映画「思い出のマーニー」あらすじネタバレと感想!動画を無料視聴する方法も紹介

宮崎駿監督でもなく、高畑勲監督でもなく、米林宏昌監督によるスタジオジブリ制作作品で、ヒロイン・杏奈と謎の少女・マーニーとの不思議な縁が最後につながる感動の物語です。米林宏昌監督にとっては「借りぐらしのアリエッティ」以来の作品で、北海道を舞台に少女の心模様が繊細に描かれています。そんな「思い出のマーニー」のネタバレと感想を今回紹介します。

「思い出のマーニー」の作品情報

タイトル:思い出のマーニー

監督:米林宏昌

脚本:丹羽圭子/安藤雅司/米林宏昌

原作:「思い出のマーニー」

製作:西村義明

公開日:2014年7月19日(日本) 2015年1月14日(フランス) 2015年3月19日(韓国) 2015年5月22日(アメリカ)

声の出演:高月彩良/有村架純/松嶋菜々子/寺島進/根岸季依/森山良子/吉行和子/黒木瞳 など

映画の作品情報についての感想

2012年、宮崎駿監督が推薦していたイギリス児童文学の古典的名作「思い出のマーニー」を米林宏昌監督が鈴木敏夫氏から手渡され、「これを映画にしてみないか」と言われたのが、この作品が誕生した事の発端です。この作品のほんの初期段階の打ち合わせに参加した宮崎駿監督は、瀬戸内海をイメージしていましたが、その絵が「崖の上のポニョ」と似ていたために、米林宏昌監督がそれは違うと北海道を舞台にした経緯があります。

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「思い出のマーニー」のキャスト

主演の高月彩良さん、有村架純さんは2013年末に3日間行われたオーディションにより、約300人の中から選ばれました。また、男性のサブキャラクター(山下医師、十一、マーニーの父、美術教師、町内会役員)には、作品の舞台と同じ北海道で活躍している俳優ユニット、TEAM NACSが参加しています。その他に、松嶋菜々子さん、黒木瞳さん、吉行和子さん、寺島進さんなど豪華布陣が脇を固めています。

「思い出のマーニー」のあらすじとネタバレ

最初、公園で子供たちが遊んでいる様を写生している佐々木杏奈(声:高月彩良)ら中学生達が描かれるところで「思い出のマーニー」は始まる。

杏奈は一人だけベンチに座って写生をしながら、心では「この世には目に見えない魔法の輪がある」と独白を始める。

別のベンチでは同級生達がはしゃいでいる。それを指して「輪には内側と外側があって、この人達は内側の人間。そして、私は外側の人間。でもそんなのはどうでもいいの。」と独白は続く。

そこへ美術の先生(声:森崎博之)が杏奈の前に来て、どんな具合か尋ねる。杏奈は書き損じて、と言って美術の先生に杏奈が写生した絵を見せようとしたときに、園児が公園の遊び用具から顚落して園児が泣き出し、美術の先生もそちらに駆け出すのであった。

そこで、杏奈は持病の喘息の発作が起き、「私は私が嫌い」と独白するのだ。団地の自宅へと帰った杏奈は、山下医師(声:大泉洋)に診察を受け、喘息の発作が収まり、養父母の頼子(声:松嶋菜々子)は安堵する。

と、そこへ、同級生のみよ子(声:白石晴香)ら三人が杏奈の持ち物を届けてきてくれて、頼子は杏奈の学校での様子を聞くのである。

同級生の話から頼子は杏奈が学校で孤立していると感じる。それを山下医師に話す頼子。杏奈が感情を表に出さないことに悩む頼子はそのことを山下医師に話し、それを聞いた山下医師は夏休みの間、転地療養を勧める。

杏奈の転地療養

頼子は転地療養を決断する。杏奈の療養先は頼子の親戚の大沼に住む大岩清正(声:寺島進)・セツ(声:根岸季依)夫妻の元に預けることに。

大沼に着いた杏奈。駅では大岩夫妻が待っていた。杏奈はしっかりと挨拶をし、大岩家へと向かう。途中、もう何十年も使われていないサイロを見つけた

大岩家に着いた杏奈は、気さくなセツの案内で、杏奈が夏休みの間、使用する部屋に案内される。そこで、荷物をカバンから出す杏奈は、はがきの束と頼子からの言付けが落ちて、それに気付く。

頼子へ無事に着いたとはがきを書き、郵便局に出しに行くと、大岩夫妻に言うと、清正が近道があると教えたのである。

近道を通って行く杏奈。ポストにはがきを投函すると、誰かが来て、杏奈は急いでその場から離れる。そして、浜辺に降りる階段を降り、途中、それを踏み外して転げ落ちてしまうのだ。

