映画『ジュラシック・パークⅢ』のあらすじ・ネタバレと感想を紹介!フル動画の無料視聴方法も紹介

『ジュラシック・パークⅢ』は『ジュラシック・パーク』(1993年)から始まったシリーズ3部作の3作目で、2作目の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997年)の舞台であるサイトBことイスラ・ソルナ島が再び舞台となったSFパニック作品です。

恐竜が自由に生きているサイトBに不時着した少年の救出劇が描かれ、『ジュラシック・パーク』の主人公のアラン・グラント博士が再び活躍します。新たにスピノサウルスという恐竜も登場する『ジュラシック・パークⅢ』についてご紹介いたします。

『ジュラシック・パークⅢ』の作品情報

タイトル:ジュラシック・パークⅢ

原題:Jurassic Park Ⅲ

原作:マイケル・クライトン

監督:ジョー・ジョンストン

脚本:ピーター・バックマン/アレクサンダー・ペイン/ジム・テイラー

製作:キャスリーン・ケネディ/ラリー・J・フランコ

公開:2001年7月18日(アメリカ2)2001年8月4日(日本)

出演者:サム・ニール/ウィリアム・H・メイシー/ティア・レオーニ/アレッサンドロ・ニヴォラ/トレヴァー・モーガン など

監督が前2作のスティーヴン・スピルバーグから、ジョージ・ルーカスが開設したILMの創設時からのメンバーであり、『ミクロ・キッズ』(1989年)で監督デビューをしたジョー・ジョンストンに変わりました。

また、本作はグラントやエリー・サトラー(本作では結婚して新姓はデグラー)などマイケル・クライトンの小説『ジュラシック・パーク』のキャラクターが登場しますが、ストーリーは基本的には完全に映画独自のものとなっています。

『ジュラシック・パークⅢ』のキャストについて

『ジュラシック・パーク』と同様にグラントはサム・ニール、エリーはローラ・ダーンが演じています。サム・ニールはシリーズのファンがグラント役をまた彼が演じることを熱望し、彼自身も思い入れを強く感じていたため、初めて以前と同じ役を演じています。

また、サイトBに不時着した少年エリック・カービーの母親のアマンダ・カービーを演じたティア・レオーニは、本作と同じくスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮に名を連ねた『ディープ・インパクト』(1998年)で主役を演じ、一躍、有名になりました。

『ジュラシック・パークⅢ』のあらすじ・ネタバレ

コスタリカの西330キロにある通称サイトBのイスラ・ソルナ島は、8年前にジョン・ハモンドが開園しようとした「ジュラシック・パーク」の恐竜の繁殖地で、現在は全島立ち入り禁止となっている。だが、その近くに違法なパラセーリングを行う「Dino‐Soar」という会社の船が、飛行機からの監視の目を避けるように浮かんでいた。

その会社のオーナーで船を操縦するエンリケ・カルドソに、ベン・ヒルデブランドは「できるだけ島に近づけ。見えたらボーナスを出す」と指示する。ベンと一緒にいる少年は、彼の恋人のアマンダ・カービーの息子のエリック・カービーだった。2人が上空からソルナ島の様子を見ていると、海の上には霧が出て船の姿が見えない。

ビルがビデオカメラでソルナ島を撮影し始めると、彼らと船をつなぐロープの動きに異変が生じた。霧から抜けた船を見ると乗組員たちは一人もいない。操縦者のいない船は岩礁にぶつかりそうになり、ビルが船につながっているロープを外すと、彼らは風に乗ってソルナ島へ向かって行った。

一方、アラン・グラントは元恋人のエリー・デグラー(旧姓サトラー)の自宅で、彼女の息子のチャーリー・デグラーと恐竜のフィギュアを使って遊んでいた。遊びながら草食恐竜や肉食恐竜の生態を説明するグラントに、チャーリーの妹である赤ちゃんを抱いたエリーは「まだ3歳よ。5歳まで待って」と注意する。

