映画「アメイジング・スパイダーマン2」のあらすじネタバレと感想!キャストのグウェンとラストの結末

数あるマーベル・コミックのスーパーヒーローを代表する存在のひとりである“スパイダーマン”。
今回は劇場版第5作であり、第2シーズンの第2弾である『アメイジング・スパイダーマン2』についてのあらすじとネタバレ、感想についてご紹介します。

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『アメイジング・スパイダーマン2』の作品情報

タイトル:アメイジング・スパイダーマン2
原題:The Amazing Spider-Man 2
監督:マーク・ウェブ
脚本:アレックス・カーツマン/ロベルト・オーチー/ジェフ・ピンクナー
原作:スタン・リー/スティーヴ・ディッコ『Spider-Man』
製作:アヴィ・アラッド/マシュー・トルマック
公開:2014年5月2日(アメリカ)、2014年4月25日(日本)
出演:アンドリュー・ガーフィールド/エマ・ストーン/デイン・デハーン/コルム・フィオール/フェリシティ・ジョーンズ/ポール・ジアマッティ/サリー・フィールド/エンベス・デイヴィッツ/キャンベル・スコット/マートン・チョーカシュ/ジェイミー・フォックス など

監督は前作『アメイジング・スパイダーマン』に引き続きマーク・ウェブ。なおマーク・ウェブ監督は本作の続編の白紙撤回(後に『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を起点とする第3シーズンに路線変更)を機に降板、新海誠監督のメガヒットアニメ映画『君の名は。』のハリウッド実写リメイク版(公開時期未定)の監督を務めることが決定しています。

『アメイジング・スパイダーマン2』のキャスト

主演のアンドリュー・ガーフィールド、ヒロインのエマ・ストーンら一部キャストは前作からの続投となり、本作の悪役にはオスカー俳優のジェイミー・フォックス、『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』などのデイン・デハーン、『サイドウェイ』などのポール・ジアマッティが参加しています。また、ゲストヒロインとして『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のフェリシティ・ジョーンズが出演しています。

『アメイジング・スパイダーマン2』のあらすじ・ネタバレ

ピーターの両親の最期

今から約10年前。
ニューヨークに本社を構える巨大企業オズコープ社の科学者リチャード・パーカー(キャンベル・スコット)は、研究室で飼育していた大量のクモを毒ガスで殺し、極秘の研究資料を持ち出して本社を後にした。
そしてリチャードはビデオカメラにメッセージを残したのだ。

リチャードと妻のメアリー(エンベス・デイヴィッツ)はまだ幼い息子ピーター(マックス・チャールズ)を叔父ベン(マーティン・シーン)と叔母メイ(サリー・フィールド)夫婦に託し、飛行機に乗って潜伏先のスイス・レマン湖に高飛びしようとしたが、機内には乗務員に扮した殺し屋が潜んでいたのである。

リチャードは殺し屋と揉み合いになりながらも、極秘データの全てを“ルーズベルト”に転送、飛行機はそのまま墜落していくのだった…。

ピーターのヒーロー活動

時は流れて現在。
特殊なクモの力を得たピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)は、高校生として学校生活を送る傍ら“スパイダーマン”としてニューヨークの平和を守る活動をしていた。

ある日、プルトニウムを積んだオズコープ社のトラックがアレクセイ・シツェビッチ(ポール・ジアマッティ)率いる強盗団に強奪され、ピーターはスパイダーマンに変身して後を追うのだった。

アレクセイらの乗ったトラックはパトカーを破壊しながら逃走を続け、スパイダーマンはトラックに追い付くとアレクセイと闘いを繰り広げたのだ。
その時、道端にいたマックス・ディロン(ジェイミー・フォックス)という男が筒状に丸めた設計図を落としてしまい、車に撥ねられそうになったところをスパイダーマンに助けられたのである。

スパイダーマンは名札からマックスがオズコープ社員であることを知ると再びアレクセイを追跡、手下らを倒してプルトニウムを回収している間に、恋人のグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)から着信が鳴ったのだ。

