映画「マイティ・ソー バトルロイヤル」のあらすじとネタバレ!動画の無料視聴方法も紹介

全世界最大規模のスーパーヒーローシリーズ、『マーベル・シネマティック・ユニバース』(MCU)。
今回はMCU全体の第17作にして“アベンジャーズ”の中心メンバー“雷神ソー”を主人公とする『マイティ・ソー』シリーズ第3作である『マイティ・ソー バトルロイヤル』についてのあらすじとネタバレ、感想をご紹介します。

『マイティ・ソー バトルロイヤル』の作品情報

タイトル:マイティ・ソー バトルロイヤル
原題:Thor : Ragnarok
監督:タイカ・ワイティティ
脚本:エリック・ピアソン
原作:スタン・リー/ラリー・リーバー/ジャック・カービー『Thor』『The Hulk』『Doctor Strange』
製作:ケヴィン・ファイギ
公開:2017年11月3日(全世界同時公開)
出演:クリス・ヘムズワース/トム・ヒドルストン/イドリス・エルバ/テッサ・トンプソン/ジェフ・ゴールドブラム/カール・アーバン/浅野忠信/マーク・ラファロ/ベネディクト・カンバーバッチ/アンソニー・ホプキンス/ケイト・ブランシェット など

監督はニュージーランド出身のタイカ・ワイティティがシリーズ初参加、ワイティティは俳優としても“コーグ”役で本作に出演しています。
プロデュースは『マーベル・シネマティック・ユニバース』総合プロデューサーでもあるマーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギが務めています。

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『マイティ・ソー バトルロイヤル』のキャスト

主演のクリス・ヘムズワースとトム・ヒドルストン、一部キャストは前作『マイティ・ソー/ダークワールド』から続投、今回はゲストとしてハルク役のマーク・ラファロ、ドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチが参加しています。また、本作の悪役としてケイト・ブランシェットが出演しています。

『マイティ・ソー バトルロイヤル』のあらすじ・ネタバレ

炎の巨人スルト

9つの世界のひとつ、灼熱の世界“ムスペルヘイム”。
雷神ソー(クリス・ヘムズワース)は牢獄に囚われの身となっていた。

“アベンジャーズ”の一員として、地球・ソコヴィアでウルトロンと戦ったソーは、銀河に6つある伝説の宝玉“インフィニティ・ストーン”を求めて旅をしていたのだが、結局何の手掛かりも得られなかったのだ。

ソーは拘束されたまま、自分を捕らえた炎の巨人スルト(声:クランシー・ブラウン)の前に引き立てられた。
スルトは50万年前にソーの父オーディン(アンソニー・ホプキンス)に倒されたはずだったが生き延びており、ソーの故郷である神の国“アスガルド”への復讐を狙っているのである。

スルトはアスガルドが滅びるという伝説の予言“ラグナロク”を口にし、自らが持つ“炎の王冠”とアスガルドにある“永遠の炎”が揃えば自分は本来の力を取り戻し、アスガルドを滅ぼすことができるというのだ。

ラグナロクは止められないというスルトに対し、ソーは愛用のハンマー“ムジョルニア”の力で拘束を解くとスルトの手下らと次々と倒していき、そしてスルトを倒して炎の王冠を手に入れるのだった。

ソーは9つの世界に行き来できるアスガルドの“ビフレストの天文台”の番人ヘイムダル(イドリス・エルバ)に頼んでアスガルドに帰還しようとしたが何の反応もない。

いつの間にか番人はお調子者のスカージ(カール・アーバン)に代わっていたのだ。
スカージは呑気に女をはべらせ、地球で手に入れたライフルやスクーターを自慢しているのだった。

一方のソーは巨大なドラゴンと戦っており、間一髪でスカージがビフレストを起動させたことによりアスガルドへの戻ったのである。

変わり果てた故郷

スカージの話によると、ヘイムダルは職務怠慢の罪に問われ、裁判の直前に逃亡したというのだ。
王宮にはソーの義弟ロキ(トム・ヒドルストン)の像が立っており、ソーは思わず「なんて地獄だ」と呟くのだった。

