映画『ハロウィン2018』のあらすじ・ネタバレと感想!動画の無料視聴方法も紹介

1978年に公開された第1作目の『ハロウィン』は、それまで主流だったドラキュラの様な怪物とは異なり人間の狂気を描いた事でホラーのジャンルに変革を起こします。所謂スラッシャー映画の先駆けで、有名な『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』は1980年代に公開された作品です。本作に登場する連続殺人鬼・マイケルの動機は未だに謎であり、無差別の凶行が恐怖を駆り立てます。

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『ハロウィン』の作品情報

タイトル:ハロウィン

原題:Halloween

監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン

脚本:デヴィッド・ゴードン・グリーン、ダニー・マクブライド

原作:ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル

製作:ジェイソン・プラム、ビル・ブロック

公開日:2018年10月19日(アメリカ)、2019年4月(日本)

出演者:ジェイミー・リー・カーティス、ジュディ・グリア、ウィル・パットン、ハルク・ビルキナー、アンディ・マティチャク、ニック・キャッスル

『ハロウィン』概要

批評家に無視されることの多いホラー映画ですが、本作は高い評価を得ています。プロデューサーのジェイソン・ブラムが『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』を観て、デヴィッド・ゴードン・グリーンに監督を打診。引き受けたグリーンは脚本執筆にも参加し、第1作目のオリジナリティに主眼を置いてストーリーを書きました。本作でマイケルと対決するのはストロード家3世代の女性達です。

キャスト

唯一マイケル・マイヤーズが執着している実妹・ローリー・ストロードを演じるジェイミー・リー・カーティスが戻り主演を演じます。他に『アントマン&ワスプ』のジュディ・グレアがカーティスの娘役で共演。

  『ハロウィン』あらすじ・ネタバレ

ポッドキャスターのアーロンとデイナは、更生施設に40年間収容されているマイケル・マイヤーズの面会に訪れた。1978年にマイケルが逮捕され精神病院へ送致され長年主治医を務めたルーミスが他界し、後を引き継いだサティン医師が2人を迎えた。

封印されていたマスク

中庭に案内された2人は、他の患者と同様に手足を鎖で拘束されて日光浴をするマイケルと対面。サティンは、地面に塗装された線を越えて近づかない様に警告した。

アーロンはマイケルに長年事件を追いかけて来たものの詳細が分からないので、教えて欲しいと話しかけた。罪の意識を感じるかと尋ねながらマイケルに近づいて行く。

線の前で歩を止めたアーロンは、検事総長から借りて来たと言ってマイケルが殺人を犯した時に被っていたマスクをバッグから取り出し、何か言えと挑発。

すると周りにいた患者達が興奮し奇声を上げて手足をバタつかせた。警備犬が吠え、辺りは異様な雰囲気になる。マイケルは言葉を発するどころか背を向けたまま微動だにしない。

施設を出たアーロンとデイナは、インタビューをするためローリー・ストロード宅へ向かう。到着すると私有地につき不法侵入禁止の看板が掲げられていた。

デイナは、3000ドルが入った封筒を取り出す。有刺鉄線と鉄製のフェンスに囲まれた重々しい雰囲気の家を見上げながら、アーロンがインターフォンを押した。

40年懸けたローリーの準備

事件を追うジェーナリストで3000ドル支払う用意がある事をデイナが告げると自動的にゲートが開く。敷地内は監視カメラや動作検知センサーが取り付けられていた。

ローリーは、複数の鍵を開けた後に棒鋼を引き抜いて扉を開けた。2人は自分達の功績を紹介し、ローリーが事件を通して体験した事から学びたいと話す。デイナはマイケルが6才で実姉を殺害した動機が分からないためローリーの話が重要だと言った。

アーロンは、ローリーが2度結婚に失敗し子供や孫とは疎遠である事を指摘。5人を殺害したマイケルは何か学ぶべき人間で、自分は無能なのかとローリーは苦虫を噛み潰す。

アーロンは、翌日マイケルが移送予定である事を告げると、ローリーは間髪入れずに朝7時だと答えた。更に、デイナが国に親権を奪われたローリーの娘の事に触れる。ローリーは無神経な2人にうんざりしているが、アーロンはマイケルに面会した話を続けた。

マスクを見せても全く反応をみせないマイケルは、これまで一言も言葉を発していないが、ローリーには話しかけるかもしれないので自分達に同行して会えと言う。ローリーは、扉を開けて2人に3000ドルを置いて出て行けと表情を硬くした。

