名探偵コナン劇場版 ゼロの執行人のあらすじネタバレと感想!安室透はどうなる?

安室透で大人気作品となった名探偵コナン ゼロの執行人。今回は劇場版(番外編を除く)通算22作目であり、シリーズで初めて興行収入が90億円を突破するメガヒットとなり話題となった2018年作品『名探偵コナン ゼロの執行人』についてのあらすじとネタバレ、感想をご紹介します。

映画好き:彩

安室透すごくかっこいい!私名探偵コナンの映画を見るのは初めてだけど、すっかりファンになっちゃった!
名探偵コナン ゼロの執行人でファンになったという人が結構いるみたいだね!まだ見たことがない人の為に名探偵コナン ゼロの執行人のネタバレを紹介していくよ。

映画マニア:翔太

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映画好き:彩

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映画マニア:翔太

『名探偵コナン ゼロの執行人』の作品情報

タイトル:名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)
監督:立川譲
脚本:櫻井武晴
原作:青山剛昌
製作:久保雅一、隅田壮一、今村司、中島一弘、大田圭二、鈴木義治
公開:2018年4月13日(日本)
出演:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平、古谷徹、林原めぐみ、茶風林、緒方賢一、松井菜桜子、岩居由希子、高木渉、大谷育江、高島雅羅、博多大吉、上戸彩 など

監督は『モブサイコ100』などを手掛け、本作がコナン劇場版シリーズ初参戦となる立川譲。
脚本は『相棒』『科捜研の女』などを手掛け、本作がコナン劇場版シリーズ4度目の参加となる櫻井武晴が手掛けています。
主題歌は福山雅治が本作のために書き下ろした「零 -ZERO-」です。

『名探偵コナン ゼロの執行人』のキャスト

主人公・江戸川コナン役の高山みなみをはじめ、テレビ版・劇場版両方のレギュラーキャストが引き続き続投しています。

本作では、レギュラー陣の古谷徹が演じるキャラクター「安室透」(命名の由来は古谷徹のはまり役である『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイから)が物語のカギを握る最重要人物として活躍します。

なお、安室は公安では本名の“降谷零”、毛利小五郎の弟子で喫茶店「ポアロ」店員の時には“安室透”、コナンの宿敵である国際犯罪組織「黒の組織」に潜入捜査する際にはコードネーム“バーボン”という3つの名を使い分けており、本項では“安室透”表記で統一しますのでご了承ください。

映画好き:彩

「殴ったね!オヤジにもぶたれたことないのに」のセリフで有名なアムロ・レイだよね!まさか同じ声優さんがやってたなんてびっくり!
名前の由来もアムロ・レイから来てるからすごい!でも、最近の子はアムロ・レイなんて知らないよね・・・

映画マニア:翔太

『名探偵コナン ゼロの執行人』のあらすじ・ネタバレ

サミット会場爆破

阿笠博士(緒方賢一)の家では、江戸川コナン(高山みなみ)と「少年探偵団」(吉田歩美(岩居由希子)、小嶋元太(高木渉)、円谷光彦(大谷育江))が阿笠が開発した高性能ドローンのテスト飛行に立ち会っていたのだ。

その後、コナンと灰原哀(林原めぐみ)はテレビで、東京湾の埋立地に建設された統合型リゾート施設「エッジ・オブ・オーシャン」関連のニュースを見たのである。
「エッジ・オブ・オーシャン」は来週の5月1日に開幕する東京サミットの会場であり、国際会議場、ショッピングモール、灯台の代わりも果たすカジノタワーを併設したものだった。

警視庁はサミット警備に万全の体制を敷き、公安警察の特別機関「ゼロ」に所属する捜査官・安室透(古谷徹)や警部補・風見裕也(飛田展男)らも警戒にあたっていた。

ところが突然、国際会議場が大爆発を起こしたのだ。

安室は燃え盛る会議場を見つめていた。

無人探査機「はくちょう」

その頃、テレビではサミットと同じ5月1日に火星から帰還する予無人探査機「はくちょう」の特集が組まれていた。
「はくちょう」は、本体は大気圏で燃え尽き、サンプルを積んだ直径4mの誘導用GPS搭載カプセルのみがパラシュートで日本近海に帰還するというものである。