そしてオーディンは、呑気にロキを讃える内容の芝居を観て悦に浸っていたのである。
ソーは部下に炎の王冠を預けると、最近よくラグナロクの夢を見ることを伝えるのだが、オーディンは馬鹿げた妄想だとして取り合わなかったのだ。

ソーはあっさりとロキが幻術でオーディンに変装していたのを見破り、本物のオーディンの居場所について問い質すのだった。

ドクター・ストレンジ

ソーはロキを連れ、オーディンがいるという地球・ニューヨークに飛んだ。
しかし、オーディンが入所させられた老人ホームは既に取り壊されており、オーディンの行方はわからずじまいであった。

ソーが通行人との写真撮影に応じていると、突然ロキの足元に異次元空間の穴が生じ、ロキはあっという間に吸い込まれてしまったのである。
ソーはその場に落ちていた名刺を拾い、その場所を尋ねてみると、そこにいたのは魔術師ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)だった。

ストレンジは予めソーがここを訪れることを予見しており、以前に地球で悪事を働いたロキの動向を警戒していたのだ。
ストレンジはソーとロキがアスガルドに戻ることを条件に、オーディンはノルウェーに匿われていることを教えてくれたのである。

ストレンジはノルウェーへ通じる道を開き、異次元空間に封じ込めていたロキを呼び戻すと二人をワープさせるのだった。

死の女神ヘラ

オーディンは海を見下ろす高台に立っていた。
アスガルドへ戻ろうというソーとロキに、オーディンは既にラグナロクが始まっていると告げ、これまで隠していた真実を打ち明けたのである。

実は、オーディンにはソーやロキが知らない娘、ソーの実姉にあたる“死の女神”ヘラ(ケイト・ブランシェット)がいたのだ。
ヘラは非常に暴力的で残忍な性格の持ち主であり、手に負えなくなったオーディンは彼女をアスガルドから遠く離れた異次元空間に追放していたのだった。

ヘラはアスガルドから力を引き出す能力を有しており、万が一アスガルドに戻ればその力は無限大となり、ソーやロキでも止められないというのである。
オーディンはソーやロキへの愛情を伝えると、アスガルドを護るよう言い残し、光に包まれて消滅していったのだ。

オーディンの死を悲しむ間もなく、やがて空は急激に曇り出し、闇の彼方からヘラが蘇ったのだった。
ヘラは自らを女王と名乗り、ソーとロキに服従を迫ったが、もちろん受け入れられるはずはなかった。

ソーはムジョルニアをヘラに投げつけたが、ヘラはいとも簡単に受け止めると粉々に粉砕してしまったのである。
ソーとロキはやむなくビフレストでアスガルドへと一時撤退しようとしたが、追いかけてきたヘラにより、二人はそれぞれ銀河のいずこへと吹き飛ばされてしまったのだ。

アスガルドに舞い戻ったヘラはソーの仲間のヴォルスタッグ(レイ・スティーヴンソン)とファンドラル(ザッカリー・リーヴァイ)を殺し、恐れをなしたスカージはヘラへの忠誠を誓うのだった。

辺境の惑星サカール

ソーは辺境の惑星“サカール”のゴミ捨て場へと落下した。

ムジョルニアを失い、本来の力を発揮できないソーはならず者たちに袋叩きにされていたところ、そこに1機の宇宙船が飛来してきた。
中から現れたのは酒浸りの女賞金稼ぎヴァルキリー(テッサ・トンプソン)であり、彼女はあっさりとならず者たちを皆殺しにするとソーの首に小型の“服従ディスク”を取り付け、電流を流して気絶させたのである。

