映画『天才作家の妻 40年目の真実』あらすじ・ネタバレと感想!動画を無料視聴する方法も紹介

2019年第91回アカデミー賞に有力視されている『天才作家の妻 40年目の真実』。夫婦のジョセフ、ジョーン・キャッスルは長く連れ添ったおしどり夫婦ですが、ある日、夫のジョセフがノーベル賞文学賞を受賞した事で歯車が狂い始めます。2人が世間にひた隠しにしていた秘密とは…。舞台演出家であり、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『Daybreak』のビョルン・ルンゲが監督を務めます。

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『天才作家の妻 40年目の真実』作品情報

タイトル:天才作家の妻 40年目の真実

原題:The Wife

監督:ビョルン・ルンゲ

脚本:ジェーン・アンダーソン

原作:『The Wife』メグ・ウォリッツァー

製作:ロザリー・スウェドリン、ミタ・ルイーズ・フォルデイガー、クローディア・ブリュームフーバー、ジョー・バムフォード、ピアース・テンペスト

公開日:2018年8月17日(アメリカ)、2019年1月26日(日本)

出演者:グレン・クローズ、ジョナサン・プライス、クリスチャン・スレーター、アニー・スターク、ハリー・ロイド、エリザベス・マクガバン

『天才作家の妻 40年目の真実』概要

本作は、15年掛けて出版にこぎつけたメグ・ウォリッツァーのベストセラー小説『The Wife』を映画化。エミー賞受賞脚本家ジェーン・アンダーソンがアレンジして脚本を執筆していますが、舞台監督出身のビョルン・ルンゲは原作に戻り、出演する俳優陣と共に話し合い何度も加筆修正しました。お互いの能力を認めた信頼関係に則って完成した本作は、より濃密な人間模様を描いています。

キャスト

『危険な情事』のグレン・クローズが主人公・ジョーン、そして夫のジョセフは、イギリス人俳優のジョナサン・プライス。トニー賞を含む数々の賞を受賞している名優達が夫婦役を演じます。他にクリスチャン・スレーターがジャーナリストのナサニエル役で出演。

『天才作家の妻 40年目の真実』あらすじ・ネタバレ

ジョーンとジョセフ

1992年、コネチカット州。真夜中、ベッドに座りジョセフは甘い物を頬張る。その気配で目を覚ました妻・ジョーンは、砂糖を摂取し過ぎないよう注意した。ジョセフは、もし受賞できなければ旅行に出かけようと興奮気味に話しながら、ジョーの体に手を伸ばす。

寝つきが良くなると体を寄せて来る夫に、自分は眠っていたと文句を言いながらもジョーは仕方なく夫を受け入れる。2人が眠りについた明け方、一本の電話が入った。ジョセフが出ると、ノーベル財団からだった。

妻のジョーにも別の電話で話を聞かせたいと言うジョセフ。ジョーンが受話器を取ると、ノーベル財団は、ジョセフが本年度のノーベル文学賞を受賞したと伝え祝福する。ジョーンは感激。興奮した2人は、手を取り合ってベッドの上でジャンプ

ジョセフは、「ノーベル賞取ったぞ!」と歌う。ベッドを下りた夫婦は、笑顔でお互いを見つめ抱き合った。お祝いに多くの人が2人の自宅へ駆けつける。ジョセフは現実とは思えないと言いながら、自分の髭にパン屑が付いてないかと妻に尋ねる。

ジョーンは、夫の服を整えながら、夢が叶ったのよと優しく微笑むのだった。妊娠中の娘・スザンナや作家志望の息子・デヴィッドもやって来て父の功績を祝った。ジョーンは、デヴィッドが書いた短編の出来はとても良いと褒める。

デヴィッドは父の意見を訊くが、まだ聞かされていないとジョーンは答えた。友人の音頭でジョセフはスピーチを始め、オルテガのドンキホーテから有名な文脈「私は、私の環境である」を引用。