湿っ地屋敷

そして、立ち上がり、前方を見るとどこかで見た覚えがある屋敷が目に飛び込む。靴を脱いで裸足になって杏奈はその屋敷を訪ねるのであった。

その屋敷にはもう人は住んでおらず、しかし、杏奈はその屋敷の庭で眠り込んでしまう。目が覚めるとくる潮が満ちていて、帰るに帰れないのである。

と、そこへボートを漕いで十一(声:安田顕)が屋敷にやってきて、杏奈はボートに乗せてもらう。十一は一言もしゃべらず、それが杏奈には心地よかったのである。

次の日、杏奈は湿っ地屋敷と呼ばれる屋敷をスケッチしに行く。十一のボートに乗せてもらい、杏奈は屋敷のスケッチに夢中で、十一はというとのんびりと釣りをしている。

翌日、セツは角屋家に杏奈を連れて行って紹介するつもりなのであった。角屋家に着くと角屋夫人がいて、娘の信子(声:頼経明子)が会いたがっているという。

杏奈は早々に角屋家を立ち去り、スケッチに行く。海辺には十一はおらず、ところが、品のある夫人が絵を描いていたのである。

その夜、杏奈は湿っ地屋敷の二階の出窓の部屋に金髪の少女がいる夢を見る。

翌日、杏奈は信子らと浴衣で提灯をぶら下げながらお祭りに出かけるのであった。

杏奈は短冊に「毎日普通で過ごせますように」と書き、笹に短冊を飾ろうとしたときに信子らと再開してしまう。

信子に対する鬱憤が溜まっていた杏奈。信子に対して「太っちょブタ」と言い、短冊を振り払って駆け出すのである。

そのまま杏奈は、海辺へ行き、杏奈自身を責めるのであった。杏奈がふと目を上げると、舳先でろうそくが点いているボートが舫っているのに気付く。

マーニー

杏奈は何となくそのボートに乗り、湿っ地屋敷にボートを漕ぎ出すのだ。すると、ボートのオールが屋敷に近付くと急に動かなくなるのだ。

と、その時、屋敷からあの金髪の少女が飛び出してきて「ロープを投げて!」と言い、杏奈は夢中でロープを投げるのであった

金髪の少女はロープを受け止めて、杏奈が乗っているボートを引っ張って、接岸させる。

名前を聞かれた杏奈は杏奈と名乗る。その少女は夢じゃないと言う。ひととき、屋敷で金髪の少女と過ごした杏奈。金髪の少女が漕ぐボートで帰る杏奈に、その少女は「二人だけの秘密だよ、永久に」と言い、杏奈は帰路につく。

翌日、杏奈は海辺の満潮の時間を待つのであった。満潮の時刻なると杏奈は駆け出して金髪の少女に会いに行く。金髪の少女は杏奈をボートで迎えにきた。

杏奈が金髪の少女の名前を知らない、というと金髪の少女は私の名前はマーニー(声:有村架純)と答えたのであった。

陸に着いたボート。マーニーの提案でこれから毎日お互い質問を三つすることに決める。二人は、パーティが催されている屋敷に行こうとマーニーが思いつき、杏奈は花売り娘としてマーニーの家で開かれているパーティに潜り込むのだ。

マーニーの母親(声:甲斐田裕子)が杏奈に花を頂けるかしらと言い、杏奈は戸惑って花かごをマーニーの母親に差し出すが、マーニーの母親は欲しいのは一つだけ、と言うのだ。困ったマーニーは花かごをマーニーの父親に渡し、暖炉前に立つ。

マーニーの父親がワインを杏奈に差し出して、健康を祈って、と一言言って杏奈の前から立ち去るのであった。

杏奈はそれがワインとも知らずに、グビグビと飲んでしまう。酔っ払ってしまった杏奈は外で酔い潰れて寝てしまっていたところにマーニーがきて、杏奈は起きるのであった。

杏奈がマーニーと踊っていた男性は誰、と聞くとマーニーは幼なじみの和彦というのである。と、マーニーは杏奈に踊りましょう、と言い、踊れない杏奈を導くように杏奈と踊り出すのであった。

マーニーと杏奈は楽しそうにダンスを踊るのである。これは私たちの秘密、約束よ、とマーニーは言う。

マーニーは杏奈をボートで杏奈を送って行く。しかし、杏奈は靴を一つだけつかんで、道の脇で眠り込んでいたのだ

偶然通りかかった人に杏奈は見つけられ、無事に大岩家に送り届けられるのであった。翌日、杏奈は何事もなかったかのように朝食をとり、そして、セツとともに台所仕事をするのであった。