孫のアリソンを訪ねたローリーは貰った3000ドルを手渡す。アリソンが大学費用に充てると言うと、大学などへ行かず町を出て他の世界を見ろとローリーは勧めた。アリソンは、マイケルに執着し過ぎたローリーが家族を犠牲にしたと言い、乗り越えるべきだと話す。

ローリーは、自分の育て方が原因で娘のキャレンに嫌われても、それで世の中を渡り歩ける対処法を身につけられたのなら本望だと返した。ローリーは自宅に戻ると本格的な射撃練習をし、入念に銃の手入れを行う。

アーロンとデイナは、事件が起きた1年後の1979年に録音されたルーミス医師の陳述を聞く。マイケル・マイヤーズに対する唯一の提言は死であり、生かしておいても社会の利益にはならないとルーミスは証言していた。

蘇るトラウマ

サティン医師は自分がマイケルに付き添うと護衛する警察官に告げた。車両が出発する様子をローリーが車の中でショットガンを抱いて見つめている。感情が溢れ叫ぶローリー。

その頃、アリソンはボーイフレンドを紹介するため家族と会食をしていた。キャレンが翌日学校主催で開かれるハロウィンのダンスパーティに触れ、会話は盛り上がった。

そこへ、遅れてローリーが現れる。グラスに入ったワインを一気飲みしたローリーを見て、禁酒を約束したはずだとキャレンが責め立て雰囲気が悪くなってしまう。

ローリーは謝り席に着くと今夜マイケルを見て殺したかったと絞り出す。キャレンは、過去と決別するはずではなかったのかと言うが、ローリーは出来ないと答え席を立つ。

キャレンはローリーを見送りながら、アリソンに自分の子供時代の話をし、8才で射撃と戦闘術を学び地下を避難部屋へ改装する手伝いをした事を初めて娘に説明した。

「捕まえた」と言って引き金を引く幼い自分をキャレンは思い出す。社会福祉事務所が引き取りに訪れた時、キャレンはまだ12才であった。

その後もローリーの偏執的妄想から逃れるのに苦労をしたと続けた。キャレンの夫レイがローリーの面倒を見るのはキャレンの責任ではないし、ローリーは大丈夫だと慰める。

惨劇の始まり/ハロウィン前夜

その頃、ある父子が国道を走っていた。前方に患者達が歩いているのをヘッドライトが照らし慌てて急停車。国道から外れて停車したバスが見えた。父親は警察に連絡する様に息子に言い、車を降りて怪我人が居ないか様子を見に行く。

後を続いた息子は父親の銃を手に歩いて行くと脇道に倒れている警察官を見つけた。銃で突っつくと頭から血を流した警察官が顔を上げる。息子は父親を呼びに行くと言うが、警備員はこの場から逃げろと叫んだ。息子は父親を呼びながらバスに乗り込む。

後部座席で突然人影が動き慌てた息子は引き金を引いてしまう。撃たれたサティンはその場に倒れた。動揺した息子が車に戻りエンジンをかけた瞬間、マイケルが襲い掛かる。

無線で派遣要請を受けた保安官代理のホーキンスは現場へ急行。道路に倒れた警察官を発見したホーキンスは支援を要請した。先ほどの父親が首を折られ死亡している。

バスに乗り込んだホーキンスは怪我をしたサティンを見つけ、助けが向かっていると声を掛けた。サティンはか細い声で、彼は逃げたのかとホーキンスに尋ねた。

マスクを取り戻すため

10月31日、アーロンとデイナは最初の犠牲者・ジュディス・マイヤーズの墓地を訪れた。40年前にマイケルが犯した凶行を説明し録音する。その様子を遠くからじっと見つめるマイケル。

アーロンとデイナはガソリンスタンドに寄った。アーロンが給油している間にデイナはトイレへ行く。個室で用を足していると奥から次々と誰かが扉を開ける音がした。

自分の個室前で足を止めた相手が扉を開けようとするので、デイナは使用中だと声を掛ける。明らかに男物の靴を履いた人が扉の上に手を伸ばし床に何か落とす。

アーロンがお金を払うために窓口へ行くと受付の男は血を流し机に突っ伏しており、隣接する車の修理工場では作業着をはぎ取られた工員が血を流して床に倒れていた。

デイナが床に視線を落とすと、それは抜かれた人間の歯であった。危険を感じたデイナは腹這いになり隣の個室へ移ろうとするが、直ぐに追いついた男はデイナの足首を掴む。引きずり出されるデイナは泣き叫び必死に抵抗して足をバタつかせる。