エリーの夫で国務省勤務の外交官のマーク・デグラーが帰宅し、エリーがグラントを紹介しているとチャーリーは「恐竜おじちゃん」と呼んだ。夕食のあと、グラントはエリーに現在はラプトルの研究をしていると話す。ラプトルの頭骨の化石のスキャンによって精巧な共鳴腔を発見し、声を出して意思を疎通することで組織的に獲物を攻撃すると言った。

さらにグラントはラプトルが「イルカやクジラより、霊長類よりも頭がいい」と力説する。帰る時、グラントはエリーから「私で力になれることがあったら、遠慮しないで電話して。いつでもよ。あなたはやはり一番よ」という言葉をかけられるが、研究費は厳しい状況のため「絶滅寸前だよ」と答えた。

サイトBのガイドを依頼されるグラント

古生物学者のグラントが資金集めのため行った講演会は満員だった。だが、聴衆はテーマのラプトルよりも、8年前の「ジュラシック・パーク」の事件、4年前にアメリカのサンディエゴをティラノサウス・レックス(T-レックス)が襲った事件のことを聞きたがる。グラントはその質問を拒否し、何があろうとサイトBには絶対に行かないと言った。

アメリカのモンタナ州のフォート・ペック湖では、グラントの教え子のビリー・ブレナンやシェリル・ローガンが恐竜の化石の発掘作業をしている。そこにグラントが戻るが、資金集めはうまくいかず、現在の資金はあと3週間分だけ。ビリーはコンピューターのデータから3Dプリンターでヴェロキラプトルの共鳴腔を作るが、資金集めには手遅れだった。

そこに現れたポール・カービーに、グラントとビリーは彼の妻のアマンダとの夕食に誘われる.。自分たちは冒険好きでナイル川、ガラパゴス諸島、K2などに行き、月旅行の予約までしていると話すカービー夫妻は、今年は結婚記念に特別なところへ行きたいとソルナ島へ飛行機をチャーターしたのでガイドを頼みたいと言った。

グラントは断るが、カービー夫妻は恐竜を体験した彼しかいないと懇願し、恐竜が見えるほど低く飛ぶ許可を取ったと信じられない話をする。仕事柄、コスタリカ政府の高官に知り合いがいると言うポールは、研究費の援助を申し出た。グラントと飛行機に乗ったビリーは、ハングライダーでの事故の際、自分の命を救った“幸運のお守り”の古いショルダーバッグを持ってきていた。

ひと眠りしたグラントが目覚めると、機内に人の姿はなく、目の前にヴェロキラプトルがいる。それは夢で、ソルナ島へ着いた飛行機が低空飛行してもカービー夫妻、パイロットのユデスキーとM.B.ナッシュ、同乗者のクーパーは恐竜に無関心。旋回してから着陸しようするのを止めようとして殴られ、気絶したグラントが目覚めると着陸後だった。

サイトBへの着陸とスピノサウルスの襲撃

アマンダは拡声器を使ってエリックとベンの名前を叫び、ユデスキーたちは銃を構えて散って行く。グラントが「大声は危険だ」と注意すると恐竜の咆哮が聞こえた。傭兵のクーパーを残してユデスキーとナッシュが戻り、飛行機を離陸させようとするとクーパーが滑走路に現れ、彼を追ってきたスピノサウルス・エジプティアクスに捕食される。

スピノサウルスに衝突した飛行機は離陸に失敗し、森の樹の上に落ちて機体は真っ二つになった。飛行機の無線は壊れ、衛星電話は回線が混んでいてつながらない。スピノサウルスが現れて機体を壊し、衛星電話を持ったナッシュを捕食した。残る5人は逃げたもののティラノサウス・レックス(T‐レックス)に遭遇する。

T‐レックスから逃げるとスピノサウルスに出くわし、2頭が戦ってスピノサウルスがT‐レックスを倒す隙を突いてグラントたちは逃げた。安全なところまで来るとポールが真実を明かす。アマンダとは去年離婚し、8週間前にサイトBで行方不明になった息子のエリックとアマンダの恋人のベンの捜索と救出が目的だった。

