スティーヴン・スピルバーグ監督作『ジョーズ』の成功をきっかけに、ハリウッド超大作から低予算B級作品まで数多くのパニック映画の題材となった「鮫(サメ)」。
今回は、「ジョーズ」の記録を塗り替え、古今東西の歴代“サメ”映画で最大のヒット作となった、ジェイソン・ステイサム主演作『MEG ザ・モンスター』についてのあらすじとネタバレ、感想を大特集しますので最後までお付き合いください。
Contents
『MEG ザ・モンスター』の作品情報
タイトル:MEG ザ・モンスター
原題:THE MEG
監督:ジョン・タートルトーブ
脚本:ディーン・ジョーガリス/ジョン・ホーバー/エリック・ホーバー
原作:スティーヴ・オルテン『Meg: A Novel of Deep Terror』
製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ/コリン・ウィルソン/ベル・エイブリー
公開:2018年8月10日(アメリカ)、2018年9月7日(日本)
出演:ジェイソン・ステイサム/リー・ビンビン/レイン・ウィルソン/ルビー・ローズ/ウィンストン・チャオ/クリフ・カーティス/マシ・オカ など
監督は『ナショナル・トレジャー』『ラストベガス』などのジョン・タートルトーブが務め、プロデューザー陣には『トランスフォーマー』『G.I.ジョー』などに関わったロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラや『アバター』『宇宙戦争』『スーサイド・スクワッド』などに携わったコリン・ウィルソンらが参加しています。
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『MEG ザ・モンスター』のキャスト
主演は『トランスポーター』『エクスペンダブルズ』『ワイルド・スピード』など数多くの話題作に事欠かないジェイソン・ステイサム、そのほかは『トランスフォーマー/ロストエイジ』『バイオハザード』シリーズに出演経験のある中国人女優のリー・ビンビン、『トランスフォーマー/リベンジ』やテレビドラマ版『スタートレック』などのレイン・ウィルソン、『トリプルX:再起動』『バイオハザード・ザ・ファイナル』などのルビー・ローズ、そしてテレビドラマ『HEROES/ヒーローズ』のマシ・オカらが出演しています。
『MEG ザ・モンスター』のあらすじ・ネタバレ
原子力潜水艦を救え
フィリピン沖の海溝に原子力潜水艦が沈没・孤立してしまい、ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)率いるレスキュー部隊が救助に向かった。
ジョナスは仲間のディアンジェロ(ロブ・キパ・ウィリアムズ)やマークス(タワンダ・マニーモ)と共に潜水艦内に進入、乗組員9名を救助するが、一部の乗組員は犠牲になっており、ジョナスは生き残り1名を発見して保護したのだ。
ところが、その直後に潜水艦は原因不明の衝撃に襲われ、ジョナスらは艦の外に何かがいると確信した。
やがて艦は衝撃にへこみ始め、海水が浸水してきたので、ジョナスは直ちに救命艇に乗組員らを乗せて脱出しようとしたが、マークスがハッチに閉じ込められてしまったのでジョナスは急いで助けに向かおうとするのだった。
ところが、救命艇のソナーに未確認物体が迫り、負傷している乗組員も一刻の猶予もない状態であることから、ジョナスは仲間たちに「今すぐここを離れないと全滅する」と告げると断腸の思いで救命艇を発進させたのである。
その直後、マークスが取り残されたままの潜水艦は大爆発を起こし、海の藻屑と消えたのだ。
マナ・ワン
5年後。
中国・上海から1機のヘリコプターが飛び立った。
