キングスマンは2015年のシリーズ開始以来、スパイ映画の常識を大いに塗り替え、痛快なノンストップ・スパイアクション作品として全世界でヒットし続けている『キングスマン』シリーズ。
今回は、『キングスマン』シリーズ作品を見る順番やあらすじ、キャスト情報や気になる時系列などを2020年公開予定の待望の最新作『キングスマン:ファースト・エージェント』の最新情報も交えながら取り上げていきます。
・キングスマン:ゴールデン・サークル(2018年公開)
・キングスマン:ファースト・エージェント(2020年公開予定)
Contents
『キングスマン』シリーズの概要と世界観についておさらい
マーク・ミラーとデイヴ・ギボンズの共作によるコミック『キングスマン:ザ・シークレット・サービス』を原作とする『キングスマン』は、2015年に映画版第1作『キングスマン』を皮切りとしてこれまでに計2作が公開され(2019年現在)、2020年に第3弾が公開される予定です。
タイトルの“キングスマン”とは、表向きは高級スーツ店などが立ち並ぶロンドンのサヴィル・ロウ街にある高級テーラー、そして真の姿はどこの国家にも属さず難事件やテロ事件などを次々と解決してきた世界最強のスパイ組織のことです。
映画好き:彩
映画マニア:翔太
キングスマンの設立の起源は第一次世界大戦時まで遡り、19正規に莫大な財力を成した大富豪たちがその力を正義のために役立てようと考えたのがキングスマン誕生のきっかけとさせています。
その成り立ちからキングスマンの要職には上流階級出身者が多くを占めており、労働者階級出身者を見下すあたりは今なお現実社会に色濃く残る階級社会の弊害を皮肉ったものといえるでしょう。
キングスマンの成り立ちを描いた作品が2020年に公開される「キングスマン:ファースト・エージェント」
所属するエージェントたちはスタイリッスなブリティッシュスーツに身を包み、マシンガンを仕込み攻守ともこなせる傘やナイフを仕込んだ靴など様々なガシェット(秘密兵器)を駆使し、キレッキレのアクションで次々と難敵を片付けて行きます。
物語の随所に『007シリーズ』など歴代スパイ映画シリーズなどのオマージュが取り入れられているのも特徴です。
2015年の第1作のヒットにより続編が作られることとなり、2019年現在でシリーズは2020年公開予定の第3作までが製作されています。
『キングスマン』主要キャストについて
第1作および第2作で主人公のベテランスパイ、ハリー・ハートを演じるのは、『ブリジット・ジョーンズの日記』『マンマ・ミーア!』などに出演、『英国王のスピーチ』でアカデミー主演男優賞など各映画賞を総なめにしたコリン・ファース。
もうひとりの主役である若きスパイ、ゲイリー・“エグジー”・アンウィンを演じるのは、当時まだキャリアの浅かった新鋭俳優のタロン・エジャトン。
キングスマンの教官マーリンを演じるのは、『シャーロック・ホームズ』『キック・アス』などに出演、ハリウッドで活躍する英国出身の悪役俳優として名を馳せているマーク・ストロング。
シリーズには続編を含めてこのほかにも数多くの大物キャストがゲスト出演しており、『スター・ウォーズ』『アベンジャーズ』などのサミュエル・L・ジャクソン、『ダークナイト』シリーズなどのマイケル・ケイン、『スター・ウォーズ』などのマーク・ハミル、『チョコレート』『007』『X-MEN』などのハル・ベリー、『ハリー・ポッター』のマイケル・ガンボンやレイフ・ファインズなどといった錚々たるメンバーが参加しています。
映画好き:彩
映画マニア:翔太
『キングスマン』歴代シリーズ作品のあらすじ
それでは、『キングスマン』歴代シリーズを公開順に振り返っていきましょう。
第1作『キングスマン』(原題:Kingsman : The Secret Service)(2015年公開)
表の顔は大富豪で慈善家、裏の顔はテロリストの黒幕であるヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)がアーノルド教授(マーク・ハミル)を誘拐、救出に現れたキングスマンのエージェント“ランスロット”(ジャック・ダヴェンポート)を殺害しました。
ランスロットをキングスマンにスカウトしたベテランエージェントのハリー・ハート(コリン・ファース)は新たな交代要員を探すこととなり、海兵隊を除隊してからは自堕落な生活を送り、母の再婚相手に虐げられている労働者階級出身の青年“エグジー”ことゲイリー・アンウィン(タロン・エジャトン)をスカウトしました。
キングスマンのリーダーのアーサー(マイケル・ケイン)ら上級階級出身者からは育った環境を理由に見下されながらも、ハートの「マナーが紳士をつくる」などの助言や教官のマーリン(マーク・ストロング)の猛特訓、仲間のロキシー(ソフィ・クックソン)との出会い、そして亡き父が実はハートにスカウトされたキングスマン候補生であることを知ったエグジーは逞しく成長していきます。
ハリーからキングスマンの象徴であるスーツを与えられたエグジーでしたが、その水面下では、ヴァレンタインとその部下である両足が義足の女殺し屋ガゼル(ソフィア・ブテラ)らによる、全世界を揺るがす巨大な陰謀がうごめいており、その魔の手は何とキングスマン本体にまで及んでいました・・・。
