスできるというものだった。
ハルはロマ・レーから空の飛び方を教わり、惑星オアやリング、ランタンやスーツのエネルギー源が全宇宙の生命の意志の力が集約されたということも教えてもらったのである。
ハルは宇宙各地から召集されたグリーン・ランタンたちと合流、彼らの前に立ったシネストロはパララックスを倒すため最強チームを編成すると宣言したのだ。
訓練
グリーンの意志は思考をも物体化することができ、ハルはロマ・レーの指導のもと物体化に重要な想像力を鍛える訓練に入った。
そしてハルは新兵の教官を務める巨漢の戦士キロウォグ(声:マイケル・クラーク・ダンカン)との実戦訓練に臨むのだが、意志の弱さを見抜かれて上手く力をコントロールすることができないのだった。
ハルの訓練の場をシネストロが視察に訪れ、自らハルに稽古をつけ始めた。
シネストロはハルがグリーン・ランタンの最大の弱点である“恐怖心”を抱いていることを見抜き、今のままではハルはアビン・サーの後継者に相応しくないとまで言い放ったのである。
自らの弱さを悟ったハルは、なぜ自分がリングに選ばれたのか疑問を抱いたまま地球へと戻っていったのだ。
ハモンド博士の覚醒
大学で講義をしていたヘクターは、自分をバカにしている生徒の心の声を察知してしまった。
更にヘクターは、自分をバカにした態度を取る生徒を超能力で放り投げてしまうのだった。
ヘクターは自らの血液を調べたところ、赤血球は急激にイエロー・パワーに侵食されつつあったのである。
その後、ヘクターは父のロバート・ハモンド上院議員(ティム・ロビンス)に呼び出された。
ロバート議員はヘクターに、自分はアビン・サーの遺体を調査する施設の監査委員であること、そして博士を自らのコネを使って調査にねじ込んだことを明かしたのだ。
ヘクターはロバート議員の「こいつは無能で一族の恥晒しだ」との心の声を聞き、自分は父の出世のために利用されただけという事実を思い知らされるのだった。
恐怖の力
その頃、セクター2312にある銀河系の周縁部では、シネストロ率いるグリーン・ランタン・コァの精鋭チームがパララックスに戦いを挑んでいたが、更に強さを増したパララックスの前に敗れ、戦士たちは次々と生命エネルギーを吸い取られてしまったのである。
惑星オアに撤退したシネストロはガーディアンたちに、パララックスはグリーン・ランタンたちの恐れのエネルギーを狙っていること、そしてパララックスがオアに向かっていることを報告したのだ。
もはや相手がグリーンの意志では倒せないことを悟ったガーディアンたちは、今まで一度も使用したことのない恐怖の力で対抗するしかないとして、かつて恐怖の力に見いられたひとりのガーディアンのことを語り出すのだった。
遥かな昔、ガーディアンたちは恐怖の力は自滅する危険性が極めて高いと判断、封印を決意したのだが、これに反対するひとりのガーディアンが恐怖の力を封じた禁断の部屋に勝手に入ってしまったのである。
そのガーディアンには邪心はなく、力を制御できると過信していたのだが、そのまま恐怖の力に取り込まれてしまい、こうして悪の化身・パララックスが誕生したというのだ。
パララックスは惑星オアへの復讐を誓っており、ガーディアンたちとシネストロはやむなく恐怖の力を込めたイエロー・リングを作ることを決断するのだった。
ハモンド博士の暴走
ハルはロバート議員のパーティーに招待され、幼馴染でもあるヘクターと酒を酌み交わした。
ハルはロバート議員と軽く言葉を交わした後、出席したキャロルはセイバー3の契約が成立したことを語ると、機の性能向上に寄与してくれたとしてハルに感謝したのである。
ヘクターは幼馴染のキャロルから「あなたもお父様に無視されて大変だったのね」と労いの言葉をもらうと、ついうっかり宇宙人の遺体の研究をしていることを漏らしてしまったのだ。
その場にいたロバート議員は慌ててSFの話だと誤魔化したのだが、父の「このお喋り者が」という心の声を聞いたヘクターは怒りが爆発、ロバート議員を迎えに来たヘリコプターを超能力で墜落させようと試みたのだった。
