映画「スカイスクレイパー」のあらすじとネタバレ！動画の無料視聴方法も紹介

史上最高に、デカい建物。史上最高に、ヤバい救出。
人気プロレスラーから華麗な転身を遂げ、今やハリウッドで最も稼ぐ俳優のひとりに挙げられるまでになった“ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソン。
今回は、義足というハンデを背負いながらも、愛する家族を守るため世界最大の超高層ビルにて奮闘する男をドウェイン・ジョンソンが熱演した『スカイスクレイパー』についてのあらすじとネタバレ、感想を大特集しますので最後までお付き合いください。

『スカイスクレイパー』の作品情報

監督と脚本を務めるのは、主演のドウェイン・ジョンソンとは『セントラル・インテリジェンス』でもタッグを組んだいたローソン・マーシャル・サーバー。
音楽は『トランスフォーマー』実写版シリーズなどを手掛けてきたスティーヴ・ジャブロンスキーが担当、ドウェイン・ジョンソンはプロデューサーとしても名を連ねています。

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『スカイスクレイパー』のキャスト

主演は今や『ワイルド・スピード』『ジュマンジ』など話題作に事欠かないドウェイン・ジョンソン。
主人公の妻役にはホラー映画『スクリーム』シリーズのネーヴ・キャンベル、主人公の雇い主となる大富豪役で『ダークナイト』『キャプテン・アメリカ／ウィンター・ソルジャー』などに出演経験のあるチン・ハン、捜査官役でスティーヴン・セガール主演の“沈黙シリーズ”に参加経験のあるバイロン・マンらが出演しています。

『スカイスクレイパー』のあらすじ・ネタバレ

10年前

10年前、アメリカ・ミネソタ州の田舎町。
レイ（ケビン・ランキン）と名乗る白人の男が人質を取って一軒家に立て籠る事件が発生した。

人質はレイの前妻と子供2人、レイは自暴自棄に陥っており非常に危険な状態だった。
レイは警察との交渉に一切応じず、警察はウィル・ソーヤー隊長（ドウェイン・ジョンソン）率いるFBIの制圧部隊を投入する強行手段にうって出たのだ。

ウィルの部隊は家に突入、前妻と子供1人を救出したが、レイは依然としてもう1人の子供を人質に取ったままであった。
ウィルの説得にようやく応じたレイは子供を解放する素振りを見せながら、何と自爆装置のスイッチを押したのである。

気がつくと、ウィルは瀕死の重傷を負って海軍病院に搬送され、そこで女医サラ（ネーヴ・キャンベル）の執刀による緊急手術を受けるのだった。

世界最大の超高層ビル「ザ・パール」

現在の香港。
その中心部には、今や世界最大の超高層ビル「ザ・パール」が聳え立っている。

香港きっての大富豪ジィ・チャオ（チン・ハン）が建てたこのビルは最上階にある巨大な球形がシンボルの全長1km・240階建ての超高層ビルで、各エリアにはオフィスや商業施設、マンション、都市公園などを併設した謂わば「ビル全体がひとつの都市」であり、また巨大タービンによって自力でエネルギーを賄えるシステムを備えた最新鋭ハイテクビルでもあるのだ。

10年前の事件で左足を失いながらも一命を取り留めたウィルはFBIを去り、担当医だったサラと結婚、今では娘のジョージア（マッケンナ・ロバーツ）と息子のヘンリー（ノア・コトレル）の父親となっていた。
義足での生活にも慣れたウィルは、FBI時代の同僚で友人のベン・ガレスピー（パブロ・シュレイバー）の紹介でザ・パールのセキュリティを任されることになり、家族を連れて香港に移住、このザ・パールの98階に引っ越したのである。

初出勤の日、緊張するウィルはサラに励まされ、仕事に臨むことになった。
サラはジョージアとヘンリーを連れてパンダを見に行くことになり、エレベーターでベンと落ち合ったウィルは最上階の220階へと向かうのだった。

ザ・パールのセキュリティ

チャオのオフィスはザ・パールの最上階にあり、入り口には指紋認証システムが内蔵された2体の魔除けの像が置かれていた。
チャオと初対面したウィルは部下のアジャニ・オケケ（エイドリアン・ホームズ）とピアス（ノア・テイラー）を紹介され、早速ザ・パールの概要について説明を受けたのだ。

ザ・パールのセキュリティセンターはここから約2km離れた場所にあり、遠隔操作により常時全てのセキュリティが管理されているのである。
ウィルはチャオからセキュリティシステムにアクセスできる唯一のタブレットを託され、顔認証を受けたのち、チャオから「見せたいものがある」と言われて席を外すのだった。