ヘリは海面すれすれに飛行を続け、海岸から200マイル沖に建設された巨大な海洋研究施設“マナ・ワン”に到着した。
ヘリから降りてきたマナ・ワンのスポンサーである億万長者のジャック・モリス(レイン・ウィルソン)は、研究責任者のミンウェイ・ジャン博士(ウィンストン・チャオ)とその娘スーイン(リー・ビンビン)、スーインの娘メイイン・ジャン(ソフィア・ツァイ)の出迎えを受けたのだ。
ジャン博士やモリスらはエレベーターで海底深くにあるマナ・ワンの中心部“オー・レベル”に到達した。
ここからは透明な強化ガラスで海中が一望でき、5ヶ所あるラボに通じているのである。
モリスは滅多にお目にかかれないというクジラの親子(スーインは親に“ルーシー”、子に“グレイシー”と名付けた)の姿を堪能した後にラボのひとつに通され、主任のジェームズ・“マック”・マックライズ(クリフ・カーティス)、技師のジャックス・ハード(ルビー・ローズ)や潜水士のDJ(ペイジ・ケネディ)、医師のヘラー(ロバート・テイラー)ら主要スタッフを紹介されるのだった。
モリスとジャン博士は深海を探索する探査艇「オリジン」と連絡を取った。
オリジンには操縦手のローリー・テイラー(ジェシカ・マクナミー)、乗組員のウォール(オラフル・ダッリ・オラフソン)と日本人クルーのトシ(マシ・オカ)の3人が乗り込んでいるのだ。
オリジンが向かうのは世界で最も深いとされてきたマリアナ海溝よりも更に深い底にある硫化水素の層であり、その先には未知の世界が待っているということだった。
モリスはこの一大プロジェクトに1億3千ドルもの大金を投じてきたのである。
未知の巨大生物
オリジンはマリアナ海溝の最深部を超えて硫化水素の層に潜り、やがて未知の領域へと到達した。
そこは見たこともない深海生物たちが生息する幻想的な世界だった。
オリジンは探索ロボットやライトを投下しながら海底を進み続け、マナ・ワンの誰もがプロジェクトの成功を確信していたのだ。
ジャン博士はこの領域の中に“種の起源”があると考えていたのである。
その時、オリジンに未確認の巨大生物が速いスピードで急接近してきた。
その直後、探索ロボットからの映像が途切れ、オリジンは謎の生物の体当たりを受けて損傷、身動きも取れなくなってしまった。
ローリーが「ジョナスは正しかった」と言った直後、オリジンは通信が途切れてしまうのだった。
ジョナス再び
マックらスタッフはモリスを交えて緊急作戦会議を開いた。
オリジンは浮上するためのバラストが損傷しており、あと18時間程度しか持ちこたえられないというのだ。
マリアナ海溝の水深11,000mを超えた探査艇はオリジン以外におらず、この過酷で無謀なミッションをこなせるのは5年前の原子力潜水艦救出にあたったジョナス・テイラー以外にいないというのである。
しかし、ジョナスは帰還後に潜水艦を破壊できるほどの強大な存在を確認したというのだが、ヘラーの診察で精神異常と診断され、また仲間を見捨てたというレッテルを貼られてレスキュー部隊を辞めてしまったのだという。
それでもジョナスの腕に賭けるしかないジャン博士とマックは、タイ・サムットプラカーンのジャングルの奥地で隠遁生活を送るジョナスのもとに向かうことにするのだった。
サムットプラカーンの河川を航行するボートの整備士として生計を立てているジョナスは、昼間から酒場で酒浸りの自堕落な生活を送っていた。
バイクで帰宅したジョナスは5年ぶりにジャン博士やマックと再会を果たしたのだが、協力を求められたジョナスは二人にビールを勧めつつもどんなオファーも断ると断言したのである。
しかし、マックがスマホに記録していたローリーたちの最後の音声を聞かせ、ローリーの元夫であるジョナスに改めて助けを求めるのだった。