パーティー会場が大混乱に陥る中、ハルは密かに持ち帰っていたリングの力でグリーン・ランタンに変身、意志の力で巨大なマシンを生み出し、ヘリを回収して被害を未然に食い止めたのである。
思わぬ邪魔が入ったヘクターは研究所で荒れ狂い、いつしかその姿はイエロー・パワーにより歪んだ風貌へと変化していったのだ。
ヘクターの叫びに応じるかのように、パララックスは地球の存在に気付いてしまったのだった。
正体発覚
パーティーに招かれていたトーマスは突如現れた緑のヒーローの正体はハルであることを見抜き、ハルはそんなトーマスに目の前で変身してみせたのである。
「ヒーローには必ず恋人がいる」というトーマスの言葉を受けたハルは、変身した状態でキャロルのもとに向かったのだが、キャロルは一目でこの緑のヒーローの正体がハルであることを見破ったのだ。
ハルはグリーンの意志の力をキャロルに説明するのだが、ハルはヒーローを辞めると言い出してきた。
キャロルにとっては、いつもそうやって物事を放り投げてきたハルの態度に、言葉にならない思いを抱くのだった。
ロバート議員の最期
ヘクターのもとに、アマンダが「見せたいものがある」と訪れてきた。
研究施設に入ったハモンド博士は、アマンダからアビン・サーの体内から別の生命体の細胞組織を発見したことを告げられたのである。
醜い姿になったヘクターを一目見たロバート議員は、必ず治してやると言うと、博士を拘束してしまったのだ。
ところが、ヘクターは睡眠薬を打とうとした医師を超能力で倒すと拘束を解き、アマンダや警備員らを吹き飛ばすとロバート議員を拘束したのだった。
駆け付けたハルがアマンダを助け、ロバート議員を救い出そうとしたが、ヘクターは「君も僕も出来損ないだった。だが僕は真の力を手に入れたんだ」と言うと、ロバート議員を大型ガスバーナーの炎で焼き殺したのである。
しかし、ハルのリングの力を感じたパララックスは狙いを地球に定め、ハルを倒した後でグリーン・ランタン・コァとガーディアンを滅ぼす意志を固めたのだ。
恐怖を克服せよ
ハルはキャロルとトーマスに、恐怖心がある臆病者の自分がなぜリングに選ばれたのか改めて疑問をぶつけていた。
しかし、キャロルには分かっていた。ハルには恐怖を克服できる勇気があることを。
一方、ヘクターはパララックスからハルを殺すよう指示を受けていた。
その頃、惑星オアでは遂にイエロー・リングが完成、シネストロとガーディアンは惑星オアさえ守られれば地球の犠牲もやむなしとの考えを示すのだった。
そこにハルが現れ、地球を守ってほしいと懇願したのだ。
ハルは、地球人はまだ未熟な種族で強くも賢くもないとしながらも救う価値はあると説き、イエロー・リングを使うのは非常に危険だとしてガーディアンに助けを求めたのである。
しかし、ガーディアンたちはハルの言葉に賭けるのは危険だとして協力を渋り、ハルはならば自分ひとりだけでも戦うと宣言、意志の力は恐怖より勝ることを証明してみせると違うのだった。
パララックスとの決戦
地球に向かうハルを追って、パララックスも地球に迫りつつあった。
ヘクターはキャロルを人質にとってフェリス社の格納庫に立て籠り、駆け付けたハルに対してキャロルへの思いとハルへの嫉妬を語り、キャロルにパララックスの細胞を注入すると脅したのである。
ハルは「俺もお前の気持ちはわかる」と言うと変身を解除、リングと引き換えにキャロルを解放するよう要求したが、リングを手にしたヘクターはハルを殺そうと光の弾を発射した。
しかし、弾はハルの目の前で止まり、ハルはキャロルを救い出したのだ。
ハルはヘクターに「リングを使えるのは選ばれし者だけだ」と告げたその時、遂にパララックスが地球に飛来してきてしまい、「しくじったな」と言うとヘクターの全生命エネルギーを吸収してしまうのだった。