コスタリカ政府にもアメリカ政府にも協力を断られ、雇ったユデスキーに島に詳しい者が必要と言われてグラントに依頼したという。だが、グラントが行ったのはイスラ・ヌブラル島で、ポールはそれを知らなかった。グラントとビリーは飛行機に戻って荷物を回収してから海岸に出ようとするが、ポールたちは息子を見つけるまで島は出ないと言い切る。

グラントは「勝手に捜すか、私たちについて来るか」とポールたちに尋ね、「いずれにしても恐らく生きて島は出られない」と言って飛行機へ向かった。ポールはどうするかユデスキーに聞き、「彼らの後を追いながら息子さんを捜そう」という答えに従う。飛行機に到着し、エリックの捜索で再会したポールとアマンダは着替えながらポールの減量成功について話した。

廃墟の研究所で襲いかかるヴェロキラプトル

出発準備を整えたグラントとビリーは、スピノサウルスがインジェン社のリストになく、存在がわからない恐竜が他にもいる可能性を危惧する。2人はポールの様子から彼が自分で言ったアウトドア派ではないと見抜き、カービー・エンタープライズの社長も嘘だろうと追及すると、オクラホマのタイル塗装店の経営者だと白状した。

今度はポールがユデスキーを追及すると、戦闘のプロではなく手配業が本職で、病気になった者の代わりだという。大声でエリックを捜したがるアマンダと、グラントの指示を守ろうとするポールは口喧嘩になった。歩いていると一行はパラセーリングのパラシュートとビデオカメラを発見し、エリックが島に降り立ったことを確認する。

グラントとビリーが役に立つかもしれないとパラシュートを回収しようとすると、ミイラ化したビルの死体が落ちてきた。パニックになって走り去ったアマンダをグラントの指示で追ったポールに、アマンダは泣いたのはベンの死の悲しみではなく、エリックが1人きりでいることだと話す。思わず抱き合った2人は周囲に恐竜の卵がたくさんあるのを見つけた。

ポールたちに呼ばれて巣にある恐竜の卵を見たグラントはラプトルのものだと気づく。先を急ぐグラントはビリーが遅れたので戻ると、彼は巣の写真を撮っていたと謝った。森を歩く一行は見下ろしたところに複数の建物があるのを見つけ、ポールはエリックがそこにいると口にする。だが、到着すると施設は廃墟になっていた。

施設内の自動販売機をビリーが壊して食料などを手に入れて中へ入ると、恐竜を創り出す研究所だった。だが、そこに1頭のヴェロキラプトルが侵入し、一行に襲いかかる。その1頭を檻の外枠とドアの間に挟み込むが、ラプトルは鳴いて仲間を呼んだ。一行は建物から出てパラサウロロフスやコリトサウルスなどの群れにまぎれて走り、森の中へ逃げ込む。

生きていたエリックとポールたち両親との再会

ポールとアマンダは木に登ったが、ユデスキーはラプトルに捕まって悲鳴を上げた。ポールたちのところに来たビリーは、そこから見えるうつ伏せのユデスキーは死んでいると判断する。だが、ユデスキーの手が動いたため生きていると思ったアマンダは、助けようとして足を滑らせて木からぶら下がり、彼女に2頭のラプトルが襲いかかった。

ポールとビリーが引き上げてアマンダは助かったが、ラプトルはユデスキーを使って罠を仕掛けたのだ。隠れて様子を見るグラントは、ラプトルたちが何かを捜して話し合っていると判断する。その場から逃げようとしたグラントはラプトルたちに囲まれるが、何者かが催涙弾を投げ込んでラプトルたちは逃げ去った。

グラントの手を引いて隠れ家の供給トラックへ連れて行ったのはエリックだった。グラントは彼の両親が捜しに来ていると伝え、エリックは助けた相手がグラントだと気づく。インジェン社の研究所に遺されていた非常食や器具などを頼りに生き延びていたエリックはグラントの著書を読んでおり、T‐レックスの排泄物も利用して身を守っていた。