ソーはそのままサカールの首都へと連行されていった。

アスガルド征服

アスガルドの王宮に入ったヘラはソーの仲間ホーガン(浅野忠信)とアスガルド軍を招集、オーディンの死を伝えると自らの王位継承権の正当性を主張、9つの世界を征服する考えを示したのだ。

しかし、ホーガンはヘラへの服従を拒み、軍を率いてヘラを討とうとしたが、ヘラは圧倒的な強さで軍を壊滅させ、ホーガンを抹殺したのである。
ヘラはスカージを伴って王宮内部に入り込んだ頃、ヘイムダルはビフレストに潜入して密かに天文台の鍵となる聖剣ホーフンドを抜いておくのだった。

バトルロイヤル

ソーはヴァルキリーによって、サカールの支配者グランドマスター(ジェフ・ゴールドブラム)に戦士として売られてしまったのだ。
グランドマスターは銀河各地から戦士を集めた闘技大会“バトルロイヤル”の主催者である。

ソーはいつの間にかサカール入りしていたロキと再会するが、ロキはグランドマスターに取り入っており、ソーの言うことには耳を傾けなかった。
グランドマスターはバトルロイヤルで自ら指名したチャンピオンに勝利すれば自由の身にしてやるとソーに持ち掛けるのだった。

控え室に幽閉されたソーは、奴隷の剣闘士である岩のような皮膚を持つ気さくな男コーグ(タイカ・ワイティティ)とその親友ミークと出会った。
コーグはグランドマスターへの反乱を企てて奴隷にされており、前座試合をさせられているのだ。
コーグはソーに、チャンピオンに挑んだ者は全て死んでしまったと教えてくれたのである。

アスガルドの隠された歴史

スカージを伴って王宮に入ったヘラはアスガルドの歴史を描いた壁画を粉々に粉砕、そこから出てきたのはオーディンとヘラが力を合わせて敵と戦う壁画だった。
オーディンとヘラは戦争に勝利してアスガルド帝国を築き上げたが、ヘラの増大する野心を恐れたオーディンは彼女を追放したのだ。

戦死した兵士たちは英雄として王宮の地下に埋葬されており、地下に入ったヘラは炎の王冠や四次元キューブに目をくれることなく永遠の炎のもとに向かい、炎の力で巨大な狼“フェンリル”や死んだ兵士たちを蘇らせたのである。

思わぬ再会

ソーの前にロキのビジョンが現れた。
ロキはいつものようにグランドマスターに忠誠を誓うフリをして、機が来たら裏切るつもりだった。

ロキは今更ヘラが支配するアスガルドに戻るのかとソーに問いかけるが、ソーの腹は既に決まっていたのだ。

ソーは鉄格子の向こうでサカールの者と雑談をしているヴァルキリーの姿を見かけた。
コーグによると、何とヴァルキリーはソーと同じアスガルド出身だというのである。

ヴァルキリーは全員女性のアスガルドの精鋭部隊“ヴァルキリー部隊”の証であるタトゥーを入れており、ソーはアスガルドの危機を伝えて協力を求めたが、ヴァルキリーは全く取り合わず、協力する気もなかったのだった。

ソーは怪しげな理髪師(スタン・リー(カメオ出演))に無理やりトレードマークの長髪を切り落とされてしまったのだ。

超満員の闘技場に引き出されたソーは、対戦相手の顔を見て思わず雄叫びを上げた。
チャンピオンというのは、何とウルトロンとの戦い以来姿を消していた、アベンジャーズの仲間である超人ハルクだったのである。

ロキは驚きを隠せないなか、ソーはハルクと組んで脱出しようとしたが、観客の大歓声に理性を失ったハルクはソーに襲い掛かってきたのだった。
ソーはハルクの目を覚まさせようと試みたが、ハルクは中々言うことを聞いてくれない。

仕方なくソーは本気を出してハルクを止めにかかったが、ハルクに馬鹿力で殴られた際に一瞬だけオーディンの幻影を垣間見、一時的に雷神の力に目覚めてハルクを圧倒したのだ。