外では少年探偵団がドローンの取り合いをしており、阿笠はいっそコントローラーを3つに分けようかとぼやいたのだった。

その時、緊急ニュースで国際会議場の爆発事故が報じられたのだ。
爆発で警察官数名が死傷したといい、コナンはテロではないかと疑ったが、ニュースを見た阿笠はサミット前にテロが起こるとは到底考えられず事故なのではと思ったのである。

納得したコナンに、灰原は爆発直後の防犯カメラの映像に一瞬だけ安室の姿が映ったことを知らせたのだった。

サミット会場は変更となり、警視庁では目暮十三警部(茶風林)らが出席する捜査会議が招集され、捜査にあたった佐藤美和子警部補(湯屋敦子)や高木渉巡査部長(高木渉)は現場からは爆発物は検出されず、会議場地下の厨房から大量のガスが検出されたことから、爆発はガス爆発であると報告したのだ。

ガス栓はネットで遠隔操作が可能なタイプであり、佐藤や高木はガス栓の不具合によるものと考えたのである。

そこに爆発で負傷した風見が現れ、発火元は高圧ケーブルであり、そこから指紋が検出されたと報告したのだった。
現場は警察関係者と工事関係者しか入れず、風見は指紋を照合した結果、かつて刑事だった毛利小五郎(小山力也)の指紋と一致したと報告したのだ。

阿笠博士のクイズ

4月28日。
小五郎が経営する「毛利探偵事務所」に家宅捜査が入り、小五郎は会場に一度も行ったことがないと否定するなか、小五郎の娘・蘭(山崎和佳奈)と共に立ち会ったコナンは公安の風見が捜査を仕切っていることに違和感を感じたのだった。

その時、蘭はコナンの正体である工藤新一(山口勝平)に電話をかけ、コナンは蝶ネクタイ型変声機による新一の声で「俺も調べてみる」と告げたのだ。

コナンは阿笠に電話をかけ、あることを頼んだのである。
(コナンは新一名義とコナン名義の2台のスマホを所持している)

一方、コントローラーを3つに分けてもらった少年探偵団は今度は3つともモニターをつけてほしいと要求、阿笠は次のクイズに答えたらつけてやると約束したのである。

「ひらがなの行の中で一番スケールの大きいものは次のうちどれだ?
1.あ行 2.か行 3.さ行 4.た行」
(答えは後述の『感想とまとめ』にて)

灰原の出したヒントにより光彦は見事に正解を言い当てたのだった。

小五郎、逮捕さる

コナンは高木刑事から捜査状況を聞き出し、当初は事故として処理されるはずなのが事件として扱われることになった経緯、捜査は公安が担当することになったことなどを知ったのだ。

その頃、毛利探偵事務所では、風見が小五郎のパソコンから見つかったとしてサミットの日程表や会場の見取り図などを突き付けていた。
蘭は親友の鈴木園子(松井菜桜子)と一緒に、パソコン音痴である小五郎がそんなことできるはずがないと訴えたが、風見は任意同行を拒絶した小五郎を公務執行妨害とみなして逮捕してしまったのだった。

コナンは風見に、小五郎に動機はあるのかと問いかけたが、風見は事情聴取で明らかにするとして小五郎を連行していったのだ。

その直後、喫茶店「ポアロ」から、安室が何事もなかったかのように出てきたのである。

守らなくてはならないもの

コナンは、公安は事件が事故扱いされることを恐れて容疑者をでっち上げたのではないかと安室を問い詰めたが、安室は「警察は証拠のない話には付き合わない。僕には命に代えても守らなくてはならないものがあるからさ」と反論したのである。

コナンはその言葉に、今回は安室が敵として立ちはだかるであろうことを予感したのだった。

追い詰められた小五郎

その夜、蘭は母で弁護士の妃英理(高島雅羅)に助けを求め、肉親の弁護はできないという英理は代わりの弁護士を探すと約束してくれたのだ。

その頃、安室は風見と密かに連絡を取り合い、風見は「2291」を投入すると告げたのである。

4月29日。
小五郎のパソコンからガス栓にアクセスした形跡が発見され、風見は小五郎の送検を決定したのだった。

一方、英理は複数の弁護士に連絡したものの、誰も有名な“眠りの小五郎”を弁護しようという者は現れなかった。
そこに白鳥任三郎警部(井上和彦)が現れ、小五郎の捜査状況と送検の情報を伝えたのだ。

