映画「ダークナイト ライジング」のあらすじネタバレと感想!ラストの結末は?フル動画を無料視聴

世界2大コミック“DCコミックス”をスーパーマンと共に牽引してきた“バットマン”シリーズ。
今回は劇場実写版第7作であり、クリストファー・ノーラン監督による“ダークナイト”三部作の締めくくりとなり、シリーズ最大のヒット作となった『ダークナイト ライジング』についてのあらすじとネタバレ、感想をご紹介します。

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『ダークナイト ライジング』の作品情報

タイトル:ダークナイト ライジング
原題:The Dark Knight Rises
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン/ジョナサン・ノーラン
原作:ボブ・ケイン/ビル・フィンガー『バットマン』
製作:クリストファー・ノーラン/チャールズ・ローヴェン/エマ・トーマス
公開:2012年7月20日(アメリカ)、2012年7月28日(日本)
出演:クリスチャン・ベール/マイケル・ケイン/ゲイリー・オールドマン/モーガン・フリーマン/アン・ハサウェイ/ベン・メンデルソーン/マリオン・コティヤール/キリアン・マーフィー/リーアム・ニーソン/ジョゼフ・ゴードン=レヴィット/トム・ハーディ など

監督のクリストファー・ノーランは2012年公開の『インセプション』を挟んでのシリーズ3度目のメガホンとなり、前作『ダークナイト』同様に弟のジョナサン・ノーランと共同で脚本を手掛けています。
プロデュースはノーラン監督とその妻であるエマ・トーマスが共同で手掛け、音楽はハンス・ジマーが単独で担当しています。

『ダークナイト ライジング』のキャスト

主演のクリスチャン・ベール、助演のマイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンはシリーズ皆勤賞となりました。本作では過去作品でミシェル・ファイファーやハル・ベリーが演じた“キャットウーマン”をアン・ハサウェイが演じ、『インセプション』にも出演したジョゼフ・ゴードン=レヴィットが物語の鍵を握る最重要人物(後述)役で登場、故ヒース・レジャーが前作『ダークナイト』で演じたジョーカーに代わる新たな悪役“ベイン”をこちらも『インセプション』に出演したトム・ハーディが演じています。

『ダークナイト ライジング』のあらすじ・ネタバレ

デント法

8年前、ゴッサムシティ。
ジム・ゴードン市警本部長(ゲイリー・オールドマン)はハービー・デント地方検事の葬儀で彼の功績を称えるスピーチを読み上げた。

半年前。
ロシアの物理学者レオニード・パヴェル博士(アーロン・アバウトボール)を乗せたCIAの輸送機がマスクの男ベイン(トム・ハーディ)に襲撃され、ベインはCIA機を墜落させると博士を拉致して仲間の輸送機に乗り移ったのだ。

現在。
ゴッサム市長アンソニー・ガルシア(ネスター・カーボネル)は、再建されたウェイン邸にて行われたウェイン財団主催のパーティーでスピーチに臨み、デントの死後に制定された“デント法”によって組織犯罪が激減、街に平和が戻ったと宣言したのである。

続いて壇上に上がったゴードンはデントの犯した罪についての真実を明かそうとしたが、結局は「また今度の機会に」と言うに留まるのだった。

主催者のブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は姿を見せず、代わりに執事アルフレッド・ペニーワース(マイケル・ケイン)が来客に応対したのだ。

キャットウーマン

8年前にデントの罪を被ったバットマンことブルースは人前にも出ず隠遁生活を送っていたが、メイドを装って潜入した謎の女セリーナ・カイル(アン・ハサウェイ)に母の形見のネックレスを奪われてしまったのである。

その頃、市警の壊れたバットシグナルにいたゴードンのもとに警官ジョン・ブレイク(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)が現れ、ギリー議員の失踪を報告すると、8年前のデント事件とバットマンの詳細について尋ねてきたのだった。