エリックはグラントに「よく2カ月も生きていられたな」と言われ、それしか月日が経っていないことに驚く。エリックが恐竜の事件に関わったイアン・マルコムの著書を「説教じみていて話がややこしい。自画自賛もいいところ」と評すると、グラントは同感だと言った。一方、木の上で一夜を明かすポールとアマンダは今回や過去の出来事を話して仲直りする。

夜が明けて隠れ家を出たグラントとエリックは、川岸に使えそうな船があるのを双眼鏡で見つけた。グラントが生きていれば来るとビリーが考え、ポールがエリックは利口だから海岸のほうが助かると考えると判断したことで、ポールたちは予定どおり海岸を目指す。ポールとビリーは大きな恐竜は島の中央にいると考えていた。

捜索隊が来ると思った研究施設の周囲だけ探索したというエリックは、グラントに「海のそばには大きい恐竜がいるから危ない」と言う。その時、エリックの耳にポールの衛星電話の着信音が聞こえ、2人は音のする方へ走った。エリックが「パパ! ママ!」と呼ぶ声はポールたちに届き、エリックと恐竜の飼育エリアの柵越しに再会する。

プテラノドンのエリアに入り込んだグラントたち

ビリーはラプトルから逃げた時に落としたショルダーバッグをグラントが持っていることに気づいた。柵は出入り口が近くになく、上部に鋭い金属が付いている。エリックはタイル店のメロディーの着信音で衛星電話に気づいたが、衛星電話を最後に持っていたのはナッシュだとポールは言った。着信音のする方向を振り向くとスピノサウルスがいる。

グラントとビリーは走って人間が通れる大きさに開いた穴を見つけ、柵の反対側に出た。だが、スピノサウルスは柵を壊して追ってくる。建物に入って難を逃れると、ビリーはグラントに「持っていると危険です」とバッグを返すように頼んだ。グラントがバッグを開けると中にはラプトルの卵が2つ入っている。

ビリーは卵を盗んだのは高く売れれば10年分くらいの発掘資金になると考えたからだと言った。だが、グラントは「研究のため」と称してサイトBを作り、最悪のことをしてきた人間たちと同じだと非難する。そして、卵を川に捨てても盗んだ自分たちをラプトルが追ってくるため、持っている方がいいと判断した。

彼らが建物から出ると靄がかかったようになって視界が悪い。川岸に下りようとするが、通路や階段は脆くて1人ずつしか歩けなかった。グラントが周囲を見ると何かの糞があり、巨大な鳥籠になっている。次の瞬間、エリックが翼竜のプテラノドンに連れ去られ、巣に落とされて子どもたちの餌にされそうになった。すると、回収したパラシュートを持っていたビリーがそれを使って飛び降りる。

ビリーはエリックを助けるが、プテラノドンの群れに襲われてエリックを川に飛び込ませた。グラントたちもプテラノドンに襲われて川に転落する。パラシュートに穴が開いてぶつかった崖に宙づりになったビリーは川に飛び込むが、そこにプテラノドンが来るとグラントに「来るな」と言って襲われながら流されて行った。

4人はエンジンが動く船に乗り込んで海岸を目指す。「ビリーがかわいそう」と言うエリックに、グラントは「彼にここを作った連中と同じだと言ったが違っていて、彼はただ若かっただけだ」と言った。さらに男の子には天文学者になりたい者と宇宙飛行士になりたい者の2つのタイプがいて、自分は前者だがビリーは後者だと語る。

ヴェロキラプトルの卵とサイトBからの脱出

ブラキオサウルスやアンキロサウルスなどがいる岸の横を通ったのち、一行は船上で夜を迎える。すると、衛星電話の着信音が聞こえ、川岸の恐竜の糞の中から見つけたところにケラトサウルスが来たが、すぐにいなくなった。バッテリーの残量からあと1回しかかけられない衛星電話をかける相手を話し合っていると、何かが接近する気配がある。