コナンは、阿笠と灰原が現場の爆発物の破片から照合されたものが「IoT圧力ポット」であることを知ったのだ。
それはスマホによる遠隔操作で温度や圧力などの管理ができるというものである。

その時、コナンたちはコナン名義のスマホが何者かにハッキングされていることに気がついていなかったのだった。

連戦連敗の弁護士

小五郎の東京地検への送検が決まった。

コナンは英理の法律事務所に向かうと、そこには小五郎の弁護をさせてほしいというフリーの弁護士・橘境子(上戸彩)が訪れていた。
橘はこれまで数多くの公安事件を担当してきたというのだが、いずれも全敗だったというのである。

英理は公安事件は難しいものだとして一応理解を示したが、蘭は橘を信用できず、国選弁護人に頼むべきだと主張したのだった。
しかし、英理は自分が口出しできない国選弁護人よりは橘の方がコントロールしやすいと考えたのだ。

夕方。
東京地検へ送検された小五郎は、担当となった凄腕検事の日下部誠(川島得愛)の取り調べに対しても「誰かが俺をハメたに違いない」と全面否認を続けていた。

裁判に強い日下部が担当になったことを知った英理や橘は怖気づいたが、コナンはかつて日下部や橘が担当した事件の中からアメリカの宇宙航空局「NAZU」への不正アクセス事件に目を付けたのである。

その夜。
日下部は上司の岩井紗世子統括検事(冨永みーな)に小五郎の動機が全く見当たらず、小五郎のパソコンが第三者の中継地点にされている可能性を報告したが、岩井は翌日にも起訴することにしていたのだった。

何者かが小五郎に罪を被せたのではと考えた日下部は、警察に追加調査を依頼すべきだと主張したが、岩井の考えは変わらなかった。

安室の不穏な動き

4月30日。
日下部は独断で追加調査を依頼したが、公安は既に小五郎を起訴する方針を固めていた。
英理はなぜ検察が起訴に口を出すのか不審に思ったが、橘は公安に関しては事情が異なると語り、小五郎は間違いなく起訴されるとの見方を示したのである。

コナンは、まるで小五郎の起訴を望んでいるかのような橘の態度に疑いを抱いたのだった。

コナンは警視庁で目暮警部から捜査状況を聞き出そうとしていたところ、偶然にも居合わせていた安室がわざとらしく「毛利先生がどうしたって?」と聞いてきたのだ。

安室の態度に益々不信感を募らせたコナンは、安室と入れ違いで現れた風見に駄々をこねるフリをして盗聴器を取り付けたのである。

小五郎、起訴される?!

英理の事務所に戻ったコナンは、コナン名義のスマホの電池が切れていることに気が付いたのだ。
いつもより電池の減りが早いことに疑問を抱きながらも英理から充電器を貸りたコナン。

その時、橘が検察から提示された証拠資料を持ち帰ってきたのだった。

実は、コナン名義のスマホをハッキングしていたのは安室であった。
そのことを知らないコナンたちは、英理から間もなく小五郎が起訴されることを知らされたのだ。

コナンは証拠資料の中から、現場で発見された黒いガラス片の鑑識写真に注目したのである。

その直後、小五郎の公判前整理手続が決まり、日下部はなぜ担当検事である自分を通さず一方的に手続きを進めたのかと岩井を問い詰めていたが、岩井は公安警察の意に従ったまでと答えるのみであった。

その夜、安室は風見に、今回使った違法手段のカタをいずれつけねばならないと語ったのである。

コナンは、風見につけた盗聴器で二人のやりとりを聞いていたのだった。

安室は人殺し?!