ゴードンは話をはぐらかすと、ブレイクを連れてギリー議員宅へと向かったのだ。

秘密基地“バットケイブ”に入ったブルースは僅かな手掛かりを元に、セリーナの正体が大富豪ばかりを狙う怪盗キャットウーマンであること、彼女の狙いが自分の指紋と知ったのである。
アルフレッドは未だに前に踏み出せないでいるブルースを心配し、彼がゴッサムを離れていた間、毎年のようにイタリア・フィレンツェに旅行してはカフェにブルースによく似た人物を見かけたことを打ち明けたのだった。

下水道

ブレイクは下水道で孤児院の少年の死体が発見された事件を追ううち、この孤児院は2年前にウェイン財団からの援助が打ち切られたこと、そして孤児たちが下水道で“仕事”を得ていることを知ったのだ。

その夜、セリーナは依頼主であるブルースの商売敵ジョン・ダゲット(ベン・メンデルソーン)の部下フィリップ・ストライヴァー(バーン・ゴーマン)と酒場で会い、ブルースの指紋と引き換えに“あるもの”を要求したが、ストライヴァーは彼女を始末しようとしたのである。

セリーナは予め警察に通報しており、駆け付けたゴードンやブレイクら警官隊がストライヴァー一味と銃撃戦を繰り広げる最中にセリーナは逃走するのだった。

ゴードンは部下と共に一味が逃げた下水道へと潜るが、部下を傭兵集団に殺された挙げ句、下水道の奥へと連行されていった。
そこには孤児たちに仕事を与えている張本人のベインがおり、ゴードンからデントの真実が書かれたスピーチの原稿を奪ったのだ。

ゴードンは隙を見て逃げ出し、重傷を負ってブレイクに助け出されたのである。

ベインの過去

ブレイクはウェイン邸を訪れ、ブルースに下水道の事件を伝えると今こそバットマンの力が必要だと力説したのだった。
続けてブレイクは自身が孤児院の出身であることを明かし、バットマンの正体を知っていると告げて引き上げたのだ。

ブルースはアルフレッドの情報でベイン一味を雇ったのはダゲットであることを知り、まずはゴードンのいる病院に行くことにしたのである。

ブルースは医師の診察を受け、自らの肉体が長年の闘いにより満身創痍に陥っていることを知るのだった。
目出し帽を被ったブルースはゴードンの病室に忍び込み、今こそバットマンが必要だとの彼の思いに触れたのだ。

ブルースはウェイン産業の出資者であるミランダ・テイト(マリオン・コティヤール)主催の慈善パーティーに姿を見せ、会場に潜んでいたセリーナを見つけるとダンスを装って近付いたのである。
ブルースは奪われたネックレスを取り戻すものの、セリーナはいずれゴッサムに“嵐”が吹き荒れると警告するのだった。

翌日、ブルースはウェイン産業社長にしてバットマン協力者のルーシャス・フォックス(モーガン・フリーマン)と8年ぶりに再会、会社の経営が孤児院を支援できない程に悪化していることを知ったのだ。
経営悪化の要因はクリーンエネルギー開発への莫大な投資にあり、フォックスはテイトらも出資していることから計画の続行を提案したのだ。

続いてフォックスはブルースを閉鎖された開発部に案内、数台のバットモービル“タンブラー”と共に自動操縦機能以外は完成したという最新鋭のドローン型有人戦闘機“バット”を披露したのである。

バットケイブでリハビリを始めたブルースはアルフレッドの情報で、ベインは世界最悪の地下監獄“奈落”の生まれであり、かつてブルースが修行を積んだ「影の同盟」の指導者ラーズ・アル・グールに拾われたものの、その狂暴さから追放されていたことを知るのだった。

ブルースの身を思うアルフレッドはベインを甘く見ないよう進言、かつてブルースがゴッサムを離れていた時期のことを語り始めた。
毎年、休暇でイタリア・フィレンツェを訪れていたアルフレッドは、行きつけのカフェで家族連れのブルースによく似た人物を見かけたことを明かし、ブルースに平穏な人生を過ごしてほしいとの想いを伝えたのだ。

バットマン復活

ベイン一味はゴッサム証券取引所を襲撃、金融システムに不正アクセスを開始した。
バイクで逃走する一味をピーター・フォーリー市警副本部長(マシュー・モディーン)率いるパトカー隊が追うなか、遂にバットマンは復活を果たし、一味をバイク“バットポッド”で追い始めたのである。