そこへバールを持って駆け付けたアーロンの口から「マイケル」と言葉が漏れた。アーロンはバールで殴りつけるがマイケルは物ともしない。両手でアーロンを掴み上げると凄まじい勢いで何度も頭をトイレの壁にぶつけた。デイナは扉を中から施錠。

デイナは床に落ちたバールを拾おうと手を伸ばすが、マイケルはデイナの個室扉に向かってアーロンをぶつけた。その勢いで扉が開くと、マイケルはアーロンを放り投げる。

個室に一歩踏み入れたマイケルは、デイナの首を掴んで宙づりにした。バタつくデイナの足は次第に動かなくなった。2人の車からマスクを見つけたマイケルはゆっくりと被る。

更生施設を出発し刑務所へ向かっていた護送車が事故に遭い犠牲者が出たと伝えるテレビ報道を聞いたローリーは、ショットガンを掴み弾が入った箱をバッグに詰めた。

リモートコントロールのボタンを押すとカウンターが動いて地下の避難部屋が現れる。じっと地下を見下ろすローリー。

キャレンが食料品を抱えて自宅に戻り、キッチンの扉があいているのに気づく。2階へ視線を向けた途端、拳銃を構えたローリーが現れて「捕まえた」と言う。キャレンはどうやって家に入ったのかとローリーを問いただす。

家に警報器も取り付けておらず不用心だと責めたてた後、ローリーはバスが襲われた事を告げた。事態が掴めないキャレンは銃を携帯して押しかけたローリーに苛立つ。せめて身を守るよう銃を渡そうとするローリーを家から追い出してしまう。

ガソリンスタンドの惨劇を見たホーキンスは怒りを隠せない。発見された病院衣を見せる保安官に、自分が40年前に起きた事件の第一応答者だった事をホーキンスは明かす。

10月31日/待ち望んだ夜

日が暮れ、通りはコスチューム姿の子供達で溢れていた。その群衆に紛れ作業着にマスクを被ったマイケルが立ち尽くす。幼い子供達がマイケルにぶつかる。

ガレージの照明に導かれ通り沿いの一軒家へ入って行くマイケルは、置いてあった金槌を血の渇いた手で掴む。屋内では主婦が台所でサンドイッチを切っていた。

施錠されていない台所の扉を開けて音もなく入ってきたマイケルは、包丁を目にして台所へ向かう。女性を金槌で撲殺した後、マイケルは置いてあった包丁を握りしめた。

家の中を歩き始めたマイケル。乳飲み子の泣き声が聞こえてくる。ベビーベッドを一瞥したマイケルは表玄関から堂々と通りへ出て行く。

学校のハロウィン・ダンスパーティを楽しむアリソンは子守のアルバイトで来られない友人のヴィッキーと電話中にローリーから連絡が入るがヴィッキーとの通話を優先。

子供を寝かしつけたヴィッキーの所へボーイフレンドが訪れた。変な男が家の中に居ると言い起きて来た子供を伴ってヴィッキーは2階へ上がる。一見した所誰も居ない。

ヴィッキーは開いたクローゼットの扉を閉めようとするが上手く閉まらない。大きく扉を開けると、中に立っていたマイケルが包丁を振り上げた。子供は叫び家を飛び出す。

騒ぎを聞きつけた隣人が警察に通報。派遣要請を受けたホーキンスが現場に向かう。一方、マイケルを探していたローリーも警察無線を聞いて車を走らせた。

ホーキンスはシーツを掛けられたヴィッキーの惨殺死体を発見。現場に到着したローリーは辺りを歩く子供達に家の中へ入れと怒鳴った。家を見上げたローリーの視界にマイケルがこちらを見ている姿が飛び込む。

狙いを定めたローリーは引き金を引くが、それは鏡に映ったマイケルだった。ホーキンスがそれに反応して振り返ると、マイケルが階段を下りて行く。後を追い1階へ下りたホーキンスは、ヴィッキーのボーイフレンドの死体を発見した。