5月1日。
東京地方裁判所では小五郎の公判前整理手続が行われていた。

英理たちと行動を共にしていた橘は突然席を外し、盗聴器の信号で風見が来たことを知ったコナンは橘と風見が接触したことを知ったのである。

その後、捜査会議に出席した風見は、爆破現場への不正アクセスに「Nor(ノーア)」というソフトが使われていたことを報告したのだった。
「Nor」はIPアドレスを復号化して複数のコンピューターに不正アクセスできる匿名性の高いソフトであり、風見は「Nor」の脆弱性を突けば事件の真相に辿り着けるのではと持論を述べたのだ。

コナンは一部始終を盗聴していたが安室に見破られてしまったのである。
「毛利小五郎のこととなると、君は一生懸命だね。それとも蘭のためかな?」

安室は風見から盗聴器を見つけると「これでよく公安が務まるな」と叱って去って行ったのだ。

風見は既に安室の正体を見破っているというコナンに「君の言う安室という男は“人殺し”だ」と語り、去年に拘置所で取り調べた人物を自殺に追い込んだことを明かしたのだった。

IoTテロ勃発

捜査会議において小五郎の起訴が正式決定しようとしていたその時、都内各地でテレビ、パソコン、スマホ、カーナビ、電子レンジ、エアコン、洗濯機などあらゆる電化製品が突然発火するという謎の現象が勃発したのだ。

折しもこの日は東京サミットによる厳戒態勢下、日本政府や警察は対応に追われ、各国代表からは戸惑いの声が殺到したのである。

コナンは、この現象は爆破事件と関連があると断定、目暮警部に電話でこれは「IoTテロ」だと伝えたのだった。
犯人はネットワークに繋がる電化製品を無差別に狙っており、先日の爆破事件もIoT圧力ポットが起爆剤となったのだ。

これは拘留中の小五郎にはできないことであり、英理はこれで裁判に勝てると意気込み、蘭は新一が裏で尽力してくれたのだろうと思ったのである。

ところが、橘は予め日時さえ設定しておけば遠隔操作できるとして、小五郎の起訴は十分に可能だと発言したのだ。

コナンは橘に公安の話を振って揺さぶりをかけ、橘は公安には民間人の協力者が沢山いると語ったのである。

コナンは橘がまだ何か隠していると考え、違和感をより一層募らせたのだった。

橘の過去

IoTテロの件を知った安室はこれで違法捜査にカタをつけられると風見に告げ、「僕以上に怖い人物が二人いる。そのうちの一人はまだ子供だがね」と語ったのである。

小五郎のパソコンから不正アクセスの痕跡が発見された。
小五郎のパソコンは中継点にされたに過ぎず、拘置所の小五郎はアクセスポイントにいることは不可能であり、都内のIoTテロに「Nor」が使われたことが判明したのだった。

その頃、コナンは英理の事務員の栗山緑(百々麻子)に橘に関する調査資料の収集を依頼していたのだ。

資料によると、昨年、橘の事務所の事務員だった羽場二三一(博多大吉)という男がゲーム会社へ侵入して逮捕されたというのである。
羽場はちょうど1年前の5月1日に拘置所で自殺したといい、コナンは羽場こそが安室が自殺に追いやったと疑うのだった。

小五郎、不起訴に

東京地検では、岩井が日下部に小五郎を不起訴にするよう命じていた。
小五郎の指紋も何者かに転写された可能性が強いとのことだった。

その直後、岩井の胸ポケットのスマホが発火したのだ。
そのスマホには「Nor」からの不正アクセスがあったのである。

遂に小五郎の不起訴が決まった。

英理と緑、白鳥は羽場の事件を岩井が担当していたことを知るが、そこに戻ってきた橘は岩井はこの事件をきっかけに出世したというのだった。

橘はコナンに、羽場の件を語り始めたのだ。

橘と羽場

羽場は元々司法修習生として裁判官を目指していたのだが、4年前に裁判官不適格となり、司法研修所での修了式で揉め事を起こしていたのである。

コナンはなぜ羽場を雇ったのか橘に聞くと、橘は「人には表と裏があるの。君が見ているのはその一面にすぎない」と語り、今は自分は用済みになったとして去っていったのだった。