フォーリーはベインそっちのけでバットマンを逮捕しようとパトカー隊で包囲するが、バットマンはバットに乗り換えて飛び去って行ったのだった。

一方、セリーナはキャットウーマンに変身してダゲット邸に侵入、ブルースの指紋を渡した見返りとして犯罪歴を消せるソフト「クリーン・スレート」を要求するが、ダゲットはそんなものはないと突っぱねたのだ。

キャットウーマンはダゲットの手下たちと対峙している最中にバットマンが現れ、二人はベインの襲撃をかわしながらバットで脱出したのである。
バットマンは、ダゲットがブルースの指紋を使って何をしようとしたいるのか探ろうとするが、キャットウーマンはいつの間にか姿を消していたのである。

アルフレッドの離脱

ブルースを出迎えたアルフレッドは、影の同盟を継ぐ存在であるベインと戦うことは破滅しかないと警告、これ以上ウェイン家の人間が死にゆく様は見たくないと言うのだった。
アルフレッドは「私はここを去れば目を覚ますでしょう。あなたはバットマンとして生きるべきではない」とブルースに告げ、ブルースの元恋人レイチェル・ドーズから預かった手紙をブルースに渡すことなく燃やしたことを謝罪、真実に向き合ってほしいと言い残してウェイン邸を去って行ったのだ。

翌朝、フォックスは新聞を手にブルースのもとを訪れ、ベインがブルースの指紋を使った株式の不正取引によりブルースは破産に追い込まれたことを伝えたのである。
ブルースとフォックスはクリーンエネルギーとして開発された核融合炉が武器に転用される可能性があることから、悪用されることを防ぐためテイトにウェイン産業の会長職を引き継がせたのだった。

ウェイン産業乗っ取りに失敗したダゲットはベインを責めるが、ベインは「全ては計画通りだ。俺はゴッサムを終わらせるためにお前を利用させてもらっただけだ」と言うとダゲットを殺害したのだ。

愛車を差し押さえられたため(ただし屋敷だけは残された)、ブレイクに送ってもらうことにしたブルースは「僕は大切な人を守るためにバットマンになった。誰でもバットマンになれる」と語り、ベインの情報提供を求めたのである。
その後、ブルースはセリーナの自宅を訪れ、ベインとバットマンを引き合わせる約束を取り付けたのだった。

入院中のゴードンはブレイクからダゲットの会社の不審な地下工事の件の報告を受け、ブレイクを刑事に昇進させたうえで直属の部下として働くよう命じたのだ。

ブルースの屋敷にテイトが訪れ、電気も止められたなかで二人は暖炉に火をくべて愛し合ったのである。
テイトは幼少時代に貧しい生活を送っていたことを打ち明けたのだった。

奈落

ブルースはテイトを寝かせるとバットマンに変身、キャットウーマンにベイルの元へと案内された。
ベイルはバットマンの正体を知っており、二人は肉弾戦を繰り広げるが、満身創痍のバットマンは筋骨隆々のベインには全く歯が立たず叩きのめされ、背骨を折られた挙句マスクを奪われてしまったのだ。

ベイン一味はウェイン産業本社の地下まで掘り進めており、タンブラーや武器などを強奪していった。

ブルースは“奈落”へと連行され、なぜ殺さないのかと問うブルースにベインは「お前は死を恐れていない。だからお前にゴッサムが滅ぶ様を見せてやる」と告げたのである。

一方、ゴッサムから逃亡しようとしたセリーナはブレイクに身柄を確保され、そのまま刑務所へ収監されていったのだった。

ベインはウェイン産業に乗り込み、フォックスとテイトらに核融合炉の場所まで案内させた。
その事を知ったフォーリーはゴードンから全署員を託され、ベインを追うよう命じられたのだ。
ブレイクは別行動でダゲットの会社周辺を洗うよう命じられたのである。