ベンは何者かとメールのやり取りをしていたのだ。

ウィルが通された場所はザ・パールの最上部にある球状の空間、チャオ曰く「これが真の“パール”だ」というところであった。
内部には2万5千枚ものの反射板パネルや超小型8Kカメラによって様々な映像を投影することができ、それはチャオのスマートウォッチひとつで捜査可能である。

ウィルはパネルが投影した。香港全体を見渡す光景に驚愕するのみだった。

謎の集団

ウィルはベンと共にスターフェリーに乗り、これからの仕事への期待と不安を語り合った。
二人がいざ下船しようとしたその時、刃物を持った謎の男が襲い掛かり、ウィルのバッグを奪って逃走してしまったのだ。

男は拳銃を発砲しながら逃走、ウィルは揉み合った際に腕を怪我してしまったのである。
その頃、ザ・パールの地下ボイラー室では突然壁に穴が開き、そこから謎の武装集団が侵入してたのだった。

ウィルはベンの自宅で怪我の手当てをしてもらい、サラに電話をかけたところ、ヘンリーがキャンディを舐めたら体調を崩したというのでこれから帰宅するというのだ。
ウィルのタブレットは密かに上着に隠しており無事だったのだが、それを見たベンは別の部屋で何者かに電話をかけたのである。

一方、ザ・パールに帰宅したサラたちは、管理会社の作業員に変装した集団のリーダー、コレス・ボタ（ローランド・ムーラー）と遭遇した。

ヘンリーの様子が気になるウィルは自宅へ戻ろうとするが、ベンは「バッグに入れておくべきだった」などと呟くと突然ウィルに拳銃を向け、タブレットを渡すよう要求するのだった。
ベンがボタ一味とつるんでいることに気付いたウィルは揉み合いとなり、義足を外されて追い詰められてしまうが、ベンはウィルを撃とうとして誤射、瀕死の重傷を負ってしまったのだ。

ベンはウィルの応急手当ての甲斐もなく、ボタ一味はウィルのタブレットを狙っていると告げると息を引き取ったのである。

その頃、集団はマンションエリアの床一面に特殊な薬剤を撒き、ボタは「本当の意味を理解できるはずだ」と呟きながら発煙筒を火災警報器にかざしていた。
薬剤は水に反応して発火するものであり、スプリンクラーが作動するとエリアは瞬く間に炎に包まれていったのだった。

避難警報を受けたサラは部屋に子供たちを残して様子を見に行き、チャオは消火装置を信頼しきっており逃げることはしなかったのだ。

奪われたタブレット

ウィルは義足を装着、タブレットを持ってベンの部屋から出ようとした時、ボタ一味が発砲してきたのである。
ウィルは窓から非常用梯子を伝って逃げようとしたが、腕の傷にもがき苦しんでいるうちに一味の女シャ（ハンナ・クイリヴァン）にスタンガンで気絶させられ、タブレットを奪われてしまうのだった。

シャはウィルの顔認証を使ってタブレットのロックを解き、用済みとして始末しようとしたところ、その場に警察官が駆け付けて銃撃戦となり、意識を戻したウィルは白バイを奪うとザ・パールへと向かったのだ。

その頃、ザ・パールでは住民たちが一斉に避難していたが、火元の98階には未だにサラとジョージア、ヘンリーが取り残されたままであった。
しかし、現場に急行した香港警察のウー捜査官（バイロン・マン）のチームの情報によると、98階には誰も住んでいないことになっていたのである。

異変に気付いたチャオはサラたちを最上階に避難させるよう部下に命じる一方、シャたちはセキュリティセンターを乗っ取り、スタッフや警備員らを全員殺害すると奪ったタブレットを使ってザ・パールのセキュリティシステムにアクセス、全てのセキュリティと消火システムをシャットダウンしてしまったのだった。

決死の大ジャンプ

ザ・パール周辺は警察に封鎖されており、身動きの取れないウィルはサラに電話をして事態を知ったが、ボタ一味は更に96階から人工的に火災を発生させたのだ。
このままでは炎がダクトを伝って最上階に到達するのは時間の問題であり、チャオはやむなくヘリコプターで脱出することを決断、その前に秘密の隠し部屋にある金庫からあるデータを取り出そうとしたのである。

その頃、ウィルは白バイを奪ったことで警察から追われる身となってしまい、危うく逮捕されそうになるも、ザ・パールに隣接する巨大なクレーン塔に気付くとその場から逃げ出すのだった。
一方、ウィルの過去の経歴を知ったウー捜査官は、彼がかつて人質救出のエキスパートだったことに着目したのだ。