バイパス手術は受けたが健康で、子供や生まれてくる孫にも恵まれ、多くの友人に囲まれた自分は幸せ者だと挨拶。ジョセフは一歩後ろに立っていたジョーンを抱き寄せる。

妻は人生最愛の人であり、彼女無しでは自分の存在価値は無く、成し遂げた最大の功績は自分と結婚するようジョーンを口説き落とした事だと話す。20世紀最高の作家に乾杯と出版者が音頭を取り、みなシャンパングラスを掲げてジョセフを祝福した。

夫婦とデヴィッドはストックホルムへ向かう。機内で、記者のナサニエルが無理矢理ジョセフとジョーンに近寄る。ジョセフは、自分の伝記を書く許可は出さないと強い口調で言った。挨拶に伺っただけと低調な態度のナサニエルを完全無視するジョセフ。

ジョーンは、立ち寄ってくれて有難うと言いその場を取りなす。ナサニエルが席に戻るとジョーンはジョセフの横柄さを咎め、記者を敵に回す必要は無いと忠告した。ふて腐れるジョセフに、エコノミー症候群にならない様足を少し動かせと声を掛けた。

ホテルに到着した家族は歓迎され、世話係を紹介される。ジョーンのウィットに飛ぶ対応で場の雰囲気は和む。部屋のウェルカムスウィーツを頬張るジョセフを横目に、ジョーンはこれまでジョセフが出版した全作品が並ぶ本棚に手を伸ばす。

贈られたお祝いカードに友人が冗談で書いた差出人の名前、シルヴィア・フライは誰だと訊くジョセフに、デヴィッドは自分が書いた登場人物名だと笑う。ジョーンは、お父さんは疲れているのよ、と息子をたしなめた。

息が臭いから歯を磨けと言うジョーンに、ジョセフは怒っているのかと尋ね、ロビーで紹介された若いカメラマン女性には興味は無いと言い訳がましい。少し心臓が苦しいと訴えるジョセフの胸に耳を当て、ジョーンは大丈夫よと微笑む。

何となくつれないジョーンのムードを察し、ジョセフはこのイベントを楽しもうと言うが、ジョーンは何も言わず夫の側を離れた。

ジョセフにあこがれたジョーン

腕時計を外して眺めるジョーンは自分の学生時代を思い出す。1958年、スミス大学の学生だったジョーンは、教鞭を取っていたジョセフに出会う。ある日、自分の書いた小説についてコメントを貰うため、ジョーンはジョセフのオフィスを訪ねた。

2度読んだとジョセフは言い高く評価。但し、もう少し掘り下げて登場人物達に厚みを加えるよう助言し、ジョセフはクルミを手で割りジョーンに勧めた。一摘まみするジョーンに、ジョセフは子供が誕生して以来妻と外出していないと週末子守を頼む。

ジョセフの家を訪れたジョーンは、ジョセフの引き出しから「君を真に愛する」と妻に当ててメッセージが書かれたクルミを見つける。ジョーンは、赤ん坊をあやしながら、貴方のお父さんに恋をしていると告白した。

妻は作家ではない

ノーベル財団主催の立食会へ出席したジョセフは、物理学賞受賞者に紹介される。その受賞者は妻も科学者で、自分の仕事には辛口批評だと話す。ジョセフは、ジョーンは物書きではなく、デヴィッドは考えを発展させている途中だと紹介。

ジョーンは目を伏せ、デヴィッドの表情は硬くなる。科学者は、会えて光栄でしたとジョーンの名前を間違えて呼ぶ。ジョセフは、カメラマン女性に気づいて優しく笑いかけながら立ち止まる。一枚自分の写真を撮らせてから妻と息子の後を追う。