コナンは白鳥から、昨年のNAZUの不正アクセス事件は「Nor」が使われたものであり、警察はNAZUに捜査協力を依頼していることを聞いたのだ。

コナンは「はくちょう」の帰還の日がサミット開幕と同じ本日であることに気づき、緑にNAZU不正アクセス事件の情報を集めるよう頼んで外に飛び出していったのである。

コナンの後を安室が車でつけていた。
コナンはスマホのハッキングに気付いていたと語り、真犯人の存在を伝えると、その目的が公安警察への復讐だと告げたのだ。

「はくちょう」、ハッキングさる

コナンは、事件の発端は昨年のNAZU不正アクセス事件であり、羽場の自殺とも関わっているというのである。

犯人の復讐はまだ終わっていないと確信したコナンは、阿笠から「はくちょう」はあと1時間弱で大気圏に突入すると聞き、犯人は「はくちょう」を警視庁に落とそうとしていることを見抜いたのだ。

蘭と英理、園子は警視庁に釈放された小五郎を迎えに来たが、警視庁周辺に停電が発生した。
周辺に厳戒態勢が敷かれ、小五郎らは目暮警部に引率されて「エッジ・オブ・オーシャン」のカジノタワーへ避難したのである。

「はくちょう」のハッキングは特殊なコードで行われており、NAZUからの捜査は不可能だった。

安室はコナンに「協力者になってほしい。死んだ人間を蘇らせるのさ」と告げ、二人は手を組むことにしたのだ。

真犯人

阿笠、灰原、少年探偵団はドローンを警視庁付近へと飛ばしたのである。

警視庁に着いたコナンと安室は、逃げ惑う人々の中でスマホを使ってNAZUへと不正アクセスしていた人物を見つけて取り押さえたのだった。

一連の事件の真犯人は、何と日下部であった。

黒いガラス片は圧力ポットの部品であり、日下部は犯人しか知りえないその情報を証拠として提供するという湖を犯したのだ。

さらにコナンは、日下部は自らが担当した不正アクセス事件の手口を参考にしたことを指摘したのである。

観念した日下部は、その動機が公安警察の失墜を狙ったものであることを白状、民間人の犠牲者が出ないように標的を公安関係者に絞ったと明かしたが、コナンはその身勝手さを非難したのだった。

日下部は、羽場が自分の協力者だったことを打ち明けたのだ。

不正アクセスのデータがゲーム会社にあったことから、日下部は羽場を使ってデータを奪取しようとしたのである。
羽場とは任務の枠を超えた“使命感”で繋がっていた日下部は、羽場の死に強い衝撃を受け、その日から公安警察への復讐を狙っていたのだった。

生きていた羽場

コナン日下部に「はくちょう」へのアクセスコードを白状するよう要求したが、それでも日下部は頑なに明かそうとはしなかった。

ところが、日下部はコナンが見せたスマホのライブ映像に言葉を失った。
何と死んだはずの羽場が警視庁の屋上にいたのだ。

実は、安室は密かに羽場の死を偽装して匿っており、羽場は日下部が自分を拾ってくれたことに感謝しながらもコードを教えてくれるよう頼んだのだった。

日下部は涙を流しながらコードを教えたのだ。
ところが、既に「はくちょう」はカプセルを放出しており、“ブラックアウト”に入ったため遠隔操作は不可能だった。

日下部は慌てて警視庁の屋上へと向かったが羽場の姿はなく、安室はあのライブ映像は阿笠がドローンと阿笠宅に匿われた羽場を使った合成映像だったと明かしたのである。

「はくちょう」落下を阻止せよ

コナンは大量の爆薬でカプセルの軌道を太平洋まで変える作戦を思いついた。
風見が調達した爆薬を阿笠のドローンで落下予測地点に運び、爆発させるというものだった。

作戦は成功し、カプセルは軌道を逸れて落下していった。

羽場は逮捕される日下部に「私たちはいつでも一心同体です」と告げたその時、橘が風見と共に現れたのだ。

コナンの読み通り橘は風見の協力者であり、「2291」というコードナンバーを与えられていた。
橘は4年前、公安警察から要注意人物としてマークされていた羽場を雇うよう風見から依頼され、行動を報告するよう命じられていたが、いつしか橘と羽場は惹かれ合う間柄となっていったのである。

