千と千尋の神隠しのモデルになった街がどこかご存じでしょうか?
最も有力な説が九份という街と言われていますが、果たして九份が本当に千と千尋の神隠しのモデルになった街でしょうか?
今回は九份がどういった街で、九份への行き方などについてご紹介し、本当に千と千尋の神隠しのモデルになったかどうかについて調べてみました。
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【千と千尋の神隠し】は世界に認められた超大作!
出典: https://www.cinematoday.jp
千と千尋の神隠しは、2002年に世界三大映画祭のひとつ、ベルリン国際映画祭で日本人史上初の最高賞「金熊賞」を受賞。
翌年の2003年には「アカデミー賞」長編アニメーション映画賞を受賞しました。
世界中で愛されているこの作品の舞台とされる街は各地にあります。
有名どころには、愛媛県の「道後温泉本館」、東京都武蔵小金井にある「江戸東京たてもの園」、群馬県の「四万温泉積善館」などがありますが、果たして台湾の九份は千と千尋の神隠しの舞台なのでしょうか。
台湾の九份は千と千尋の神隠しの舞台ではなかった!
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千と千尋の神隠しの舞台であり、油屋のモデルになった建造物、あのトンネルがある場所として人気を集め、たくさんの観光客が訪れている街、九份。
しかし、実際に舞台やモデルとなった場所・建造物は日本国内にあるんです。
宮崎駿監督は「同じような風景はいっぱいある」と語り、九份を作品の参考にしていないとはっきりと否定しています。
ただ、訪れた人を千と千尋の神隠しの舞台に迷い込んだような気持ちにさせてくれる、そんな人を惹きつける街であることには変わりはありません。
さっそく九份の魅力について見ていきましょう。
九份の歴史をざっくりと知ろう!
九份は台湾の北部にあり、首都台北から車で1時間くらいの場所にある山あいの街です。
古くは寂れた貧しい村でしたが、19世紀の終わり頃からは金鉱の街として栄えました。
その後、金鉱が閉山し再び活気を失ったのですが、台湾映画界の名匠「侯孝賢(ホウ・シャオシェン)」監督の「非常城市」のロケ地になったことで再び脚光を浴びます。
悲情城市は、1989年ヴェネチア映画祭にて最高賞の「金獅子賞」を受賞している世界に認められた作品です。
台湾を訪れる際には、この映画も見ておきたいですね。
その後、千と千尋の神隠しに出てくるシーンに似ている!と話題になり、世界中からたくさんの観光客が訪れています。
あくまで、似ているという話だったのが「宮崎駿監督がスケッチに来た」というデマが広まったため、千と千尋の神隠しの舞台だと思っている人が多いのですが、実際は悲情城市の舞台になった場所です。
九份にはどうやっていけばいい?
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魅力溢れる街、九份への行き方をざっくりと紹介します。
まず日本から飛行機で台湾桃園国際空港に行きます。
台北エリアには、台北市内から近い場所にある台北松山空港と、台北市内から1時間くらい離れた場所にある台湾桃園国際空港がありますが、台北松山空港に行ける便は羽田空港しかないため多くの場合、台湾桃園国際空港に降りることになります。
九份までは、台湾桃園国際空港からタクシーに乗った場合、1時間くらいで到着します。
タクシーの運賃はだいたい1,500台湾元(¥6,000円弱)程度が相場です。
ちなみに、台北松山空港からは40分程度で1,000台湾元(¥3,500円強)程度になります。
タクシーは4人まで乗れるので、人数が多い場合はそこまで高くはありません。
ただ、スーツケースなど大きな荷物がある場合、預ける場所が九份にはありません。
持ち歩くことは困難なため、直行したい場合は割高ですが、空港にある手荷物預かり所かコインロッカーに預けてから行くことになります。
一部の駅には、格安で預かってくれる「行李房」という荷物預かり所があるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
また、九份に最安値で行きたい場合はバスが1番ですが、バスのみの場合だと移動時間に2時間半~3時間くらいかかります。
その他に、旅館に荷物を預けてから行く、台北まで電車・バス・タクシーのどれかで行き、そこから乗り換えて九份に向かうなど様々な交通手段がありますので、旅行期間・予算・人数などに合わせて選ぶとよいでしょう。
初めて行かれる場合は、日本からツアーが出ているのでそちらをチョイスしてもいいですね。
千と千尋の神隠し世界を堪能したいのなら、朝方・夕暮れの時間帯に現地にいるのがおすすめです。
九份にもいくつか民宿があるので、夕暮れ時から夜にかけて提灯の灯る幻想的な雰囲気を堪能し、民宿に泊まって早朝の朝もやがかかった人味違った景色を味わうなんていうのが最高ですね。
千と千尋の神隠しのどのシーンと似ている?
千と千尋の神隠しの「油屋」に似ていると話題になっているのは阿妹茶樓(阿妹茶酒館)というお茶屋さんです。
上の写真の煌びやかな建造物が夜の阿妹茶樓です。
この記事のトップにある写真が明るい時間の阿妹茶樓です。
「あめちゃろう」や「あめおちゃ」と呼ばれています。
こちら建造物は、一見旅館のように見えますが「湯婆婆の屋敷」と名乗っていらっしゃるお茶屋さんです。
油屋ではなく屋敷というのはよくわかりませんが、赤い提灯と立派な店構えが「千と千尋の神隠し」の世界を想わせる、とても魅力的な建造物です。
下の2枚の画像は、八百万(やおよろず)の神々が船に乗ってやってくるシーンです。
どうですか?阿妹茶樓と雰囲気が似ていませんか?
油屋+船という感じがしっくりきます。
出典:https://parupuntenobu.hatenablog.jp/entry/2016/03/06/093830
出典:https://blogs.yahoo.co.jp/
わかりにくいかもしれせんが、煌々と光る船には赤い提灯がいくつもつけられています。
カオナシのモデル?
阿妹茶樓の入口付近などに、いくつかのお面が飾られています。
このお面がカオナシのモデルになったと思っている人も多いようです。
ちなみに、カオナシのモデルは「借りぐらしのアリエッティ」や「思い出のマーニー」の監督をつとめた米林宏昌監督です。
宮崎監督が、米林監督が描いたキャラクターのカオナシを見て「麻呂(米林監督)にそっくりじゃないか!」と言ったところからきています。
また、阿妹茶樓の向かいには台湾の郷土料理が味わえる「海悦楼茶坊」というお店があります。
ここから見る阿妹茶樓の眺めが最高!と評判なので気になる方はチェックしてみてくださいね。
お茶を楽しむだけでも利用できます。
九份にあるトンネル
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神隠しにあった世界から帰ってくる時に通ったトンネルによく似ていますね。
ちなみに、最初に通るトンネルは赤い壁のトンネルだと気づいていましたか?
こういう発見がジブリファンにはたまりませんね!
出典:http://livedoor.blogimg.jp/
まとめ
千と千尋の神隠しの舞台となった街が、台湾の九份だと思っていた人は多かったのではないでしょうか。
でも、例えそうではなかったとしても実写版の映画のセットに行ったつもりで訪れるだけで、とても魅力的な街だと思わせてくれる人気の観光スポットです。
皆さまも一生に1度は訪れてみてはいかがでしょうか。
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