杏奈の包丁さばきは手慣れたもので、セツが感心し、それは頼子によるものだと杏奈にいうのだ。そして、大岩家の庭の菜園で育てられている大きく育ったトマトを杏奈はセツとともに収穫するのである。

杏奈は目覚めると抱えていたスケッチブックに描かれたマーニーを見て、マーニーのことを思い出し、慌てて家を飛び出すのだ。

しかし、マーニーは結局現れなかったのである。その後、杏奈はマーニーには二週間会えずじまい。

久子

杏奈が海辺で絵を描いていると品の良い女性がやってくる。彼女は久子(声:黒木瞳)と名乗り、久子が描いている絵を見てくれないかと杏奈にいうのであった。

そこに描かれていたのは湿っ地屋敷なのである。杏奈はその絵に感心していると、湿っ地屋敷は今改修工事が行われていて、早く絵を仕上げなくちゃ、と久子は言うのであった。

杏奈は屋敷が気になり、屋敷を訪ねる。屋敷は久子がいうとおりに改修作業が行われていたのだ。すると、マーニーがいた二階の出窓が開き、少女が杏奈に向かってあなたマーニーでしょ、と言うのであった。

彩香

その少女は彩香(声:杉咲花)と言い、杏奈をマーニーとすっかり信じて屋敷に招き入れるのであった。そして、彩香はマーニーの日記を杏奈に見せるのであった

マーニーの日記を読む杏奈。日記は途中で破かれていたのである。彩香はあなたがマーニーでしょ、と言うと杏奈は違うと言い、彩香はがっかりとする。

杏奈は私は杏奈と彩香に言う。ある日、杏奈がいつものようにスケッチしているとマーニーが現れる。杏奈はずっとマーニーを心で呼んでいた、とマーニーに言うと、私もよ、とマーニーは言うのであった。

杏奈はマーニーに私の部屋に来てと言うと、マーニーは屋敷から離れられないというと、杏奈はマーニーの行きたいところに連れてって言うのであった。

森の中を歩きながら、杏奈はこれまで胸の奥にしまい込んでいた思いをマーニーに白露するのであった。

杏奈は頼子たちが杏奈の里親になることで自治体からお金をもらっていることをマーニーに打ち明けたのだ

杏奈は泣きじゃくりながらマーニーにこれまでつかえていた胸の内を吐露したのである。これが私の秘密よ、と杏奈は言う。

岸辺で今度はマーニーが秘密を打ち明ける。ばあやとねえやにあのサイロに無理やり連れていかれそうになったとかを告白するマーニーに向かって、それはひどい、と杏奈はマーニーに言うのである。

サイロへ

そして、杏奈はマーニーとサイロへと向かうのであった。その途中、杏奈は彩香に会うが、彩香にはあとでね、と言って先にサイロに行ってしまったマーニーの後を追うのであった。

サイロにはネズミがいて、杏奈はびっくりするが、マーニーを探しに上へと昇る。上にマーニーがコートをかぶって縮こまっていたのである

はじめ、マーニーは杏奈のことを和彦と勘違いし、すぐに杏奈と気付くとマーニーは杏奈に抱き着くのであった。

と、その時、雷鳴がとどろき、雨が降り出したのだ。二人は雨が当たらない所へと移動し、杏奈は転寝をしてしまうのであった。

夢か現か、マーニーは和彦とサイロを去って行ってしまったのであった。目覚めた杏奈はマーニーを探すがマーニーはもういなかった。

マーニーにも裏切られたと思った杏奈は雨が降りしきる中、駆け出す。一方、彩香は杏奈のことが心配で兄とともに杏奈を探しに雨降る中をサイロへと向かうのであった。

彩香の予想したとおり、杏奈はサイロ近くでひどい熱を出して倒れていた。杏奈は彩香に救われたのである。

杏奈は熱に浮かされていると、夢なのか、マーニーが出窓を開けて、杏奈に許してと謝り、杏奈も許すのであった。そして、マーニーはもうお別れと言うのである。

久子の話

熱が下がったある日、彩香が杏奈のところに訪ねてくる。彩香はマーニーの破かれた日記の部分を探し見つけて、杏奈に見せるのであった。その日記の破かれた部分は久子が描いた絵の後ろに隠されていたのである。