その頃、ローリーたちはオリジンに応急処置を施し、何とかメインコンピューターやバラストタンクは起動できるようになっていた。
ところが、オリジンの発する光に導かれた謎の巨大生物はまたしても襲い掛かり、ローリーは衝撃の際にドライバーが腹部に刺さって重傷を負ってしまったのだ。
マナ・ワンでは、スーインとヘラーが5年前にジョナスが証言した際の映像を再生していた。
その時緊急警報が鳴り、オリジンの酸素が予想よりも早く減り始めたことから、スーインは自らオリジンを牽引するため小型潜水艇に乗り込むことにしたのである。
スーインはメイインに「愛してる」と告げると、マリアナ海溝に向かって出航していった。
オリジン救出作戦
スーインの出航から間もなく、ジャン博士とマックはジョナスを連れてマナ・ワンに戻ってきた。
5年ぶりにマナ・ワンに戻ったジョナスはスタッフが入れ替わったことに驚くも、まずは因縁あるヘラーの診察を受け、身体能力に問題はないと判定されるとスーインを追って潜水艇の準備を開始しようとしたのだ。
水深12,000mに耐えられるという潜水艇はメイインの遊び場となっており、ジョナスはメイインに必ずスーインを助け出すと誓うと彼女を船外に出すと潜水していくのだった。
ジョナスはマナ・ワンのスタッフの忠告を無視して急激なスピードで潜水し、急激な圧力の変化に苦しみながらもスーインやオリジンの元に急いだのである。
スーインは一足先にオリジンを発見、牽引ロープを張ろうとしたが、スーインの潜水艇は巨大なイカに取り囲まれてしまったのだ。
あわや潜水艇が破壊されようとしていたその時、見たこともない巨大なサメが巨大イカを喰らったのだった。
それは200万年に絶滅したはずの超巨大サメ“メガロドン”であった。
トシ死す
スーインに追い付いたジョナスはメガロドン目がけて照明弾を発射、その隙にスーインを浮上させたのだ。
ジョナスは続いて潜水艇とオリジンをドッキングさせ、オリジンのハッチをこじ開けると応急手当てを受けたローリーとウォールを船内に引き揚げたものの、メガロドンはすぐそばまで迫っているのだった。
オリジンに残る決心をしたトシは妻宛てのメッセージをウォールに託すとハッチを閉め、強引に潜水艇を切り離すと日本語で「ごめんな」と呟き、メガロドンに特攻して散っていったのである。
ジョナスやローリー、ウォールはトシの死に言葉を失い、やがてマナ・ワンに回収された。
ウォールはトシのメッセージをジャン博士に託すのだった。
スーインは「あなたはトシを見殺しにしたのね! あの時のように」とジョナスにくってかかるが、ジョナスも「ローリーたちを送り込んだのはアンタだろうが!」と反論したのだ。
ジョナスは医療ルームにローリーを見舞いに行き、「私が間違っていた」と謝罪するヘラーにに対し、ジョナスは「アンタはローリーの命を救ってくれた。これでチャラだ」と許したのである。
シャワーを浴びたばかりのジョナスのもとに、スーワンが先程の件を詫びに訪れた。
ジョナスは「生き残った者たちの気持ちはわかる」とスーワンを許すのだった。
部屋を出たスーワンは、居合わせたマックからジョナスとローリーは結婚からわずか1年で離婚していたことを知らされた。
夫が愛人を作って別居中であるスーワンは、自分がジョナスに惹かれていくのを感じ取っていたのだ。
メガロドンを倒せ
マナ・ワンのスタッフはメガロドン対策の会議を開いた。
メガロドンは全長21~27mの体格を誇る最強最大のサメであり、その強靭な顎はクジラをも噛み砕くほどのパワーを誇るというのだ。
しかし、マナ・ワンに莫大な投資をしているモリスだけは、メガロドン対策よりも研究と資源採掘を最優先すべきだと主張した。