ゴッサム破滅への序曲

奈落に投獄されたブルースは、ベインから監視を命じられた囚人(トム・コンティ)から、奈落を脱出したのはただ一人の子供だけだという話を聞かされ、監獄内のテレビを見るよう言われるのだった。

核融合炉を手に入れたベインはパヴェル博士に命じて中性子爆弾へと改造させ、5ヶ月後にメルトダウンするよう設定したのだ。

ゴッサム市警の全警官はベインを追って地下道へとなだれ込んでいったが、ダゲットの関連先を調べていたブレイクはプラスチック爆弾を発見、フォーリーに罠であると連絡したが間に合わず、ベイルは地下道の全ての入り口を爆破、全警官を地下に閉じ込めてしまったのである。

続いてベイルはアメフトを観戦中のガルシア市長を爆殺、ゴッサムに通じる全ての橋を爆破したのだった。

ブレイクは病院に向かい、ベインの刺客に狙われたゴードンを助け出したのだ。

アメフト場に現れたベインは市民の前で演説を始め、中性子爆弾の存在を公表すると爆弾を止められる唯一の人間のパヴェル博士を公衆の面前で処刑、一人でも市外に逃げ出す者がいればいつでも爆弾を爆発させると脅迫したのである。

続いてベインは刑務所の前に現れ、ゴードンから奪った原稿を読み上げてデントの裏の顔を白日の下に晒し、デント法により収監された約1000人の囚人を開放して“市民軍”を結成させ、富裕層・支配層を一人残らず狩り尽くすよう命じたのだった。

富豪たちは全財産を没収されて裁判にかけられた。
ゴードンはブレイクに問い詰められ、8年前の出来事は苦渋の決断だったと弁明するが、ブレイクは「あなたの手もデントと同じく汚れている」と言い放ったのだ。

奈落からの脱出

囚人はブルースの背中を矯正しながら、ベインにまつわる話を語ってくれた。
かつてベインは疫病に苛まれたことから、薬剤を注入する特殊マスクがなければ生きられない身体となってしまったのである。

続いて囚人は、唯一奈落から脱出した子供の話を始めた。
子供はある傭兵と将軍の娘の子であり、傭兵の追放と引き換えに奈落に収監された娘がここで出産したというのだった。

矯正の激痛に苦しむブルースはラーズ・アル・グール(リーアム・ニーソン)の幻覚に苛まれた。
私は不死身だというラーズは、自身が子供の父であること、ブルースが守ってきたのは結局“嘘”に過ぎないこと、そしてゴッサムは守るに値しないと告げて消えていったのだ。

やがてリハビリを開始したブルースは、奈落からの脱出を試みるも上手くいかなかったのである。

3ヶ月後。
ゴッサムでは、警察狩りから逃れ続けるブレイクやゴードンらが密かに特殊部隊と接触、警察隊を救うための作戦を練り始めていた。
ブレイクはフォックスやテイトと接触、爆弾はあと23日後に爆発するとしてベインから爆弾を奪う作戦を練ろうとしたが、特殊部隊はベインによって殲滅されてしまったのだった。

その頃、トレーニングに励むブルースは、囚人から「自由に必要なのは強さじゃない。生き残るための心だ」とアドバイスを受け、死を恐れないことは強さではなく弱さであり、人は恐怖を知ることで成長できると諭されたのだ。

ブルースはあえて恐怖を感じるためにあの子供と同じように命綱を付けずに断崖絶壁をよじ登り、囚人たちや上空を舞うコウモリたちに励まされ、遂に奈落からの脱出に成功したのである。

反撃の狼煙

手始めに裁判にかけられたストライヴァーは、裁判長を務めるスケアクロウ(キリアン・マーフィー)から「追放か死」の選択を迫られ、迷わず追放を選択したが、凍てついた川に突き落とされて凍死したのだった。

爆弾の爆発は翌日に迫り、ゴードンやブレイクらが爆弾を探しに向かうなか、ようやくゴッサムに舞い戻って来たブルースはセリーナと再会、本物のクリーン・スレートと引き換えに協力を求めたのだ。

一方、ゴードンはベイン一味に捕らえられ、スケアクロウに死刑を宣告された。
フォックスに合流したブルースは密かに隠されていたバットやバットマンスーツなどの武装を入手したのである。