この日はピーターたちの卒業式であり、グウェンはいつまで経っても来ないピーターを心配しているのだった。
グウェンが卒業生を代表してスピーチを読み上げている間、スパイダーマンはアレクセイを縛り上げると最後のプルトニウムの回収に成功したのだ。

ひと仕事終えたピーターはすぐさま式場に入り、叔母のメイや老人(スタン・リー)の見守るなか卒業証書授与に間に合ったのである。

ピーターは同級生や来賓たちの目の前でグウェンとキスを交わし、メイはベンがもうこの世にいないことを残念がるも甥の卒業を喜ぶのだった。

警部との約束

スパイダーマンの正体を知るグウェンは、アレクセイとの一件をスマホニュースで知っており、彼を夕食に誘ったのだが、ピーターの脳裏にはグウェンの父・ステーシー警部(デニス・リアリー)が死に際に告げた「約束してくれ。もう二度とグウェンを巻き込むな」という言葉(前作『アメイジング・スパイダーマン』参照)がよぎっていたのである。

家族と共にレストランで待っていたグウェンは、未だに父との約束を引きずって中に入れないピーターを見つけて声をかけた。
どうすればいいかわからないというピーターに対し、グウェンは「私はスパイダーマンが好き。だけどピーター・パーカーの方がもっと好き。でもあなたは私を突き放すのね」と別れを告げてしまうのだった。

ピーターはうなだれたままその場を後にした。

スパイダーファンになったマックス

大学に進学したピーターは、グウェンへの未練を断ち切るかのようにスパイダーマンとしてヒーロー活動に邁進していたのだ。
ある時はいじめられっ子を助け、またある時は近所のスーパーに押し入った強盗を退治と、メイに正体を悟られないよう活動していたが、警察に頼らないスパイダーマンの独自の自警活動は常にマスコミや人々の間で論議の的となっていたのである。

先日スパイダーマンに助けられたマックスはすっかり彼のファンになっており、部屋には所狭しとスパイダーマンのポスターや新聞の切り抜きなどが飾られているのだった。
この日はマックスの誕生日、マックスは独りケーキを手にしながらスパイダーマンとの妄想に耽っていたのだ。

オズコープ社はニューヨーク全域に独自開発の送電システムを構築しており、それは同社の電気技師であるマックスが設計したのだが、冴えない風貌と弱気な性格が災いして社員から煙たがられる存在であった。
マックスはたまたまエレベーターでオズコープ社にインターンシップ中のグウェンと会い、グウェンはスパイダーマンについて熱く語るマックスを疎ましく思いながらも軽く挨拶を交わしたのである。

ニューヨークに戻って来たハリー、マックスの事故

オズコープ社の創業者でCEOのノーマン・オズボーン(クリス・クーパー)の息子ハリー(デイン・デハーン)は約10年ぶりにニューヨークに舞い戻って来た。
遺伝性の難病で余命僅かのノーマンは、いずれハリーも同じ病を発症することを恐れており、ハリーに未完成の新薬の研究データを託すのだった。

程なくしてノーマンはこの世を去り、ハリーは若くしてオズコープ社の新CEOに就任したのだ。

マックスは送電システムの異常の調査を命じられ、文句を言いながらも異常個所を修理したマックスであったが、足場を踏み外して大量の電気ウナギがいる水槽へと転落、大量の電流を全身の浴びたのだった…。

オズコープ社はコナーズ博士が起こした事件(前作参照)により世間から厳しい目を向けられており、信頼回復のためこれまでの動物の遺伝子を使った研究を中止していたのだ。
ノーマンの会社と莫大な遺産を相続したハリーはまるで独裁者のように振舞い、会社を私物化した挙句にノーマンのアシスタントだったフェリシア(フェリシティ・ジョーンズ)という女性社員を自らの側近に抜擢、全ての重役たちに対し彼女に従うよう命じたのである。