会議に居合わせたジョナスはメイインから母を救ってくれたことをこっそり感謝されると、モリスに対して「アンタはメガロドンを欲しがってるんだろ? これはただの戦いじゃないんだ。虐殺なんだよ」と告げて席を離れるのだった。
オー・レベルで一人遊んでいたメイインは、窓の外にメガロドンが現れたのを見て悲鳴を上げたのである。
会議室のスタッフも、帰り支度をしていたジョナスも異変に気付き、ジョナスとスーインはメイインを助けにオー・レベルに急行、何とかメイインを保護したのだが、あのクジラ親子を食い殺したメガロドンはガラスの通路に何度も体当たりを試みており、ガラスにはヒビが入っているのだった。
ジョナスやスタッフたちはコントロールルームに集結、オリジン救出の際にメガロドンが水温の変化を突いて上昇してきてしまったのだと断定した。
その時、マナ・ワンの近海で3隻の船が救難信号を発した直後にメガロドンに沈められ、ジョナスはメガロドンを殺すべきではないと主張するスーインの意見を遮り、メガロドンを倒すためにスタッフと共に大型ボート「シャーロット号」で出航したのだ。
船の残骸に到達したジョナスたちは、その痕跡から船がサメからフカヒレを採取するための密漁船であることを知り、メガロドンに食いちぎられたとみられる人間の腕を引き上げた。
一行は「これはサメの復讐だな」と話していたその時、巨大なヒレが海面に浮上してきたのだった。
ジャン博士からメガロドンの弱点を聞いたジョナスは銛を手に海に飛び込み、自ら囮となってメガロドンに近づいて行った。
メガロドンは一旦水中に潜ったかと思いきやジョナスの目の前に現れ、ジョナスは狙いを定めて弱点に銛を撃ち込むことに成功したのである。
ところが、ボートの音に気付いたメガロドンはジョナスたちに接近、危うく食われそうになったジョナスをロープで引き揚げると、レーザーポインターを持ったスーインが特製の頑丈なシャークゲージに入り、海に潜っていったのだ。
ウォールは餌を撒いてメガロドンを誘き寄せ、レーザーポインターでメガロドンの目に刺激を与え、メガロドンがシャークゲージをくわえたところで引き揚げようとしたが、あまりの重さにリールが壊れてしまうのだった。
メガロドンはシャークゲージごとスーインを飲み込もうとし、ジョナスは決死の覚悟で海に飛び込み、メガロドンが吐き出した隙に間一髪でスーインを助け出した。
その直後に仲間たちは致死量の毒が入った銛をメガロドンに撃ち込み、力尽きたメガロドンは海中深く沈んでいったのである。
もう1匹のメガロドン
酸素ボンベが損傷、心肺が停止したスーインは、ジョナスの人工呼吸により息を吹き返した。
クルーたちは引き揚げたメガロドンの死骸を前に記念写真を撮り、そのあまりの大きさに驚いたウォールは海に転落してしまったのだ。
その時、何ともう1匹のメガロドンが現れ、ウォールを飲み込んでしまったのである。
もう1匹のメガロドンはジョナスたちが倒したメガロドンの死骸にかぶりつき、シャーロット号は直撃を受けて転覆してしまった。
投げ出された一行は横転したシャーロット号に這い上がり、モリスはスマホで助けを呼ぶなか、ジョナスは瀕死の重傷を負ったジャン博士を引き上げるのだった。
しかし、ヘラーとジャックスは海中に投げ出されたままであり、ヘラーはジャックスを助けるため自ら囮となってメガロドンに食われてしまったのだ。
ジョナスたちに引き揚げられたジャックスは「ヘラー先生、ありがとう・・・」と嗚咽した。
救助が来ないなか、マックは運よく2隻の脱出用ボートを見つけ、一行はマナ・ワンに向かって航行していた時、ようやくモリスの呼んだヘリが駆け付けたのである。
モリスは「報復タイムだ!」と息巻き、猛毒の銛やマシンガンで武装したヘリの乗組員たちはメガロドンを殺そうと試みたがビクともしない。