ところが、グランドマスターはハルクが不利と見るや、ソーの首の服従ディスクを起動させて気絶させてしまい、天高くジャンプしたハルクはソーにとどめの一撃を食らわせるのだった。

アスガルドとの交信

ヘラはスカージを処刑人に任じ、復活させた死者の兵団“バーサーカー部隊”を率いてビフレストに向かったが、ホーフンドは既に持ち去られた後だったのである。

その頃、ヘイムダルは逃げ惑う一般市民を辺境の地の隠れ場所へと匿っており、追っ手をホーフンドで斬り伏せていたのだ。

一方、意識を戻したソーは、いつの間にかハルクの部屋に招かれていた。
なぜサカールに来たのかというソーの問いに、ハルクはウルトロンとの死闘の後、アベンジャーズ専用の戦闘機“クインジェット”で飛んできたというのだった。

ソーはクインジェットでアスガルドへ飛ぼうと提案したが、ハルクはここに残ると言い出したのである。
ハルクは体を鍛えに外出したが、ソーは部屋の入口に張られたバリアーによって出られない。

ソーはヘイムダルの心に呼び掛け、彼の能力で自分の意識をアスガルドの民衆の隠れ場所へと飛ばしてもらったのだ。
ヘラはアスガルドの力を吸収して強さを増しており、ヘイムダルは民衆をビフレストでアスガルドから脱出させようと考えているのだが、ビフレストを開ければヘラは必ずや9つの世界の征服に向かう危険性も孕んでいることをヘイムダルはソーに知らせるのだった。

ヘイムダルはソーの力が必要だと言うと、アスガルドに戻るにはサカールの周りを囲む“入口”の中でも一番大きい所を抜けることだとアドバイス、ソーの意識をサカールに戻すとバーサーカーを斬り捨てたのである。

ブラック・ウィドウからのメッセージ

ソーは首の服従ディスクを剥がそうとしたが上手くいかず、ハルクに八つ当たりして喧嘩になってしまったのだ。
すぐに仲直りしたソーはハルクを通じてヴァルキリーを部屋に呼び出し、ソーは嫌がる彼女に再度協力を求めたところ、ヴァルキリーはようやくヘラのことについて語りだすのだった。

オーディンは王宮の者たちを殺戮し始めたヘラを追放するためヴァルキリー部隊を投入したのだが、結局生き残ったのはヴァルキリーただ1人であった。
アスガルドはその事実を隠蔽し、祖国に忠誠を誓っていたヴァルキリーは今でも裏切られたとの思いを抱き続けているのである。

ソーはこれ以上の説得は無理と判断、いつの間にかヴァルキリーから奪い取っていた服従ディスクのスイッチを切って首から外すと「アンタはここに残ってイカれた連中と過ごし、俺は逃げずに問題を解決するまでだ。なぜならば、それがヒーローだからだ」と告げると窓ガラスを突き破り、クインジェットへと向かったのだ。

クインジェットを起動させたソーのもとにハルクが現れ、機内を壊しながらソーを引き留めようとしたその時、ソーはハルクと恋仲であるブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)からのメッセージを再生するのだった。
ハルクは自分を気遣ってくれるウィドウの声に突然もがき苦しみ出し、やがて元のブルース・バナー博士(マーク・ラファロ)の姿へと戻ったのである。

リベンジャーズ結成

バナーはすっかり記憶を失っており、自分がなぜサカールにいるのか理解できなかった。
一方、ハルクの脱走に気付いたグランドマスターは、彼がソーに誘拐されたとして、ロキとヴァルキリーに二人を探し出すよう命じたのだ。

ロキはヴァルキリーと喧嘩を起こし、その際に過去の記憶がフラッシュバックしたヴァルキリーはロキをねじ伏せるのだった。

ソーはバナーを連れてサカールからの脱出の方法を探っていたその時、ヴァルキリーが現れて二人を人気のない裏地へ連れ出したのである。
ヴァルキリーは酒はやめられないとしながらも「もう過去から逃げない」と言い、ソーの仲間になることにしたのだ。