ピーターはかつての旧友だったハリーに会うためオズコープ本社を訪れた。
約10年ぶりにハリーと再会したピーターはノーマンのお悔やみの言葉を述べ、二人はあの頃のように楽しく語らい合うのだった。

タイムズスクエアの乱戦

その頃、オズコープ社のドナルド・メンケン副社長(コルム・フィオール)ら重役たちは株価への影響を恐れ、マックスの事故を隠蔽するとともにハリーを会社から追い出すことを画策していたのだ。
ところが、死んだと思われていたマックスは全身に電気を宿した青白い怪人と化して復活、密かに会社を抜け出していたのである。

未だにグウェンへの想いを捨て切れないピーターは意を決して彼女に会いに行き、二人はこれからは“友だち”として接するという約束を交わすのだった。
久しぶりに夜のニューヨークを歩く二人だったが、イギリス・オックスフォード奨学財団から留学の誘いを受けていることを明らかにし、ピーターは激しく動揺したのだ。

その時、マックスはタイムズスクエア付近で体内電気でバスを横転させ、警察に取り囲まれる騒ぎを起こしていたのである。
マックスは街中のビジョンに自身の姿が映し出されていることに驚きと感動を覚えたのだった。

ピーターはすぐさまスパイダーマンに変身して現場に急行、警官隊相手に暴走し始めたマックスに説得を試みたが、狙撃手がマックスに発砲したこと、そして市民たちがスパイダーマンを応援したことで彼の怒りが爆発、マックスは付近の電気を吸収して停電を巻き起こし、タイムズスクエアを大混乱に陥れてしまったのだ。

片腕のウェブシューター(クモの糸発生装置)を破壊されたスパイダーマンはもう片方のウェブシューターで人々を救いながら闘い、消防隊と協力してマックスに大量の放水を浴びせてショートさせ、動けなくしたのである。

マックスはスパイダーマンへの恨み節を残しつつ逮捕された。

スパイダーマンの血

自宅に戻ったピーターは、クローゼットの押し込んでいた父のバッグから“ルーズベルト”というキーワードを見つけ、早速ネットで検索を開始した。
その頃、父ノーマンと同じ難病を発症し始めていたハリーは、父の遺したデータからピーターの父リチャードがクモの遺伝子を活用した実験をしていたことを知るのだった。

一方、ピーターは壊れたウェブシューターを修理がてら高圧電流に耐えられるよう改良を施していた。
ハリーはピーターに連絡を入れ、オズコープ本社に呼び出したのだ。

ハリーはリチャードの研究からスパイダーマンが生み出されたと勘づいており、新聞によくスパイダーマンの写真を提供しては日銭を稼いでいるピーターならばがスパイダーマンの居場所を知っているなではないかと考えたのである。

ハリーはピーターに自らの病を明かし、スパイダーマンの血液ならば病気を治療できると告げ、スパイダーマンの居場所を提供するよう依頼するが、ピーターはスパイダーマンの居場所は知らないと言い、コナーズ博士の事件を引き合いに出して渋り、一応探してみるとだけ告げてその場を後にするのだった。

その頃、タイムズスクエアの事件を引き起こしたのがマックスであることを知ったグウェンは、オズコープ社のオフィスでマックスの情報を調べていたが、既に情報は抹消されており、警備員が捕らえに来たためその場から逃げ出したのだ。

グウェンはちょうど帰路についていたピーターと遭遇、物置に身を隠すと、互いの状況を話し合い、堪えきれずにキスを交わしたのである。

ピーターは警備員にわざとホットドリンクをかけ、注意を反らす隙にグウェンをその場から逃がすのだった。

帰りのエレベーターでグウェンはハリーと遭遇、軽く挨拶を交わしたのだ。

エレクトロの野望

レイブンクロフト刑務所に収監されたマックスは、アシュレイ・カフカ博士(マートン・チョーカシュ)の研究チームによる調査を受けていた。
興味津々なカフカ博士に対し、マックスはいつまでも自分をここに封じ込められると思うなと息巻いたのである。