グラントはエリーの自宅に電話をかけ、出たチャーリーに電話を渡すように頼むが、外にいるエリーのところに行けないチャーリーはテレビ番組に気を取られてしまう。船のエンジンがかからないでいると、スピノサウルスが現れた。その衝撃でグラントは船上に衛星電話を落とし、一行は檻のような箱に入って身を守ろうとする。

一行が入った箱が川に落ちる直前、衛星電話を手にしたグラントは「川だ! サイトB!」と叫ぶと電話は切れた。水中で箱から脱出できたポールはアマンダに噛みつきかけたスピノサウルスの気を引き、その隙に3人は箱から脱出する。グラントは船からガソリンが漏れているのに気づき、照明弾を撃って火をつけてスピノサウルスを撃退した。

火のついた川に落下したポールも無事で、親子3人は固く抱き合った。その後、森の中を歩くグラントたちは、もう少しで海というところでラプトルの群れに囲まれる。卵を盗んだとラプトルに疑われたアマンダがグラントから渡された卵を返し、グラントがバッグに入っていたラプトルの共鳴腔で警戒を知らせる鳴き声を出すと、ラプトルたちは卵をくわえて去った。

ヘリコプターの音を聞いて一行が海岸に行くと、軍隊が上陸してくる。エリーに世話になりながら礼を言ったことがないと話していたグラントに、エリックは「彼女に感謝を」と言った。思わず「ありがとう、エリー」と言ったグラントがヘリに乗ると、負傷したビリーがグラントが大事にしていて川でなくした帽子を渡す。ヘリが出発すると、近くを新しい巣を探すプテラノドンが飛んでいた。

『ジュラシック・パークⅢ』の感想とまとめ

他の者が止めることをやりたがり、そこに金が絡むと欲深い者がもうけようとするという人間の悪しき姿が、冒頭のパラセーリングの場面で描かれています。そんなことさえしなければ、ベンも船の人たちも死ぬことはなかったでしょう。彼らを襲ったのは恐竜ですが、恐竜は自分が生きていくための餌となる生き物を食べたにすぎません。

グラントたちがヴェロキラプトルに追われるはめになったのも、ビリーが発掘資金を作ろうとラプトルの卵を盗んだからでした。命の危険にさらされたのはすべて人間側の自業自得です。それでも、ビリーはプテラノドンにさらわれたエリックを危険を冒して助けに行き、ポールはスピノサウルス・エジプティアクスに襲われた時に囮になり、人間の善き姿を見せてくれました。

『ジュラシック・パーク』シリーズはどんどん新しい恐竜が登場し、それらを見て楽しめる作品です。本作ではスピノサウルスやプテラノドンが登場しました。肉食恐竜は大型のものはもちろん、ラプトルのようなサイズでもコンプソグナトゥスのような小型でも恐ろしいですが、空を飛んで襲ってくる翼竜は厄介ですね。

グラントがかけた電話にチャーリーが出たシーンは、グラントたちが助かるだろうと予測できながらもハラハラしましたね。チャーリーが思わず見てしまったテレビ番組は、擬人化したような恐竜のアニメーションだったのが笑えます。シリーズの過去2作と同様に緊迫した場面でも時々笑いの要素が入るのはおもしろいし、そういった場面でサム・ニールがいい味を出していました。

スティーヴン・スピルバーグは自分の両親が離婚した経験から、監督作品の『未知との遭遇』(1977年)や『E.T.』(1982年)ではシングルマザーの家庭が、『宇宙戦争』(2005年)では両親が離婚した兄妹が登場し、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2』ではマルコムが離婚しています。スピルバーグは本作では製作総指揮のみでしたが、離婚した元夫婦と息子が登場しました。

前述した作品では『宇宙戦争』で兄妹と父親の関係が良好になるものの、夫婦関係は変化がないのに対して、今作はスピルバーグ監督作品ではないからか、カービー元夫妻は息子の救出を契機に復縁しそうな雰囲気が見られます。また、本作では必死に卵を取り返そうとするラプトルの姿も描かれ、シリーズの過去2作以上に人間も恐竜も親子愛の強さが描かれていたように思います。

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