モリスはジャックスとDJに「これは我々から奴を遠ざけるためだ」と時間稼ぎであることを強調するのだった。
傷の悪化したジャン博士はスーインの成長を讃え、メイインを頼むと告げて息を引き取った。
ようやくマナ・ワンに到着したジョナスはスーインを優しく受け止め、スーインは出迎えたメイインに祖父の死を伝えると抱きしめたのだ。
報復
部屋でひとり父の死を悼むスーインのもとにジョナスが訪れた。
親友を二人も死なせてしまったというジョナスに、スーインは「あなたは生を助けているのよ。来てくれてありがとう」と返すのだった。
モリスはスタッフ全員を招集、中国・タイ・ベトナム・インドネシア・オーストラリアなど各国政府にメガロドン討伐を要請したこと、そして中国が駆逐艦2隻を差し向けたことを告げ、翌日に救助船が来ると同時にマナ・ワンを閉鎖すると告げ、スタッフ全員に謝罪したのである。
犠牲者に哀悼の意を示しつつ、一足先に帰りのヘリに乗り込んだモリスは、部下に命じて殺傷能力の高い特殊機雷を用意させていた。
モリスは犠牲者の遺族やマナ・ワンのスタッフから訴訟を起こされることを恐れているのだと部下に本心を語り、「これは面白くなるぞ」と息巻いたのだ。
その頃、ジョナスは医療ルームでメイインとトランプ遊びをしていたローリーを訪れ、メガロドンとの戦いが終わったらタイに戻る考えを示したが、メイインはジョナスにこっそり「ママはあなたのことが好きなの」と教えてくれた。
微笑むローリーに、ジョナスは「これは多分、俺の人生最悪の瞬間になると思うよ」とはぐらかすのだった。
一方、ボートから指揮を執るモリスはヘリから大量に機雷を投下させ、誰もがメガロドンを仕留めたと喜び勇んだが、実は倒したのはクジラであり、逃げる際に海中に投げ出されたモリスはクジラごとメガロドンに食い殺されてしまったのである。
最後の戦い
モリスの死から一夜明け、実はモリスはどこの国の政府にも救助要請をしていなかったことが発覚した。
マナ・ワンはまさに見捨てられた格好となったのだ。
ジャックスはモリスの通信網のハッキングを試みるなか、ジョナスとスーイン、マックは今度こそメガロドンと決着をつけようと考えていたのだった。
避難船を呼んだジョナスたちは、モリスが予めメガロドンに撃ち込んでおいた発信器の情報を頼りに、メガロドンは中国の一大リゾート地・三亜湾に向かっていることを突き止めたのである。
スーリンが用意したクジラの鳴き声の音声を使って浅瀬に誘き寄せる作戦を立てたジョナスたちは潜水艇に武器を詰め込み、ジョナスとスーインが討伐に向かうことになったのだ。
メガロドンは大勢の海水浴客でごった返す三亜湾に現れ、海上で結婚式を挙げていたカップルたちに襲い掛かった。
その後もメガロドンは不気味に海水浴客たちの真下で泳ぎ回り、メガロドンに気付いた人々は一目散に砂浜へと押し寄せたが、逃げ遅れて餌食になる者が続出してしまったのである。
メガロドンが逃げ遅れた人々に襲い掛かろうとしたその時、マナ・ワンの仲間たちは海中に特製スピーカーでクジラの鳴き声を鳴らし、狙い通りにメガロドンは人々を襲うのをやめてジョナスたちのもとに向かっていった。
2隻の潜水艇に分乗したジョナスとスーインはメガロドンに狙いを定めようとするが、あまりにも標的が避難船に近づきずぎてしまい中々攻撃に踏み切れないのだった。
ジョナスは船からメガロドンを引き離すため囮になって攪乱したが追い付かれてしまい船体を損傷してしまった。
スーインは狙いを定めて魚雷を撃ち込んだが、メガロドンはビクともしなかったのだ。
マスコミのヘリ数機が飛来するなか、ジョナスは魚雷を発射しようとするもメガロドンに襲われ、やがてヘリはメガロドンを追ううちに衝突・墜落してしまい、ヘリの残骸の直撃を受けた避難船は爆破炎上、仲間たちは海に投げされてしまうのだった。