マックスは自らを“エレクトロ”と名乗り、世界に自らの力を見せつけ、スパイダーマンのいない新たな世界を創造すると宣言したのだった。

両親の死の真相

ピーターはメイが両親の死の真相について何か隠していると感じ、彼女に尋ねてみたのだ。
ずっと実の親のようにピーターを育ててきたメイは愛情の深さを語り、傷つくことになると忠告しつつ全てを打ち明け始めたのである。

両親の葬儀の数日後、政府の人間がメイのもとを訪れ、リチャードがノーマンと共に携わっていた遺伝子研究は大変価値のあるものであり、両親は他国に売るために資料を盗んだと告げてきたのだった。

メイは政府側の証言をどうしても信じることができず、今でもごく普通の人間だったリチャードが失踪するような理由が思い当たらないというのだ。

ピーターはスパイダーマンに変身してハリーのもとを訪れ、心底から助けたいといいつつ、今はまだ危険であり、血液の相性が合わなかった場合ハリーは死ぬことになるとして血を与えられないことを告げたのである。

「お前は人を助けるんじゃなかったのか? お前は自分の力が惜しいだけだ。この詐欺師が!」と当たり散らすハリーを尻目に、スパイダーマンはその場から去っていくのだった。

“ルーズベルト”

ピーターはグウェンにこれまでの経緯を説明しようとしたが、彼女はこれからオックスフォード留学の最終面接を受けようとしていたのだ。
自分たちは別々の道を歩もうとしているというグウェンに、ピーターはただ「君の幸運を祈るよ」としか言えなかったのである。

家に戻り、自暴自棄になったピーターは両親との思い出の品を捨てようとしていた時、壊した電卓の中から謎のコインを見つけた。
いつも父は地下鉄に乗って決まった時間に帰っていたというメイの言葉を思い出したピーターは、早速ネットで“ルーズベルト”と地下鉄を組み合わせたキーワードで検索、その結果ニューヨークの地下に極秘裏に建設されたものの放棄された幻の地下鉄「ルーズベルト線」があることを知るのだった。

その頃、ハリーはフェリシアに、リチャードによって処分された特殊なクモを復活させるよう命じたが、フェリシアが盗み聞きした重役の会話から、クモが殺処分される前に予め毒素を抽出してあることを知ったのだ。

ハリーは父ノーマンのデータベースからクモの情報を検索、その過程でエレクトロの情報に行き着いたのだが、ハリーのオフィスにメンケン副社長や重役たちが現れ、ハリーはマックス事件の責任の全てを擦り付けられたうえでCEOを解任されたのである。

一方、ピーターは地下で幻の駅「ルーズベルト駅」を見つけ、改札機に謎のコインを入れたところホームの線路が隆起し、地底から1台の車両が出てきたのだった。
その中はリチャードの秘密のラボであり、ピーターは(冒頭でリチャードが飛行機内からアップロードした)データを開いたところ、リチャードが遺したビデオメッセージが再生されたのだ。

世界中に真実を伝えたいというリチャードは、ノーマンが研究費捻出のために外国の組織に生物兵器を提供しようとしたことを明かし、それを阻止するために自分の遺伝子をクモに移植し、自分もしくはその血統(すなわちピーターも含む)以外の者にしか遺伝子を使えないように仕組んだことを告げたのである。

リチャードは我が子への愛情、そして我が子をオズコープ社から守るために身を隠すことにしたと告げてメッセージを締めくくったのだった。

グリーン・ゴブリン誕生

ハリーはレイブンクロフト刑務所に潜入、研究員に変装してエレクトロに近づき、共通の目標であるオズコープ社への復讐と打倒スパイダーマンをネタに取引を持ちかけたのだ。
ハリーはオズコープ本社にある送電システムを破壊してニューヨーク全土を停電させ、スパイダーマンを誘き寄せる作戦を打ち立てており、エレクトロはハリーと手を組んで警備員を倒し、カフカ博士を拘束して刑務所から脱走したのである。