その夜、部下たちと共に凍った川を歩かされるゴードンは現れたバットマンから発煙筒を託され、それは巨大なバットシグナルとなって夜空を彩ったのだった。

バットマンの帰還に驚いたベインは、テイトを囮にバットマンを誘き寄せようと考えたのだ。

最終決戦

バットマンはゴードンに「戦争」が始まると告げ、地下道入口で傭兵らと交戦していたブレイクを助け、「マスクは顔を隠すためではない。大切な人を守るためのものだ」と言うとバットで瓦礫を吹き飛ばして警官隊を救出したのである。

バットマンはブレイクに、市民を逃がすため警官隊と共に橋を開通させるよう命じ、ゴッサムから逃げようというキャットウーマンにはバットポッドを託して封鎖されたトンネルを開放するよう依頼したのだった。

タイムリミットの朝。
フォーリーの指揮する警官隊はバットのアシストを受けてベイン軍団に総攻撃を挑み、キャットウーマンはバットマンの依頼通りにトンネルを塞ぐ瓦礫をバットポッドのブラスト砲で吹き飛ばし、ブレイクは孤児院の子供たちの避難を誘導したのだ。

警官隊とベイン集団は遂に全面戦争に突入、バットマンとベインは激しい死闘を展開していった。
バットマンはベインのマスクを破壊して追い詰め、起爆装置の在り処を吐かせようとしたその時、バットマンは突然テイトに脇腹を刺されたのである。

実は、奈落から脱出した子供はテイトであり、その正体はラーズの娘タリアであった。
ベインはタリアの脱獄を助けた恩人であり、影の同盟で修行を積んだタリアは再び奈落に乗り込んでベインを救ったが、ラーズは醜い姿のベインを認めず、ベインと愛し合うようになったタリアはラーズを憎んでいたと打ち明けたのだった。

タリアはラーズ亡き今、その使命を果たすのは自分しかいないと語り、起爆装置のスイッチを押したが、間一髪で爆弾を積んだトラックに飛び乗ったゴードンが無力化に成功、爆破は阻止されたのだ。

しかし、タリアは既に手を打っており、爆弾はあと11分後に爆発されるようセットされていたのである。

さらばバットマン

タリアはベインに別れを告げ、駆け付けたフォーリーを殺すとタンブラーで爆弾の元へと向かっていった。
ベインはバットマンを殺そうとしたが、駆け付けたキャットウーマンのバットポッドのブラスト砲で吹き飛ばされて絶命したのだった。

ブレイクは市民を避難させるため、橋を封鎖している警官隊に説得を試みるが、ベインの言いなりになったままの警官隊はブレイクに威嚇発砲して橋を爆破してしまったのだ。
ブレイクは警官隊の行動を激しく非難、子供たちをバスに乗せて少しでも安全な場所へ誘導を試みたのである。

フォックスから爆弾を融合炉に誘導するよう提案されたバットマンはバットで爆弾を積んだトラックを追い、キャットウーマンはバットポッドでタンブラーを破壊して援護するが、トラックは高架下へと転落していったのだった。

バットマンとキャットウーマン、ゴードンは致命傷を負ったタリアを追い詰めたが、タリアは既に全てのセキュリティを無効化しており、爆発は止められないと宣言、父の遺志を果たしたことを告げて絶命したのだ。

バットマンは最後の手段として、バットで爆弾を沖に運ぶ決断を下した。
バットマンはキャットウーマンとキスを交わし、正体を明かしてほしいというゴードンに「誰でも英雄になれる。かつて両親を殺された少年を励ましてくれた人のように」と伝えて飛び立っていった。

ゴードンはその言葉から、バットマンの正体がブルース・ウェインであることに気付いたのである。
橋で人々を誘導していたブレイクもまたバットマンの姿を目撃していたのだった。