ジョナスはスーインを仲間たちのもとに向かわせ、「アンタの言うことは間違っていなかった。俺は失わせただけじゃない。生を救うんだ」と言うと船体の破損した部分でメガロドンの腹部を切り裂き、メガロドンが潜水艇に噛みついている隙に脱出すると銛でメガロドンの片目を突き刺たのである。
血の匂いを嗅ぎ付けたサメの大群がメガロドンを取り囲み、次々とその肉を食らい尽くしていった。
戦いに勝利したジョナスはスーインに助けられ、幸いにも難を逃れた結婚式用のクルーザーに救出されるのだった。
クルーザーにはローリーにメイイン、マック、DJ、ジャックスも救出されていた。
ジョナスたちは生き残ったことと死んでいった仲間たちへの想いも込めて乾杯を交わし、ジョナスはスーインやメイインとしばしの休息を取る約束を交わしたのである。
『MEG ザ・モンスター』の感想とまとめ
パニック映画の歴史を塗り替えた『ジョーズ』の衝撃から早40年以上。
それ以来、今日に至るまで数多くのサメ映画が作られてきました。
中には二つ頭、三つ頭を持つトンデモなサメ、ゴジラのごとく様々なものと闘うサメ、竜巻に巻き込まれるサメなど、ハリウッド大作からB級作品まで(どちらかと言えばB級の方が圧倒的に多いような気がしますが)数多くのサメ映画が作られ続けてきたわけです。もっとも、ゴジラ・モスラ・ガメラ・ウルトラマンなどが幅を利かせる日本では、サメ映画が作られることは滅多にないんですけどね。
今回は、タイトルの「MEG(メグ)」(人の名前ではありませんよ)の由来である、約1,800万年前から約150万年前にかけて実際に生息していた世界最大のサメ「メガロドン(MEGALODON)」から取ったものであり(決して『トランスフォーマー』の破壊大帝メガトロンではありませんよ)を題材としているだけあって、これまでのB級サメ映画を軽く薙ぎ払うような圧倒的なスケールを誇る超巨大サメと人類の死闘を、ハリウッドの豊富な資金力に加えて近年めざましい発展を続けている中国映画界の全面バックアップ、最新鋭の映像技術、友情・バトル・ラブロマンスの要素を織り交ぜた王道を踏まえながらも二転三転する目まぐるしいストーリー展開、そしてなによりも我らがスーパースター、ジェイソン・ステイサムの存在(これだけでも絶対に負けない自身と存在感、安心感、安定感ありあり)が大いに彩を添えてかつてないスケースで描かれているのです。
本作は作中にフカヒレの密漁船が取り上げられていましたが、あれだけ環境運動の矢面に立たされ続けるクジラが、メガロドンと間違われて機雷を撃ち込まれるシーンは今日の捕鯨を巡る国際的議論をも吹き飛ばすインパクトでしたね。
今回は、ステイサムのみならず、知的なセクシーさも垣間見せたメインヒロインのリー・ビンビン(撮影当時43歳)、健気な演技を魅せた子役のメイイン・ジャン、ステレオタイプの大金持ちを演じたレイン・ウィルソン、そして出番は少なめだったものの印象的な場面を魅せた日本代表のマシ・オカなどの脇役の演技も光る作品となりました。描写面では一部グロい場面もありますが、R指定ではないのでお子様でも見られる描写と内容には仕上がっています。それにしても、作中では全長約21m~27m(実際は10m~20m程度だったらしい)との説明があったとはいえ、船に乗り上げてきたときのメガロドンは数字以上に遥かに巨大だったような・・・。まあ先入観や細かい視点は捨てて、あくまでもエンターテインメントとして楽しむのが一番の楽しみ方かもしれませんね。
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