ホテルへ向かうリムジンの車中、父と息子の間で口喧嘩が始まる。止めに入るジョーン。自分の書いた短編について前向きな意見を貰えないデヴィッドは苛立っていた。

午後の催しに参加せずストックホルムを見学したいと言うデヴィッドに、ジョーンはお金を持たせ送り出す。乱暴に車の扉を閉めるデヴィッド。ジョセフの息子である事で、プレッシャーが掛かるのだとジョーンは言った。

デヴィッドは力不足だとするジョセフに対し、ジョーンはデヴィッドには才能があると話す。自分の賛同を求めるべきでは無いと意見するジョセフに、ジョーンは誰だって認めてもらいたいものだと返す。

足が痛いと履いている靴を脱ぐジョーンの足を膝に抱き、ジョセフはマッサージする。授賞式で自分に感謝する様なコメントはしないでくれとジョーンは頼む。誰でも妻に感謝する者で、しない人間はナルシストの愚か者だと思われるとジョセフ。

その通りじゃない、とジョーンは言った。どうしたんだ?と尋ねるジョセフに、自分のやるべき事だけやりなさいとジョーンは薄く笑った。

まだ結婚していたジョセフと関係を持つようになっていた学生のジョーンは、ある時ジョセフを介して女流作家に紹介された晩を思い出す。彼女は、女性作家の地位は低く軽く扱われるのでキャリアとして目指すなと忠告をした。

40年間隠し続けた秘密

ジョーンは、授賞式のリハーサルには同行せず1人で時間を過ごす事を決める。ジョセフに薬を忘れずに飲むように腕時計のアラームをセットした事を伝えて部屋を出た。そこへ、ナサニエルが近づいて来て、近くのバーでお酒を飲もうと誘う。

ナサニエルは、出版社から既にジョセフの伝記執筆を打診されていると明かし、ジョセフの度重なる浮気についても知っていると遠まわしに話す。ジョーンは、題材には事欠かないでしょうねと余裕の笑顔を向けた。

自分は犠牲者ではなく、もっと興味深い人間だとジョーンは付け足した。ナサニエルは知っていると前置き、ジョセフの経歴を調べているうちに、大学のアーカイブに残されていたジョーン執筆の小説を読み感服したと話す。

ジョーンは、作家になる事を諦めたが後悔は無く、内気な自分が作家として功績を残せるとは思わなかったと説明した。ナサニエルは、大学で見つけて読んだジョセフの作品を駄作と呼び、ジョーンの作品の方がジョセフが出版した初期の作品に似ている言う。

更に、才能のあるジョーンが日陰の身でジョセフの伝説を創り上げる役割にうんざりしており、誰かに本当の事を打ち明けたい筈だと捲し立てる。匿名にすれば夫を裏切っている気分にはならないし、自分の名前で書くべきだと迫るナサニエル。

ジョーンは素晴らしい物語だと褒め、伝記では無くフィクションを書いた方が良いとナサニエルに満面の笑顔を浮かべ席を立った。一方、ジョセフはリハーサル中に気分が悪くなり退席。着いて来た女性カメラマンとキスをしようとして腕時計のアラームが鳴る。

ジョセフはクルミをポケットから出し、カメラマンの名前とメッセージを書こうとするが、ムードが壊れて居づらくなった彼女はそそくさとその場を去って行った。

ジョーンがホテルへ戻ると、心配したジョセフが何処にいたのかと責め立てる。苛立つジョーンは、床に落ちたクルミを見つけた。ジョセフが隠そうとするのを引っ手繰ると、女性カメラマンの名前が書いてある。

ジョーンがクルミをジョセフに投げつけ口論に発展。そこへ、部屋の電話が鳴る。ジョーンが出ると、娘のスザンナから子供が生まれたと言う報せだった。ジョセフにもう一台の電話で一緒に話すようジョーンが急かす。

2人の顔は一気にほころぶ。男の子でマックスと名付けたと聞いたジョセフは、子供を電話に出すよう娘に頼む。泣き笑いのジョーン。夫婦は生まれたばかりの孫の声を聞き、嬉しそうにお互い抱きしめ合った。