バットマンは爆弾を街から遠く離れた海上で爆発させ、ゴッサムシティを救ったのである。

ベインを失った傭兵軍団は全員投降、爆発を確認したブレイクはバッジを川に投げ捨てたのだった。

継承

ゴードン、ブレイク、フォックス、そしてアルフレッドはウェイン邸の敷地内に建立されたブルース・ウェインの墓に参り、アルフレッドは主人を守れなかったことを深く悔やんだのだ。
警察組織の枠組みの限界を痛感したブレイクはゴードンに辞意を伝え、彼からの説得にも応じることはなかったのである。

ゴッサム市庁舎ではバットマンの銅像が建立され、闇の自警市民だったバットマンは“真の英雄”として人々から認知されることとなったのだった。

ブルースの遺産は遺言により全て処分され、残りはアルフレッドが相続することになった。
ウェイン邸はゴッサム市に寄贈のうえ孤児院となることも決定したのだ。

荷物預り所に向かったブレイクは自らの本名が“ロビン”であることをスタッフに明かし、ブルースの遺品を受け取ると、コウモリの舞う滝の洞窟の中に入っていったのである。

フォックスはバットの自動操縦装置が密かに完成していたことを知り、ゴードンはバットシグナルがいつの間にか修復されていることに気付いたのだった。

フィレンツェのカフェに飛んだアルフレッドは、死を偽装して密かに生き延びていたブルースがセリーナと談笑しているのを見かけ、感無量になったのだ。

ロビンは洞窟の奥にバットケイブを発見したのである。

『ダークナイト ライジング』の感想とまとめ

2005年公開の『バットマン ビギンズ』に端を発した、クリストファー・ノーラン監督による“ダークナイト・トリロジー(三部作)”。
バットマンことブルース・ウェインの壮絶な生い立ちから始まり、本作ではこれまで“闇の騎士”として犯罪のはびこるゴッサムシティで人知れず自警活動を行ってきたバットマンが、前作『ダークナイト』で永遠の宿敵ジョーカーに完膚なきまでに叩きのめされ、本作では“復活”と“終焉”、そして“継承”までもが描かれた大河ドラマ的な集大成作品となりました。

旧四部作から一転、骨太の人間ドラマとリアリティー溢れる描写は世界中で高く評価され、前作に続いて全世界興行収入が10億ドルを突破、“バットマン”シリーズで最大のヒット作(2019年現在)となったばかりか、DCコミックス原作の映画としては『アクアマン』(2018年公開、日本では2019年公開)に次ぐ第2位(2019年現在)の売り上げを誇る作品となり、改めてクリストファー・ノーラン監督のヒットメーカーぶりを世に知らしめる結果となりました。

前作の悪役である、故ヒース・レジャーの怪演が話題を集めた“ジョーカー”から一転、ノーラン監督作品としては『インセプション』に引き続いての参加となったトム・ハーディ演じる最凶の悪役“ベイン”は本当にハーディが演じているのかと思うくらいに終始不気味なマスクを被った、日本でいうところの『北斗の拳』的な世紀末感な暴力的キャラクターとして描かれ、予測不能なジョーカーとは異なる直ストレートさで物語の舞台である超巨大都市“ゴッサムシティ”を暴力で支配する様が大胆に描写されています。

本作では、アン・ハサウェイ演じるよりアクティブに生まれ変わったキャットウーマン、そしてノーラン監督の前作『インセプション』にも出現したジョゼフ・ゴードン=レヴィットが原作および旧四部作におけるバットマンの相棒“ロビン”のポジションとなる最重要人物を演じ、“ダークナイト”世界におけるバットマン=ブルース・ウェインの見事なまでの幕引きと次世代への“継承”、そしてバットマンが三部作の最後に辿り着いた結論「人は誰でもヒーローになれる」という明確なメッセージが上映時間165分という長丁場ながらも全編見所ばかりの超濃厚なストーリーに見事に昇華されています。

今後の“バットマン”シリーズは“DC・エクスンテッド・ユニバース”に編入され、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』『スーサイド・スクワッド』『ジャスティス・リーグ』とクリスチャン・ベールからバトンを引き継いだベン・アフレックに託されていきます。惜しくもアフレックは『ジャスティス・リーグ』を最後にバットマン役を降板してしまいましたが、次のバットマンを誰が演じるのか今後も注目です。

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