ローリーは歩き去るマイケルを見つけて再び銃を撃つ。肩に被弾したマイケルはバランスを崩すが構わずに歩き続けて行く。

尚も後を追うローリーを背後からホーキンスが呼び止め、緊張で慌てたローリーはホーキンスを殴った。保安官は役に立つと思いサティンを現場に連れて来るのだった。

取り憑かれたサティン

資料を呼んでローリーの事をよく知っていると話しかけてきたサティンに対し、初対面だったローリーはルーミスに代わったマイケルの担当医だと気付く。

毎晩マイケルが脱走するように願って来たとローリーは話す。ホーキンスがその理由を訪ねると、自分の手で殺すためだとローリーは言った。

保安官の指示でサティンを同行させる事になったホーキンスは車でマイケルの捜索を開始。道中、サティンは研究対象のマイケルの精神状態に大きな興味を持ってきたと話す。

そして、州の管理下にあるマイケルを傷つけてはならないとホーキンスに釘を刺した。しかし、ホーキンスは、同意しかねると匂わす返答をする。

複数の警察官を伴いキャレンの自宅を訪れたローリーは、避難するように言いアリソンの所在を尋ねた。事態をやっと把握したキャレンは、娘に電話するが繋がらない。

一方、アリソンはダンスパーティからの帰宅途中マイケルに遭遇。人家に助けを求めたアリソンは通報を受けて駆け付けたホーキンスに保護された。

その頃、アリソンを心配して取り乱すキャレンとレイを連れたローリーは、自分の家へ連れて来ていた。ローリーは避難部屋に揃えた銃をキャレンとレイに選ばせる。

ローリーは、マイケルが自分を狙いこの夜を待っていた事、そして、自分もそのマイケルをずっと待っていたとキャレンに言った。

徒歩のマイケルがまだ付近に居ると確信したホーキンスは、アリソンを乗せて車で行方を追う。歩いていたマイケルを見つけると、サティンの制止を無視してホーキンスはマイケルの正面に勢いよく車で突っ込む。

地面に倒れたマイケルに銃を構えながらホーキンスが歩み寄る。撃つなと言いながら車を降りて来たサティンはマイケルに脈がある事を確認し、隠し持っていた刃物を取り出す。サティンは振り向きざまにホーキンスの頸動脈へ刃物を突き立てた。

これが人を殺す感覚か、とサティンは独りごち、気を失っているマイケルのマスクに触れた。アリソンが必死に窓やドアをこじ開けようとしていた時、マスクを被ったサティンをヘッドライトが照らし出す。

外から後部座席のドアを開けると、サティンはおののくアリソンに介さず無意識のマイケルを隣に乗せた。サティンは運転席に乗り込むとマスクを脱いだ。

マイケルを支えているのはローリーとの再会であり、望みを叶えるつもりだとサティンは言い、邪悪な心を持つ人間を学ぶ重要な機会だと目を光らせた。

意識を取り戻したマイケルがサティンを後部座席から襲う。サティンが暴れた拍子にドアを開き、アリソンは車から脱出し逃げ出した。

瀕死の状態にありながら、サティンは自分を見下ろすマイケルに何か言ってくれと頼む。それを無視し、マイケルはサティンの頭を踏み潰した。

家の前に乗り付けられたホーキンスの警察車両を見たレイは、アリソンの安否を尋ねるために車へ近づく。車内を覗くと護衛の警察官2人の惨殺死体が見えた。

背後から歩み寄ったマイケルに襲われたレイは、ローリーから渡された銃の引き金を引く。銃声を聞いたローリーとキャレンは、遂にマイケルが来た事を悟った。

40年後の決戦

マイケルはドアを破り中へ踏み込む。地下の避難部屋に潜むローリーとキャレン。頭上を歩くマイケルの足音を追い、ローリーがショットガンを撃つ。始末をつけると言って避難部屋のドアを開けたローリーは、マイケルと対峙するために出て行く。

家の中を慎重に探すローリーを潜んでいたマイケルが姿を現し襲い掛かる。反撃するローリーだが、マイケルに突き飛ばされた勢いで2階のベランダから落ち庭の地面に叩きつけられた。その時、やっと辿り着いたアリソンが家の中に入って来る。