クレーン塔に辿り着いたウィルは義足を引きずりながらも必死でよじ登り、その様子はマスコミのヘリを通じて香港全土に緊急生中継されることとなったのである。
警官隊がクレーン塔に突入するなか、ウィルはクレーンを操作して先端部をザ・パールに向けるのだった。

一方、チャオは火災を引き起こしたのはボタ一味であり、その狙いがチャオの持つデータであることに気付いたのだ。

ウィルはクレーンの反動を利用してザ・パールの窓ガラスを叩き割ると、突入してきた警官隊を振り切り、ザ・パール目がけて決死の大ジャンプに挑んだのである。
（これがポスターのシーン）

何とかザ・パールに辿り着いたウィルの姿を、全ての香港市民は固唾をのんで見守っていたのだった。

チャオのデータ

サラはジョージアとヘンリーを連れてザ・パール内の都市公園へと逃げ込んだが、ここにも炎が迫って来ていた。
一方、ヘリに向かうチャオだったが、既にヘリはボタ一味に乗っ取られており、チャオはピアスが一味の仲間であることを知ったのである。

ボタはチャオの持つデータを奪おうとしたが、瀕死の重傷を負ったアジャニが命がけでヘリを暴発させた隙にチャオは逃げ出し、セキュリティセンターからもタブレットからもアクセスすることのできない隠し部屋に逃げ込むのだった。
ボタはこの部屋に入ることのできるのはチャオの他にはウィルしかいないことを知っており、彼を誘き寄せるためにサラたちを利用しようと目論んだのだ。

家族を救え！

ウィルはダクトテープで傷の応急手当てを行い、ビル内の端末にアクセスしてサラたちが公園に逃げ込んだことを知ったのである。
一方のサラたちはピアスに襲われ、逃げ惑う途中ではぐれてしまったが、間一髪で駆け付けたウィルはピアスを炎の中に突き落としてサラを救うのだった。

ウィルとサラはまずヘンリーを救い出し、ウィルはサラとヘンリーをエレベーターに乗せて脱出させ、一味に追われているジョージアと合流したもののボタたちに捕まってしまったのだ。
ボタはウィルにチャオの隠し部屋をこじ開けるよう命じ、さもなければジョージアを殺すと脅すと彼女を上階に連れ去ってしまったのである。

ビル内の端末でサラとヘンリーが無事保護されたことを知ったウィルは、チャオの隠し部屋に入るにはタービン内部にあるキーを解除する必要があることを知るのだが、そこに向かうには一旦ビルの外に出る必要があるのだった。

一方、ヘンリーと共にウー捜査官に保護されたサラは一味がスカンジナビア訛りの言葉を話していたと証言、データからボタは3つの犯罪組織を率いる国際指名手配犯であること、そしてボタ一味が所持していたバッグのブランド名から一味が脱出用にパラシュートを用意していたことを突き止めたのだ。

チャオの部屋に向かえ！

ウィルは像を使って窓ガラスを打ち破り、管内のロープを命綱代わりにすると、両手両足にダクトテープを括り付けて外に出、「愚かな行為だ」と呟きながら窓沿いを伝って巨大な配管部に辿り着き、ケーブルのひとつを切断して隠し部屋のロックを解除したのである。

その頃、ウー捜査官のチームはボタ一味がパラシュートで降下するとみられる位置は対岸の埠頭だと特定、ウィルの無実を証明するためサラも警官隊に同行することにするのだった。
出発しようとするサラやウー捜査官らが見守るなか、ウィルは義足に繋いでいた命綱が外れそうになりながらも何とか這い上がり、チャオが閉めようとした部屋のドアの隙間に義足を挟み込んで入り込んだのだ。

チャオはウィルに真相を語り始めた。
ボタはザ・パールの建設が始まった頃にチャオに近づき、労働力をネタにチャオを強請って大金を手にしたのだが、チャオはボタの金の流れを追って彼らがマネーロンダリングをしている事実を突き止め、そのデータを当局に提出しようとしたのを襲撃されたというのである。

ウィルはデータと引き換えにジョージアを救い出すプランを立て、渋るチャオにある提案をするのだった。

ボタ一味を制圧せよ！

ボタ一味が最上階でパラシュートの準備をする中、ウィルはチャオを連れて現れた。
データを渡せというボタの要求にウィルは応じようとしたが、チャオはウィルとの打ち合わせを無視してデータの提示を拒否、代わりに1名分のパラシュートを要求したのだ。