ソーもヴァルキリーもヘラにリベンジしたいことから、新たなチーム名は“リベンジャーズ”にすることになった。
ヴァルキリーは和解の印としてロキを捕らえており、ソーはサカールの上空に空いた巨大なワームホール“悪魔の肛門”を通ってアスガルドに帰る考えを示しすのだった。

ロキはグランドマスターなら沢山の宇宙船を所有していることを打ち明けたのである。
ソーたちは船へのアクセスコードを知るロキを利用し、混乱を起こすためコーグら奴隷たちの力を借りることにしたのだ。

コーグら奴隷たちはヴァルキリーに服従ディスクを外してもらい、グランドマスターに対して反乱を開始した。
ソーとロキは格納庫に進入して宇宙船“コモドール”を奪おうとしたが、ロキはソーを裏切りサカールに残ろうとしたので、ソーは服従ディスクを使ってロキを気絶させ、そのまま置き去りにして格納庫から脱出するのだった。

ソーはヴァルキリーやバナーと合流、ソーは操縦をバナーに任せるとヴァルキリーと共に追っ手を倒し、悪魔の肛門を潜り抜けてアスガルドへ向かったのである。
一方のロキもコーグら反乱軍と合流、グランドマスターの巨大宇宙船を奪うことにしたのだ。

アスガルドを取り戻せ

アスガルドでは、スカージが民衆に対してホーフンドを探し出すよう命じていた。

ソーはヴァルキリーに武器とヴァルキリー部隊の戦闘服を渡し、バナーと共にヘイムダルの援護に向かわせると、自らは王宮に向かい父オーディンが愛用していた伝説の槍“グングニル”を手に入れるのだった。
一方、ヘイムダルは民衆たちを引き連れて隠れ場所から脱出、ビフレストに向かっていたのである。

ソーはオーディンがかつて言っていた「懸命な王は戦をしない」との言葉を引用、ヘラに王の座は渡さないとして闘いを挑んだのだ。

一方、ビフレストへの道“虹の架け橋”を進んでいたヘイムダルと民衆はフェンリルやスカージ率いるバーサーカー部隊に挟み撃ちに遭ったが、ヴァルキリーやバナーがヘイムダルを援護、民衆も武器を手にして立ち上がり大混戦に陥るのだった。

ソーの覚醒

アスガルドの力を得たヘラは更に強さを増しており、ソーは右目を失って追い詰められてしまった。

バナーはハルクに変身してフェンリルと戦い、コーグたちと共に巨大船“ステイツマン”を奪って駆け付けたロキは民衆たちを船内へと避難させたのである。

ヘラに殺されそうになったソーは再びオーディンの幻影を垣間見た。
ムジョルニアがないと勝てないというソーに、オーディンは「それはお前の力を制御しているに過ぎん。力の源ではない。アスガルドは場所ではなく民なのだ。民はお前の力を必要としている。お前は強くなった」と告げて消えていくのだった。

父の言葉に奮起したソーは遂に真の雷神へと覚醒、雷撃でヘラを気絶させるとヘイムダルらの援護に向かい、ロキやヴァルキリー、コーグたちと共にバーサーカー部隊に立ち向かっていったのである。

ラグナロク

民衆たちを船に乗せるソーたちのもとにヘラが迫ってきた。
ソーは父の言葉を思い出し、もはやラグナロクは避けられないと覚悟を決め、わざとラグナロクを起こしてヘラを倒す最後の作戦を打ち立てたのだ。

ソーはロキを王宮に向かわせ、ソーとヴァルキリーが時間稼ぎをしている間に炎の王冠と永遠の炎を融合させ、スルトを復活させたのである。
ソーたちの姿に奮起したスカージはヘラを裏切り、民衆を守るためにバーサーカーに立ち向かい、ヘラに殺されるのだった。