杏奈と彩香はマーニーのことを知りたくて久子のもとを訪れる。久子は、二人にマーニーのことを語り出すのであった。

マーニーは両親が家を空けていることが多い、寂しい女の子だったのである。久子が言うには、マーニーはばあやとねえやにいじめられていたと言う。

マーニーは成長すると屋敷を出て、すぐに札幌で和彦と結婚したのだ。そして、絵美里が生まれたが、その後、和彦が亡くなってしまう

そのショックでマーニーも重い病にかかり、絵美里を全寮制の小学校へと入学させたのであった。

絵美里がマーニーのもとに帰ってきたときには絵美里の人格はすっかりと変わっていて、マーニーと絵美里はことあるごとに衝突するのだ。

ある日、絵美里は家出し、結婚する。それは妊娠していたからなのであった。子供が生まれると、すぐに絵美里夫妻は交通事故で亡くなってしまう

マーニーは孫を引き取り育てるが、マーニーは絵美里が亡くなったショックで重い病にかかり亡くなってしまうのだ

というのが久子が話しであった。杏奈と彩香は泣きながら久子の話を聞いていた。

夏休みも終わりに近づき、杏奈が札幌に帰る日がやってきた。十一のボートの上で彩香と杏奈はまた来年会おう、約束し、十一がマーニーについて朴訥に語るのであった。

そこへ、頼子が杏奈を迎えにきたのである。すっかりと元気になった杏奈。頼子は杏奈が施設からやってきたときに杏奈が握りしめていた写真を持ってきて杏奈に見せるのであった。

マーニーの謎が解ける

その写真は湿っ地屋敷の写真なのである。その写真の裏には「私の大好きな家 マーニー」と書かれてあったのである。つまり、マーニーは杏奈の祖母だったのだ

これで今まで点であったものが線としてつながり、杏奈は嬉しさで胸がいっぱいになるのであった。

杏奈は清正が運転する車で頼子と帰る途中、信子に謝り、久子に別れを告げ、頼子を「母です」と紹介した。

いつものようにボートで釣りをしている十一とボートに乗っていた彩香に手を振り、大沼に別れを告げるのであった。

「思い出のマーニー」の感想とまとめ

「思い出のマーニー」は不思議な物語で、しかし、とても感動します。杏奈の夢か現か分からないようにマーニーが描かれていて、その点の工夫は大変だったろうと予想できます。

杏奈は喘息持ちで一人悩みを抱え込んで、心を閉ざした中学一年生の少女として描かれています。

「私は私が嫌い」という最初の場面での杏奈の独白はとても印象に残る言葉で、この言葉に共感する人は多いのではないでしょうか。

その杏奈が喘息の療養として夏休みの間中、海辺の町、大沼で過ごすことになるのですが、そこで見た湿っ地屋敷が杏奈の心の奥底に眠っていた記憶を少しずつ呼び覚ますような物語展開を見せます。

まず、マーニーが杏奈の夢の中に現れるようになります。そして、七夕祭りの夜、杏奈は初めてマーニーに会います。

それが現実のものとして杏奈には感じられ、実際にそれは実在のことだったのでしょう。しかし、マーニーの描き方は一貫して夢か現かあいまいに描かれているのです。

その答えは映画の最後に分かるのですが、この不思議な物語を杏奈の心の動きを丁寧に描くことでマーニーの存在があたかも実在するかのように存在感を際立たせるのです。

マーニーの存在が現実のもののように見せるのに米林宏昌監督は細心の注意を払っているように思います。

しかし、マーニーは杏奈の心の底に眠っている記憶がぽつりぽつりと浮き上がってゆく過程で現れ、また、杏奈を心配してマーニーは杏奈のもとに現れたとも取れるのです。

これは、この作品を最後を見れば、腑に落ちることなのですが、マーニーとは何者なのかということは、映画が展開してゆくほどにその謎は深まってゆきます。

杏奈は、しかし、終始冷静で、マーニーは杏奈の空想の中に出てきた実在しない女の子だとずっと思っています。

彩香がマーニーの日記を見つけて、マーニーが実在するとなった途端、杏奈は興味津々なのですが、それでも杏奈はマーニーが空想の人物だとの思いは変えません。

そして、マーニーの日記の破かれた部分が久子が描いた絵の裏に隠されていたのを彩香が見つけると、杏奈と彩香は久子にマーニーのことを尋ねますが、その話は悲しい話です。

映画の最後に頼子が持ってきた杏奈が握りしめていた写真から、杏奈の祖母がマーニーだと分かると、これまでのマーニーの不思議な存在の在り方が、すうっと腑に落ちて、杏奈の祖母であるマーニーが杏奈にずっと寄り添っていたことが分かるのです。

ここが、この作品のクライマックスで、しかも、不思議な物語展開を見せていたこの作品の謎がすべて解消するのです。この時のカタルシスはとても感動を誘うものです。

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