しかし、これはウィルとチャオによる芝居であり、二人は隙を突いて逃げ出したジョージアと共に逃げ出すのだった。
実は、ボタ一味が飛び降りようとした場所は球状空間のパネルが映し出した偽の景色であり、ウィルとチャオはまんまと罠に嵌ったボタ一味らを一人ずつ仕留めていったのである。

一方、ウー捜査官率いる警察隊はパラシュート降下地点と思われる埠頭に向かい、待機していたシャのチームと銃撃戦となった。
パトカー内に潜んでいたサラはシャに見つかり殺されそうになったが、駆け付けたウー捜査官がシャを逮捕、サラはその際にシャが落としたタブレットを奪還するのだった。

その頃、ウィルは負傷したチャオから拳銃を受け取り、ジョージアを人質に取ったボタと対峙、パネルの映像を使ってボタを騙し討ちにすると炎の中へと突き落とし、ようやくジョージアを助け出したのだ。

脱出

ウィルとジョージアの周りは既に火の海に囲まれ、もはや逃げ道は塞がれてしまっていた。
サラはタブレットがザ・パールの管理システムであることに気付くと、必死で消火操作を試みるが上手く起動してくれなかったのである。

死を覚悟したウィルがジョージアを抱きしめているその時、サラはあるコマンドをタップするとザ・パールの全てのシステムはシャットダウンされ、その直後に再起動されてスプリンクラーが作動、瞬く間にザ・パールの火災は鎮火していったのだった。

何をしたのかと尋ねるウー捜査官に、サラは試しにシステムを再起動してみたのだと答えたのだ。

命拾いしたウィルとジョージア、チャオは救助ヘリに助け出され、ウィルはデータをチャオに返しながら「これからどうする？」と問うと、チャオは「（ザ・パールを）再建するよ」と答えたのである。

香港市民やマスコミの喝采を浴びながら地上に戻ったウィルとジョージアは、サラやヘンリーと再会を果たすと強く抱きしめ合うのだった。
ウィルはウー捜査官に「俺は幸運な男だ」と告げると、家族を伴ってその場から立ち去っていった。

『スカイスクレイパー』の感想とまとめ

ポスターを飾る、クレーン塔から超高層ビルへ決死の大ジャンプを敢行する主人公の姿が印象的な本作。
今やハリウッドで最も稼ぐスターの仲間入りを果たした“ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソンが本作で表現したのは、義足というハンデを背負った役どころです。
評論家からは『ダイ・ハード』第1作との類似を指摘されている本作ですが、『ダイ・ハード』の主人公ジョン・マクレーン刑事（演：ブルース・ウィリス）は“世界で一番運の悪い男”なので、本作ラストでのジョンソン演じる主人公ウィルの台詞「俺は幸運な男」は『ダイ・ハード』へのオマージュの証だったのかもしれませんね。

本作の制作にあたって、制作陣はパラリンピックに過去3度出場を果たし、また義足でエベレストを制した経験を持つジェフ・グラスブレナー氏をアドバイザーに迎え、ジョンソンは彼の徹底的な指導のもと役作りに励み、過去のトラウマを抱える主人公像を作り上げていきました。なお、義足のシーンは左足に特撮では定番のグリーンシートを巻き、CG処理で再現しています。
そして、ジョンソンや本作でメガホンを執ったローソン・マーシャル・サーバー監督、プロデューサーのボー・フリンらは声を揃えて、義足でも困難に立ち向かうヒーロー像を描くことで障がいを抱える人たちに勇気を与えたかったと語っています。

本作の舞台である超高層ビル「ザ・パール」はデザインを実際に海外の有名建築物の設計に携わった著名建築家エイドリアン・スミス氏に以来、本作のプロモーションでわざわざ公式サイト（http://skyscraper-movie.jp/thepearl/）まで作る徹底ぶりで世界観の創出を行っています。
そして『ダイ・ハード』第1作当時にはなかった最新鋭IT技術を惜しみなく注ぎ込んでは物語のカギを握る存在にまでしており、主人公の設定もこの超高層ビルのセキュリティシステムを随から随まで知り尽くした人質救出のエキスパートという設定にしており、元プロレスラーならではの圧倒的な筋肉とパワーを持つジョンソンの演技力と相まって物語に説得力を与え、なおかつこの作品で最も伝えたかったであろう“家族との絆”をも併せて描くことに成功しています。
本作では敵側の目的の描写が弱いという難点はあったもの、序盤で描かれた、片足を失うきっかけになった事件で人質の子供を守れなかったトラウマも、主人公をただのスーパーヒーローではない人間味溢れる存在にしているともいえましょう。