本来の力を取り戻したスルトはアスガルドを破壊し始め、遂にラグナロクが始まった。
ソーとヴァルキリー、ハルク、ロキは全ての民衆やヘイムダルを乗せたステイツマンに乗り込み、その様子を見守っていたのである。

スルトは巨大な炎の剣でヘラを貫き、アスガルドはスルトやヘラ諸共大爆発を起こして宇宙の塵と化したのだ。

ステイツマンの艦長席に座ったソーは正式にアスガルドの王となり、新たな故郷を地球に定めるのだった。

エンドロール後

地球に向かうステイツマンの前に、銀河の凶星・サノスの旗艦“サンクチュアリII”が迫りつつあった。

サカールでは、グランドマスターは反乱を起こしたサカールの民衆たちに追い詰められていた。
グランドマスターは「君たちを誇りに思うよ。実は私も反乱に加わっていたんだ。誰かがひっくり返さないと反乱にならないだろ? だから今回は引き分けでどうだ?」などと道化を演じてみせたのである。

『マイティ・ソー バトルロイヤル』の感想とまとめ

『マイティ・ソー』単独シリーズとしては約4年ぶりとなった本作では、主演の雷神ソー役のクリス・ヘムズワースと悪戯の神ロキ役のトム・ヒドルストン、ビフレストの番人ヘイムダル役のイドリス・エルバ、ソーの父神オーディン役のアンソニー・ホプキンスが続投しています。
一方、ソーの仲間3人組“ウォーリアーズ・スリー”は非常に出番が少なく、ホーガン役の浅野忠信は前作『マイティ・ソー ダークワールド』での出番が少なかったこともあってか一応の見せ場はあるものの、ヴォルスタッグ役のレイ・スティーヴンソンとファンドラル役のザッカリー・リーヴァイは出演時間が1分にも満たないものとなっています。

ソーの地球での仲間だったジェーン(演:ナタリー・ポートマン)やダーシー(演:カット・デニングス)、エリック(演:ステラン・スカルスガルド)、ソーの幼馴染の女戦士シフ(演:ジェイミー・アレクサンダー)は本作には参加せず、ソーと恋仲だったはずのジェーンは“大人の事情”により劇中では破局したことにされています。

本作のメイン舞台はソーの故郷アスガルドと辺境の惑星サカールということだけあって地球の場面は非常に少なく、出番は少ないもののドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチが前作までのソーの仲間たちのポジションを兼ねています。
また、ハルクが乗って来たクインジェットに記録されていた映像ではブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンが特別出演しており、冒頭でロキが扮する偽オーディンが上演させたロキを讃える芝居では、ロキ役の俳優役でマット・デイモンが、ソー役の俳優役でクリス・ヘムズワースの兄ルーク・ヘムズワース、オーディン役の俳優役で『ジュラシック・パーク』シリーズのサム・ニールが、そしてソーの髪を散髪した怪しげな理髪師役で今は亡きマーベルのレジェンド、スタン・リーがカメオ出演しています。

本作のメインテーマは、原題にもある“ラグナロク(Ragnarok、世界の終末を意味する)”であるのですが、邦題では認知度が薄いと日本側配給会社に判断されたのか“バトルロイヤル”とされ、日本のファンの間では賛否両論を巻き起こしました。邦題で謳われたバトルロイヤルはソーとハルクがガチでタイマンを張る数分間しかなく、やはりこの邦題には疑問を感じざるを得ません。

本作は目まぐるしい展開でアスガルドの崩壊までを描き、ソーの実姉にしてシリーズ最強の敵ヘラを演じたケイト・ブランシェットの狂気に迫る演技と狂言回し的な役どころのグランドマスターを演じたジェフ・ゴールドブラムのコミカルな演技との絶妙なバランスが大いに彩を添えています。

本作のラストでは、いよいよ『アベンジャーズ』シリーズ最強最大の敵・サノスの旗艦が登場、この顛末は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で描かれることになります。

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