羽場の件で公安警察への復讐を誓った橘は小五郎を有罪に陥れようと目論んだのだった。

コナンは無関係な小五郎を巻き込んだことを責めたが、橘は公安に利用されたことに憤り、協力者の役目を解いて羽場の連絡先を渡そうとした風見に「思い上がるな! 私の人生の全てを操ったなんて思わないで!」と告げて去っていったのだ。

安室の“恋人”

これで一件落着だと思ったコナンと安室だったが、何とカプセルが小五郎一家ら3万人が避難している「エッジ・オブ・オーシャン」へと落下を始めたのである。

コナンは安室に自分の協力者になってもらうと告げ、安室の車で湾岸やモノレールの軌道を駆け抜けると、国際会議場付近の建築中のビルを利用する作戦を練ったのだった。

二人は車をエレベーターで屋上に運び、蘭との関係を突っ込まれたコナンが「安室さんって彼女いるの?」と尋ねてみると、安室はこう答えたのだ。

「僕の恋人は、この国さ」

車はタイミングを見計らって急加速、カプセルめがけて大ジャンプした。
コナンはサッカーボールを渾身の蹴りでカプセルにぶつけ、カプセルは軌道を変えて近くの海へと落下していったのである。

コナンと安室は近くのビルに飛び移り、コナンは蘭たちの無事を確認したのだった。

コナンは安室になぜ小五郎を巻き込んだのか問うと、安室はコナンの本気の力を引き出すためだったと明かしたのだ。
コナンは思わず苦笑いを浮かべたのである。

その後、日下部の事件から「公安」は消され、小五郎一家は元の平穏な暮らしに戻ったのだった。

その頃、某所では怪盗キッド(山口勝平)が不敵な笑みを浮かべていた。
(次作『紺青の拳』に続く)

『名探偵コナン ゼロの執行人』の感想とまとめ

公開の度に進化を続け、ここ数年は興行収入の記録を更新し続けているビッグコンテンツにまでのし上がった『名探偵コナン』シリーズ。

本作は第20作『名探偵コナン 純黒の悪夢』で本格的に劇場版の参戦を果たした安室透が本作の鍵を握る最重要人物として再登場、若い女性を中心に“安室の女”と呼ばれる大フィーバーを巻き起こし、シリーズで初めて興行収入が90億円の大台に到達する原動力となりました。

本作の勢いは、日本以外の公開された全ての国で圧倒的な大ヒットとなった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の勢いをも止めてしまうほどであり、本作の人気を受けて原作者・青山剛昌の完全監修による安室を主人公とした公式スピンオフ漫画『ゼロの日常』の連載がスタートするまでに至りました。

本作は安室の命名の由来およびキャラクターのモチーフとなった『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイ(安室もアムロも演じるのは古谷徹)にちなんで、本作と同時期に公開された『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』とのコラボキャンペーンも展開されることとなりました。

本作は随所に安室の活躍(暗躍)が織り込まれ、コナン世界における「RX-78ガンダム」ポジションである安室の愛車の白いマツダMX-7も終盤で大活躍を見せてくれています。

また、本作はサミットを狙ったテロに見せかけて公安警察も絡んだ警察・検察・司法の思惑も描かれており、コナン本来の持ち味である推理サスペンスに加えて社会派ドラマや劇場版なれではのド派手なアクションもふんだんに織り込まれた、非常に娯楽性の高い作品でありながらも大人の鑑賞にも十分耐えうる一大エンターテイメント作品に仕上がりました。

それにしても、毎度コナンに利用されてばかりの探偵・毛利小五郎ですが、本作では『ダイ・ハード』シリーズのジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)にも匹敵する運の悪さを見せつけてしまい、なおかつ安室の噛ませ犬にされてしまったところは大いに不憫なところですね。

それでは最後に、阿笠博士の出したクイズの答えを発表しましょう。
「ひらがなの行の中で一番スケールの大きいものは次のうちどれだ?
1.あ行 2.か行 3.さ行 4.た行」

ヒントは灰原が出した「はくちょうがおうちに帰ってきます」(劇中における無人探査機「はくちょう」の帰還のこと)。

答えは「1.あ行」でした。
“あいうえお”の中間は“う”であり、非常にスケールの大きい“うちゅう”(宇宙)を指し示すものです。

それでは「真実はいつもひとつ!」

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