ジョーンは、1人ベッドを抜け出してジョセフのデビュー作品「クルミ」を読みながら、ニューヨークの出版社で働いた1960年の事を思い出す。ニューフェースを探している編集者達は、傑作としながらも女性が書いたため難癖をつける。

編集長が若いユダヤ人の男は居ないか?とみなに問う。お茶くみをしていたジョーンは、心当たりがあると進み出た。ジョセフが書き上げた「クルミ」について正直な意見を求められたジョーンは、言葉に気を配りながらも、登場人物にリアリティが無いと話す。

怒りだしたジョセフは、別れようと切り出す。ジョーンと違って才能の無い自分は大学で教え、家で食事でも作れと言うのか、とジョセフが怒鳴る。ジョーンは、ジョセフの様にアイデアは浮かばす、誰も自分の作品など読まないと言いジョセフを抱きしめた。

自分を捨てないでくれとジョーンは泣き始める。貴方無しでは生きられないと呟くジョーンに気分を落ち着けるジョセフ。駄作で希望無しか?と問うジョセフに、自分が直すとジョーンは申し出た。

ある日、ジョセフが食事の支度をしていると、家に戻って来たジョーンは出版にこぎ着けた朗報を報告。2人は、ベッドの上に飛び上がり、ジャンプして喜ぶのだった。

ノーベル文学賞を受賞したのは…

ノーベル賞授賞式当日。ジョセフは、国王からメダルを授与する前に、作家として最高の賛辞を贈られる。檀上で挨拶に立つと、ジョセフはこの名誉に相応しいのは妻であると感謝し総立ちの拍手を浴びた。ジョーンは席を立ち会場を急ぎ足で出て行く。

焦ったジョセフは後を追う。2人がリムジンに乗り込むと、ジョーンはジョセフに分かれると告げた。スピーチの内容は本気だったと言うジョーンを嘲笑するジョーン。ジョセフは、君のものだと言い、授与したメダルをジョーンに渡そうとする。

ジョーンがジョセフの名前が刻まれているので要らないと固辞すると、ジョセフは窓を開けてメダルを放り投げた。ジョーンはその行為に動転。リムジンの運転手に頼んで車を止めてもらう。事情を聞いた運転手がメダルを探して見つけ、ジョセフに手渡す。

ホテルに戻ると、恥ずかしい事は何もしていない、自分達は共同執筆者だとジョセフは言った。ジョーンは、毎日8時間机に座って書いたのは自分であり、ジョセフは単に編集作業をしただけだと冷たい視線を向ける。

これまで一切の家事をこなし、ジョーンが集中して書ける環境を整え、才能の無い自分は惨めだったが結婚生活を投げ出さなかったとジョセフは恩着せがましい。ジョーンは、代わりに何度も浮気したのよねと言い返した。

前妻から自分を奪ったネタを使った話だけが唯一の良作だとジョーンを卑下したジョセフ。恥を知れと言って冷たい笑顔を浮かべたジョーンは、スーツケースに自分の服を入れ始め、今夜はデヴィッドの部屋に泊まり、帰国したら弁護士に連絡すると言った。

動揺したジョセフは、きちんと話し合おうと声色が変わる。ジョーンは、支える妻の役目をこなす間、ジョセフが脚光を浴び、妻は物書きでは無いと言う屈辱の言葉を聞く事に耐えられないと声を荒げ、ノーベル賞を受賞したのは自分だと怒鳴った。

ジョセフは、無神経で能無しの自分と何故結婚したのか教えてくれと真剣な眼差しでジョーンに尋ねた。分からないとジョーンは泣き出す。尚も荷物をスーツケースに詰めようとしたジョーンの目の前で、ジョセフが心臓を押さえて苦しみ出す。