地上に戻ったピーターのスマホに、グウェンからオックスフォード留学の最終面接に合格したとの留守電メッセージが送られていた。

ハリーから戦闘スーツを与えられたエレクトロは、ハリーと共にオズコープ本社に乗り込み、メンケンを脅してクモ毒素の保管部屋へと案内させたのだった。
ハリーは早速メンケンに毒素を注射させたところもがき苦しみ始め、メンケンは恐れをなして逃げ去っていった。

ハリーは緑の皮膚を持つ怪人“グリーン・ゴブリン”へと変貌、密かにノーマンが開発していた飛行可能な戦闘スーツを身にまとったのだ。

エレクトロとの決戦

渋滞に巻き込まれたグウェンはタクシーを降りると、人々がブルックリン橋を見上げて感嘆の声を上げていた。
橋にはスパイダーマンがクモの糸で「I LOVE YOU」の文字を描いていたのである。

ピーターは橋の上へとグウェンを導き、「僕も一緒にイギリスに行くよ。残りの人生の全てを君に捧ぐよ」と告げると二人はニューヨークを見下ろしながら熱いキスを交わすのだった。

その時、突如としてニューヨーク全土は停電に見舞われたのだ。
送電所がエレクトロによって破壊されたことを知ったピーターはグウェンの発案で、パトカーの電源ケーブルを借りて即席のアースを作ったのである。

スパイダーマンは一緒に行くというグウェンを残し、単身エレクトロとの決着を着けに向かうのだった。
エレクトロは変化自在に姿を消したり物質をすり抜けたりする特殊能力を身に着けており、ニューヨーク市街を破壊しながらスパイダーマンを翻弄していったのだ。

送電所に着いたスパイダーマンはエレクトロに大量の放水を浴びせようとしたが、進化を遂げたエレクトロには全く効かなかったのである。
エレクトロがスパイダーマンにとどめを刺そうとしたその時、グウェンがパトカーを奪って駆け付けたのだった。

送電システムの構造を知っているグウェンは、バッテリーを過充電させたら爆発する現象を活かしてエレクトロを倒すアイデアを思い付いたのだ。
グウェンはコントロール室に入ってシステムを再起動、スパイダーマンは千切れた送電ケーブルを糸で繋ぎ合わせ、エレクトロ目がけて膨大な過電流を流したのである。

エレクトロは塵となって消滅、ニューヨークに電気が戻ったのだった。

永遠のグウェン

その直後、突如として空の彼方からグリーン・ゴブリンが現れた。
ゴブリンはスパイダーマンの正体がピーターであることを見破っており、彼を裏切り者呼ばわりするとグウェンをさらって飛び去ったのだ。

ゴブリンは近くの時計塔からグウェンを突き落とし、スパイダーマンは彼女を助けながらゴブリンと闘ったのである。
スパイダーマンはゴブリンのジェットを破壊したが、グウェンはその煽りで転落しそうになり、スパイダーマンは彼女を糸で吊るしながらゴブリンの首を絞め上げ、瓦礫に落として戦闘不能に追いやったのだった。

ところが、グウェンを吊るした糸は歯車に絡まって千切れてしまい、彼女は真下へと転落していった…。

スパイダーマンは懸命に糸を伸ばしたが時既に遅く、頭を強打したグウェンは即死だった。
ピーターは彼女の亡骸を抱きしめながらいつまでも嗚咽していたのである。

復活

ピーターは衝撃と深い哀しみのあまりスパイダーマンであることを止めてしまった。

5ヶ月後、レイブンクロフト刑務所に収監されていたハリーのもとに謎の男(マイケル・マッシー)が現れ、“候補者”として終身刑の身だったアレクセイを脱獄させたことを報告したのだ。
謎の男はオズコープ本社からパワードスーツ“ライノ”を持ち出したのである。