キャロルが格納庫内のセイバー3のミサイルでパララックスを攻撃している隙に、ハルはリングを取り戻してグリーン・ランタンに変身、作戦を練るためにキャロルを連れて一時撤退したのである。
パララックスは街を襲い、人々からエネルギーを吸い取りながら巨大化するなか、ハルはキャロルに「必ず戻る」と約束して抱きしめると、意志の力で次々と重火器や防具を作り出し、人々を逃がしながら対抗したのだ。
ハルはパララックスからの恐怖への誘いをはね除け、誓いの言葉を口にすると地球から飛び出し、パララックスを太陽まで誘き寄せて灼熱の焔へと引きずり込み、最後は意志の力で生み出した巨大なパンチでとどめを差したのだった。
パララックスは太陽の焔に焼かれて消滅、力を使い果たしたハルもまた太陽に引きずり込まれそうになるが、間一髪で駆け付けたシネストロやロマ・レー、キロウォグに助けられたのである。
ハルはその勇気を讃えられ、正式にグリーン・ランタン・コァの一員として認められた。
地球に立ち寄ったハルは、キャロルに任務で忙しくなると告げ、これからは逃げずに立ち向かうと約束するとキャロルとキスを交わし、新たな任務に飛び立っていったのだ。
しかしその頃、惑星オアでは、シネストロはイエロー・リングの誘惑に負け、取り込まれてしまったのだった。
『グリーン・ランタン』の感想とまとめ
DCコミックスの同名コミックを原作に、同じDCコミックス原作の大ヒット+アカデミー賞受賞作『ダークナイト』をも超える(と一説に言われる)莫大な制作費を投じて作られた本作ですが、蓋を開けて見れば多額の赤字を抱えて大コケしてしまう結果となりました。
主演のライアン・レイノルズは責任を負わされて危うく干されそうになり、レイノルズ自身も本作(及び不本意な役どころを演じさせられた『ウルヴァリン X-MEN ZERO』)に出演したことを後々まで後悔することとなりました。
唯一、本作に出演して良かったことは、後に妻となるブレイク・ライヴリーと撮影を通じて出逢ったことでしょうか。
しかし、レイノルズは自身が演じる本作の主人公ハルの台詞「俺は逃げずに戦う」を実践したのかどうかは定かではありませんが、自身の作品を“黒歴史”として葬り去る俳優(もしくは俳優自身が良くても事務所がNGの場合もあり)が多いなか、レイノルズは逃げずに自身の“黒歴史”に真摯に向き合い、笑いに変えてしまっているのはレイノルズ自身のバイタリティーの強さを感じる次第です。
レイノルズが再ブレイクするきっかけとなった『デッドプール』では、劇中で人体実験を受ける主人公ウェイド(レイノルズ)が「頼むから俺ちゃんに緑のコスチュームを着せないでくれよ」と発言するシーンや、続編『デッドプール2』においては何と本作『グリーン・ランタン』の台本を手にして意気込むライアン・レイノルズ (演:本人)をデッドプールが射殺するシーンが登場するなど、完全に過去を葬り去るのと同時に笑って吹き飛ばしちゃっていますのでご覧になってみてはいかがでしょうか。
本作が公開された時期は、『X-MEN』『スパイダーマン』、そして『アイアンマン』に端を発する『マーベル』作品が高い人気と支持を受けており、それらのスタイリッシュな作風はアメコミヒーローの映画に新しい波を巻き起こしたわけですが、本作は良く言えば80年代~90年代のノスタルジックな作風、悪く言えば時代に取り残された感があり、本当に大金をかけたのかと思わされるチープな作りが不人気に拍車をかけてしまったわけです。
続編を匂わす終わり方が何とも寂しい本作、DCコミックス側は本作をなかったことにして2020年にもリブート版を制作する構想がありましたが、2019年現在では未だに表だった動きは見られません。『ワンダーウーマン』『アクアマン』の大ヒットという勢いに乗じたいところなんでしょけれども、どうなるんでしょうね。
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