母親と祖母を呼ぶアリソンの声を聞いたマイケルは振り返り、また視線を庭に戻すとローリーの姿は消えていた。キャレンは避難部屋のドアを開けて、アリソンを招き入れる。

マイケルは階下に降り、カウンターを壊し始めた。キャレンはずっと避けて来た銃を掴み入り口に向かって構えるが恐怖で照準が定まらない。

マイケルは遂にカウンターを引っくり返し、地下に続く入口をこじ開けた。キャレンは自分には出来ないと涙を流す。すると視線の先にマイケルが姿を現した。キャレンは不敵な笑みを浮かべ「捕まえた」と小声で言い構えた銃の引き金を引く。

銃弾はマイケルのこめかみを擦った。奥の暗闇から包丁を握ったローリーが襲い掛かる。マイケルはその攻撃を避けるが、殴られて避難部屋への階段を転げ落ちた。ローリーは、キャレンとアリソンに急いで上がってくるように叫ぶ。

アリソンを先に行かせたキャレンが続こうとした時、マイケルが起き上がりキャレンの足首を掴む。アリソンは、ローリーが落とした包丁を拾いマイケルの腕を何度も刺す。怯んだマイケルの顔をキャレンは思い切り蹴とばし拘束を解く。

マイケルが階段を上がってくる。キャレンはレバーを引いて仕掛けの格子でマイケルを地下に閉じ込めた。ローリーは、すかさずガス栓を捻り閃光信号弾を点火して「さよならマイケル」と言い避難部屋に投げ入れる。

地下に設置された複数のガスバーナーの先端が赤く灯り一気に火が噴出して瞬く間に炎が広がった。マイケルは微動だにせずマスクの奥から3人をじっと見つめている。

肩を寄せ合い外に出た3人は、通りがかりのトラックに助けを求めた。家全体を炎がつつむ。しかし、燃え上がる地下にマイケルの姿は無く息遣いだけが聞こえる。

『ハロウィン』を観た感想

1963年ハロウィンの晩にマイケルが6才で実姉を包丁で殺害した事件が全ての始まりとなる『ハロウィン』。犯人のマイケルが余りに幼いため精神病院へ送致され、ルーミス医師が精神鑑定を行いますが更生の余地は無く抹殺すべきと進言します。

最初に現場に急行した若きホーキンスがマイケル逮捕に貢献。以来、ローリーは孤独な人生を歩きます。第1作目に設定されたこの経緯が本作で重要な位置づけです。

舞台はアメリカ北部のイリノイ州に在る架空の町・ハドンフィールド。都会から離れた小さな町で起きる連続殺人事件は衝撃的ですが、アメリカは犯罪多発国です。

テキサス州出身のジャーナリスト・トーマス・ハーグローブは、郊外で起きる連続殺人は稀では無いと言います。1980年以降未解決となっている米国の殺人事件は実に220,000件。

およそ2000人の連続殺人犯が逃亡中と驚くべき見解を昨年ニューヨーカー誌で発表しています。実際、FBIによれば殺人事件で起訴に至るのは、59パーセントなのです。

殺人事件が多いアメリカで、最初の『ハロウィン』が大きな反響を持って受け止められた理由は、ヒロインのローリーが従事するベビー・シッターというアルバイトにあります。

現在でも多くの高校生がお小遣い稼ぎで近所の子供と時間を過ごし、留守中の親に代わり寝かしつけます。そこに殺人事件が起きるという設定はそれ以前無かったのです。

今も尚多くのファンが居る『ハロウィン』の生みの親はジョン・カーペンター。本作でも製作総指揮を務めており、独特のテーマ音楽を作曲したのもカーペンターです。

1978年当時、映画制作学校を卒業したばかりのカーペンターは、低予算のインディペンデント映画を制作。初監督作品であるこの作品こそ大ヒットした『ハロウィン』第1作目です。

主人公に扮したカーティスは19才でした。殆どの場面は夜間でしたが、十分な設備が整っていなかったため1台の照明をスタッフが持ち歩いて撮影を行ったと語ります。

それから40年の時を経て、オリジナルの正式な続編として戻って来たのが本作です。物語も最初の事件発生から40年後の現在として幕を開け、10月31日ハロウィンの夜を迎えます。

マイケルを演じてきたニック・キャッスルやジェームス・コートニーを作品のアイコンと捉えた監督のゴードン・グリーンは、出番の無い時も2人を呼んで撮影を行いました。

また、本作は第1作目を見た人だけが分かる場面が冒頭と終盤にあり、ゴードン・グリーンの演出センスが光ります。ホラー映画ファンは間違いなく楽しめる作品です。

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