未だに立ち直れないままのピーターは、ベンの遺品を整理していたメイに励まされ、グウェンの卒業式のスピーチの動画の中の「決して希望を捨てないで」との言葉に再起を決意したのだった。

ニューヨークの街にライノに変身したアレクセイが現れ、街を破壊し警官隊と銃撃戦を展開していた。
かつてスパイダーマンに助けられた少年は手製のスパイダーマンスーツを着てライノの前に立ちはだかったその時、空から本物のスパイダーマンが現れ、少年の勇気を称えるとライノに立ち向かっていったのである。

『アメイジング・スパイダーマン2』の感想とまとめ

前作『アメイジング・スパイダーマン』を皮切りに第2シーズンへと突入した“スパイダーマン”シリーズ。
本作ではサム・ライミ監督、トビー・マグワイア主演の第1シーズン三部作では描かれなかった主人公ピーター・パーカーの両親の死の真相をサスペンスタッチで深く掘り下げ、旧三部作にも登場した巨大企業「オズコープ社」と絡める一方、旧三部作の第1作『スパイダーマン』でウィレム・デフォー演じる初代ノーマン・オズボーンが変身する怪人“グリーン・ゴブリン”(第3作ではノーマンの息子である初代ハリー(演:ジェームズ・フランコ)が“ニュー・ゴブリン”に変身しています)を、本作でデイン・デハーン演じる2代目ハリーが変身するという設定で再登場させるなどオールドファンに向けた展開も用意されました。

そして何よりも、人間ドラマを追求するマーク・ウェブ監督らしく、アンドリュー・ガーフィールド演じる2代目ピーターとヒロインの2代目グウェン・ステーシー(演:エマ・ストーン)とのラブストーリーも旧三部作の初代ピーター(演:トビー・マグワイア)と初代MJ(演:キルスティン・ダンスト)のストーリーに負けず劣らず丁寧に描かれ、クライマックス直前のスパイダーマンがブルックリン橋にクモの糸でグウェンに捧げる「I LOVE YOU」のメッセージを描いたシーンは本作屈指の名シーンとなり、その直後に訪れるグウェンの衝撃的かつ悲劇的な末路をより一層際立たせる演出ともなりました。

本作は続編ありきの内容で作られ、本作で生き残った2代目グリーン・ゴブリン、本作で決着つかずに終わったライノ、“謎の男”の正体、原作では最初はスパイダーマンの敵ながらも後に仲間となる“ブラックキャット”の変身者であるフェリシア(演:フェリシティ・ジョーンズ)のその後、そして前作でピーターの叔父ベンを殺した犯人がまだ捕まっていないなど未消化の伏線を残したままの幕切れとなり、これらは続編で描かれるであろうと誰もが思ったことでしょう。

ところが、本作を含む第2シーズンは興行収入の面では莫大な製作費こそ回収したもののサム・ライミ三部作を超えることはできず、日本ではサム・ライミ三部作の半分以下の興行収入に終わってしまい、公開の翌年である2015年に製作会社のソニーは『アベンジャーズ』シリーズなどを抱えるマーベル作品シリーズの本流“マーベル・シネマティック・ユニバース”を展開するディズニー傘下のマーベル・スタジオと劇的な業務提携を組み、その結果『アメイジング・スパイダーマン』シリーズは未完結のまま打ち切られ、新たにトム・ホランドが3代目スパイダーマンを演じる第3シーズンを立ち上げたうえでマーベル・シネマティック・ユニバースに組み込まれることとなりました。

そして2016年、我々が目の当たりにしたのは『アメイジング・スパイダーマン3』の予告ではなく、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』において3代目スパイダーマンがキャプテン・アメリカ(演:クリス・エヴァンス)のトレードマークである“盾”を奪い取るという衝撃的な内容の予告編でした。トム・ホランド版スパイダーマンは、このあと単独作品である『スパイダーマン:ホームカミング』、遂にアベンジャーズ入りを果たした『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』を経て、2019年夏に最新作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の公開が控えています。

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