監督は『キック・アス』シリーズや『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』を手掛けたマシュー・ヴォーン、脚本はヴォーン作品を数多く手がけてきたジェーン・ゴールドマンとヴォーンが担当しています。
第2作『キングスマン:ゴールデン・サークル』(原題:Kingsman : The Golden Circle)(2017年公開、日本公開2018年)
前作から1年、晴れてキングスマンのエージェントとなったエグジーは一流スパイに成長していました。
ところが、キングスマンを裏切った元候補生のチャーリー(エドワード・ホルクロフト)とその背後にある世界最大の麻薬密売組織“ゴールデン・サークル”によってキングスマンは壊滅させられてしまい、多くの仲間たちを失ってしまいました。
生き残ったエグジーとマーリンは、アメリカ・ケンタッキー州にある表向きはウイスキーの蒸留所、そして裏の顔はキングスマンに匹敵する国際的スパイ組織である“ステイツマン”と手を組むことに。
エグジーとマーリンは前作で死んだと思われていたものの実は生き延びていたハリーと再会を果たし、ステイツマンのエージェントであるウイスキー(ペドロ・パスカル)やジンジャー(ハル・ベリー)らと共にゴールデン・サークルの動向を掴もうとしましたが、ゴールデン・サークルのボス、ポピー・アダムズ(ジュリアン・ムーア)は全世界の麻薬中毒者やアメリカ合衆国をも巻き込んだ前作をも凌駕する驚愕の陰謀を目論んでいました・・・。
待望の続編となった本作は前作に匹敵するヒットを記録、日本では前作の興行収入9億円を上回る17億円の売り上げを記録しました。
監督のマシュー・ヴォーン、脚本のジェーン・ゴールドマンなど前作の主要スタッフが再集結しています。
第3作『キングスマン:ファースト・エージェント』(原題:The King’s Man)(2020年公開予定)
2020年に公開されるシリーズ待望の最新作は続編ではなく、キングスマン結成にまつわるエピソードを描いた前日譚となります。
第1作『キングスマン』で言及されたキングスマンの結成秘話は第一次世界大戦開戦前夜の時代にまで遡ります。
悪化する世界情勢に焦りを募らせる一人の青年コンラッド(ハリス・ディキンソン)の前に現れた紳士、オックスフォード公爵(レイフ・ファインズ)。
オックスフォード公爵によってサヴィル・ロウにある高級テーラーに連れて行かれたコンラッドは、そこが極秘裏に結成された世界最強の諜報機関“キングスマン”の本部であることを知り、キングスマンの象徴であるスーツと仕込み杖を与えられます。
ロシア帝国の怪僧グリゴリー・ラスプーチン(リス・エヴァンス)の影もちらつくなか、キングスマンは大戦の裏側で遂行されようとしている大いなる陰謀に立ち向かうことになります。
監督は前2作に引き続いてマシュー・ヴォーン、脚本はテレビドラマ『ストレンジャー・シングス』シリーズなどに参加してきたカール・ガイダシェクが担当しています。
本作は前日譚のためハリーやエグジー、マーリンなどの前2作の主要人物は登場しない予定ですが、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』などのダニエル・ブリュール、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどのトム・ホランダー、『007 慰めの報酬』でボンドガールを演じたジェマ・アータートン、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『キック・アス』などのアーロン・テイラー=ジョンソンらが新たなキャストとして参加しています。
『キングスマン』シリーズの時系列について徹底解析
続いては、『キングスマン』シリーズの気になる時系列について検証していきましょう。
第3作『キングスマン:ファースト・エージェント』は前2作の起点で前日譚、第2作『キングスマン:ゴールデン・サークル』は第1作『キングスマン』の1年後という設定であることから、時系列につきましては下記の順番となります。
↓
キングスマン
↓
キングスマン:ゴールデン・サークル
『キングスマン:ファースト・エージェント』の時代設定は第一次世界大戦前夜ですからおそらく1914年前後、『キングスマン』はおそらく2014年頃(冒頭は1997年)、『キングスマン:ゴールデン・サークル』は『キングスマン』のおよそ1年後という設定なのでおそらく2015年となるでしょう。
『キングスマン』シリーズのまとめ
『007』シリーズや『ミッション・インポッシブル』シリーズなどスパイアクション映画は数多く作られてきましたが、この『キングスマン』シリーズはこれまでのスパイ映画の伝統を格調高い英国紳士の迫真のノンストップアクションなどと共に更に昇華したことで新たな世界観と価値観を創造することに成功しました。
ハリーの台詞「マナーが紳士をつくる」は、前述のとおり昔ながらの階級社会や現在において社会問題化している格差社会問題がはびこる現実社会を皮肉るとともに、実力さえあれば人は輝ける場所があるということを証明する台詞でもあります。
これから先、このシリーズがどのような方向性に進むかは未だに誰にもわかりませんが、これからを我々観客を唸らせ続けるシリーズであってほしいと切に願う次第です。
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