ジョーンは、ジョセフに駆け寄りフロントに助けを求める電話を入れた。夫の手を握り、ゆっくりと呼吸をするように促す。僕を愛しているか?と尋ねるジョセフに、ジョーンは、とても愛しているわよと答えた。

嘘つきだなと苦笑するジョセフに、ジョーンは優しい笑顔を浮かべ、夫の頬にキスをする。意識が遠のき心肺停止するジョセフ。医療者が部屋へ入ってきてジョセフにAEDを施し心臓に電気ショックを与える。ジョーンは震えながら見守っていた。

帰国の機内、ジョーンの隣にはうたた寝するデヴィッド。フライトアテンダントが、ご愁傷様でしたとジョーンに声を掛けた。そこへ、ナサニエルが近づいて来る。ジョーンは、もしジョセフの才能を貶める様な事を書けば訴訟を起こすと静かに脅す。

ナサニエルはため息をついて席に戻った。やり取りを聞いていたデヴィッドが眉をひそめてジョーンを見つめる。帰宅したらデヴィッドとスザンナに全てを話すと母は言った。やっと誰かに明かす決心をしたジョーンの表情は明るかった。

『天才作家の妻 40年目の真実』を観た感想

濃厚な夫婦関係を描いた本作。自分の紡いだ言葉で世界を魅了する才能を持ちながら40年以上日陰に身を置き、夫がその脚光を浴び続ける姿を傍で見続ける妻ジョーンは密かに恨みを抱いていますが、最後まで献身的に夫に寄り添います。

一方、天才と呼ばれ、遂にノーベル文学賞を受賞するに至るジョセフは、小躍りするほど歓喜し、自分が手にした栄光だと体を震わせます。長年、表舞台で賞賛され続けると、人は虚構を信じてしまうのかもしれません。

妻が眩しく、羨み、そして妬ましく思ったところで、決して自分には手に入らない才能。その空しさも手伝い、ジョセフは何度も他の女性と浮気します。

ジョーンと別れない理由は、真に妻を作家として認めていたからであり、輝く才能を持つジョーンを心から評価し、ジョセフなりに愛していたからでしょう。

一方ジョーンは、全てを尽くしても裏切られ、それでも夫を去らない理由は、彼女もまたジョセフを認めているからです。自分には無いカリスマ性や人前で理路整然と自分の思考を語る能力をジョーンは持ち合わせて居らず、そこに40年前恋をしたのです。

2人が互いに言い合う「愛している」は、当初の恋愛という意味では無くなりますが、あなたが居て、私は在る、と言う発展した愛の形である事に間違いは無く、これは40年間毎日同じ布団で寝起きを共にした男女が築いた1つの絆。

他人同士、恨みや蓄積した怒りもあるでしょう。劇中ある通り、ジョーンは誰かに認められたいとずっと思い続け、ジョーンが生み出した傑作で賛美を得るジョセフの「妻は物書きでは無い」と言う言葉に我慢ならない屈辱を感じます。

それでも憎しみに変わらないのは、ジョセフ無しでは自分の作品が日の目を見なかった事を出版社に勤めていたジョーン自身が知っていたからです。そして、ジョセフもまた、その事を分かっています。

お互い自分に無い部分を認めて補い合う男女関係が結婚なのだと気付かされた映画で、台詞にない登場人物達の心情を視線一つで演じ抜く2人の名優だからこそ物語れる作品です。

特筆すべきは、本作を監督したビョルン・ルンゲの演出。長く舞台を指揮していたルンゲの撮影方法は、正に舞台を観ているかの様であり、映画だけが出来るクロスアップを絶妙に織り交ぜています。

主演のグレン・クローズも複数のインタビューでこの事に触れています。ルンゲは何処にカメラを持って来るかを熟知し、俳優の細かい感情表現を汲み取る能力が卓越していたと話します。本作は、アカデミー賞候補と称賛されるだけある秀作です。

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